【UW】水中ユェチ part7【長文禁止】
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大学ゼミの後輩で強豪スイミングクラブ出身、大学でもライフセービング部所属という筋金入りのスイマーさんがいたけど
大学研究室のチューターの役得で論文指導やその他の雑務の片手間でそれなりにディープな話を伺う機会がありました。 高校2前半までは厳しい練習に励んでいたそうですが、
体育会系推薦よりも浪人してでも一般入試を選択して入学した文武両道の子でした。
まあ中堅私大だからこそなんとかなったと本人は謙遜していましたが、それで私達は却って打ちのめされる事になりました。
子供の頃はシンクロ選手になるのが夢だったそうですが中学生の段階で既に厳しい呼吸制限の練習があり
酸欠で目に星が浮かぶのは朝飯前で
水中で脱力して動けなくなったり本当に失神してしまうような事もあったそうです。
それでも本人は水泳もシンクロも楽しいのでやめたいと思った事は1度もなかったそうです。
どうしてそんなに苦しい練習に堪えられたのかと聞くと
最高に苦しくてたまらない状況は限界いっぱいまでやらされた時のせいぜい1分程度の最後の短い時間の苦しみだけで
それを過ぎれば水を吸い込もうと吸い込まないで耐えきっても結局は失神するだけだからすぐに苦しさからは解放されるのだそうです。
中学生でしたのでトータル5分もしないうちに解放されるのでマラソンや格闘技などと比べたらぬるいと思っていたそうです。
なるほどそういう見方もあるかなと改めて感心しました。 その後輩の場合は限界までには苦しさの波というのが第3波まで来ることが多く
第1波は軽く息をしたい息継ぎしたいという気持ちになるそうですがこれは気合いですぐに打ち消す事が出来るそうです。
第2波はかなり強い波で本気で息継ぎしたい息吸いたいと思い、呼吸を求めて肺が動くのが分かるそうですが、
このスピードが早くなると苦しさがきつくなるので手でうまくマッサージしたり気持ちを落ち着けて動きを抑えて頑張るのだそうです。
第3波は猛烈な肺の動きとこめかみにズキズキくるような、もう我慢しきれなさそうな衝撃で、苦しさに負けてノークリ吹き飛ばして思いっきり息を吸い込んでしまうと溺れたような絶望感になるし
ひたすら耐えようとしても息が漏れてきてもうどうにも抑えられなくなるのだそうです。
でもここで堪え切るとちょっとプチ絶頂感というか天に昇るような超絶体験みたいなのを感じる事もたまにあるのですけど、
まもなく身体の自由が効かなくなって目の前に星が浮かびそして暗くなってきてシャットダウンして失神してしまうそうです。
練習時間で失神すると周囲に迷惑をかけるので第2波が終わる頃に息継ぎするようにしていたそうです。
第3波の後の誘惑には負けないようにと思っていたそうです。
奥の深い精神世界だなあと涙が出るくらい感動させられ、彼女も私の涙を見て一緒に泣いていたのを覚えています。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています