【連載小説】 俺だけすっぱだか!?
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0001XDS2007/05/03(木) 23:02:50ID:yFQyQ3hT0
人気アイドル良平、十七歳。
一週間、他のスケジュールを空けて南の孤島で取り組む写真集の撮影。
それが実はヌード写真集の撮影だということは、その島に渡るまで彼には知らされていなかった…。

船便の欠航で、マネージャーが渡島できないまま、10数人のゲイのスタッフに委ねられる良平の若い躯。
そこで、繰り広げられるのは、羞恥の限界をはるかに超えた熾烈な体験だった。
0002XDS2007/05/03(木) 23:04:44ID:yFQyQ3hT0
その写真集の撮影の話を聞いたのは、2月の中旬。
事務所のロビーで、ファンの女の子たちからのバレンタインのプレゼントに目を通している時
だった。

俺は佐藤良平、十七歳。
二年前に原宿でスカウトされてからこの事務所に所属し、ティーン向けのファッション誌のモデル
をしながら、最近では、民放の連ドラにも脇役で進出している。

丸顔で少し垂れ目な容貌から、「小池撤平二世」などと称される俺だけど、歌はからきしダメ。
彼のようなCDデビューは無理だろう。
そんな俺だけど、最近は演技の面白さにも、少し目覚めつつある。
出番は多くないけど、秋からは月9で、ヒロインの弟役にも抜擢されている。

「良平、写真集やるぞ」
事務所のロビーで、マネージャーの高橋さんに言われた時は、少し驚いた。
それまで、ファッション誌のグラビアの仕事は幾度となくこなして来たけど、俺の知名度なんて
まだまだなはずだ。写真集なんか出して売れるんだろうか。

「だからこそやる意味があるんだ」
高橋さん曰く、ドラマで少しずつ顔が売れ来た今、写真集は絶好の「出しどき」だということだ。
写真集を通して、「佐藤良平」の名前をピンで世の中に流通させ、コアなファンを顕在化
させれば、ドラマでの役も、もっとつきやすくなる。

そういうものなんだろうか。
でも、写真集を出すことで、もっと色々な役にチャレンジする機会が増えるならば、俺としても、
望むところ。新しい扉が開けるんだ。
いっちょ、頑張ってみるか。
0003XDS2007/05/03(木) 23:05:38ID:yFQyQ3hT0
「佐藤良平〜 Timeless Heaven」

写真集のタイトルが決定した六月半ば。
俺は撮影のチーム8人のメンバーと一緒にロケバスに乗り込んだ。

撮影は一週間の予定で、事務所所有の軽井沢の別荘を拠点に、ティールームのテラスや、
一面の花畑の中で行われるらしい。
「高原の王子様」をコンセプトに、思いっきり女の子受けする写真集にするということだ。
俺としては海外ロケにバンバン行ってゴージャスな写真集の方がいいな、と思ったけど、
新人が贅沢を言えないよな。

カメラマンの後藤さん、照明の市川さん、進行の吉田さん。
みんな、親切そうな人たちで、ほっとした。

…って、高橋さんは、まだ来ないんだろうか。
マネージャーのくせに、時間にルーズなところが彼の悪いところだ。
0004薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:07:41ID:yFQyQ3hT0
「高橋さんは午前中、別件の仕事があって、合流遅れるそうです。」
進行の吉田さんから、そう説明があって、俺たちは、先に軽井沢に出発することになった。

別件? 俺は少し奇妙に思ったが、最近は、他の新人のマネジメントも掛け持ちでやっている高橋さん。
地方ロケへ一週間まるまる同行するのはきっと難しいのだろう。

知らない大人たちに囲まれて、少し不安な俺だったけど、撮影隊の人たちはみんな優しくて、
行きのバスの中で、すぐに打ち解けることが出来た。

「良平は週何回、オナるの?」 「もう女知ってるの?」
やたら、下ネタが多いのには閉口するけど、こういうトークも男どうしのお近づきって奴だろう。
ドラマの撮影と重なって、修学旅行に行けなかった俺にとって、ロケバスの中は、疑似修学旅行
みたいに感じることが出来た。

「良平、体引き締まってるね。肌も少し黒い。」
カメラマンの後藤さん、さすがに鋭い。
写真集に備えてここ一ヶ月、俺は高橋さんからジムやエステ、日サロ通いを命じられていたのだ。
今回の写真集のコンセプトは、軽井沢を舞台にしたお洒落な写真集。
洋服の下の素肌を出すカットは、ほとんどないはずだけど、やはり見えないところも、きちんと
メンテしてのぞむのが、写真集を出すアクターの心構え、ということらしい。


6  さとし  2007/04/30(Mon) 16:53
「良平、コーラ飲む?」

照明の市川さんが、飲み物を薦めてくれる。
東京を出て一時間。喋りっぱなしで喉がかわいたな。
俺は薦められるままに、コカコーラの缶に口をつけた。
バスは、トンネルに入って行く。
車内がオレンジ色の暗い光に包まれていくと同時に、俺の意識も遠ざかって行った…。
0005薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:09:14ID:yFQyQ3hT0
気がつくと、俺は、薄暗い部屋の中でうつぶせで寝ていた。
遠くで波の音がした。波? なぜ?  俺は…。

視線の先に丸い窓があり、そこから夕焼けの空が見える。今、何時だろう?
携帯を見ようとポケットを探ったが、右手の指にはひっかからない。 
おかしいな。
ポケットを覗き込もうと、視線を自分の腰に移した俺は驚愕した。

「な…!?」

携帯どころか、俺は何も身につけていなかったのだ。
なぜだかわからない。俺はまったくの全裸なのだ。

バスに乗り込んだ時に着ていたパーカー、白いシャツ、チノパン、そしてボクサーブリーフ。
あれらを俺の体から引き剥がしたのは、一体誰なんだ!?

とりあえず誰でもよい。ただ、この格好はヤバすぎる。俺は仮にも、芸能人だ。
もし、誰かにこの格好を見られたら…。
そう考えた途端、俺の体は、たとえようもない羞恥に包まれ、思わず熱くなった。

俺はとっさに、体を隠す物を、室内に求めた。
だが、何と言うことだろう。
室内は、無機質なコンクリートの壁。カーテンさえもかかっていない。
俺が寝かされているのは、大きなマットレス。シーツはかかっていない。
つまり、俺の裸体を隠す布は、一片たりとも、この室内には存在しないのだ。
0006薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:14:18ID:/4V0u46q0
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0007薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:19:34ID:Tw6ka815O
801板でやればいいのに…
0008薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:23:15ID:zV6p7MDm0
もしかしてこのスレ「ハッテン場って見学だけできないの?」スレの
俊介と由美子の話に影響されて立てた?
0009XDS2007/05/03(木) 23:23:35ID:yFQyQ3hT0
すっぱだかのまま、室内でうろつく俺が、窓ガラスに映る。
胸板に夕陽があたり、オレンジ色に浮かび上がっていた。

ああ、この場に小さなタオルの一枚でもあったならば…。
部屋から出て、ここがどこかを確認できるのに。
だが、全裸の俺には、それすらも許されない。
世間に少しは顔を知られ出している俺が、オールヌードを他人に晒すわけにはいかない。

「気づいたみたいだね」

ところが、そんな俺の戸惑いをよそに、いきなりドアが開かれた。
ドアの向こうから、入ってきたのは、カメラマンの後藤さんだった。
「よく寝ていたよ。おっと、前なんか隠さなくていい。もうたっぷりと見せてもらったからね。」
後藤さんは、バスの中とはうって変わって、意地の悪そうな微笑みを浮かべた。

「服を返して下さい!!」
俺は、部屋の隅で、股間を両手で包んだまま、叫んだ。
0010XDS2007/05/03(木) 23:24:25ID:yFQyQ3hT0
いくら相手が男だとは言え、今朝初めて会ったばかりの他人の前で、
自分だけが全裸という状態は、たとえようもなく恥ずかしかった。
相手は、ポロシャツとGパンというごく普通の格好なのだ。

もうたっぷりと見せてもらったって、どういうことだ?
たしかに、マットレスに寝かされている間、股間を隠すことさえしていなかった。
ただ、今まで見られていたからといって、今現在見られている恥ずかしさが消えるわけではない。

後藤さんの背後のドアから、ひんやりとした微風が室内に吹き込み、俺の背中を一瞬ひんやりと
撫でていった。

「ははは、心配しなくてもいい。
 君には、もう撮影用の格好になってもらっているだけだからね。」
俺の叫びをまったく意に介することなく、後藤さんが笑う。

「撮影用の格好!?」
「そう、今日から一週間。写真集の撮影は、そのスタイルで行う。」
「!?」
「わからない奴だな。これから一週間。俺たちは、君のヌード写真集を撮るってことなんだよ。」

え!? 俺は、驚きのあまり、前髪を手でかきあげたが、慌てて股間に手を戻した。
0011XDS2007/05/03(木) 23:25:07ID:yFQyQ3hT0
「聞いてないですよ!!」
にじり寄る後藤を壁伝いに避けながら、俺は抗議の声をあげた。
コンクリートの壁の冷たさが、まる出しの尻に直に伝わる。

「事前に話していたら、君は拒否しただろう?」

たしかに、今までも、裸に近い格好で雑誌のグラビアの撮影をしたことはある。
夏の水着特集。温泉特集…。アイドル雑誌で、セクシーフォトと称して上半身裸の写真を撮ったこともあったっけ。
だが、こんな一糸まとわぬオールヌードで、カメラに立つなんて、話は別だ。

「弱小事務所のアイドルが、同年代の新人の中で、頭ひとつ抜けた存在になるためには、思い切った仕掛けが必要なんだ。
 普通のことを普通にやっているだけでは、君は埋もれてしまうんだよ。」

語りだす後藤の背後のドアから、何人かの話し声が聞こえてきた。
早くドアを閉めて…、見られちゃう…。

「そこで、高橋さんと、今回の写真集を企画したんだ。
 ただ、あまりに過激な内容だったために、君には当日までに事前の説明は控えた。他の仕事に差し支えるからね。」
「どういうことですか ? 」

俺が聞き終わらないうちに、正面のドアから、数人の男たちが部屋に流れ込んで来た。
全員、朝のロケバスで会った撮影のスタッフたちだった。もちろん、全員、普通に服を着ている。

「ちょ…ちょっと待って下さい!!」

部屋の中を逃げ回る俺は、それでも股間を隠すことを忘れていなかった。
だが、着衣の数名と、全裸の一人では、勝ち目があるはずがなかった。

俺はあっと言う間に、取り押さえられ、無防備な姿のまま、右と左からそれぞれ肩を抱えられ、部屋の外へとひきずり出された。
0012XDS2007/05/03(木) 23:25:41ID:yFQyQ3hT0
やめろ〜!! 離せ〜!!」

俺は力の限りもがいたが、両脇を固めるスタッフの力は頑強で、びくともしない。
部屋の外には板張りの長い廊下が続き、その先には、玄関らしき黒いドアが見えていた。

男たちは、そのドアに向かって、俺の体を運ぼうとしていた。

すっぱだかで、外におっぽり出される!?

迫り来る危機を感じた俺は、このあり得ない状況を打破するべく、両足をバタつかせ、男たちの足を強打した。
男たちは一瞬、ひるんだが、抵抗も束の間、別のスタッフ2人が今度は俺の両足首をそれぞれ掴んで持ち上げた。

え!?

不思議な浮遊間と共に、俺の体は前方に90度持ち上がり、俺の目の前には、自分のお宝が無防備なまま、晒された。
俺はいまや、両手両足をそれぞれ、男たちに持ち上げられ、大の字の状態で、廊下を運ばれている。
隠すことさえ許されなくなったお宝は、男たちの歩みと共にぷらんぷらんと頼りなく揺さぶられた。

「外に出るのは、嫌です!!」

もはや半泣きの俺の声は、全く無視され、黒いドアが開かれ、俺の眼前には、夕焼けの空がいきなり広がった。
0013薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:25:59ID:PbLw7wk90
マンコってこんなくだらない文章(小説なんて呼べるような代物じゃないわ)で興奮してるの?
0014XDS2007/05/03(木) 23:26:11ID:yFQyQ3hT0

「せ〜の!」
男たちは、少し反動をつけて、俺を玄関の外に投げ出した。
いきなり自由になった俺の体は、ふわっと浮き上がり、尻から地面の上に落下した。

ストーリーキング…!?。
昔、テレビで見たことがある。全裸で街の公道を走り回る変態男の姿。
こともあろうに、俺は自分の意に反して、その変態男と同じ姿で、屋外に投げ出されたのだ。

尻もちをついたまま、あたりを見回す。
ところが、そこは公道ではなく、一面の芝生が敷き詰められた庭園のような場所だった。庭園は見渡す限り続き、向こうには大きな木が何本か見えている。

「良平くん。アイドルの君をそんな格好のまま、道端におっ放り出す訳ないじゃん。僕たちもそこまで鬼じゃない。」
「な、何か着せて下さい。」

いくら公道ではないとはいえ、ここが野外であることには変わりがない。部屋の中とは違って、風が渡り、太陽の光が、俺の体を隅々まで照らしている。
そして、誰が来るかわからない空間なのだ。

後藤は、またしても俺の懇願を無視して言葉を続ける。
「君には、この一週間、一切の羞恥心を捨て去ってほしいんだ。」

できるか!?野外で、自分だけがすっぱだかのまま、普通の着衣の他人数名にとり囲まれているのだ。
これで恥ずかしくない奴なんて、相当の変態しかあり得ない。

「今回の写真集のテーマは『WILD BOY』。十七歳の少年のありのままの野生を表現したいんだ。」
野生…!?
「そう。君は今まで中途半端な王子キャラで売ってきただろ。でも、それじゃ、なかなかブレイクは難しいと思うんだ。」
「だからって、脱げば売れるってものでもないでしょう?」
呼吸が落ち着いて来た俺はようやく反論してみる。
「おっしゃる通り。だから、今回の写真集では、君に脱ぐ以上のことをやり遂げてもらわなくてはならない。」
0015XDS2007/05/03(木) 23:27:13ID:yFQyQ3hT0
脱ぐ以上のこと…? ど、どういう…。

「今回の写真集は、ストーリー仕立てなんだ。小さな頃から森の中で獣に育てられた狼少年が、性欲を覚え、
本能に導かれて初めて自慰行為を体験する。少年の性への目覚めと、獣の人間性への目覚めを、同時に描いてみたいんだ。」

後藤は、うっとりと語り出した。

「私は長いこと、人間の中に潜む野獣性というものに興味があったんだ。とりわけ、十代の少年に顕著に表れる、
コントロールする術がない内なる凶暴性というものに、ね。」
「…?」
「佐藤良平。君を初めて雑誌のグラビアで見た時、やっと、自分の表現を体現してくれる格好の素材に出会えたと思ったよ。
浅黒いがきめ細かくなめらかな肌。細いのにひきしまった体。粒感豊富な乳首。かすかに割れた腹筋。
勝ち気な瞳をたたえたそのかわいらしい顔…。」

後藤の目は、俺を見据えながら、次第にどこか遠くを見つめる感じになっていった。

「この少年の一糸まとわぬ裸を、フレームに収めたい。そして私の作品として世の中に発表したい。
僕は、そう願わずにいられなかったよ。」
「願わずにいられないって…。」
「そして、何より引きしまった内股の間に鎮座している、その果実は、私の想像以上のモノだったよ。」

果実…? ひゃっ!!
事態のあまりに想定外の展開に、俺は地べたに座ったまま、股間を隠すのを忘れていたではないか。
0016XDS2007/05/03(木) 23:28:07ID:yFQyQ3hT0
「だから、今さら隠したって仕方ないって、言ってるだろう。」
後藤が小馬鹿にしたように嘲り笑う。
「こんなこと、事務所が本当に了解しているんですか!?」
俺は、周囲をとり囲むスタッフのどの角度からも見えないよう、注意深く股間を両手で隠しながら、後藤を問いつめた。

「もちろん、了解したから、君がこうしてここにいる。高橋さんからも『いい作品を作って下さい』と頼まれてたよ。」
「うそだ!? 高橋さんが、俺をこんな目に合わすわけない!!」
高橋さんの朗らかな笑顔が、俺の脳裏を横切り、せつなくなる。

「往生際の悪い奴だな。もうお前は、全てを剥ぎ取られて、俺たちに従うしかないんだよ。それとも、その格好のまま、ここから逃げ出すか?」
「服を返して下さい!!」
「それはできないな。撮影が終わるまで一週間、お前は一糸たりとも、体に布をまとうことは許さない」
何…!? こいつ、何を言っているんだ!?

「良平さんの服なら、私が預かってますよ。」
突然、後藤の背後から小道具の小林が口を挟む。
「お、お前…!?」
こともあろうに、小林が今着ている服は、今朝まで俺が身にまとっていたパーカー、白いシャツ、チノパンではないか!?
「良平さんに服を着ることを諦めてもらうように、撮影が終わるまで私がこうして良平さんの服を預かっていますからね。
しかし、良平さん、いい物を着てますね。シャツは柔らかいし、ブリーフも肌触りがとてもいいです。」
…!? こいつは、俺のブリーフまで履いているのか!?
「お前ら、変態じゃないのか!?」  
俺は、半ば恐怖を感じながら、さけび声をあげた。

「良平くん。今の君に必要なのは、日常性からの脱皮なんだ。君がこれから演じるのは、幼い頃から、
丸裸のまま狼に育てられた野生の少年。それになりきってもらうためには、撮影期間中もずっと、狼少年の姿のまま、
過ごしてもらうことが必要なんだ。」
後藤が再び、語り出す。
0017西野正史29歳2007/05/03(木) 23:28:14ID:+BaAaV/f0
今朝、自宅の部屋で目覚めるとなぜか裸だった。
そしてお尻が異常に痛かった。
ベッドの近くに紙があったので見てみた。
「昨夜は楽しかったぜ、by諏訪」
ふと気付くと、お尻から精子が流れ出てきた・・・・・・。
0018XDS2007/05/03(木) 23:28:54ID:yFQyQ3hT0
「服を返せってば!!」

今の俺にはすでに、後藤のごたくに耳を貸す余裕などなかった。
アイドルの俺が、ひとりだけ体の全ての肌を周囲に晒しているこの屈辱的な状況には耐えられない。
一刻も早く何かを体に纏いたい。
俺は、自分の服をちゃっかりと着込んでいる小林につかみかかり、パーカーを奪回しようとした。
が、他のスタッフにすぐに羽交い締めにされ、俺は両足を大きくおっぴろげた体勢で、芝生の上に投げ出された。

「だから、無駄だって言っているだろう。すっぱだかの今の君に何ができるんだ。
ほらほら、そんなに暴れるから、股間の果実だけじゃなく、尻の穴までまる見えだぞ。」
「そうですよ。良平さん、サービスよすぎ。」
「でも、早くも狼少年になり始めてるってことかもね。」
「やっぱり撮影前から、すっぱだかに剥いておいたのは大正解だったね。」

周りのスタッフが口々に俺を嘲り笑う。
その一言一言が、次第に俺から、抵抗する気力を奪っていった。

「ようやく自分の置かれている立場を理解したようだね。よしよし。ワイルドになるのは、撮影の時だけでいい。
ただ、裸でいることを恥ずかしがる気持ちは、早く捨ててほしい。」
後藤は、諭すように言った。
「無理です…。」
「そうか…。では、これから、その訓練を始めよう。いちいち恥ずかしがっていたり、股間を隠したりしていては、
撮影が滞るから、な。さあ、来い!!」

後藤は、俺の手を強く引くと、庭園の端の駐車場に向かって、歩き出した。
0019薔薇と百合の名無しさん2007/05/03(木) 23:30:12ID:zV6p7MDm0
100パーセント落ちるわねwwこのスレ
0020XDS2007/05/03(木) 23:44:21ID:yFQyQ3hT0
今度は、どこに連れて行かれるんだ!?
この庭園の外に出たら、本当に俺は街をストーリーキングすることになってしまう!?

あせる俺は、後藤にひきづられるように駐車場に連れこまれた。
そこには750ccのバイクが置かれており、俺はそれにまたがるよう命じられた。

「どこに行くんですか?」
「お前が羞恥心を捨てる場所に、だ。いいから早く乗れ!!」
「裸のままで、ですか?」
「当たり前だ!!」

わけがわからない。だが、もう抵抗をしても無駄なことは、明らかだった。
俺は、後藤から渡されたヘルメットをかぶると、750CCの後藤の後ろのシートにまたがった。
ひんやりとしたバイクのシートの感触を直に尻に感じるのは、初めてだった。
それよりも、すっぱだかでヘルメットをかぶっている俺の姿は、端から見てさぞかし異様なことだろう。
文字通り、頭隠して尻隠さず、だ。

「行くぞ」

後藤がエンジンをかけ、地面を蹴り、750CCは爆音と共に、走り出す。
突然、涼しい風が全身を包み込む。そう、俺の体と外気をさえぎる物はいまや何もないのだ。
俺は改めて、自分が何も身に纏わない生まれたままの姿だと実感せざるを得なかった。
0021XDS2007/05/03(木) 23:45:13ID:yFQyQ3hT0
バイクは、庭園の門を抜けて、近くの林の中の道に入って行った。俺は、誰かに見られやしないかとひやひやしながら、後藤の背中に掴まっていたが、林の中は幸い無人だった。
だが、たそがれ時の薄暗さが、今はありがたかった。
マシーンの振動で股間がシートにこすれて、俺は不覚にも勃起しかけた。

後藤と俺を乗せたバイクが、林の道を抜けると、そこはいきなり無骨な岩肌がむき出しになった海岸だった。
さっき、目覚めた時に聞いた波の音は、これだったんだ。俺は海の近くにいたのだ。

「降りろ」
後藤は、海岸にバイクを止めて。俺をうながした。俺は言われるままにバイクを降りた。
「どうだ。気持ちいいだろう。海を前にしていると、恥ずかしい気持ちが消えていくだろう。」
たしかに、潮風は、裸の体に心地よかった。だが、恥ずかしさが消えるわけがない。

「最高だよ、良平。黄昏の浜辺に一糸まとわぬ姿で佇むお前は最高だ。」
後藤の目は、またうっとりと俺の全身をなめ回し始めた。
「さぁ、股間から両手を外して、海に向かって、思い切り体を開くんだ。」
「でも…」
「この海岸にいるのは俺とお前だけだ。さぁ!!」
後藤の力強い声に、俺は観念して、両手を広げて、海に向って胸を張った。
0022XDS2007/05/03(木) 23:46:37ID:yFQyQ3hT0
「そうだ。お前は今、自然と一体化しかけている。
 これからお前が演じるのは、まさに自然と一体化した裸の野生児なんだ。裸が、お前の唯一の衣装なんだ。」

不思議だ…。
目を閉じて、潮騒と共に、後藤のそんな語りを聞いていると、俺は本当に野生児なのだ、という気持ちが少しだけだが湧いてくる。

「そうだ。生まれたままの姿で自然と一体化しているお前は、最高に美しい。もう二度と、股間を手で隠したり、服を着てその美しい裸を、俺たちの眼から遮るなんて、悲しい真似はしないでくれよ。」
そんなことが、できるだろうか…。
今まで裸に近い格好で撮影がある時も、カメラの前に立つ時以外はバスローブを羽織っていたし、撮影時も水着を着用していた。
完全な全裸で他人の前に出ること自体、初めてなのだ。しかも、一週間…。

「安心しろ。」そんな俺の心中をみすかしたように、後藤が言う。
「ここは、撮影用に探した無人の島だ。船便も週に一回。俺たち以外の人間が来ることは、まずない。
お前は安心して、俺たちに体をさらしてくれればいいんだよ。」

無人島…!?
さっきからショッキングな出来事が、あまりに連続するので、もう驚くことはすでに何もないと思っていた俺だが、やはり驚いた。

軽井沢でファッション誌風の写真集を作るはずが、無人島で全裸写真を撮られる羽目に陥っているのだ。
この一連の出来事には、何かとてつもなく周到に図られた計画性が感じられて、俺はぞっとした。

思わず身震いした俺の姿を見て、後藤は勘違いをしたようだ。
「良平、やっぱり海辺は寒いよな。そろそろ帰ろう。」
それは、忘れたくても忘れられない悪夢のような一週間の始まりの宣告だった。
0023薔薇と百合の名無しさん2007/05/04(金) 00:01:21ID:X/SNxgiBO
まだエロに突入しないのか
0024XDS2007/05/04(金) 00:02:33ID:Jp0TKk9S0
一週間後、そこには元気に走り回る良平の姿が!
0025XDS2007/05/04(金) 00:12:07ID:nFNciEw90
スタジオに帰った俺は、後藤らスタッフと撮影中守るべき三つの約束をさせられた。

1. 撮影終了まで、服を着ないこと
2. 股間を手で隠さないこと
そして、
3. オナニーをしないこと  である。

どれも受け入れがたい約束だが、今の俺には従う以外の選択がなかった。

「これから良平が演じるのは、生まれてこのかた、服を着たことがない野生児なんだ。彼にとっては服を着ること自体が苦痛なはずだろう。
もちろん、他人にお宝を見られる羞恥心も彼にはない。良平には、まずこのへんの感覚を身につけてほしい。」 

後藤の説明は、理屈に合っているようだが、常時、俺の裸が見たいがためのへ理屈にも思える。
しかし、毎日、ファッション誌のモデルをつとめ、流行の服を次々に着倒していた俺が、服に袖を通すことすら許されなくなるなんて…。

そして、三番目の約束。
「この撮影のハイライトは、最終日に行う野生児の自慰行為だ。野生児が性に目覚める瞬間を出来るだけリアルに撮りたい。
野生児は自分で出すという行為をそれまで知らないんだ。迫り来る性の衝動を解放する術を初めて知った感動を良平にも体現してほしい。」

後藤はそれを芸術だと称しているが、つまりは俺は、オナニーしているところを撮影されるということではないか。
ただのヌードだけでも十分恥ずかしいのに、射精の瞬間までカメラの前で晒さなくてはならないのか!?
0026薔薇と百合の名無しさん2007/05/04(金) 00:28:52ID:Aoqzhjb9O
続きマダー???
0027XDS2007/05/04(金) 01:06:08ID:nFNciEw90
この写真集は、俺が俳優としてブレイクするための企画だと、後藤は言った。
だが、ヌードばかりかオナニーをしているところまで世間に発表してしまったら、俺はもう二度とまともな役はもらえなくなるのではないだろうか。
AV男優とどこが違うのか!?
何としても、オナニーシーンの撮影だけは回避しなくてはならない。

ただ、今それを後藤たちに懇願しても、一蹴されるだけなのは明らかだった。
自慰行為の撮影日は最終日らしいが、それまでに後藤の気が変わるのを、俺は祈るしかなかった。


だが、後藤たちは本気だった。

その晩、例の部屋のマットレスだけのベットの上に寝かされた俺は、突然、小林たちに手錠をはめられたのだ。
「何をするんだ!?」
「いくらオナニー禁止令が出ているといっても、良平さんくらいの年頃の男の子には、とても我慢ができるもんじゃないでしょ。
夜中に自然に手が伸びてしまうものなんですよ。」
小林は、うすら笑いを浮かべながら、妙に嬉しそうに手錠とベットの柱を鎖で結び始めた。

「夜中にトイレに行きたくなったら、隣の部屋の私を呼んで下さいね。
でも、トイレの中で、オナニーするのも厳禁ですよ。私が見張っていますからね。」
0028XDS2007/05/04(金) 01:12:57ID:nFNciEw90
ベットの柱と手錠を結ぶ鎖は、とても短く、俺は両手を左右に開いた格好で、ベットに固定された。
たしかに、これでは自分の胸元あたりまでしか手は届かない。
しかし、これ以上の屈辱に甘んじるわけにはいかない。

「一週間くらい、我慢できるから、鎖は外してくれないかな?」
俺は、部屋を出て行こうとする小林に懇願した。

「ダメですよ。後藤さんからの指示です。男の子は、裸になると特に性欲が高まってくるものなんですから。」
いったい誰が俺を裸にしたんだ!? お前らだろう。

「しかし…」
小林は、部屋のドアのところで振り返り、すっぱだかでベットに固定されている俺の姿を見下ろしながら、感に堪えないようにつぶやいた。
「僕はね、あなたのファンなんですよ。『メンズマガジン』の巻頭特集を飾った良平さん、素敵だった…。」

こいつは何を言い出すのか!?

「ギンガムチェックの80年代風のジャケットを着た良平さんは、英国の王子様みたいでかわいかったです。
 それから、『月刊スニーカー』のストリートファッション特集。ダンスしてる良平さんの上着がめくれて、腹筋が見えてるカットが一枚あったでしょう。
あのページは、僕の宝物ですよ。この腹筋の上下に続いているあなたの躯を、どんなに見てみたいと思ったことか…。」

俺を見下ろす小林の視線が次第に湿り気を帯びてくる。

「だから、半年後に『週刊GAO!』の夏の水着特集で、あなたの海パン姿が掲載された時は、もう大興奮でしたよ。
それまで、あなたは上半身すら見せたことがなかったですからね。思わず三冊買ってしまいましたよ。
一冊は保存用、一冊は観賞用、一冊は…オカズ用です〜。」

こ、こいつは間違いなく変態だ…。
思わず危険を感じて、俺の全身には鳥肌が立った。
0029XDS2007/05/04(金) 09:19:16ID:nFNciEw90
「それが今は、僕の前に、上半身どころか、全裸でお宝まで全開姿の良平さんが、体の自由を奪われた状態で横たわっているんですからね〜。」

小林は、ねっとりと俺の全身を眺め回した。
こういう視線で見つめることを、人は「視姦」と呼ぶのだろう。
鎖で固定されていて、その視線を避けることすらできない今の自分がつくづく悔しかった。

「低賃金のカメラマンの助手にも、こんな幸せなことが時々起こるんですから、人生わかりません。
いつかは、良平さんのようなイケメンの水着の撮影に立ち会えることを夢見てましたが、まさか、良平さんのヌード写真の撮影現場に立ち会えるなんて!!
明日からの撮影、本当に期待していますよ。王子様が野獣に転落する姿、良平さんなら素敵に演じてくれますよね。」

ああ、誰か鎖を外してくれ!!
このまま小林の妄想まじりの言葉を聞き続けることは、目の前に自分を狙う蛇がいるのに、逃げられない恐怖に近かった。

「あ、でも、安心して下さいね。良平さんの体に触れることは、残念ながら、後藤さんから固く禁じられていますから。
こうしてせっかく一糸まとわない姿の良平さんが目の前にいるのに、カラダに触れられないのはツラいですが、仕方がありません。」

俺はそれを聞いて、ほっとした。
しかし、小林はなかなかその場を立ち去ろうとしない。

「だから、せめてこうして、良平さんのカラダをすべて目に焼き付けておきたいんです。
良平さん、服の上からはなかなかわからないですけど、意外と筋肉質ですよね。
こうしてバンザイポーズをしていても、胸板が分厚く見えるでしょう。しっかりと胸筋がついている証拠ですよね。
あと、お尻が小さくて上向きなのはさすがですよね。ダンスで鍛えてるって感じですよね〜。」

こうして、俺が身動きできないのをいいことに、小林の俺のカラダを評するねっとりとした言葉の絨毯攻撃は、夜中まで続くのだった…。
0030薔薇と百合の名無しさん2007/05/04(金) 09:35:34ID:XC8v9AN50
カメラマンも素直に言いつけ守るなよw
0031XDS2007/05/04(金) 09:38:22ID:nFNciEw90
翌朝。
ようやく小林の言葉責めから解放され、眠りに堕ちた俺は、後藤に叩き起こされた。

「おい、良平、起きろ。」
耳元で鎖の外される金属音がして、俺はベットから体を起こす。
相変わらず、一糸まとわぬ姿のままの自分が哀しかった。

「獣が寝坊するなよ。もっとも、ここはしっかり起きてるがな。」
後藤の温かな手の平が、いきなり俺のいきりたった竿を下から上へとを撫でた。
「ひゃっ」
亀頭から全身に妙に切ないが電流が走る。
たった一晩、抜いていないだけで、俺のそこは、かなり敏感になっていた。

「いいぞ。約束を守ってるな。早く食事と着替えを済ませて、撮影開始だ。おっと、着替えは必要なかったっけ。」

その言葉で、俺はあらためて昨日までの出来事が悪夢ではなく、現実であることに気づくのだった。
0032XDS2007/05/04(金) 10:00:33ID:nFNciEw90
スタジオの食堂で全裸のまま、朝食を摂った後、後藤からシャワーを浴びるように命じられた。
俺の背中には、マットレスの線がくっきりとついてしまっていたので、撮影前にそれを取れ、ということだった。

脱衣の必要がない俺は、脱衣所をそのまま通過し、洗い場でシャワーのスイッチをひねった。
ん?
ふと振り向くと、脱衣所の隅の籠の中に、白い布の固まりが置いてあるではないか。
タオルだ…。
ここに連れられて来てから、俺には体に纏う布が、一切与えられなかった。
が、ようやく半分だけだが、体を隠す物が見つかった。

逃げるチャンスかも…。

このまま後藤に言われるがまま、撮影が始まったら、本当に取り返しのつかないことになるのは間違いがない。
かと言って、すっぽんぽんで逃げ出す勇気はなかった。
だが、腰にタオルを巻いていれば、とりあえず誰か他の人のいる場所まで逃げて、救いを求めることは出来るかもしれない。
タオル一丁も相当恥ずかしい姿であることには間違いないが、すっぽんぽんよりはましである。

俺は、脱衣所に戻り、手早く腰にタオルを巻く。
タオルはあまり長くなく、俺の腰をぎりぎり一周するくらいしかなかった。
幅もあまり広くないので、大きく足を開くと、袋の下の部分がコンニチハしてしまいそうだ。

だが、かまわない。
この悪魔のような撮影隊から逃れる千載一遇のチャンスなのだ。
俺はタオル一丁のスタイルで、脱衣所の脇のドアから、外へと出た。
0033薔薇と百合の名無しさん2007/05/04(金) 10:39:10ID:J3JrrN6jO
なんで腐万個はこんな駄文を書き連ねて喜べるのかしら。
本気で逃げたきゃタオルなんてなくても逃げるわよ。男にとって裸なんてそんなもん。
0036薔薇と百合の名無しさん2007/05/04(金) 20:08:52ID:uGRh5xlMO
続きみたいです。
0037XDS2007/05/04(金) 20:23:14ID:nFNciEw90
DS  2007/05/04(Fri) 20:35
スタジオの裏は、鬱蒼とした林が続いていた。
俺は、裏口に置いてあったサンダルを履くと、迷わず林の中の小道を駆け出した。
道は、少しぬかるんだ場所もあったが、茂みは思ったほど深くなく、走りやすかった。

足を激しく動かすと、腰の結び目が弾けて、タオルがふっとびそうになる。
俺は、それを手で押さえながら、夢中になって走った。
ペタペタと、サンダルと裸足の足がこすれる音がする。
今はとにかく、スタジオから少しでも遠くに離れなければ…。

昨日、後藤に連れられて行った浜辺。
あの付近に、何艘かのボートが置いてあった。
とりあえず、そのボートでこの島を脱出しよう。

タオル一丁の姿で、俺にそんな大冒険ができるのか。
よくわからないが、このまま、あの男たちの言いようにされるよりは、はるかにましな選択である。

時々、後ろを振り返るが、追っ手は来ていない。
俺の脱走には、誰もまだ気づいていないようだ。
0038XDS2007/05/04(金) 20:41:00ID:nFNciEw90
林の切れ目から、海が見えて来た。
よし、行ける。ボートはど… ! ! !

瞬間、右足に何かがひっかかり、俺の体は前のめりに大きく転倒した。
「うわぁ!!」
草の上に叩きつけられた瞬間、俺の目に映ったのは、巨大な穴だった。
「な、何なんだ…?」
思わず叫んだ俺の声に、なぜか答える者がいる。

「今日の撮影に使う狼用の罠ですよ。」
呆然とする俺の右脇の草むらから、進行の吉田が姿を現す。
「猟師の罠にはまって穴に堕ちた狼少年、という設定で、この大きな穴の中で、良平さんに色々なポーズをとってもらい、それを上から撮る予定なんですよ。
でも、良平さん、撮影開始にはまだ、一時間くらいあるはずですが…」

なんということだろう。
俺は、撮影準備中の現場に向かって、一生懸命走っていたことになる。
0039薔薇と百合の名無しさん2007/05/05(土) 01:35:02ID:2kzn7rMjO
文章が下手なのよ
0040薔薇と百合の名無しさん2007/05/05(土) 02:44:37ID:+1iaLBcnO
なんか主人公がかわいそう。。。
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