この春は転居ラッシュだった。
旧館と呼ばれていた職場から新棟と呼ばれる建物内へと職場が移転した。
新館と呼ばないのはすでに別に新館が存在したからだと思うが新館と新棟、知らない人には何のことやらわかりづらいだろうとは思う。
各所に点在していた駐車場も一か所に集約された。
これで社内での遍歴と物理的に紐付けされていた形あるものは全て消滅することとなった。
どうせなので書いてみるかw

バイト先に憧れの先輩がいたと書いたが、彼女の知り合い(同級生だった?)、おそらく元彼だと思うのだが、その人が俺と学部まで同
じ先輩でもあって、3年になってすぐだったと思うのだが先輩イクミさんの携帯経由で俺宛に連絡があって、君さ、俺んとこ来る気ない?
みたいな感じで、ほとんどそれだけのやり取りだったのだが、イクミさんの手前、はっきりした態度を示さぬままトントン拍子に話が進ん
だようで、まあグループとしては知らぬ企業でもないし絶対嫌ですと断る理由もなく、やがて知らぬ間にスズキ先輩からは直にメールが
来るようになって「君確定ね。くれぐれも警察の厄介にはならないように」・・・で、後は彼の弁によると形式的なものばかりに終始し、イ
クミ先輩も、人を騙したりはしない男だから、と、こっちからはアドレス無断で教えたでしょ?とも言えぬままうやむやになってしまった。
えらく簡単に書いたが無理はないな、うん、こんなところだ。
スズキ先輩という人は、結局は俺が入社して一年ほどで退社独立してしまったので、ひょっとしたら自分が抜ける頭数を補填するため
に俺に目をつけたのかもしれないが、そんなことはこっちにはどうでもいいことか。
仕事では今でも付き合いがあるから、彼がイクミさんとどうこうならなかっただけでよしとしようか。
当のイクミさんは、ひょっとしたら短大だったのかもしれないが、卒業したはずなのに学卒入社はせずにフリーターとして生きている?
ことには俺としても疑問が常にあった。
彼女は時折アニメキャラみたいな顔だと思う点で山本美月的な雰囲気があると思うが、必ずしも似てはいない。
だいたいいつも消え入るような声でしゃべり、よく咳払いをしていたが実際に痰が絡んでいる様子ではなく癖だと思えた。
分類するなら貧乳のほうだと思うが、そこはどうでもよかった。