宴もたけなわになった頃、課長が私を別室に呼び出し、酒の勢いもあって課長に「お前の奥さん、いい女だな。一回でいいから、抱かせてくれよ。」と耳を疑うような事を言われた
課長の真剣な目を見て、冗談ではないと悟った。
会社での立場上、課長との関係を考えれば簡単には断れない。
私は迷った末、妻に正直に話すことにした。
リビングに戻り美由紀にその話を切り出すと、彼女は一瞬驚いた表情を見せたがすぐに落ち着きを取り戻し「あなたがそんなに困っているなら 私は協力します、一回くらいなら…大丈夫です…」美由紀の覚悟に胸が締め付けられるような感謝と、深い罪悪感が同時に押し寄せた。
課長にそのことを伝えると、彼は目を輝かせ、シャツのボタンを外しながら寝室へと向かった。
美由紀は深呼吸し、私に一瞬だけ視線を合わせてから、静かに寝室のドアをくぐった。ドアが閉まる音が、妙に大きく響いた。
それからの待ってる時間は、まるで永遠のようだった。部屋の外で待つ私の頭の中は、課長の手が美由紀の柔らかな肌に触れ、彼女の曲線をなぞる光景で埋め尽くされ、嫉妬と無力感で気が狂いそうだった。