あと、物語全体を見渡すと不可解な要素が目立つように感じる。

・ヒロインが音響監督を目指している設定が序盤以外ほとんど生かされない。映画撮影という物語に絡んでこない
・主人公の性格が前半と後半でほぼ別人
・主人公の父親のスーツが破れる意味
・主人公の家が障害者を迎え入れるくらいには裕福なのに金持ちキャラがいる
・金持ちキャラが主人公に接近して従順になっている理由が最後まで不明
・金持ちキャラが弁護士であるという設定の意味
・最初の宣伝用動画の背景音楽(「僕らの恋」をもとにした曲)が結局使われなかった
・主人公は施設から追い出されているはずなのにヒナが見送りに連れ出されている。ヒナが外出している意味がわからないのでヒナが陽太を思い出して陽太と抱き合うシーンが浮いている
・ヒナの病の設定が深刻な割に後半の描写はマイルドになっている。そのせいでヒナの父親が選んだ苦渋の決断という要素が弱まってしまっている

素晴らしいと感じた点はいくつもあったが、あれってなんだったんだろうと思う点も少なくない。