>>72
【岩石人の跫に揺り動かされるようにして子供は覚醒する。】
【そして、巨大な岩が己に向かって猛烈に突進してくるのを発見する。】
【ひい、と小さな悲鳴を上げ、急いで立ち上がって横に飛びのくようにする。】

が、がが、ががんもぉ〜、ひ、ひいい。

【腰を抜かしている。】

どがいしたんで、その、い、い、い、い――。

【呂律が回っていない。】
【そうこうしている内に勝手に次の攻撃を予見して、縮こまったりする。】

よ、よ、よら、よ、よられん、しわかんといてぇ〜。

【そして終には――。】

まって、まって、わかった、わかったけん、降参するけん、ゆるしてつかーさい、どがなことでもすらやぁ〜〜。

【涙目である。】
【無論岩の男にはこの間でも攻撃の自由とその可能とが与えられている。】