そしてコップに口をつけ、いよいよいただきます。
薄い塩水のようですが、あの子の体の中から出てきたものだと思うとなんともいとおしい。
ほんのついさっき、まさにこの場所で生み出された聖水です。
コップを持つ手を股間から入れて採ったのかな、と想像するだけでたまりません。
ブランデーを飲むように舌の上で何度も何度も転がして、女の子の体の中で作られた美酒を堪能しました。

全部飲み干したいところですが、これは検尿です。検査できる量は残しておかなければなりません。
女の子はまさか自分がしたおしっこが入れ違いでトイレに入った男に飲まれているなんて想像もしないでしょうけど、
扉の向こうのあの子の顔を思い出しながら、名残惜しい最後の一口を口に含み、
鼻をコップに入れてじっくりと深呼吸しながらしごいて果てました。

コップを洗面台の前に戻し、トイレから出ると、あの子はまだ待合室にいました。
一瞬目が合ったような気がしましたが、「ありがとう!おいしかったよ!」と心の中でつぶやいて、病院を後にしました。