女権帝国【アマゾネス・サーガ】part5
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>>161
対等な勝負いいですね、自分は運動能力や持久力で圧倒されるのも見てみたい
捕虜にされた元・英雄含む男連中がアマゾネスの養成所的な施設で
ついこの間まで一般人だった少女兵達にマラソンや水泳で惨敗させられるとか ユリナの座を狙っているサロメ。アマゾネスの脅威となるのか
もし掴んだ情報をアルギンに渡せば… サロメがユリナにとってかわろうとするなんて
みのほどがわかっていなかった お約束展開なら、サロメのようなキャラはバッドエンドで消される運命だが、
ここは女上位男嬲りのファンタジー世界要素が特別な作品なので、もっと活躍・暴走してもらいたい。
サロメのような美しくも退廃的で卑劣な悪女に拷問される男たちの描写をもっと見たい 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第6章 策謀(7)
・・・キエフでは、ルーシ諸侯らの降伏の儀式が続いている。
整列させられた諸侯らは、皆跪かされ、各々がかつて女奴隷として支配した少女らの前に土下座していた。
「ほら、もっと丁寧に脚を舐めるのよ!!!・・・」
元来下賎な身分の少女たちは、高貴な身分の諸侯らを思う存分いたぶることができるとあって、性的興奮を覚えている様子であった。
敗戦は、従来の身分秩序を逆転させてしまった。アマゾネスはルーシの社会を破壊し、弱体化させるには従来の道徳や文化を徹底的に
否定し、冒涜することこそ最善の手段と考えていたのだ。
その民族の中で長年培われてきた道徳や慣習こそ、その民族の力の源泉である。アマゾネスやラシェワは、実際に戦火を交える前に敵国のそれを破壊し、弱体化
させることに心血を注いでいたのだ。
かつての女奴隷らに陵辱される諸侯らの姿に、女たちの意識も変化しつつあった。諸侯に象徴される民族の権威=道徳=男の権威は、今やアマゾネスの前に屈しているのだ。
「さあ、顔面騎乗で射精させてやるわよ・・・!!」
モスクワ公イワンが、全裸で縛り上げられ、仰向けにされていた。これから彼は、オリガの巨尻によって窒息責めにされ、射精させられるのだ・・・。 肉体的調教も良いが精神的調教のほうがビンビンくるね
精神的屈服こそ至極
格闘で肉体的に負かされ
調教で精神を犯されるのが最高
3ヶ月洗ってないかぐわしきお股で責めるのだぜい
ナポレオンならそばによっただけで射精だな たかが一週間続きが見れないだけで心配する俺は相当調教されてる 男権の中にもアマゾネスを研究している人たちが居るんだな
ちょっと安心した いつもありがとうございます。近頃ちょっと忙しいので、書き込みができないでいます。
もうしばらくお待ち下さい。 >>153
最強の英雄サムソンは呪法で弱体化させられていたから。本当なら勝っていた
男どもの敗北に対するエクスキューズが腹立つ(好きなんだけどね)
負けを認めないからいつまでも同じような色仕掛け等に屈服するんだよ
サムソンも女の色香に敗れて精を奪われ力も奪われたんだから 口調とかもだけど登場人物の多さから考えると難しいよな差別化は 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第6章 策謀(8)
「ウム、ウググ・・・」
女の尻の下で惨めにもがいているのは、かつてのルーシの雄、モスクワ公イワンである。
「ふふふ、ほ〜ら、息をさせてあげるわよ〜」
美少女は蔑むように自分の尻に征服されている男の顔を見下ろす。
「あ、あううっ・・・」
イワンは必死で呼吸しようとするが、時を置かずあえなくその顔面は少女の尻の下に制圧されてしまった・・・
「うふふ・・久々ね、男を調教して屈服させるのって・・・」
黒のロングブーツにビキニのボンデージをまとったその美少女こそ、エリナである・・・
アマゾネスのルーシ征服に、数多の敵国の君主を屈服させてきた彼女もまた、フィレンツェを出て加わっていたのだ・・・。
「ほらほら、早く降参の誓いをするのよ〜」
エリナの指先が、イワンの睾丸を捕らえている・・・ 強いものが上に立ち弱いものは性欲を満たす道具になるなんて当たり前
今までは男が上に立つ存在だっただけの話だ
これからもそうだと願いたいところだがね >>186
2,3人の間だけでもあんま差別化ないでしょ
女が男を責めるパターンとかも
ストーリーやキャラの動きの方で見てるから
俺はワンパなのはどうでもいいけど 個人的には最強のアマゾネスではないかと勝手に思っているエリナ様キタ
黒のロングブーツにボンテイジビキニ・・・良い!! 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第6章 策謀(9)
「あらあら、これがルーシの雄、モスクワ公イワンの姿かしら〜」
エリナはがっちりと自分の脚に制圧され、身動きすらできない男のもがく様を嘲笑した。
「ほら、ちょっとだけ緩めてあげるわよ・・・いくら男が弱くても、これなら逃げられるわよねえ〜!」
ルーシの男たちは屈辱にまみれていた。モスクワ公イワンともあろうものが、如何にアマゾネスの戦士といえ、まだあどけなささえ
見せるような少女風情に、組み伏せられて微動だにできず、その情けを得てさえいるとは・・・
しかし、イワン以外の諸侯たちは悲惨だった。
彼らは早くも、少女兵らに引かれ、女たちの前でオナニーを披露させられていたのだ。
「あら、面白い見せ物ね〜」
「ほら、豚になってごらん!!・・・ブウブウ鳴け!」
かつての諸侯らは、今は庶人の女たちの侮蔑と嘲笑を受けながら、敗戦によって自分たちが家畜以下の処遇に堕ちたことを実感させられた。
「う、うむっ・・・!!」
エリナが脚の力を弱めたのに、イワンはチャンスとばかり振りほどこうとした、が・・・
「アハハッ、それでおしまいなの〜 女の力はそんなモンじゃ効かないわよ・・・!!!」
エリナはすかさず脚に力を入れ、イワンの渾身の反撃も、女の前にあえなく潰えた・・・ イワンクラスの男の腕の力でさえもエリナの脚力には歯が立たない わざと隙を作って逃れるチャンスを与えてあげているのに
男の力が女によって押さえ込まれ屈服する・・・良いなあ
完全に女の玩具だね 女権のアマゾネスたちも、男に反撃の機会をワザと与えているよな
そしてその機会を生かせない男権の歴戦の勇たち
これもまた男が女の強さを思い知らされる瞬間 おおさっそくイワン様が脚に挟み込まれて敗北しているじゃないか >>200
男はなんとか負けたときの言い訳を考えようとするからね
絶対に負けを認めない
だから認めざるを得ないほどに完膚なきまでに叩き潰す
ハンデを与えてもチャンスを与えても男は女に勝てない 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第6章 策謀(10)
アマゾネスのルーシ征服の報は、むろんフラン王国摂政太子エドワールの耳にも入っている。
風貌魁偉の英雄を思わせる黒太子は、今や総人口3千万近く、地上軍の軍勢のみでも25万を超える大国フランの、事実上の王である。
世界で最も富強なる国の軍政を掌握した英雄太子の、次の手は・・・。
「アキテーヌ公ロベールよ、アマゾネスのルーシ征服は着々と進んでおるようだな・・・!」
「はっ、全く恐るべきことにございます・・・しかし、ノヴゴロドを除く全ルーシが女の前に膝を屈したなどとあっては、
これはただルーシ諸国のみの恥辱にかかることではすみませぬ・・・
男が女に敗れ、全民族が征服されたなどということは、男が造ってきた文明社会の秩序を根本から覆す危機・・・!!!
国民にはこの事実が極力穏やかな形で知れ渡るように、様々に手を尽くしているところでありますが・・・」
「公よ、そのような事に手を心を砕くのも必要だが、・・・ははは、我らはもっと巨大な野心を抱いていることを忘れてはなるまいぞ・・・!!」
「・・・と、申されますと・・・?!」
「我らの究極の野望・・・それは、宿敵オルムの統治する神聖ローマ帝国を滅ぼし、ひいては全金毛人諸国を統一する・・・このフランを世界帝国とするのだ・・・!!!」
「!!!・・・な、何と・・・??!!!」
ロベールは驚愕した。よもや、黒太子の野心がそのような遠大なるものとは・・・!!!
「・・・そこでだ、公よ、敵の敵は味方・・・これぞ軍略の初歩の初歩・・・
我は決めたぞ、強大になりつつあるアマゾネス女王国と手を結ぶ・・・今後、様々な軍事的援助を与えて背後からオルムを攻撃させるのだ・・・!!
アマゾネスが強大になることは、我が国益にも大いに叶う・・・」
「・・・し、しかし、それでアマゾネスが強大になりすぎては・・・いずれは我らとも対決せねばならぬことに・・・」
「なあに、そこは我も心得ておるわ・・・何事も適度というものがあるとな・・・油断はすまいぞ・・・
女どもめ、オルムとの戦いに利用できるだけ利用し、後は使い捨ててくれるわ・・・!!!」
その日のうちに、アマゾネス女王国へと、使者は発っていった。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第6章 策謀(11)
4千万の総人口と、地上軍の戦力のみで30万の軍勢を擁する金毛人諸国最強の国家、神聖ローマ帝国・・・。
しかも、その国を治めるのはあのオルム大帝である。正面から戦えば、フランに勝機がある、とは必ずしも言えない・・・。
しかし、今や黒太子は、対オルム包囲網を着々と完成させつつあったのだ!!・・・
西は残虐な悪王、グールのアラリックと同盟を結び、東はアマゾネス女王国と組み、これに大いに援助を与えて強大化させ、オルムに対抗できるまでに
育て上げていく・・・!!!
のみならず、金毛人諸国の権威の頂点に立つローマ教主ペトルは、すでにオルムを見限り、皇帝の地位を剥奪するためにオルムに破門状を出す手続きに入った・・・!!!
如何にオルムが稀代の英傑とはいえ、この危機を乗り越えることなど、果たしてできようか・・・
「オルムめ、皇帝の地位を奪われては、戦わずして屈する他あるまい・・・ククク、時機を計らい、破門状を出すようにローマと協議するのだ・・・!!」
黒太子は不気味に笑った・・・
・・・不気味に笑っているのは、彼だけではない・・・。
キエフの総督府で、エドワールからの使者を引見しながら、フラン王国からの軍事同盟と、以後の多額の軍事的、物質的援助の供与の申し出を聞いている女王ユリナも、・・・
また、不気味に笑っていた・・・
「・・・黒太子の申し出、ありがたくお受けする、と伝えなさい・・・」
「・・・サマエルよ、なぜ笑うのだ、サマエルよ、・・・」
「分らぬか、兄弟よ、『鏡』が割れたのだ、封印が解かれたぞ・・・聖杯の場所を、あのユダの小娘が探っておるそうな・・・」
「ヘロデの雌仔犬め、蛆に喰われるがいい・・・ふふふ・・・封印は解かれた・・・一人は少なすぎ・・・二人は多すぎて、三人ならちょうどいい・・・
ジキスムントの実の母は何ものだ・・・オルムの若きあの日、何があったのだ・・・」 フランにはジャンヌやアマゾネスがすでに内部に侵入しているのではなかったか
第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第6章 策謀(12)
フラン・アマゾネス・グールの三国同盟に加え、ローマ教主までもがオルムを見限った・・・。
・・・果たして、彼はこの苦境を切り抜けることができるのか!!!??・・・
「・・・猊下、エドワール殿下よりの書状です・・・この度、フラン王国はアマゾネス女王国と密約を交わし、これに物心両面で最大の援助を惜しまぬ、と・・・」
「何っ・・同盟とな・・・!!?」
ここはローマのカステル・サンタンジェロ。ペトルは寝耳に水のフランーアマゾネス同盟に驚きの色を隠せなかった。
「・・・しかし、これは我々にとってはいささか厄介なことになりましたぞ・・・アマゾネスは先頃ルーシを征し、諸国王公より度々十字軍の進発の有無を
問われることもあるというのに、こうなっては我らは絶対に十字軍を出す訳にはいかなくなってしまいました・・・」
「ロドリーゴよ、やむを得んではないか・・・オルムめに煮え湯を飲ますには、多少のことには目をつぶらねば・・・!!!」
ペトルは使者に言った。
「・・・殿下に伝えよ!・・・今後、ローマ教主庁はアマゾネスに十字軍を送ると決議することは決してない、とな・・・書状にして渡すゆえ、使者は別室でゆるりとされるがよい!」
・・・しかし、この出来事は、ほどなくレオンやバルガス父子の知るところとなった。
「父上・・・ご覧なさい!!私の申した通り、ペトルは自分で己の墓穴を掘りましたぞ!!!・・・」
「息子よ、次に我らが打つべき手は何であろうな!??」
「今すぐ、オルム大帝陛下に密使を送り、我らの計画と事の手筈を全てお伝えしましょう!!・・・使者は・・・そう、アロンソをおいて余人はありますまい!!
次に、ペトルめがローマを離れる機会を待つ、ないしは作るのです・・・!!父上、戦ですぞ!!!!・・・・」
「・・・サマエルよ、あれはレオンの使者が馬に乗り、オルムの元に駆ける音か・・・!?」
「さにあらず、兄弟よ、あれこそは我が友、『青ざめた馬』だ・・・東の海より来たる者、その名は666である・・・!!!」 無敵の英雄王vs黒太子。。。
いずれいせよ得をするのは・・・ エドワール凄すぎる!!エリナとオルムを一度に征服する気だ!
ただアマゾネスごときがオルムと戦う際に戦力になるかどうか 確実なのは黒太子様が女をバカにし見下していると言う事
ついに最初から登場している英雄王オルムが女との
battle of sexes に駆り出されることになるかもしれない
これだけでも興奮してしまう これまでで最もでかい国同士の戦いかなフラン×ローマ
そこに色々絡んでくるから面白いね >>215
昔は女権側に少々の犠牲もあったけど、全体的には女権側の蹂躙がスムーズかつ予定調和すぎるから
オルムって ”どうせアルギンの2,3段階下の噛ませ犬” ってイメージなんだよなぁ…
そういえばアフスム帝国も今やカタナシか。遠くまできたなぁ。しみじみ しかし規制はどうしようも無いな
アマゾネスより強敵だ 並行してと言うけど
こっちの続きがむこうなのか
こっちの流れは規制解除まで止めといて
別方面の話が同時進行するのだとばかり思ってた >>228
面白そうだね
保留中の外伝もいくつかあったんだっけ
それらも今後少しずつ続くのかな。 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(1)
「・・・ところで、ロドリーゴよ・・・他でもない、オルムへの破門状を書いて欲しいのだ!!」
教主の重々しい言葉に、ロドリーゴはどこか、ぞっとするものを感じた。
・・・破門状・・・。
それこそは、オルムを屈服させ得る力を持った、教主の切り札であった。
「無論、お引き受け致します・・・教主猊下のご命令とあれば・・・しかし、本当にこれでよいのでしょうか・・・
猊下・・・お言葉ですが、何か、我らの行っている事は間違っているような気がしてならぬのです・・・!!」
ロドリーゴは先頃から、心にわだかまっている事を口にした。
「なあに、案ずるな・・・黒太子殿下こそ、これからの金毛人諸国をまとめていく英傑・・!!!万事彼の言う通りにしておれば、 何ら恐るることなどない!!!・・・
ハハハ、大方汝、あのフィレンツェからの使者の、妙な話を聞いてちょっとばかり心が乱れておるのであろう!」
「いいえ、・・・しかし、先のラウールの話にも不気味なものを感じはしますが・・・神よ、私の不安が、杞憂でありますように!!」
「ところで、ロドリーゴよ・・・かかる重大事を運ぶためには、使者を介して語るのみでは何かと齟齬も生じよう・・・
そこで、我ら自身、 フラン王国に出向いて、事の細部を協議すべきと思うのだ!!」
「ローマを、出られるのですか・・・?」
「我らが摂政太子殿下と直に会談したとなれば、オルムはますます意気沮喪し、膝を屈してくるであろう!!その方が話が早いとは思わぬか!!」 皆様お久しぶりです。ようやく規制が解除になったようですが、この度、ブログを作りました。
これからは両方に物語を投稿していきますが、こちらには基本的にアマゾネス・サーガ本篇を投稿し、
外伝や各登場人物のサーガなどはブログに投稿していきたいと思っています。
ブログを利用し、その機能を活用することで、より一層物語に深みや奥行を出せるものと思っていますので、どうぞ
これからもお楽しみに!! 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(2)
教主ペトルやロドリーゴらは、フラン王国との連携をさらに強化せんものと、今後の方策について打ち合わせするため、ローマを離れていった。
絢爛豪華な僧侶らとその衛兵らの行列は総勢数百名、沿道の市民らは久々に見る教主の玉顔を拝し、喜悦していた。
「・・・おお、教主様だ・・・」
「何と、威厳に満ち、神々しきお姿・・・まさに、全能の主なる神よりこの世の支配を委ねられたるお方よ!!」
教主ペトルの仁慈は市民らの広く知るところであり、彼を慕う市民らはその姿に賛嘆の声を上げた。
輿に揺られる教主とそれに付き従うロドリーゴは、見慣れたローマの市街を、そこに住まう老若男女らを見つめていた。
・・・よもや、これがその見納めとなろうとは・・・
如何に彼らが賢者碩学の徒といえども、神ならぬ人の身に、一寸先が分かり得ようか・・・
・・・一方、ロドリーゴのしたためた破門状を携えた使者は、ポツダムへと向かっている・・・。
・・・人の子らよ・・・汝ら、その行く末を、何とて知らん・・・
地中海の彼方、幾万里の彼方、エーゲ海のパトモス島では、巫女たちの上げる詠唱の中、・・・
髑髏が語り始めた・・・。
『災いなるかな・・・地に住む者らよ・・・汝らは、この時、この日に生まれ合わせたことを心の底より後悔する・・・
解かれた・・・第4の封印が解かれた・・・この世は地の地獄と化すだろう!!!!」
「サマエルよ!!サマエルよ!!!・・・何とて哄笑するか、サマエルよ!!!!」
「兄弟よ、ヘロデの小娘が、犬に食われる姿が見えるか!!?
人の子らよ・・・汝ら、この世に生を受けしことを後悔するであろう!!!!・・・」 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(3)
・・・シリア地方北部のラタキアでは、第一回十字軍以来の本格的な戦争が、アマゾネス女王国とエルサレム王国との間に開かれていた。
アマゾネスがルーシ征服にその主力部隊を投入している間隙を突き、エルサレム王国摂政ジキスムントは王国軍3万を率い、ラタキアを陥落させるのみならずアンティオキアをも手中に収めんものと、
本格的な大攻勢を女王国にかけたのだ。
エルサレム王国軍の攻勢の前に、ラタキアは陥落、またしても多くのアマゾネスが犠牲となった。
しかし、サン・シメオンの城塞とその後背地アンティオキアを死守する女こそ、「死の天使」アンジェリーカである・・・。
第一回十字軍の際、あのテオドリック大王の軍勢さえも寄せ付けずに互角以上に渡り合ったアンジェリーカとその精兵の前に、
ジキスムントの軍勢もまたその進撃を挫かれ、大きな犠牲を出していった。
かくして、ジキスムントはこれ以上の恥ずべき犠牲を出すよりは、男の体面を保ったままの「名誉ある撤退」を選び、数千もの犠牲を払ったエルサレム軍はラタキアを得たのみで撤退していった。
・・・深く秘せられていることながら、この犠牲者はアマゾネス軍の千人余りの犠牲者の、数倍であった。
『金毛人列王記』など男権国側の史書によれば王国軍の大勝利とうたわれるこのラタキアの戦いこそ、このすぐ後に迫り来る第二回十字軍の前哨戦となったのであった。
・・・フラン王国南部、アヴィニョンの街には教主ペトル、ロドリーゴらが到着、黒太子との会見に備えている・・・。
破門状を携えたペトルの使者は、ポツダムに到着、大帝の御前に出るのを待っているところである・・・。
人の子らよ、・・・汝らは一寸先の己の運命をも知ることはないのだ・・・ いつもありがとうございます。これから物語は、筋の上で大きな展開を迎えます。
大帝オルムvs黒太子エドワールを中心に周辺諸国を巻き込む十二使徒戦争、帝国軍は再びパレスチナへ・・・第二回十字軍の開始、
そしてこれからは、物語にホラー色、オカルト色がより一層強くなっていきます。
これからもよろしくお願いします。 >>241 いずれ地図なども作っていければと思います。もうしばらくお待ちくださいね。
ありがとうございます。 ホラー色・オカルト色というのは予知・予言が現実のものになっていくということかね
神や悪魔の類がより登場するということかね
しかし6人の魔女は強いね。アンジェリーカ様に窒息させられてるんだろうなあ 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(4)
ポツダム宮殿の大広間は、何かただならぬ空気に包まれていた。
オルムの前に進み出た教主ペトルからの使者は、おずおずとしながらも、しかし教主庁の威厳を保たんと努めつつ、
書状を読み上げ始めた・・・。
「・・・破門状!!!」
使者の第一声に、居並ぶ帝国臣下らはざわめき始めた。
「この世の神の代理人たるローマ教主ペトル猊下は、神聖ローマ皇帝オルムを破門し、
その皇帝の地位を剥奪する!!・・・
その理由・・・一つ、みだりに十字軍の派遣は教主の決定すべき事項であるのに、ルーシを制圧したるアマゾネス女王国に対し、
ノヴゴロド公国に軍勢を入れ、対決姿勢を示したること・・・
二つ・・・ことあるごとに教主の権威をないがしろにし、例えばアフスム皇帝ヘラクレイオスをコンスタンティノポリスに移し、
これをビザンツ帝国皇帝として立て、おのれの勢力拡大に腐心したること・・・
三つ・・・第一回十字軍の際、ユダ王ヘロデ他のユダ王国の要人らが全て行方不明となり、
その跡地にエルサレム王国が建国され、王子キルデリックが国王となった一連の経過について、詳細な説明が一切ないこと・・・」
ロドリーゴの筆による、オルムを弾劾する文言は続いたが、ざわめきを増す臣下らとは対照的に、玉座の大帝は双眼を閉じて微動だにしなかった。
のみならず、その口元にはあざ笑うかのような笑みさえも浮かべていた・・・。 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(5)
・・・ルーシの制圧をほぼ終えた女王ユリナは、主力部隊を率いてアンカラへと帰還していき、
「6人の魔女」のアンナがキエフ・ルーシ総督に任命されていた。
ここしばらくのアマゾネス軍の軍備強化には目を見張るものがあった。
というのも、フラン王国からはその軍事同盟に基づいて最新鋭の兵器や装備がほぼ無償でアマゾネスに
惜しげもなく供給されているからである。
ジキスムントのエルサレム王国軍を阻んだのも、こうした最新鋭兵器の活躍によるところが大きかった。
他の男権諸国よりも進んだ武器で武装するようにさえなりつつあるアマゾネス女王国軍であったが、次第に男権諸国の戦闘力を
凌駕しつつある力をつけつつあることに警戒心を抱く男権国の君主・政治家はまだほとんどいなかった。
その意味では、当代の英傑といわれた黒太子エドワールさえも、この点については完全に女を見くびりすぎ、
その脅威に気づくことがなかったのが、まさに後に世界の運命を変えてしまうことになる痛恨事といえるだろう。
「・・・ユリナ様・・・!フランから兵器が続々と到着しています!!」
「しっかり研究して、私たち自身の力で生産できるようにするのよ!!
ふふふ・・・もうじき、私たちの軍の装備はほとんどの男権国を凌駕し、彼らを楽に打ち負かせようになるわ・・・!!!
金毛人諸国は私たちの前に跪いて命乞いし、奴隷となるのよ・・・
・・・その時は、オルムも、エドワールも・・・ふふふ・・・」
女王の美しい顔は、残虐な笑みで輝いていた。 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(6)
一方、ラシェワ女帝国は属国と化した旧アフスム領エジプトを足がかりにリビア地方へ進出、
数度の戦闘をもってこの地方の部族を征服し、自領に組み入れてしまっていた。
かくしてラシェワはカルタゴに都するチュニジア地方を中心とする金毛人国家、ヴァンダル王国と境を接することになり、
ガイセリック王は日夜ラシェワからの侵攻に心悩ませる日々を送ることとなった。
「・・・我らが敗れることとなれば、北アフリカは全て女どもの手に落ちることとなりますぞ・・・!!!
そんなことを教主猊下は許されるはずはない・・・十字軍を派するよう、ローマに使いを送りましょう!!!」
「無駄だ・・・ルーシをも見殺しにして十字軍の派遣を許さず、オルム大帝がノヴゴロドを守るために
軍勢を派したことさえも侵略行為として憤っていた教主めに、我らの窮状を訴えることなど、意味はない・・・
我らの救いは・・・オルム大帝陛下以外に誰がいようか・・・!!!真に女どもの脅威に気づき、
動いてくれているのは大帝陛下の他にはない・・・!!!」
ラシェワ女帝国の進出はこの地方にとどまらない・・・。
サハラ砂漠をもほぼ制圧した彼女らの勢力は、もともと小部族国家の集合でしかなかったアフリカの諸国家を次々に征服していき、
その勢威はニジェール地方やアフリカ西海岸にまで及びつつあった・・・。
アフリカ北部・中部を呑みこまんとする大女帝国が出現せんとしているというのに、
男権諸国は何らの手を打ってこなかったのであった・・・!!
そして今や、ラタキアの戦いに勝利したなどとはいえ、気づいてみればエルサレム王国は北にアマゾネス女王国、
南にラシェワ女帝国の属国となったエジプトと、自己の何十倍もの国土と力を有する二つの女王国に挟まれる、小国となっていたのである・・・。
・・・そして今日も、フランから海を通って武器がアマゾネス女王国に供給されていく・・・。
その武器もいつか、密かにアマゾネスからラシェワにも多く渡されていくようであった。 十二使徒戦争と十字軍
たのしみすぎる
女権の力も強大になってきたし
男達は気付いていないみたいだけど なんでフランはそんなに最新の兵器もってるんだ?
っていうか女権国家の兵器がまだまだ相対的に貧弱なだけか。
そう考えるとフラン=日本 女権=中国見たいな感じか。
現に20年くらいまでは俺ら日本人も中国を舐めきってたしな。 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(7)
「・・・そろそろ、オルムの元にも我らの使者が到着したころであろうな、ロドリーゴよ・・・」
フラン王国南部のアヴィニョンの街に逗留中の教主一行。教主ペトルはオルムの元に赴いた使者の首尾を案じていた。
「・・・まだ知らせが届くのは後ほどのことになりましょう・・・それまで、お待ちを・・・
それより、猊下・・・我らが出立してから、ローマでは奇妙な噂が流れ始めた様子・・・というのはこれでございます!!」
ロドリーゴは教主の前に紙片を差し出した。
教主は一目見るなり、顔をしかめた。
「・・・これは汝らしからぬこと・・・神の信徒たる者、みだりに神の意図を忖度するようなことをするべからず、とは常識であろうものを・・・!!」
「お怒りはごもっともです・・・しかし、この噂は単なる噂とは思えませぬ・・・何やら必ず、裏があるように思われてならぬのです・・・
まず、お聞きください・・・」
ロドリーゴは、黒々と 666 と書かれた紙片を指した。
「・・・古の黙示録に名高いこの数字・・・『獣の数字』にございます・・・」
「知恵あるものは数字の意味を考えるがよい・・・数字は人の名を現している・・・そしてその数字は666である・・・」
苦々しげに教主は続けた。ロドリーゴは答えた。
「数字に秘されたる名が解読された、という噂がローマを駆け巡っております・・・猊下・・・この名前に、心当たりはございませぬか!!!・・・」
ロドリーゴは紙片を裏返した。
そこには、JULINA(ユリナ)の文字が禍々しげに躍っていた。 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(8)
アンカラの女王宮殿に帰着したユリナは、次の手を打ちつつあった。
「ふふふ、戦とは剣や弓を使うだけが能じゃないわ・・・
外交戦、情報戦というものも駆使していかなくちゃね・・・」
「なるほど、で、ユリナ様は何をお考えですか・・・?」
問いかけるリリアに女王は命じた。
「次の手は、男権諸国の団結を挫いていくこと・・・互いに敵対させ、戦わせて弱体化させていく・・・
様々な情報網を用いて、敵対心を煽っていくのよ・・・!!!
それから、国際社会には私たちアマゾネスが平和で他国を侵略する意図を持たない、
穏やかな女性の国だということを宣伝する・・・野蛮で非文化的、戦闘的な男権諸国に対し、洗練されて文化的で、平和な女権国家のイメージを国際社会に宣伝するのよ・・・
そうすれば、男権諸国は私たちに対する警戒心を失う・・・私たちへの武器や金銭的援助も、更に惜しまなくなるわ・・・それを利用して私たちは更に強大になっていく・・・
国際世論を味方につけ、時折ターゲットと見定めてた国を言いがかりをつけて戦いを挑み、滅ぼしていく・・・
気づけば、男権諸国はあるものは力を私たちに吸い取られて衰え、あるものは既に力を失って滅ぼされ・・・ふふふ、世界は私たちのものになるのよ!!!・・・」
「・・・ごもっともですわ!!・・・さすがはユリナ様!!早速、手を打って参りましょう!!」
「・・・そうね・・・まずはエルサレム王国ね・・・ルーシも片付いたし、今度はあたし達がジワジワといじめていたぶってあげなくちゃねえ〜・・・!!!」 第6章 十二使徒戦争と聖杯の巻 第7章 破門状(8)
三十万近い常備軍を有するようになり、最新の兵器で武装しつつあるアマゾネスに対し、エルサレム王国軍は常備軍が四万足らず、
しかも南方で国境を接する大帝国ラシェワの脅威にも備えねばならぬのであった・・・。
それだけではない。たび重なるラシェワやアマゾネスとの小戦闘で武器は摩耗し、補給が必要であったが、
本国たる神聖ローマ帝国は遠方であり、諸援助もままならぬ状態であった。
第一回十字軍終結時とは、状況は大きく異なってしまっていたのだ・・・。
「まずは、ローマ教主ペトルを利用するのよ・・・エルサレム王国軍のラタキアでの大虐殺を非難し、謝罪を求める声明を出すよう、
国際社会とローマ教主に求めるのよ・・・
ああいうナイーブなバカは平和とか人権とかが好きだから、虐殺があったかどうかなんて考えもしないであたし達に味方してくれるわ・・・
エルサレム王国は侵略者の汚名を着て、あたし達に謝罪せざるをえなくなる・・・
そして、もしもそれを拒んだら・・・ふふふ・・・きつ〜いお仕置きをしなくちゃねえ〜!!!」 アマゾネスの常備兵30マンか。物語当初はどれぐらいだったか忘れたが相当増えたな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています