女権帝国【アマゾネス・サーガ】part5
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サムソンとサロメ(20)(21)を更新しました。
>>596 ありがとうございます。筆が乗っているときには書いていこうと思いますw ホント寂しい報告スレになったな
スレいらないんじゃね? 話を広め過ぎたんだよ
サブの話は本編が終わってからかかないとね そこは作者の好きにすればいいのでは?
メイン・サブってよりは多方面同時進行話だし
外伝や過去話の短編等で話をすすめて設定がわかったとこで
本編が進みやすくするような作劇法はよくあるしね SSに問題はない、サイトにも人は来ているし
ただここは感想が書きにくくなった
ここの役割は終えたと思うね 作品を投下されない場だから感想こない、書きにくいのは当然。
報告だけあっても寒々しいだけだからスレいらないかもな。
実際、投下があったころはこのスレ見ても分かるように感想があったし
感想が書きにくいというのは>>573みたいな
「感想を書いてるつもりで変な予告アオリみたいなノリでヒンシュク買ってた約一名、自称数名」が
最終的には作者にも程々にとたしなめられて書きにくくなったくらいだが
あれが消えてから結果的にその後普通の感想は増えたしね。 ↑注意!地雷サイトです!ウィルス伝染するよ....(-_- 本篇が書ければまたこちらにも書いていこうと思うのですが・・・。何かとご心配おかけしています。。 必要も意味もいろいろあるよ
ブログのサーバなどにトラブルがあったときのために
ここは確保しときたいってのがあんだろうし。
作者さん、先ずは本編を完結させましょうよ。ずっと読ませて貰って、凄く面白いと思う。
でも最近は話もあまり進まないし、同じような「英雄」同じような「責め」、正直、
少しダレました。もう何年でしたっけ?キッチリ風呂敷畳んで、完結させてこそ、
この面白い物語も不朽の名作になると思うのですが。生意気言ってすみませんが、
1ファンとして、作者さんには、この板できちんとブレイクしきって欲しいのです。 分量とか先の展開とか
緻密な計算だと変に絶賛されてた時期もあったけど
実際のところは目先のいきあたりばったり続きでしたね
とはいえ
>>612
それでも畳みきるよりは、過去より今の方がいいアイデアが出るなら
畳まず広げてってもいいんじゃないかな
年単位で振りかえるなら容易に気づくことだが、話は着実に各方面で進んでるわけだから
それと水戸黄門に定番パターンを崩すことを求める奴はいないわけで
毎回お決まりの女の態度や責めのワンパターンさは別にいいだろ
その要素で萌えたければ他作品に求めればいいんだし、歴史モノの壮大さという他にない売りがある
格闘シーンや戦闘シーンで惨めに敗れ恥辱に塗れる強い男
をもっと観たい >>613
歴史モノって、あくまでもキャラ立ちの為の味付け程度で充分なのでは?
ここはSM板なんだから、やっぱりSM描写をメインにして欲しいよ。 >>615
ここまで続いた作品の根本路線を否定するようなことを言われてもなぁ…
責めそのものは存在してるんだからそれでいいと思うが。
>>612みたいな
>同じような「英雄」同じような「責め」、正直、少しダレました。もう何年でしたっけ?
ってのは無い物ねだりだろう。
それは他スレ、他作品に期待すればいいことなんじゃないか? 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第11章 コンスタンティノポリス(7)
「ふふふ、格闘王といわれたフョードルが、女の尻に敷かれてるなんてザマはないわねえ〜」
「ほらほら、早く女を負かさないと、もうアマゾネスが迫ってきてるわよ〜」
「 な、なんだと・・・!!」
いななく馬、慌てふためく男たちの声、・・にわかに陣外はどよめき始めていた・・・!!
「 ほら、男のプライドはどうしたのかしら・・・女に負けちゃうわよ!!」
フョードルは必死で女を組み伏せようとと格闘したが、さほど体格の変わらぬ女の筋肉は男の攻撃を受け止め、跳ね返し、 逆にその力を吸収して行くようだった。
いたぶるようにじわじわと女は男を追いつめ、男は女に力を奪われていった・・・!!
「ああら・・もうダメなのかしら・・ふふっ、格闘王フョードルが、アマゾネス6人の魔女、クラウディアに降参ね〜」
「な、汝がクラウディアか・・・」
「フフ・・犬にさせて這いつくばらせてやる・・・ほらっ、とどめよ・・・!!!」
睾丸を握り締められたフョードルは激痛に絶叫していた。
「さ、コイツを縛り上げて全身の毛を剃っておやり・・・捕虜にした部下たちに醜態を晒させてやるのよ!!」
陣外の状況は一変していた。不意を打たれたビザンツ・アフスム帝国軍は至る所でアマゾネス女王国軍に討取られ、捕虜にされ、潰走していた。ブルサ軍団の主な将校らはほとんどがアマゾネスの捕虜となってしまった。
「ブルサの戦い」はアマゾネス女王国の完勝、ビザンツ帝国の完敗に終わったのである。かくして、帝都コンスタンティノポリスはその守りたるブルサを失い、女王国の攻撃に裸で晒されることとなった・・・。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第11章 コンスタンティノポリス(7)
「ふふふ・・・さあ、睾丸責めの儀式よ〜」
全裸にされたフョードルは、クラウディア以下、アマゾネスや解放されたビザンツの女奴隷の少女らの前で股を開かされ、剃毛された陰茎と睾丸を晒していた。
「ほら、コイツの睾丸を思う存分いじめておやり・・・」
クラウディアに言われて進み出たのは、ついさっきまでフョードルの女奴隷だった美少女だった。
「うふふ・・・惨めなもんねえ・・オマエは自分の女奴隷だった少女の奴隷になるのよ・・ふふ、こうしてバカなオトコどもは女の支配下に入っていくのよね・・・」
まだあどけなさを残す美少女奴隷はおずおずと格闘王フョードルの睾丸を握ったが、もはや女に屈したかつての英雄が怯えの色を瞳に浮かべているのを見て、その眠っていた嗜虐心を燃え上がらせた。
「ほら、フョードル!!これからはアタシがご主人様よ!!!まずは睾丸責めで奴隷に堕としてやるから、覚悟しな!!!」
「あ、あぐう・・・ふひい〜」
フョードルは美少女奴隷の睾丸責めに悶え、あえなく射精した。
「あははっ、ザマはないわねえ〜 アンゴラに連行するわよ・・ユリナ様の前で裸踊りでも披露しな!!!」
・・・命からがら脱出してきた副将イーゴリからブルサ陥落の報を聞いたヘラクレイオス帝は絶句し、進軍を中断した。
進んでアマゾネスを討つべきか・・・はたまたもどって帝都の守りを固めるか・・・それとも・・・!!!
その時、ビザンツ皇帝の脳裏には、神聖ローマ帝国大帝オルムの姿が浮かんでいた・・・。 第6部 第12章 サマエル(1)
「サマエルよ、サマエルよ・・・三人目は誰なのだ!?」
「兄弟よ、それこそ『彼』である・・・彼は来りてこの世に君臨し、而してそれは大いなる災いとなる!!!」
・・・その部屋は、全てが歪んでいた・・・。
話しているものたちは二人のようだったが、三人目がそこにいるようにも思えた・・・
「摂政殿下、これを・・・大帝陛下よりの書状であります・・・」
ここは、エルサレム王国の王宮。大広間では摂政ジキスムントがオルム大帝よりの使者を引見していた。
このところ、父子の関係はかつてないほど悪化していた。
いつまでたってもエルサレム王の呼称を認めようとしないオルムに対し、もはやジキスムントは不満を隠そうとはしなくなっていった・・・。
「そもそも聖地を守護しているのはこの俺の力によるものだ!!キルデリックに何ができるというのだ!!・・・」
そして近頃は、ウォルスング以下、エルサレム王国の軍勢も次第に自分たちを神聖ローマ帝国軍としてでなく、
「エルサレム王ジキスムント旗下のエルサレム王国軍」として認識するようになっていった。
これは、幾度かの女権帝国との戦闘を経て、ジキスムントと彼らの結びつきが大きくなったこともあるが、彼の人間的魅力によることも大きかった。
次第にジキスムントは、その地位を確固たるものにしつつ、本国の父帝に王号の公称を求めるようになっていった。 6人の魔女に対抗できうる男権の戦士ってどれぐらい居るのかな
フョードルも本気対決で惨敗でしょ ミもフタもないことを言うと、いません。
たまに例外的にいたとしても、次で引き落とすための前フリ
契靼の人なんかは最後のお楽しみ。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(2)
神聖ローマ帝国との戦線は膠着状態に陥り、フラン王国摂政黒太子エドワールは打つ手を図りかねていた。
「・・・幸い東部国境をやや越えた地点で、何とか敵を食い止めてはおります・・・しかし、イタリア戦線では圧倒的に敵軍が有利にて、帝国十二騎士、蓬髪のハラルドの軍勢はゲルフ諸侯を駆逐しつつあります!
トスカーナ大公ルドヴィーコはひっきりなしに援軍を求めて参っておりますが、なかなか援兵を送る余裕はありません!!・・・」
「・・・グール王アラリックも当てにできぬな・・・」
アキテーヌ公ロベールの報告を聞きながら、黒太子は苦々しげにつぶやいた。
「陸戦ならばともかく、大した海軍もないグールはイタリアに派兵する力もない・・・教主猊下はアヴィニョンに亡命してきているし、オルムめ・・・見事に我らの同盟を骨抜きにしてくれておる・・・!!!」
西地中海から帝国の力を排除すべく締結された三国同盟は、早くも機能しなくなっていた。
「・・・ここはやはり、アマゾネス女王国への軍事援助を強化するしかあるまいか・・・」
「しかし、ここしばらくの援助によってアマゾネスの力は更に強大化しております・・・更にはついにルーシ諸侯国の征服・・・侮るべきではないですぞ!!
元々は、アマゾネスの故地はキエフ公国の侵入を受け、長らくその植民地の状態にあったにも関わらず・・・」 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(2)
今より十七年前、アマゾネス建国以前のクリミア半島はキエフ大公国の植民地としてその支配下に置かれ、その統治は苛烈を極めていた。
しかし、「大いなる災い」の後決起した女戦士らは、ユリナに率いられ、クリミア総督府を襲撃、これを陥落させ、総督セルゲイ以下将兵らは様々な性的陵辱を女たちから受けた挙げ句、奴隷とされた。
このいわばアマゾネスの「独立戦争」「女権革命」はキエフ大公国によって詳細が秘密に付され、諸国には単にキエフ公国がクリミア半島を放棄した程度にしか伝えられてこなかったのだ。
しかし、今やアマゾネスはかつての宗主国をはるかにしのぐ力をつけ、これを征服し、キエフにその総督府を置いて統治する立場となった。
「アマゾネスはビザンツ帝国の征服さえも計画している様子・・・いつかは我らの手に負えない存在となりはしますまいか・・・!?」
「だが、オルムめを牽制するにはとりあえずアマゾネスに力を与えて背後から脅かさせるしかあるまい・・・ビザンツは神聖ローマ帝国の同盟国・・・
これが脅かされればオルムは援軍を送ろう・・・その隙に勝機を見いだすのだ!!!」
黒太子エドワールは、アマゾネス女王国への軍事援助を更に強化するよう命じたのだった。 宗主国が従属国にされ従属国だったアマゾネスが・・・・・国の立場逆転も良いですなあ
大いなる災いとは女権革命だったのですね
男目線では≪災い≫だが女目線だとまた変わってきますね
>>627
立場逆転「も」というか
基本はそればっかだからな
ま、そこが良さなんだけど 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(3)
アマゾネス女王国によるルーシ諸侯国支配は、その精神面にさえも及ぼうとしていた。
「男たちからあらゆる誇りや、その記憶さえも根絶やしにして、二度と反抗できないようにしてやるのよ!!・・・」
ユリナが命じたのは、ルーシ諸侯国、特にその中心であってかつてクリミア半島を支配下に置いていたキエフ公国の歴史を完全に抹殺することであった。
キエフ公国の栄光に満ちた歴史書は焼かれ、逆にアマゾネスの史観による屈辱的な歴史がねつ造されていったのだ・・・!!
・・・まず、アマゾネスがキエフの属国であった事実は抹殺され、逆にキエフがアマゾネスの属国であったのにも関わらず、反乱を起こして長く独立を企てていたが、アマゾネスらに討伐されて再び属国とされた、というように書き換えられた。
かつてのキエフの様々な栄光に満ちた戦績も、また全てアマゾネスによるものだというように書き換えられていってしまったのだ。
大公であったワリャーグは、ユリナらの前でこの屈辱的な歴史書を朗読させられ、さすがにこれに抗議しようとしたものの全く聞き入れられず、
公衆の面前での強制オナニーという罰を受けることとなってしまった。
かくしてキエフはその真の歴史を奪われ、アマゾネスの奴隷としての歴史を植えつけられていくこととなったのである。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(4)
アマゾネス女王国によるルーシ諸侯国併合は一通りの完成に近づいていた。特にキエフ公国は、かつて属国であったアマゾネスに無条件降伏し、その支配を受けるという屈辱に塗れようとしていた。
キエフの正史は抹殺され、その史書は全て没収され、焼却された。そしてそれらは、アマゾネス女王国の側からの自虐史観に基づく歴史に書き換えられた。
敵国を完全に屈服させるには、その精神面をも屈服させねばならない・・・常に自分たちに対して劣等感を抱かせるようにせねばならない、ということをユリナはよく理解していたのだ。
・・・さて、キエフ公国の首都であったキエフには宗主国となったアマゾネス女王国による統治の総拠点であるルーシ総督府が設置され、「6人の魔女」アンナが総督に、かつてのキエフ公妃であったオリガが副総督に任命されていた。
彼女らの総督府の統治下、様々な苛烈極まる法令が、矢継ぎ早に制定されていった。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(4)
まず、ルーシに属する男たちは全て例外なく、奴隷(スラヴ)とされ、女たちはその上に位置する平民階級とされた。
ルーシの女たちは、アマゾネスらによる「正史」を受け入れ、男たちを軽侮の眼で見るようになっており、これらは徐々に受け入れられていった。
更に、総督府のアマゾネスらは貴族階級として君臨した。これには、新たにルーシの女たちから選ばれた少女らも加わり、アマゾネスの兵力を更に強大にさせていった。
キエフ大公以下、全てのルーシ侯家や貴族は解体された。一家の例外もなく、ルーシから貴族は抹殺され、ことごとく女の奴隷とされた。
ルーシのことをスラヴ(奴隷)民族というのは、ここに由来している。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(5)
・・・ここはキエフの中央の大広場。法令の布告などが行われるこの場所では、奴隷階級とされた男たちの奴隷市が開かれていた。ここでは男たちが、女に奴隷として競り落とされるのである。
何名かの奴隷が競り落とされた後、アマゾネスの女戦士らに引き出されてきたのはかつてのキエフ大公ワリャーグであった。
「ほら、オヤジ!・・とっとと歩けよな〜」
「キャハハ、もうふらついてんの〜」
女たちにいたぶられながらふらふら歩くその姿には、かつての「全ルーシ諸侯の大公」として君臨した面影はなかった。
まだあどけなさを残すような女兵士らによって殴られ、嘲笑されながら引き回されるその姿は、今やルーシ諸侯国が完全にその息の根をアマゾネスによって止められてしまったことを象徴していた。
競りが始まり、アマゾネスはもちろん、ルーシの女たちもかつての絶対的な支配者として君臨していた大公ワリャーグを、奴隷としていたぶることができることに興奮していた。
競りが進むにつれ、残ったのは意外にも、兵士らとさほど歳も変わらぬような若い女であった。こんな女がなぜ、かつての大公を競り落とせるような大金を持っているのか、一体何者か・・・
それは、かつてワリャーグの女奴隷であり、アマゾネスによる征服後はその片腕となってルーシ貴族から多額の資産を没収してその分け前に与っていた、ニーナであった。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(5)
「うふふふ・・・・」
かつての女奴隷ニーナは、かつての主人であったワリャーグを競り落とし、その女主人となったのだった。
イヌの首輪をつけられたワリャーグは、ニーナの前に土下座させられ、臣従の誓いをさせられた。
「全ルーシの大公」が女奴隷に屈服させられる・・・この様を見せつけられていた男たちは、もはや完全に自分たちが女に屈し、その奴隷とさせたことを否が応でも思い知らされた。
「ほら、脚を舐めろ!!」
ニーナはロングブーツを履いた美脚を差し出した。
おずおずと舐めるワリャーグのあごを掴むと、バシッバシッと激しいビンタを食らわせた。
「ふん、ビンタで感じるようになっちゃってるのよねえ〜」
ニーナの言葉どおり、男の陰茎は惨めにも勃起してしまっていた。
「うふふ・・・」
女主人となったニーナは奴隷に堕ちたワリャーグのあごを掴むと、更に激しいビンタを食らわせていった。
女奴隷ふぜいになぶられながらもマゾの快感に震えるワリャーグの姿に、それを見せつけられる男たちは屈辱のあまり勃起していた。
「ああ、うう、ふひい〜」
「キャハハッ、こいつビンタだけでこんなに勃起してるわよ〜 」
「ほ〜んと恥知らずよねえ〜 ほら、これから聖水の調教よ!オマエはもう大公じゃなくて女の公衆便所になるのよ・・・!!!」
ニーナに言葉なぶりをされながら、ワリャーグは射精してしまっていた。 更新乙
スラブってスレイブの語源とか言われてるんだよなー
前回はこちらへの書き込みができなかったのでブログにのみアップしました。
いつも読んで下さっている皆さん、ありがとうございます。 女子が強くなった秘密かね?女権帝国建国の謎に関することか 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(6)
サロメは、アルテミアに戻ってからも、己の見たものが信じ難かった。
・・・あれは数ヶ月前・・・アルビジョワ十字軍の最中のこと・・・
女王ユリナにも知らせず、密かにアルテミアを出た彼女は、わずかな供をつれてアルビジョワ地方に潜入したのだった。
・・・ここに、何かがある・・・アマゾネスらが求めている何か謎に包まれたものが、・・・
それは、ほとんど確信の持てない、直感に近いものではあった。
ユダ王国王女であったとはいえ、サロメにはほとんど学問のたしなみはなく、自身も興味を示すことはなかった。
しかし、彼女はその生まれ持った残虐な性格と相まって、女特有の鋭い勘は異常に発達していた。
旧ユダ王国が滅び、十字軍侵攻後アマゾネスらとともにアルテミアに逃れてきた彼女は、亡命生活を送る中で、
フラン王国のアルビジョワ地方に、『大いなる災い』に関わる何かが隠されていると察するに至ったのである・・・
第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(6)
・・・あの時・・・
アルビジョワの山中。サロメらとお供の侍女らは、山をかき分け歩いていた。
ふっ、と木々が途切れ、午後の陽光とともに視界が開ける。
「サロメ様・・・あれを・・・!!」
侍女が指しているのは、・・・
そこは、そこだけ一本も木々の生えていない、広大な空き地であった。
あたかも・・・そこには巨大な隕石でも落ちたかのように、広い窪みができていて・・・
窪みの中央には、何メートルもある巨大な、しかも真っ黒な環状列石が点々と、禍々しげに並んでいた・・・
「・・サロメ様・・!!」
「・・・・石を・・・小石でいいわ・・・持って帰るのよ・・・!!」 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(6)
世界が消滅したような静けさだった。サロメらの発する声は、まるでどこかに吸い込まれて行くかの如く、響きを失っていく。
「・・・こ、・・・・これは・・・・」
太陽は、真上に出ているはずの太陽は、・・・なぜか異様に黒ずんで見えた。
「・・・サロメ様・・・ここは何か、普通ではありません・・・早く立ち去られた方が・・・」
泣き出しそうになりながら訴える侍女よりも、サロメはここの異常さをひしひしと感じていた。
・・・ここには、生き物の姿が全く見えない・・・虫さえも・・・雑草さえも生えていないし、空をさえも鳥が飛んでいない・・・
「・・わ、分かってるわよ!!・・・ せめて小石をいくつか、そして砂を少し持って帰るわ・・・早く集めるのよ!!!」
震える声を必死で押さえつつも、サロメは少女らに命じて集めさせた。
・・・その時・・・
侍女の一人が、悲鳴を上げた・・・!!! 男権最強戦士?アルギンハーンのことも思い出してあげてください
英雄王のほうが強い? 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(6)
「・・・な、なによ・・・どうしたって言うのよ・・・」
サロメはもはや動転しながらも、侍女の元へ駆け寄った。
「!!・・・あ、ああ・・あれ・・・!!!」
彼女は環状列石が囲んでいる、その中央、それすなわちこの異様な窪地の中央を指差していた・・・
!!!・・・・!!!!!
そこには巨大なT字型の奇妙な十字架があった・・・
そこには首のない遺骸が架けられていた・・・
サロメらの声を聞きつけて侍女らが集まってきた。
「ほら、・・・あ、あれよ・・・」
不気味さに身を震わせながら、サロメは侍女らに環状列石の方を指したが・・・ 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(6)
「・・・サロメ様・・・何も見えませんが・・・」
見ると、環状列石の中央はただの空き地で、何もなかった・・・
「そんな・・・ウソよ・・・私だけじゃない、あなたも見たわよね・・!!!」
「見間違えではありませんか・・・もしそんなものがあれば、この窪地に来た時すぐ気がつくはずですよ・・そんなものは初めからありませんでした」
他の侍女らはサロメらの見たものを信じようとはしなかった。
サロメらは不気味な思いに駆られながら、窪地を逃げるように後にした。
・・・何だか、誰かが自分たちを見ているような気がして、サロメはゾクッとして足を速めた。
その通り・・・その時、何者かが窪地から、立ち去っていくサロメらを見つめていた・・・ 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(7)
アルテミアに戻ったサロメ。アマゾネスのルーシ侵攻が始まったのはその直後であった。
ユリナらの留守を利用し、サロメは早速アルビジョワで採取した石や砂を調べようとした。
しかし、もちろんサロメの周囲の女らの中には、それらについてしっかりとした鑑定をできるような者はいない。
そこで、サロメは侍女に命じてアマゾネスに仕えている男の考古学者を捕らえて来させ、一晩中じっくりと調教を施したのであった。
ユリナ様に忠誠を誓っている以上、勝手なことはできないと協力を拒み続けていた学者だったが、全裸で磔にされた挙げ句、サロメからジワジワと睾丸責めにされてほどなくヒイヒイ泣いて命乞いをした。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(7)
しかし、サロメは許さず、さらに執拗な責めを何時間も加え、もはやヘトヘトにされた男をイヌの真似をさせたり聖水を飲ませたりと散々辱めた。
このバビロン地方で捕らえられてアマゾネスの地に連行されてきたかつては高名な学者だった男は侍女らの前で強制オナニーをさせられ、サロメの前に土下座して忠誠を誓い、ようやく許された。
すっかりサロメに屈従した男は砂や小石の鑑定を命じられた。
・・・その結果、奇妙な事が分かった。
小石や砂は、アルビジョワ地方に見られないような質のものであり、この辺りやおよそ知られるあらゆる諸国においても見られないものであるということだったのだ。
しかも、中でも最も大きな石には、何と文字らしきものが刻まれている事が判明したのだ!
その文字は、学者の知る限りのあらゆる国のどの文字とも異なる、奇妙なものであった。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(7)
「・・・間違いないわ!!!」
サロメは未だほとんど全てといっていいものが謎に包まれたままであると分かってはいても、こう断言せずにはいられなかった。
その言葉は、なぜか周囲の侍女らを戦慄させた。
「・・・これこそがアマゾネス建国の秘密、・・・『大いなる災い』の痕跡の、一部よ・・・何か今の私たちには想像もつかないことが、十五年前に起こったのよ・・・!!!」
その時、再びサロメは何者かの視線を感じ、思わずぞっとして周囲を見回した・・・
口にこそ出さなかったが、彼女は早くも、この事柄に首を突っ込んでしまったことを後悔し始めていた。
今の視線が、他ならぬ、あの不気味な環状列石の中の幻の遺骸から発せられたものの如く、感じられたゆえに・・・・・ 俄然、面白くなってきたな。全員美女、美少女というところがいいw
サロメがユリナを倒す展開になったら面白いねw 考古学者が羨ましい
ユリナ女王様に忠誠を誓っていたのに、、、、 サロメがもうすぐ死ぬという運命は変わらないでしょう 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(8)
さて、こちらはエルサレム王国。相変わらず自称エルサレム王ジキスムントが統治するこの国には、わずかながら、しかし確かに時代の荒波が押し寄せつつあった。
このところ、アマゾネス女王国による越境攻撃が頻発の度を加えてきたのである。
エルサレム王国建国当時は、わずかに月に1度あるかないか、しかもごく小規模の部隊であったアマゾネスの侵攻は、ここ数ヶ月の間だけで数十回に及んでいたのだった。
しかも、当初は武器や訓練も劣弱で戦えば必ず撃退されていたアマゾネスが、近時では武器はエルサレム王国とほぼ同等どころか、それを凌ぐものとなり、
兵の練度も向上してほぼ互角の戦いをみせてきたのである。
やはりフラン王国からの最新鋭の武器の援助が、大きな要因であるようだった。
フラン王国からの膨大な武器援助はエルサレム王国との戦線の部隊のみならず、常備兵数だけで五十万近くに膨れ上がりつつあるアマゾネス女王国軍全体の戦力の強大化をもたらしつつあった。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(8)
常備兵数3万程度のエルサレム王国軍にとって、当初は素人の女兵士の寄せ集め程度のものであったアマゾネス女王国軍は、
今や死力を尽くして辛勝できるかどうかの、強敵に変貌しつつあったのである!!
現に、前回の戦いでは女たちがもう少し本気で攻勢をかけてくれば、最前線の要塞都市ラオディキアは陥落し、
トリポリはおろか、下手をすればダマスカスまでアマゾネスが席巻する恐れさえあったのだ。
”アンティオキアの死の天使”アンジェリーカに率いられたアマゾネス8万は、もはや圧倒的な兵数の差と武具を誇示し、激戦の末数百の男たちを捕囚として、
いつでもその気になればラオディキアを陥落させ得ると言わんばかりに撤退したのである!!!
これは、エルサレム王国の事実上の敗戦だった。これまでラオディキアに対アマゾネス守備隊の総司令部を置いていた十二騎士のコンラートは、この戦いの後、
総司令部をダマスカスにまで後退させざるを得なくなった。
南にはラシェワ女帝国の脅威も抱え、ジキスムントは苦境に追い込まれつつあったのである。 軍神ヤオー、マフムード、サムソン、ベルゼブブ、セレウコス級の屈辱が観たいね
ヘラクレイオスかエドワールクラスの戦士の惨敗が観たい オルムやアルギンが負け堕ちるまでは死んでも死にきれない 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(9)
十二使徒戦争の攻防は、一進一退を続けはしているものの、概ね神聖ローマ帝国の優勢に進みつつあった。
黒太子エドワールはブリテン王アルフレッドを陣営に引き込もうと画策したものの、長年の確執からうまくいかず、それでも彼が中立を宣言するにとどまったことだけでも幸とすべきであった。
教主ペトルはアヴィニョンより、自分の教主位の正統性とオルムの暴虐を訴えたものの、それに耳を貸す諸国といえば元々の同盟国ばかりであり、新たに意をともにする国は現れそうもなかった。
目下、黒太子が力を入れているのはイタリア諸国に対する調略であった。中部イタリアは、ゲルフ(教主派)の代表格であったルドヴィーコがクーデタに成功し、
フィレンツェ共和国をトスカーナ大公国と改称して元老院を解散、大公として独裁者の地位に座っていた。
しかし、ナポリ王国に亡命した元老院議長フェデリーコらを中心とする議員らは結束して国内の反大公派に働きかけ、オルム大帝も彼らに武器の援助を強化していた。
先日はついにトスカーナ市内で大公派の要人暗殺に成功した。政権は震撼したが、ここずっとエリナの色香に溺れつつあるルドヴィーコはあまり危機感を感じる様子はなく、
積極的に中部イタリアのギベリン(皇帝派)討伐に乗り出すこともしなかった。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(9)
アンティオキアにはアンジェリーカ率いるアマゾネスの大軍が再び集結していた。その数8万・・・。
「金毛人諸国は戦に明け暮れ、十字軍を送る力などないわ・・・仮にキタールが侵攻してきても、今の私たちの兵力なら守るのは難しくない・・・
ふふふ・・・今度の戦は本気よ!!エルサレム王国を滅ぼすのよ!!!
南部からはラシェワの軍勢5万も私たちに呼応して侵攻することになってるの・・・もう男たちに勝ち目はないわね・・・
ふふっ、ジキスムントやウォルスングらを全裸にして股くぐりでもさせてやろうかしら〜!!!」
アンジェリーカの言葉に、アマゾネスらは沸き立った。
「・・・・あれから十七年か・・・兄弟よ・・・」
「然り、あれから十七年・・・一人は多すぎる・・・」
「時は満ちたか・・ならば誰をアヌンナキの元へ・・・?」
モニターを眺めていたシュメール人は、タブレットを操作して回線に接続した。
もう一人はそれを覗き込んで、うなずきながらつぶやいた。
「三人ならばちょうどいい・・・オルムの若き日の予言は成就する・・・時は満ちた・・・」
タブレットには、リカルドの画像が現れていた・・・ 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(10)
アストラハンに、遠路北京より早馬が到着した。
「大ハーン陛下よりの書状である・・!! 将士以上、広間に集結せよ!!!」
カスピ海を臨む巨大な城塞の大広間には、太守ヤズディギルドの命により、キタールの戦士らが集まっていた。
「神龍聖天大帝アルギン・ハーン、アストラハンの戦士らに遣わせる書状!!・・・」
太守ヤズディギルドの書状の朗読に、一同頓首した。
ヤズディギルドは歳の頃45、6。2メートル近い巨体に青眼白皙の容貌は、その出身がペルシア方面らしきことを窺わせた。
若き日にはコーカンドのヤークーブ・ハーンの配下であった彼は、ヤークーブの滅亡後はジャハーンギール・ハーンに属し、ジュンガルの戦い後、ジャハーンギールがアルギンに降伏してその配下となって後は
自身もキタール汗国の一角を占める驍将となり、今やキタール16将の一人として西北の枢要の地、アストラハンの守りを任されるに至っていた。
ヤズディギルドは朗々と響き渡る声で書状を読み上げた。
「・・・今や南方の役(ツィンとの戦い)一先ず止み、南賊境を侵し来たる様見えず・・よって永年の懸案たる西方の女族との戦に心を傾注すべく、・・・
汝太守ヤズディギルド、速やかに軍を発し、精兵をもって女族を討滅し、宸襟を安んずべし・・・!!!」
戦士らはときの声をあげた。大ハーン自ら、アマゾネスへの侵攻を命じたのである。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(10)
「おお・・・今までは守りをひたすら固め、動かざるべしと・・・だが忍耐の時は過ぎた・・あの目障りな女どもをついに料理してくれる!!!」
「戦士とはいえ、所詮は女・・・しかもアマゾネスには見目麗しき美女が多いと聞く・・・ハッハッハ、これほどやりがいのある戦もないものだ・・!!」
その夜、出陣前の酒宴が華やかに開かれた。キタールの戦士らは盛んに飲み、酔った。
ヤズディギルドも酔いを醒ますため、夜風を求めて外へ出て天を仰いだ。
!!・・・?!!
満天の星の中、何やら動くものがあった。
流星か・・・?
・・・それは周囲の星よりもはるかに大きく、はっきりと見えた・・・
・・・それは、光り輝いていた・・・どんどん、近づいてくる・・こちらへ・・・!!!!
・・・それは、宙に浮かびながら光を発し、回転していた・・・見たこともない・・・これは・・・何だ!!???!!!
ヤズディギルドは、その時、今まで感じたことのないほどの感情を覚えた・・・それは、・・恐怖だった・・・ 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(10)
・・・聞こえる・・・声が・・・誰かが話している・・・
それは、不思議な声だった・・・中空の光り輝く物体から聞こえるようでもあり、・・・信じ難いことにヤズディギルド自身の頭の中から聞こえるようでもあった・・・
「・・・サマエルよ・・・サマエルよ・・・三人目は誰なのだ・・・」
・・・サマエル・・・誰だ、・・何者だ・・・!!??・・だが、・・俺はこの声を、この言葉をどこかで聞いた・・・が・・思い出せない・・・・どこだ・・誰だ・・・!!!!???
「・・兄弟よ・・・」
もう一人の声が答える・・・
「一人は多すぎて、二人ならば少なすぎる・・・聖杯が必要だ・・兄弟よ・・・」
「三人ならばちょうどいい、・・・サマエルよ、時は来た・・・オルムの我らへの約束を忘れまいぞ・・・」
・・・オルム・・・!!?・・・ローマの大帝のことか・・・なぜ・・・!!!???・・この声は何だ、何者だ・・・・・・!!!!??
光り輝く物体は、そのままどこへともなく飛去っていった。
ヤズディギルドは翌朝、それとなく周囲の者に昨夜のことを聞いてみたが、奇妙な事に誰一人、光り輝く物体を見た者はいなかった。 乙です
ついに待ちに待ったアルギンハーンが動きだしたゥ
と思ったら、なんだろうか?
UFO? 何か徐々にではあるが大きく世界が動き出そうとしている 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(11)
アンジェリーカ率いるアマゾネスの軍勢6万はアンティオキアを発し、エルサレム王国との国境を難なく突破、ラオディキアを包囲した。
ラオディキアはエルサレム王国にとって、アマゾネス女王国との最前線を守る城塞の街である。守将カスパールは数百ほどの寡兵をもって六十倍以上の女を相手に奮戦し、矢継ぎ早にダマスカスのコンラートの元へ援兵を求めた。
「・・・魔女どもは雲霞の如き数にて、このままでは支えきれませぬ!!今までのように、小当たりに当って引き上げる様子もなく、攻勢をやめる気配などありませぬ!!!・・・」
アマゾネスの戦い方は、もはや今までとは一変していた。かつて十字軍として戦い、完膚なきまでに敗北を喫したエルサレム王国軍に対する恐れの気持ちは、もはや彼女たちから伺い知ることはできなかった。
兵の練度は向上し、兵数も増強され、男権諸国の中でも最新鋭の兵器や武具を装備した彼女らは、今や男への畏怖心など、みじんも持ち合わせていないようであった。
「今、直ちにダマスカスから軍勢を動かすことはできぬ・・・もはやこれは総力戦だ・・・摂政殿下の親征を待って救援に向かうゆえ、何としても耐えるように!!!」 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(11)
コンラートの言葉に、カスパール以下ラオディキアの将士らは、とにかく救援至るまではと奮戦を続けたが、元々堅城でもないラオディキアは巧みな攻城と多勢に無勢の前にジワジワと攻められていった。
戦い方というものにも、性の差は如実に現れる。
アマゾネスの戦法は、その意味では実に女らしいものだった。圧倒的な兵力で一息に倒すようなことはせず、わざとじっくりと時間をかけて弱らせていく。男どうしの戦ならばとうに相手を倒してしまっているものを、彼女らは徹底的にからかっていたぶり、
女に敗れていく男の屈辱感を味わわせるように攻めていたのだった。
それはまるで、戦が終わって男奴隷とされた戦士を全裸に剥き、屈辱的な拷問を加えて死に勝る恥辱を味わわせるのにも似ていた。
「・・・お、女どもめ・・・小馬鹿にしおって・・攻めるのならば、早く一思いに攻め落とせ・・・!!」
やがて、アンジェリーカの元から降伏勧告状が届いた。全員城を出て無条件降伏するならば、その命だけは保障し、以後は男奴隷として飼ってやる、という屈辱的なものだった。
「・・・第1次十字軍の戦士にして、魔女どもを打ち破り、聖地奪回を果たした神の戦士たりし我らが、今また魔女どもに屈するなどあり得ないこと・・・最後の一兵となるまで戦い、栄えある死を遂げるのだ!!!」
カスパールは兵士らに檄を飛ばした。しかし、攻囲は幾日にも及び、兵糧も尽きようとしていた。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(11)
・・・エルサレムでは、ジキスムントが全軍を招集していた。
「第1次十字軍の栄光を思え!!!・・・・如何に魔女どもが傲り高ぶろうとも、神は常に我らとともにあり・・・魔女どもを滅ぼし、我らの力を見せるのだ!!!」
戦士らはときの声をあげ、1万の軍勢はダマスカスのコンラートの六千の兵と合流すべく、ジキスムントに率いられて出陣した。
・・・かくして、ついにエルサレム王国はアマゾネス女王国との全面戦争に突入したのである。 第6部 十二使徒戦争と聖杯の巻 第12章 サマエル(11)
・・・コンスタンティノポリスでは、皇帝ヘラクレイオスがビザンツ・アフスム帝国軍8万を招集した。目下の国力では、これが動員可能な全軍であると言っていい。
エーゲ艦隊の壊滅により、制海権は完全にアマゾネスに奪われ、また先にはアナトリアの拠点ブルサも陥落したため、残る最後の拠点となったスミュルナを守るアキレウス以下八千の軍勢は女の攻囲中に孤立しつつあった。
しかも、コンスタンティノポリス対岸を制覇したアマゾネスはここに着々と巨大要塞を建設、ここを拠点に帝都へと攻勢をかける勢いである。
ブルサにはすでにアマゾネス女王国軍15万が入っていた。噂では女王ユリナ自らも親征するようである。
「魔女どもは南にはエルサレム王国と事を構え、また東方にはキタールの侵攻もあると聞く・・・今や千載一遇の好機!!三方面よりの侵攻を受ければ、魔女どもも進退窮まるであろう!!!
一気にアンゴラを突き、ユリナを捕らえて帝国の禍根を断つのだ!!!・・・これよりボスフォラス海峡を渡り、アナトリアに侵攻する!!!」
同じ頃、執拗な挑発に業を煮やしたヴァンダル王国の軍勢5万もまた、カルタゴを発し、ラシェワ女帝国へと侵攻を始めた。
・・・戦の火の手は全世界で上がりつつあった。何か巨大で禍々しいものが世界を飲み込もうとしていた。 各方面が大きく動いてると言うのに海戦だのをやってた頃のようなダイナミズムがあまり感じられなくなってきた いっきに領土拡大しそうな予感
大ハーンは女権の勢いに危機感を感じたのかな このシリーズそのものがそろそろ潮時なんじゃね
惰性ひどいし シオドキを勝手に決めないで
おれはいつまででも待ち続ける
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