十一

「奈穂子さん、逆らわないで。逆らうと余計酷い目に遭うだけだから」
 小声でユウカは言った。
 やむなく奈穂子は、一日の練習で自分の汗がたっぷり染み込んだ体操服とブルマを脱ぎ、
自分は予備の体操服とブルマに着替えた。

「ユウカ、憧れの奈穂子の汗をたっぷり吸ったユニフォームの着心地はどう?
 これからは奈穂子の汗を一度吸ったものがユウカのユニフォームだからね」
 体操服とブルマだけではない。
 アンダーショーツやスポーツブラまで一度奈穂子が見に着けたものなのだ。
 一日中猛練習を受けたため、奈穂子の汗でぐっしょり濡れている。
 不快なこと極まりないことだろう。
 奈穂子はユウカの心中を察するといたたまれない気持ちになるのだった。

「は、はいっ。尊敬している奈穂子さんの努力の汗が染みた
 体操服とブルマを身に着けられて光栄です。
 奈穂子さんの成績不振は教育係の私にもかなんり責任があります。
 今後は奈穂子さんとともに汗を流して四軍で頑張りたいと思います」