夕方五時、ロードワークと基礎錬でしごかれたさつきの体操服は汗びっしょりだった。
濃紺のブルマも汗びっしょりに濡れて色が変わっていた。
おまけにさつきの練習時間は、他の部員よりも一時間早く始まり、一時間遅く終わる。
練習を終えたみんながさつきの回りに集まってきた時点で、
すでに一時間多く練習しているのだ。
「よし。最後は空気椅子だ。部員のみんなに座ってもらおう。
座り心地の良い椅子になるんだよ」
「はい」
元気よく返事したものの、さつきの体力はもう残ってはいなかった。
部員が代わる代わる体重をかけると何度も尻もちをついた。
「ダメだねえ。この椅子壊れているよ」
「お仕置きだね」