「私は何度も夏希に言ったのよ。彩のいじめを止めさせるって。でもね、夏希に止められたのよ。」
「え?」
「夏希はこう言ったわ。『彩が私にこんな酷い事をするのは、きっと私が彼女に対して何かやったに違いない。だから、私は報いを受けなければならないのよ。』」
「そ・そんな・・・」
「で、どうなの?夏希はあんたに何かやったの?」
「いいえ、私は憧れの先輩をしごける事が嬉しくて・・・」
「何それ?信じられない。」
 侑子先輩は吐き捨てるように言いました。
 私は部員全員の恨みを買って部を辞める事になりました。ちなみに、夏希先輩は冬休みに入ると2軍に復帰して、4年生になると1軍に復帰しました。完全にスランプを脱したらしく、そのまま卒業まで活躍されました。
 夏希先輩に謝りたくて何度も部室に行きましたが、他の部員に追い返されました。結局、あの日以来夏希先輩に会っていません。どうしてあんな事をしたのか、私はとても後悔をしています。
 夏希先輩、ごめんなさい。