別の側面から説明すると、現行刑法には、同意暴行罪や同意傷害罪の規定は無いんです
だから罪刑法定主義の建前上、同意がある暴行や傷害は処罰が出来ない建前です

反対に、同意殺人罪(202条)は処罰規定があるので、同意があっても完全には違法性を阻却しない、とされています

でも、裁判例上、客観的には同意傷害なのに、つまり被害者の承諾があるのに違法だ、といった事例もあります
暴力団の指を詰める行為や保険金詐取目的の暴行の場合です

結局は、同意があったとしても社会通念上では相当性を逸脱したら、やはり完全には違法性を阻却しないのです