(犬は主人の言葉にディルドへ向かうと、長い舌でもって黒光りするゴムの表面を舐めはじめた)
(犬の唾液がたっぷりとディルドに纏わりつき、まるでローションでも塗りたくったかのようにてらてらとした光を帯びる)
(そして、犬なりに納得のいくところまで舐めたのか、不意に舌を離した)
(犬はその場でくるりと体の向きを変えると、上半身を伏せた)
(主人の前に、犬の下半身が高々と掲げられる)
(両脚の付け根、明るい毛色の毛皮の間に、ぷっくりと膨れた亀裂があった)
(通常の犬ならばなだらかなはずのそこが膨れているのは、普段から『使い込んで』いることを示している)
くぅぅん…
(ねだるように、犬が声を漏らした)