(なんだか声がした気がして、木の中からもそもそと出てきた)
………ふゅ
(目がしょぼしょぼしたねむそうなカワウソというめずらしい物体が、大きなしっぽをフリフリよちよち歩いている。こつんとぶつかった)
(いま顔を上げて見上げれば誰かいるのだろうか)