(飼い主が喜んでいるらしく、自分を撫でている)
(犬のステラは主の言葉と、頭から首を撫でてくれる手の温もりに心地よさを覚えながらも、「お座り」の姿勢を維持していた)
(だが、主人の最後の言葉に、どうやら返答を求められているらしいと彼女は察した)
(困った、答えようにも彼女は言葉を発せない)
くぅ〜ん?
『ご主人の求めることならば、なんでも大好きです。何をいたしますか?』
(そう言った意味を込めて、彼女は主の目を見上げながら、喉奥で高い声を発してみせた)