ダーラス師匠のおっしゃりたいことはよーーくわかりました
いままで私は騙されてたわけですねえ
(貼り付けたような笑みを浮かべて指先が白くなるくらい力を込めてダーラスの膝を攻撃し続ける)
(騙されたことははっきりしたわで、このまま彼の弟子でいるのも気まずいが超有名有能だし、いやでも教えるの雑だし…と今後の身の振り方に悩んでいると)

んっ、ししょ、ッ!
(突然ふってきたキスに目を白黒させ引き剥がそうとダーラスの肩を掴み力を込め、ようとしたのだがあっけなく彼の下に翻弄されて元は膝立ちになっていたはずが
身体から力が抜けてずるずるとへたり込み、最終的には彼の方にすがりつかなければ体勢を保っていられなくなってしまった)
ぷはっ、い、いきなりなにするんですか…!
(先ほどまで怒りで赤かったのとはまた違い、内側からにじみだすような血色の浮かんだ頬と潤んだ瞳と荒い呼吸)
(大多数の女性と同じくキスだけですっかり身体は上気しきってぺたりと座り込んだ床から立ち上がることができない)

ひゃッ、ばか、いまそんな場合じゃないですっ
(火照りの冷めないうちに胸に手が伸びてきて、感じたくないのに声はうらがえり背筋をなにかが這い上がってくる)
(胸に触れるダーラスの手首を両手でつかんで動きを抑えようとしているつもりだが、自分でも無意識に100%の力で止めようとしてはいない)
この、人でなし…っ!
(こんなにその気にさせられてはもう乗るしかないのにダーラスの底意地の果てしない悪さに絶望し口汚く罵る)
(キスのせいで垂れた涎をロープの裾で拭うと、しないと意思表示をするために何度も大きく首を横に振る)