(紗友の家の前に立って、白い息を吐きながら)
ふー、寒い寒い。早く中に入って温まりたいなあ。
(インターホンを鳴らそうと指を伸ばすも)
そういえば合鍵持ってたんだ。
あれ以来、来てなかったからすっかり忘れるとこだったし、そんなこと知れたら紗友に怒られるから…。
(慌てて気づいてキーケースから合鍵を取り出して)
こっそり入ろうとしても、やっぱり気づかれちゃうよなあ。
よし、こうなったら…。
(意を決してドアを開けると)
紗友、ただいまー。
(大きな声を出しながら急いで靴を脱ぐと、紗友がいる気配がするキッチンに向かって走っていって)
どう?準備終わった?
(紗友を見つけるなり嬉しそうに抱きつく)