葵さまに失礼のないよう、精一杯頭の中で巡らせて言葉を選んでおるつもりですが、それでも言葉に自信はございませんよ。
女性の執事ですか…、私がもし有能で相当の地位にいたとしたら、そういう方に側にいて欲しいと思うかも知れません。
葵さまでしたら人並み外れたお気遣いができる方ですし、きっと優秀な執事さんになられますよ、きっと。
雨の音と、雨で曇った夜景に、ビルの灯りや航空灯が少し滲んで見えて…、私も好きです、ね…。
そうですか…葵さまのお口を冷まさないと、ですね。冷ますため、ですから。
葵さまは何もなされないで下さい。ここは私にすべてをお任せ下さい。
(背中を左腕で支え、太ももの下に右手を差し入れて軽く持ち上げて姫抱っこの状態で自分の膝の上に葵さんの身体を移動させ)
目を閉じて下さい、葵さま