(数日振りに会う武瑠君は、明るい笑みを見せてはいるけれど向けられる言葉は全く明るいものではなく)
ご、ごめんなさい…先生これからどうしても行かなきゃいけない所があるの…だ、だから今日は…
(彼の機嫌を損ねないように焦る気持ちを抑えつつ、ぎこちない笑顔を向けると)
……っ!
(彼の瞳が全く笑っていない事に気付いてしまい、冷や汗と共に急いで帰らなければならない気持ちが萎むのを感じた)
…す、少しの時間だけなら…
(圧倒的に弱い立場なのを実感してしまい、僅かに涙目になりながら小さな肩掛け鞄をそっと机に置く)
で、でも…本当に少しの時間だけね?先生、とても大切な用事があるの…!
(思わず男子生徒に両手ですがりながら、上目使いで訴える)