そんなことはありませんよ
旅先ですからフォーマルに構えすぎるのも違いますし、私は今の亜弓さまのお姿、気に入っていますよ
美しさと可愛らしさのバランスがちょうどいい
雄大な大自然をバックに写真に残しておきたいくらいですけど……
(亜弓さまから発する気が変わった。声のトーンもいささか低く聞こえ、甘く吐く息は煽情的な湿りをおびているかのように感じられる。)
う…、先日のことは……
(あの日、私が亜弓さまにしてしまったことがフラッシュバックし、罪の意識が一瞬蘇る。)
亜弓…さま……
私があなたを愛しているのと同じだけ、あなたに愛されていることは十分存じ上げておるつもりです…
ですが、それ以上に亜弓さまの愛を私の心と身体になんて……
(いつしかいつもの無邪気な亜弓さまは鳴りを潜め、妖艶な女性の雰囲気にねっとりと身体が覆われていくようで)
ごくっ…亜弓さま、こんなところで……
(亜弓さまに着物の前を剥かれ、身体の縦のラインを無防備に情けなく晒し、ぞわっとした不安に似た冷たい汗が背中を伝う)
ああっ……
(まだシャワーも浴びていない身体を亜弓さまに弄ばれ、若干の恥ずかしさと亜弓さまから感じる欲望で言葉も見当たらず、腹の奥からの情けない声を漏らす)