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そ、そんなこと無いですよぉ、あはは…
…時々、そんな視線を感じたような気がすることもありますけど、大体は気のせいで…ボクなんてまだ子供ですし…
(男の質問に笑って誤魔化したが、実際そういう視線を感じたことは度々あったので内心ドキッとしてしまう)
(自分が女装した男の子だということを知っていても尚、そういうねっとりしたいやらしい視線を向けてくる客は結構いて、戸惑いと同時に嬉しいようなくすぐったい気持ちもあって…)
(でも、そんな事を正直に答えると男に誤解されそうだったので、はっきりと否定はしないものの自分の気のせいだと言って済まそうとした)

あ、い、いえ!何でもありません、なんでも…
………
(言葉を濁したことで却って注意を引いてしまったと感じて、慌てて首を振り何でもないと否定して見せる)
(その後しばらく男の顔を見られず、俯いてしまう。犬耳が緊張と羞恥で火照っているのを感じる…)
(店のお客様相手にしている、特別なサービス…まだ会ったばかりの男には、自分がそんなHなことをしている子だなどとは思われたくなかった)
(しかし、何となく感づかれてしまったかもしれない…そう思うと、小さな胸の動悸を止めることがなかなか出来なかった)

っ…! あ、お仕事…のことですよね、ええと…
…正直、つらいことも時々…ありますけど…でも、サービスした分はちゃんと追加料金を頂けますし…店長さんも、その辺はちゃんとしてくれてますから…
指名とかもらったりして、そういう時はちょっと嬉しくなったりとか…ヘンかも知れませんけど、お客さんの喜ぶ顔を見るのは、ボク嫌いじゃないですし…えへへ…
…あ、あの…こんな、話…イヤじゃないですか…? 
(客の相手、という言葉に過敏に反応してビクッとするが、すぐにお仕事全般の事と思い直して、曖昧な返答で誤魔化そうとする)
(しかし、話せば話すほど、隠そうとしていることがばれているのではと気になり始め…男の視線なども意識してスカートの膝に乗せた手をギュッと握ってモジモジしてしまう)
(しまいには客から指名された時のことまで口走ってしまい、自分でもどこまで話せばいいのかわからなくなってきて…上目遣いに男を見上げ、こういう話を続けてもいいのかどうか、それとなく尋ねてしまった)
(男に思っていたメイドと違うなどと嫌われ、追い出される…今はそれが一番怖かった)