日本一ソフトウェア総合エロパロスレ7
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0001名無しさん@ピンキー2010/11/05(金) 05:29:56ID:sQZkRUxJ
日本一ソフトウェアのゲーム全般について、エロいコトいっぱい考えるスレッドです。

ハオ、マールからグリムグリモアまで、遠慮せずにドゾー!

※煽り、荒らしはスルーしましょう。
※SSを投下される方、ネタバレありの場合は宣告して頂けるとありがたいです。
※ネタバレ解禁は発売1ヶ月後です。

前スレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201888243/

日本一公式HP
http://nippon1.co.jp/index.html

ソウルクレイドル作品スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171020541/

sage、ageを強制すると荒れるのでお好きなようにどうぞー
0534名無しさん@ピンキー2013/09/07(土) 21:37:46.31ID:Vx/k6J+o
アサギ!アサギ!アサギ!アサギぃぃいいいわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!アサギアサギアサギぃいいぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!朝霧アサギたんの黒髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
アサギウォーズのアサギたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
主人公決まって良かったねアサギたん!あぁあああああ!かわいい!アサギたん!かわいい!あっああぁああ!
オールスターズも発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!オールスターズなんて現実じゃない!!!!あ…プリニーもアルバムもよく考えたら…
ア サ ギ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!日本一ぃいいいいい!!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?アサギ本のアサギちゃんが僕を見てる?
表紙絵のアサギちゃんが僕を見てるぞ!お風呂ポスターのアサギちゃんが僕を見てるぞ!小部屋のアサギちゃんが僕を見てるぞ!!
主人公のアサギちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはアサギちゃんがいる!!やったよマローネ!!ひとりでできるもん!!!
ま、魔界ウォーズ(仮)のアサギちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあロザりん!!く、黒杉!!プリエぇええええええ!!!アルティナぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよアサギへ届け!!日本一のアサギへ届け!
0536名無しさん@ピンキー2013/09/27(金) 09:00:37.81ID:kh8f+qBm
ほしゅ、という文字列から「ほん!ほん!しゅっ!しゅっ!」を思いついたが
背表紙でしゅっしゅっするのは誰がいいんだろう、というかあっちは未プレイだったキャラがわからん
0537閣下フーカ2013/09/27(金) 10:44:30.75ID:lyfxayFo
ここは穢れた魂の贖罪を強制する地獄の最果て。
今日も飛べない鳥の着ぐるみに包まれた魂が蠢いていた。

「起立ぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいつっっ!プリニガーX基準!三列横隊にぃぃぃ集まれぇぇぇぇい!!」ズビシィ!

かつて暴君と呼ばれた鬼教官の号令に従い、プリニー達は挙動に風切り音がつくほどの機敏さで立ち上がり気を付けの姿勢をとる。ふなっしーよりも機敏だ。
が、ただ一人、いまいちらしくないプリニー?がとことこ後からやってきて。

「ううー、お腹痛い。なんで体調悪いのに見学にしてくれないのよ。キョウイクイーンカイに訴えてやるんだからね」

プリニーっぽい帽子にセーラー服、プリニーっぽいブルゾン、ニーハイに絶対領域。
そう、フーカちゃんである。

「馬鹿者!貴様はプリニーであるということを忘れたのか!語尾に、ッス、を付けろ!それにここは教育委員会の管轄ではない、言ってみれば矯正施設!法務大臣かアムネス○ィにでも訴えるべきだ!」
「知らないわよ、それとうるさいわよ。女の子の日で頭からお腹までズキズキしてるんだから大声出さないでよ」

フーカは両手を重ねて自分のお腹のあたりをさすりながら言った。

「む、そうであったか。体調不良ならばそうと言わんか」
「言ったわよイワシ野郎」
「回れーぇぇぇぇぇ!右ぃぃぃぃ!!!休めの姿勢で待機ぃっっっっっ!」ザザッ!ザッ!バッ!

プリニー達は号令に従い右足を半歩引き踵を支点に反転、右足を戻して気を付けした後に踵を肩幅に開いて休めの姿勢をとった。

「だからうるさいって…いつつ」
「服を脱ぐのだフーカ」
「……はぁぁぁ?!」

フーカは自分を抱きしめるようにして体を守り数歩後退った。

「少年院では日々のストレスから囚人同士の諍いが絶えない。よって囚人が体調不良を訴える場合などはまず、喧嘩による負傷を疑うのがセオリー。全裸検身の必要がある!脱ぐのだ!」
「い、嫌よ!嫌に決まってるでしょ!ヘンタイ!」
「生憎だがプリニー教育の現場では男女による扱いの差は設けられていない。検身も俺が行う。アムネス○ィからの申し入れにも従おうじゃないか。パンツだけは履いていていいぞ」
「なんなのそのフェチぃ譲歩?!」
0538閣下フーカ2013/09/27(金) 11:00:46.47ID:lyfxayFo
「ううう、覚えてなさいよ…」
「うむ、肌に外傷はなさそうだな」

ひん剥かれたパンイチのフーカはナイチチの凸部をこぼれないように隠しながら(こぼれるほどはないが)、耳まで赤くしてヴァルヴァトーゼを睨みつけた。
さっき回れ右の指示を出されてあさっての方向を向いていたはずのプリニー達も、何割かは勝手に盗み見して前屈みになっている。
だが、まったく興味なさそうに回れ右のままの奴らに対してもフーカは激怒した。もっと熱くなれよ!

「そういえば、腹が痛いと言っていたな」
「生理だって言ってんでしょ!ナプキンの中まで見ないと気が済まないの?!ヘンタイ!」
「…うむ、そうするか」
「えー!?」
0539名無しさん@ピンキー2013/09/27(金) 11:02:48.03ID:lyfxayFo
あ、こういうのはスカとかそういう注意書き要る内容だったろうか…
0541名無しさん@ピンキー2013/09/27(金) 21:52:35.28ID:0/0zhRjM
全キャラの好感度MAXの主人公?さんは一秒一秒が命がけなんだろうな
0542名無しさん@ピンキー2013/09/28(土) 01:00:08.03ID:FGFcxFk0
「プリニー共よ、フーカを押さえつけるのだ。くれぐれも丁重にな」
「やるっス!」「興奮するっス!」
「ビデオ撮影も怠るなよ。実力行使は証拠が必要な時代だ」
「いやっ、いやぁぁぁあ!」

可愛らしく叫んでいるがフーカ無双。
片手で双丘を押さえ片手でバットを振り回す。爆破に次ぐ爆破。
プリニガーx率いる数体だけが生き延び、やっとのことでパンイチのJKを取り押さえることに成功した。
両手両足にプリニーがしがみつき、大の字に組み伏せられたフーカ。

「うーむ、お前のための検査で何故そこまで暴れるのか理解に苦しむ。ちょっと下着を降ろして見せてくれれば済むものを」
「はぁはぁ、い、嫌に決まってるでしょうが!」
「しかしまぁ、口答えする程度しか体力は残っていないようだな。しっかり押さえておけよプリニー共」「……ッス」

ニヒルなプリニガーxが無口なりに返事をする。
閣下は徐にフーカのパンティに指をかける。元リア充イケメン吸血鬼に童貞みたいな隙はないのだった。
だが、ナプキンの取り方までは知らない。

「フーカよ、これはどうやって外すのだ」
「生理が終ったら自動で解除されて勝手に汚物入れに自立格納される設定になってるのよ。知らなかったの?」ビリビリっ

閣下はフーカが適当なことを言ったのでひっちゃぶいてナプキンを外した。

「ひぃん!」
「ふむ。フェンリッヒはフーカのことを小娘と呼ぶが、やはりまだ小娘だな。あまり生え揃っていな「ひ、批評するな観察するなっ!」

ヴァルヴァトーゼはフーカの襞を指で撫でた。

「ひぁっ…!」
「生憎、今日は血が滲んでいるようだから舐めたり、いれたりはしてやれんが、楽しませてやることは出来るぞ?人の娘は快楽で痛みをわすれることができるそうだ」
0543名無しさん@ピンキー2013/09/28(土) 01:44:24.61ID:FGFcxFk0
ヴァルヴァトーゼは体温の低い手指をフーカの曲線に這わせた。耳、首筋、鎖骨、乳房、腸骨陵、腹、太腿。
其の間、ヴァルヴァトーゼの瞳はずっとフーカの目を見ていた。
彼女の愉しみが、快楽が何処にあるのか、吸血鬼の君主はそれが眼に現れるのを知っていた。伊達に歳食ってないのだ。

「んあっ…あうぅ……」

一周撫でられただけで弱いところを見つけられてしまったフーカは、弱点を入念に攻められてあえぐしかなかった。




「フッフッフ、どうだ俺の愛撫は、悪くなかったろう?すっかり痛みも飛んだようじゃないか」
「ふぁ…?おわ、り……?」
「ああ、裸で寝ていたら風邪を引くからな。もうやめにしよう」
「………生殺しだわ。ちゃんと、最後までやってよ!」

やべぇ、本気だしすぎたか。ヴァルヴァトーゼはちょっと後悔した。

「いや、だが、人の血は口にしない主義だし、そういう敏感な時に行為をするのはどうかと思うんだが」
「……ヴァルっちに彼女が居るのは知ってるわ。だから、そうね、指で良いから、最後までやって」
0546名無しさん@ピンキー2013/11/02(土) 09:34:31.02ID:jjTIWJpH
ルッキーニィが先読みしすぎて
「(ああ、この人間ボクを屈服させてどうこうしたいんですねふーん、うわあそんな欲望まであるんだ)」
と理解したうえで断る話が見てみたい
0550名無しさん@ピンキー2013/12/01(日) 19:47:05.02ID:WFK8o9bV
まだトゥルーしか見てないけどビス子とメタリカって充分ゆりっぷるじゃね
0551名無しさん@ピンキー2014/01/17(金) 23:55:10.52ID:Jus+Ma1F
エトナ鉄板
0553クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:06:30.59ID:R0cX4Z/d
 夏の暑さもその手をゆるめ、高い空もその色合いをやや変えてきた頃だった。
「きたぞー」
 あなたの部屋に一人の少女が訪ねてきた。合鍵を渡してあるので、勝手に入ってくる。
 タンクトップのインナーに襟元の大きく開いたTシャツを重ね、シーンズのショートパンツの開放的な服装の少女だった。
 彼女の名は蘭堂かよこ。
 かつてあなたの生徒であり、いまは恋人だった。
 彼女は半罪人――罪人となるはずが罪を犯す前に命を落とした、地獄の囚人だった。
 地獄特別法による更生プログラム「ヨミガエリ」を達成したことで此岸に生還を果たしたのである。
 あなたは時給3000円のバイトと信じて応募し、気がつけば彼女を初めとした7人+αの少女達を導く教官として、罪人たちが姿かたちを変えたモンスター"クリミナル"がうようよいる中、文字通り地獄をさまよったのだった。
 黄泉帰りの門をくぐったとき、現実世界では1日が経過しただけだった。体感としては一月以上経過していたような気がしていただけに、夢を見たとも思えた。
 半信半疑ながら夢の中で約束した待ち合わせ場所に向かうと――全員の住所はかなり近かった――じきに夢ではなかったとわかった。
 一番早く着いたのはあなただったが、約束の時刻が近づくに従い、ひとりひとり、不安そうな面持ちで向かってくる少女たちを迎えるたび、ヨミガエリでの思い出が脳裏に浮かび、目に涙がにじんだ。
 少女たちは声を上げて泣いた。泣き笑いながら少女たちは現世での再会を喜んだのだった。
 ただ、シンだけは何時間も遅れてやってきた。キサラギはそれまでオロオロ心配していた態度から一転して、カンカンになって年上の親友を怒鳴りつけた。
 遅れてきた理由が”勇気が出なかったから”と聞いた時には顔を真っ赤にして暴れだしそうだったのでみんなであわてて押さえつけ、あわや警察沙汰になり半罪人として地獄に逆戻りか、という場面もあった。
 その後連絡先を交換し、かけがえのない友人として全員と付き合いが続いている。
 ただひとり、ランとだけは友人ではなくなっていた。
 教師と生徒として最もぶつかり合い、後に最も信頼しあった間柄である。戦闘では最も頼りにしていたし、黄泉帰りの門の前に立ちふさがる強大な敵に立ち向かうため、規格外の力を得られる騎士として選んだのも彼女だった。
 地獄でパートナーとして過ごした関係は、そのまま現世で発展していったのである。
0554クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:07:19.30ID:R0cX4Z/d
 いま、ヨミガエリから4,5ヵ月がたち、大学生のあなたは教師免許の取得過程のため、課題に大忙しだった。
 駅から遠いからという理由で安く借りられた部屋で、洗濯物やごみに埋もれるようにしてレポートを書いているあなたを見かねて、彼女は週に一度、家事手伝いとして通ってくれているのだった。
 ランはどかどか足音を立てて狭いキッチンに向かっていった。プラスチック袋の音もするので、先にスーパーに行ってきたのだと背を向けたままのあなたにもわかった。
「タッパー洗う暇もないのかよー」
 シンクには先週、ランが作りおいていったおかずが入ったタッパーがいくつもあった。水にはつけてあったが、彼女に言わせれば、そこまでできるなら洗え、ということらしかった。
「○○さん、返事くらいしろよなー」
 あなたはキーボードを叩く手を止め、参考文献である本と論文のコピーを押しのけて、キッチンへ出迎えに行った。
 ヨミガエリ中は彼女の過去の体験と敵意からあなたをオヤジなどと呼んでいたが、こういう関係になってからは名前で呼ぶ。
「おい、目のクマすごいぞ。ちゃんと寝ろよな」
 ランの目つきが険しくなる。ヨミガエリでは最終的にまとめ役をやるほどに丸くなったが、こういうところは変わらなかった。
「メシ作るから、ちょっと寝とけよ。起こすからさ」
 あなたは言われたとおりにすることにした。自分の心配をしてくれる人に逆らって、いいことは何もなかった。
0555クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:08:20.46ID:R0cX4Z/d
 起こされるまでもなく、あなたは食欲を刺激する匂いで目が覚めた。
 ヨミガエリでは食事当番は交代制だった。それでわかったことだが、ランは料理がうまい。あまり経験がなかったらしいが、勘がいいのかもしれなかった。
 起きだしたあなたを一瞥するとランは、皿を出して、と言うだけで素っ気なかった。
 あまりにだらしない生活をしているので、怒っているのかもしれないとあなたは思い、食事が終わったら理由を探ることに決めた。
 結果的に、それはしなくてよくなった。ランはあなたに相談があったのだった。
「進路をさ、決めなきゃいけないんだ」
 ランは高校3年。進路は決まっている時期のはずだが、男を狙って暴行する、一昔の不良のような生活をしていたランにはそんなものに興味はなかったことだろう。
「オヤジが教師を目指してるのは、アタシらのことがあったからだろ?」
 もともと、あなたは教育学部ではなかった。ヨミガエリの一件から、彼女たちのような子供たちを半罪人になる前に救いたい、との考えから教職を志したのである。
 もっとも、それより前にヨミガエリの教官のバイトを正式な職としてもう一度やりたい、と彼女たちの前でこぼしたことがあった。それは高収入への下心もあったが、前述の使命じみたものを感じたからでもあった。この世の外側にかかわったのも、何かの縁と思えた。
 言った瞬間、ランに殴られた。歯が折れそうだった。
 その後一人ずつ強烈なビンタをもらった。あの天使のような心根のアリスまでもが不満もあらわにビンタをしてきたことが、あなたにはショックだった。
 彼女たちは「一生美少女たちをとっかえひっかえオシオキしたい」と解釈したらしく、誤解を解くのにかなり苦労したのだった。
 とにかく、目的を持った生活をせず、勉強もサボりがちだったランは、このところ進路設計に頭を悩ませているらしかった。
「アタシは頭よくないし、大学行くなら浪人なんだよな。高卒でドカタになってもいいんだけど、その……」
 話しながら食器を片付け終え、あなたをちらりと見る。
「女としては、ドカタじゃ、カッコつかないしな」
 似合うと思う、といえば鉄拳が飛んできそうだったので、あなたは静かに同意するだけにした。
「どこの学部にいくかってのも、また悩むんだよなあ」
 とりあえずなりたい職業を考えて、それによって進路を選ぶことにしたとのことだった。ついては、職業がランに合うか意見を聞かせてほしい、というのが相談の要旨だった。
0556クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:08:57.23ID:R0cX4Z/d
「警察なんかどうかな」
 私的に制裁を加えそうだからやめたほうがいいとあなたは言った。ランがすんなり同意したので、あなたは背筋が寒くなった。
「○○さんが、あたしは面倒見がいいって言ってくれたから、教師とか、保育園の先生とか、どうかな」
 あなたにはモンスターペアレンツやDV親を半殺しにするランがすぐに想像できた。
「あたしをなんだと思ってるんだよ、暴力装置じゃないんだぜ」
 表情で連想がばれたらしかった。
 しばらく議論は続いたが、これといったものは出なかった。ただ、話し合いの様子から、ランはすでに結論を決めてきている、とあなたは察した。この話し合いは最終確認ということなのだろう。
 時計を見れば、一時間近くも話し込んでいた。冷め切った食後のお茶をすすって、ランは言った。
「やっぱりさ、小学校教師を目指すよ」
 理由は言われずともわかる。ヨミガエリをこなした仲間なら誰でもそうだろう。
 ランはかつての自分のような境遇の子を救いたいのだった。
「○○さんにさ、賛成してほしいんだ」
 ランの瞳が不安そうに曇った。
「アタシ、また、間違ってないよな……?」
 あなたはランの両手を握り締め、大賛成だと伝えた。
 ランは今日この部屋に来てから初めて笑った。
「なあ、オヤジ……」
 呼び方がヨミガエリのときに戻る。いつもの合図だった。
「今日も泊まるって、親には言ってあるからさ……」
 ランの両手が背中に回る。桜色の唇が近づいてくる。あなたはTシャツに包まれた背中を抱きしめた。
「ん……」
 口付けた後で、ランは慣れた手つきで灯りを消した。
 あなたはランの手を引いてベッドへ導いた。
0557クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:14:12.75ID:R0cX4Z/d
 じゃれあいながら服を脱ぎ、あなたたちはベッドの上で対面座位の形で向かい合っていた。
 窓からは青白い月明かりが差し込んでランの素肌に陰影をつくり、筋肉質でありながら女らしい肉付きの肢体を浮かび上がらせていた。
 滑らかな肌触りの尻肉に手を這わせると、裸の両肩が繊細に震える。瑞々しい肉の感触を確かめるながら、自分の手の形を覚えこませるようにゆっくりと揉み上げると恋人の呼気が熱を帯び、そのままつねれば小さく声を上げた。
「バカオヤジ、やめろって、いつも……は、ぁう」
 抗議の囁きも、言葉の途中でもう片方の桃肉を強く揉むと眉根が下がり、わなないた口からはそれ以上言葉が続く気配はなくなった。
 こみ上げる快楽をごまかすように唇を寄せてくる。あなたはそれに応え、頬ずりするように唇をすり合わせる。ランはすぐにあなたの下唇に吸い付いた。
 ちゅ、ちゅぷ、と音を立てて粘膜を触れ合わせる。音はだんだんと大きくなり、壁で反響して一層大きく聞こえるようだった。
 あなたが唾液にまみれたランの唇を舐めていると、水音に紛れて抑えきれなくなった呼吸音が大きくなり始めた。キスに集中していたので中断していた尻肉を揉む手に再度力を込めると、甘い声がまじりだす。
「く、ふぅ……ん、あぅ」
 ランの両手はあなたの二の腕にかけられていたが、肌をなぞるような手つきで両肩に移動し、膝立ちになった。いままでよりも体の距離が近くなり、触れていない部分でも互いの体温が感じ取れそうだった。
 あなたは両手でむっちりとしながらも引き締まった桃尻を揉んでいたが、右手は揉むのをやめ、筋肉や骨の隆起を確かめるように撫で上げ始めた。懐かしいさわさわ指導の要領だ。
 脇腹から腰、肋骨から背筋を、手のひらではなく五本の指の腹で、時にはさするように、時には触れるか触れないかの微妙なタッチで、毛皮の感触を楽しむように、ねぶるように撫ぜた。
 ランの呼吸は手の位置が上がるに従って、やはり荒くなっているようだった。長く口付けていることができなくなっており、唾液を舌ですくい取るような、深く吸い付いてはすぐに離れる動きに変わっていた。
 右手はランの肩甲骨、胸の高さにまで来た。昼間は服に押し込まれていた乳房は今や自由だった。あなたの左手が尻肉を揉むのに合わせてかすかに揺れていた。
 小ぶりのスイカにみえるほど張りがあるので、乳房の根本は、そこから膨らんだと主張しているような盛り上がりと胸筋との境がくっきりとあった。
 人差し指や中指の腹で乳房の根本をなぞり、親指の腹で真珠のようになめらかな下乳の曲面を這わせる。もうランはキスを楽しむ余裕はないようだった。あなたの頭上の中空に視線を向け、奥歯をかみしめた喉の奥から、ふぅふぅ、と追い詰められた音を立てていた。
 快楽がじっくりと水位を上げ、ランの頭を侵しているようだった。かつてオシオキを行っていた時よりも、反応は強まっているように見える。
 あなたはランの肩甲骨の間を暖めるようにさすると、女体の造形美を楽しむのはやめにして彼女の様子を伺う。
 先ほどまでの甘い吐息は治まったようだった。それでも肩で息をしてあなたの頭半分上の位置から見下ろしていた。
「ちくしょう……オヤジに触られるだけなのに、何でこんなに気持ちいいんだよ」
 言い終わってから、「あんっ!」とかわいらしい嬌声を上げる。
 あなたの左手がランの乳房を絞るように揉み上げ、乳輪がぷっくりと盛り上がったところで乳首をこすりあげたからだった。
「馬鹿オヤジ……っん!」
 ランの上体が震える。当然乳首もゆらゆらと揺れて、あなたを誘う幻灯のようだ。
 ふと、亀頭を舐められたような感触に襲われ、あなたの背筋に快楽の電気が走る。感触はすぐにひやりとしたものに変わったので、ランの胸の間から様子を伺うと、秘裂から淫蜜が垂れて亀頭との間に粘性のある橋を作っていた。
 見れば、あなたの肉棒も先端をてらてらと光らせ、ぎちぎち音を立てそうなほど勃起していた。
 あなたはランに、入れていいか尋ねた。
0558クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:14:52.09ID:R0cX4Z/d
「だ、だらしねえなオヤジ。まぁいいぜ、そろそろな……」
 言葉だけなら余裕がありそうだが、口の端のよだれを拭いてもおらず、瞳は潤んで目尻はとろんと垂れ下がっていた。
 そうっと、濡れそぼった秘裂が肉棒に近づく。淫蜜の橋が短く、太くなってゆく。ランは気づいていないのだ。
 亀頭と肉の花びらが触れた瞬間、熱いものに触れたかのように彼女の腰が跳ねた。ランの呼気は先程より水分が多くなっている印象だった。子宮から搾り出された淫液が、蒸気になって吐き出されているようだった。
 あなたはランの尻肉に手を添えていたので押しこむこともできたし、そうしたこともあったが、今日は彼女の意思に委ねたほうがいいような気がして、落ち着くのを待った。
 ランはそろそろと動き出す。呼吸は追い詰められたあの、ふぅふぅというものに戻っていた。
 ぐちゅり、とみかんを潰したような音がした。ランの喉元から何かが詰まったような音が聞こえた。
 意地でも声を出さないつもりなのだ。普段の強気な態度を維持したいのかもしれなかったし、入れるだけでイクような、淫乱と思われたくないのかもしれなかった。
 実際、ヨミガエリ中のオシオキで性感開発まがいのことをやっていたので、一見敏感すぎるような反応も当然とあなたには思えるのだが。
 腰の動きは一旦止まったが、すぐに再開した。ゆっくりと肉棒を飲み込んでゆく。
 くち……くち……ちゅぷり。
 秘裂の咀嚼音は耳にこびりついたように離れない。
 ランは叫び出す寸前の形に口を開け、あなたの両肩を痛いほど掴んでいた。まだ半分も入っていない。
 いっそとどめを刺したほうが優しい気もしたが、あなたは何もしなかった。ただ剛直が飲み込まれていく様子と、彼女の肩が跳ねるたびに大きく揺れる尖った乳首を眺めていた。触れてはならないスイッチに見えた。
 挿入はゆっくりと続けられ、ランもジリジリと追い詰められていった。あなたの肉竿を伝う蜜液の筋は1つや2つではなくなっていた。
 あなたもランの肉ヒダに責め上げられていた。ぬるぬるのヒダが奥へ誘うように肉竿をなめあげてくるのである。
 一週間前に味わったとはいえ、肉付きのいい18歳の肉体は強烈だった。いつの間にかあなたも歯を食いしばって射精をこらえていた。
 互いにギリギリの我慢を重ねているところに、ランはついに、息も絶え絶えといった様子ながら、最後の力を振り絞って腰をおろしきった。子宮口が亀頭にぷちゅ、と吸いつく。
「あっ――――! っ――――!」
 一声だけ漏らしたランはしかし歯を食いしばって声をこらえた。そのかわり絶頂の電流はがくがくと頭を後ろにのけぞらせた。
 あなたはランの絶頂とともに精を放っていた。直後、ランがのけぞり痙攣する様子が目に入った。特に、遠慮なく揺れる2つの乳首。さっきまでは触ってはいけなかった突起に、反射的に吸い付いた。
「っはあぅ! イッ、はっ、だめ、オヤジ!」
 抗議の声を上げながらランはあなたの頭を抱きかかえる。
「はぁ――! あぁ、あっ、ん! あぁぁ――!」
 あとを引くような嬌声を上げてランは絶頂し続ける。
 あなたは抱き寄せられてランの大きな乳房に顔をうずめ、乳輪ごと乳首をしゃぶっていた。
 すべすべの尻をかかえ、舐め上げるたびに肉竿をしごく動きの変化を楽しみながら、腰から下のすべてが子宮へ吸い上げられているような射精を味わっていた。
0559クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:15:49.39ID:R0cX4Z/d
 挿入しただけではあったが、数回性交し終えたような気があなたはした。
 ランも同様らしく、あなたの肩に頭を乗せて休んでいた。
 結合部はびしょびしょで、濃い体液の匂いがむわりと立ち上っていた。そのほとんどが白く濁っていて、2度、3度と射精したように思えたのは錯覚ではなさそうだった。
 あなたは相変わらず座位の形で、ランを抱きかかえて背中や頭を撫でていた。性交の後のスキンシップを、ランは何より求めた。ベッド以外では甘えたりしない態度の裏返しなのかもしれなかった。
 ランの腰はまだ弱い痙攣を繰り返している。困ったことに、激しい射精にもかかわらず、あなたの剛直は全く萎えていなかった。
 ランもそれはわかっているので、「ばかやろ……」と小さくつぶやいて、あなたの首筋に何度もキスをした。
「降参だよ、オヤジ。アタシが横になるから……続き、してくれよ」


 あなたは壊れ物を扱うように、ランを静かにベッドに寝かせる。
 メガネを取ると、意外と幼い顔立ちをしている。呆れたような表情をしているが、しっとりとした頬が紅く上気しているのがわかった。
 未だに荒い息をたてて上下する胸の先で固くなった乳首が唾液に濡れててらてらと光っていた。
 少し冷たくなった空気の中で震えるそれが寂しそうだとあなたは思ったが、それに吸い付くことはいつでも出来た。あなたが優先したいものは別のところだった。
 内股に立てていたランの両膝の間に割り込む。覆いかぶさるようにランの脇腹に手を置き、口内に唾液を貯めると、舌を出した。唾は吸い込まれるように落ちていった。
 ランのへそだった。
 ひんっ、と小さく悲鳴があがるが、そんなことを気にするあなたではない。というよりも、すぐに次の行動に移らないと抗議の罵声が来ることを知っている。あなたはランが何か言おうとする前に、へその下の白くやわらかな肉へと吸いついた。
「ひゃっ、っふ、ぅん……ひぃ、ん!」
 口付けの時そうするように、軽く音を立てて柔らかい腹肉をしゃぶる。ランに声を上げさせたあと、舌を伸ばしてへその周りをなぞる。食事前にシャワーを浴びたせいか、綺麗だった。少ししょっぱさがあったが。
「ヘンタイやろう……!」
 結局罵声は飛んできたが、全く力がこもっていない。快楽のためではなく、汚いかもしれないという不安と、好きな相手の行為を受け入れたいという気持ちがせめぎあって、ランは態度を決めきれない。
 舌先が再びへその下を通り、下腹のあたりを舐めまわし始めた時、ふと、ランは背中から肩、首筋までが、かっ、と熱くなったのを感じた。
 それは、丁度ナメクジのような舌が這いずっている箇所の真下に、子宮がある、と自覚した瞬間だった。
(アタシ、これから犯されるんだ……)
 犯される、とは恐怖の言葉でしかなかったが、オヤジがやると思えば甘い響きが感じられた。結局のところ、オヤジのすることならなんでもいいのだ、とランは気づく。
 そのオヤジ呼ばわりしている男の舌が唾液の糸を引いてランの体から離れた時、残ったぬめりがそのまま染み込み、受精への下準備をしているような錯覚にランは捕らわれていた。
0560クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:19:45.10ID:R0cX4Z/d
 あなたは自分の肉棒をつかむ。へそに当たるほど反り返ったそれは鉄のように固く勃起していた。亀頭も赤黒く充血しており、一度吐精したとは思えない様相だった。
 熱くなったそれを無理に水平にする。それでは入らないので腰を引いて先端を下に向ける。
 体勢が出来上がると、目は自然とゴールへと向かう。ランの秘所はてらてらと淫液にまみれて輝いていた。じっと見ていると新たな淫液がじわりと染み出し、今にも湯気を立てそうな気配だった。
 ふと、視線を感じて顔を上げれば、ランがあなたの性器をじっと見つめていた。初めて性器を見た時のような、興奮と好奇心にほんの少しの恐怖が入り混じった顔だった。ランと性交するのはこれが初めてではないのだが。
 あなたはランの胸の真横に片手をついた。これ以上は我慢ができなかった。
 先端を触れさせただけで、ちゅ、と軽い口づけのような音がする。もちろん淫蜜と先走り汁が交じり合った音なのだが、歓迎のキスをされたような気がして、あなたは嬉しくなる。
 亀頭が包まれるまで押し進めれば、ぐちゅ、ぐちゅ、と本格的な蜜音がたつ。体格の割にランのそれは狭いので、この正常位のように楽な姿勢でも挿入は慎重に行うのが常だった。
 苦しんでいないかランの表情を伺うと、両手でシーツを握りしめ、頭を枕に押し付けながら犬のようにあえいでいた。前戯が足りなかったかとあなたの脳裏に後悔の念がよぎるが、すぐに誤解だとわかった。
「はっ! はあ……ぁん、あっ! はっ、ぅん」
 唇の端からよだれを垂らし、ランは良がっていた。苦しませていたのではないようなので、あなたは安心して挿入を続けた。
 ランの奥へ進むたびに嬌声は大きくなり、子宮口に届いた。掴んでいたシーツの代わりに枕を抱きしめるように掴み、
「はあぁぁっ、いっ、く……っ!」
 と声を上げて絶頂していた。
 まだ全部入っていない。そこからさらに剛直を押しこむ。子宮口周辺の柔肉をゴリッとかき分け、鈴口とぴったり重なった子宮口をてこにするようにして子宮全体を押し上げた。
「っあ―――っ!! ―――っ!! かっ、くっ―――っ!!!!!!」
 くいしばった歯の間から押し殺した嬌声のかけらがこぼれていた。上体が浮き上がり、肘がビクビクと震え、白い枕に爪が深く食い込んむ。それだけ激しくイッているにもかかわらず、腰は微動だにしなかった。
 絶頂中の膣道はぬめりを帯びたヒダヒダがうねり、泡が立ちそうなほど剛直をしごき上げ、子宮口は唇でついばんでいるかのように鈴口を攻めた。
 快楽の痙攣がひと通り済んだ時、ベッドの上はすでに行為が終わったかのようだった。
 ランの全身は湯上がりのように汗まみれで、濡れた腹筋が時折ビクリと震えた。射精をこらえきった肉棒は更に固く、気持ち大きくなったようだ。性器の合わせ目は恥ずかしいほど濡れそぼり、淫液がねっとりとシーツへたれていた。
 ふわりと香り立つ靡香が部屋に満ち、汗の匂いと交じり合った。おさまらない息遣い。。ランの、赤い唇。ちらりと覗く白い歯。拭われないよだれ。大きく隆起する胸。形よく張り出した巨乳がそそり立つ。トロけきったランの瞳はどこも見ていない。
 あなたは限界だった。
0561クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:35:00.51ID:R0cX4Z/d
 腰を大きく振って肉棒を引き抜く。ぐじゅる、と桃を割ったような音がした。「あっ!」とランが啼く前に片手でランの腰を抑え、再び子宮口めがけて挿入した。
「あっ、あぁぁぁぁ! だめ、あっ! オヤジっ! いま、いっ、くぅぅぅっ!!」
 何度も突き入れる。突くたびに膣はうねり方を変えた。あなたも子宮口を突くだけでなく、上側をこすってやったり、子宮口の周りの肉をこねくり回してやったり、下から右に円を描くように突いた。
「あっあっ、いっ、ヒッ! ぃくっ! だ、おや、あっ、ぁっ!」
 さっきからあなたを誘って踊る乳首に、むしゃぶりつく。きりりと痛いほどに尖った乳首を口内に捉えると、一気に吸い上げる。対面座位の時もやったが、コレをやると反応がいいのだ。それに、何度吸っても飽きなかった。
「だめっ! 子宮っ! 響く、くぅぅぅん!」
 するとのけぞるようによがっていたのが、逆に背を丸めてあなたの首の後で手を組んだ。嬌声を噛み殺しているように見えるが、本当に抑えたいのは甘いうずきを全身に発する子宮だった。
 眼尻釣り上げ、ひっ、ひっ、と嬌声が漏れる中、ふとイッて、目元は蕩けて何かをねだるように開いた口の端から一筋よだれが垂れる。乳首に強い刺激を与えるたびにこうなる。
 ランの反応が楽しくて、あなたが乳首の先端を下でほじってやったり、唇で優しくしごきあげてやったりすると、嬌声に涙声が混じり始めた。
「あ゛―――っ! ぁぁぁっ! ふっ、ひぐっ! は、あ゛あぁぁぁぁっ!!!」
 ちゅぽん、と可愛げな音を立てて赤くなった乳首から口を離す。
 一度出来上がった体は快楽刺激に支配され、連続絶頂に至っていた。
 乳首で遊んでいた時も、あなたは腰の動きを常に変化させながら、子宮の周りをほぐすように突いていた。
 涙を流して身も世もなく絶頂の叫びを上げるランの両手は、何も握っていなかった。指が曲げ伸ばしを繰り返していた。何を求めているのか、あなたにはすぐに分かった。
 腰の動きを止めずにランを抱きしめる。ランの両手はあなたの両肩を掴み大きく足を広げ、つま先をマットに刺すように立てていた。
 あなたは叫び痙攣で暴れるランに構わず行為を続ける。動くたびに汗でぬるぬるになった肌が触れ合う。
 男の胸板に押しつぶされた乳房が形を変えてニュルニュルと動いた。乳首が刺激されるらしく、乳首がこすれるたびに膣がキュウ、と締まった。
 抱き合ったあなたの耳元で、喘ぎ声混じりにランが言う。
「くひっ、オヤジ! アタシに、はなれ、だめっ! ずっと、いっ、あぁっ!!」
 両手でランの体を固定する――あんあん喘ぐランに、ふと可愛らしさを覚えた――感覚が肉棒に集中する。
 ぐちゅぐちゅ音を立てる秘所の中、子宮が口を開けている。それめがけて挿入の速度を上げていく。右に、左に。えぐるように、カリ首で削るように。
「あっ、あ、あっ、はっ」
 嬌声もおとなしくなる。激しい動きで生まれたそれは絶頂へ向かうのではなく、快楽溜まりとも呼ぶべきどこかで、徐々に圧力を高めていた。
「くるっ! くるっ!!!! オヤジっ、オヤジ!!」
 ランの膣が小さなベロのようなヒダで亀頭をなめあげる。別のヒダは精子を誘うように尿道をなで上げる。
 そろそろイく、とあなたが思った時、ランと目があった。絶頂を迎えるたびにうつろに空を見つめていた瞳は、あなたの顔だけを見ていた。あなたを待っていた。
 チリッ、と脳の何処かが焼けた音がした。
 力いっぱい肉棒を子宮に深くねじ込む。両手に力を込めて体をくっつけ、体重を使ってランの腰をベッドに押し付ける。絶対に逃げられないように。
 びゅるる、と股間から音がした。
0562クリミナルガールズ ランED後2014/01/19(日) 18:36:02.61ID:R0cX4Z/d
「―――っ! ―――っ! あ゛―――! ぁっ―――! ―――っ!」
 それはこれまでの絶頂を超える、甘い稲妻だった。全身にとどろき、思考を塗りつぶした。
 ドロドロの精子が音を立てて子宮へ流れ込んでいく。ランの膣は精子を促す動きを止めない。肉竿をくちくちと粘り気のある音を立てながらなめ上げられ、玉袋の奥の精子までがせり上がってくる。
「―――あっ! あ゛ぁぁぁぁ! はぁっ、っく! ぅあぁぁぁぁ!!!!」
 声なき絶頂は終わり、甘ったるい叫びが部屋中で跳ね返ってあなたの耳に届く。それは激しいながらも頂点は過ぎ去り、何かが体に染み込むのを味わうような余韻の響きをにじませていた。
 ランの嬌声はいつもあなたの耳に甘い疼きを残す。ランを抱きしめる手にますます力がこもり、腰をさらにぴったりくっつける。
「あ゛っ! はいってくるっ!!!! あっ! あぁぁぁぁ!!!!」
 ランの体は腕の中でビクビクと痙攣を続けていた。ランはいつの間にか足を交差させ、あなたの腰を自分の側に押していたが、膝頭はびくり、びくりと震えるたびにあなたの脇腹を叩いた。


 射精が終わってもランの痙攣は小さくなりはしても止まらなかったが、ランは気絶しなかった。対面座位の時から考えれば快楽漬けの連続絶頂が断続的に続いたわけで、いくら体力自慢のランといえど指一本動かす元気もなさそうだった。
 ときおり、あっ、と痙攣に合わせて出る声を聞きながら、あなたはランを抱きしめたまま、性交の余韻に浸っていた。
 冷え始めた互いの肌は冷えているというそれだけで気持ちがよかったが、大量の体液と精をかわした仲ともなると、肌が触れた場所からじんわりと快楽が広がり、離れることなど想像もできなかった。ただ重なっているだけで幸せだった。
 息が整う頃にはランの痙攣も止んでいた。どちらともなく顔を見合わせ、唇をゆっくりと近づけてくちづけた。長いが、互いの性感を刺激しないキスだった。もうそんな必要はないのだった。
 キスが終わると、ランは少し笑った。あなたはランを抱きしめたまま、横に転がってベッドに体を預けた。足は絡ませたまま、恋人の頬をなでた。照れたのか、ランはあなたの胸元に顔を埋める。
「あ、あのさ」
 顎の下から恋人の声が聞こえる。叫びすぎたのか、少し変な声だとあなたは思った。
 なかなか話し出さないので、あなたは火照りの静まった裸の肩を抱きしめてうながした。
「奥さんっていう進路も、ありだよな……?」
 喉元に頬をこすりつけるようにして見上げるランの瞳は、窓の外の青白い明かりを映し、水面が揺らいだようにきらめいていた。
 あなたは、いいよ、と言って彼女の頬と額に口付けると、ランも「ぅん……」と声を漏らしながらますますあなたに裸体を擦りつけた。
 そういいながら、ランが結婚を選ばないということは、あなたにはわかっていた。いずれするにしても、ラン自身が、一人の人間として独り立ちしたと自分で納得してからだろう、と。
 どんな進路を選ぶにせよ、ランとの時間が少なくなっていくのは避けられない。
 この恋は終わった、とあなたは思った。
 腕の中の愛しい少女のことは、もはや恋だけでは語れなかった。
 あなたはランとの、離れていても揺らぐことのない確かな絆が出来上がったような気がしていた。もちろんそんなものは錯覚ということもできたが、逆に出来上がっていた絆に今まで気づかなかっただけだ、とも言えた。
 どちらにしても、あなたは自分とランの選択を信じることにした。
 寝息を立て始めた愛しい人の髪をなで、愛していると伝えたらどんな顔をするだろうかと考えながら、あなたは幸せなまどろみの中に落ちていった。
0566クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:37:40.49ID:UfHLEM+A
京都弁適当につきご容赦

---------------------
 
 トモエこと春川朋はかつて半罪人――罪人となるはずが罪を犯す前に命を落とした、地獄の囚人だった。しかし地獄特別法によ

る更生プログラム「ヨミガエリ」を達成したことで、此岸に生還を果たしたのである。
 あなたは時給3000円の文字に小躍りしつつ応募し、気がつけば彼女を初めとした7人+αの少女達を導く(バイト)教官として、

罪人たちが姿を変えたモンスター"クリミナル"がひしめく地獄を乗り越えたのだった。
 黄泉帰りの門をくぐったとき、現実世界では1日が経過しただけだった。体感としては一月以上経過していたような気がしてい

ただけに、夢を見たとも思えた。
 半信半疑ながら地獄で約束した待ち合わせ場所に向かうと――全員の住所はかなり近かった――じきに夢ではなかったとわかっ

た。
 一番早く着いたのはあなただった。約束の時刻が近づくに従い、ひとり、またひとりと、不安そうな面持ちで少女たち向かって

くる。彼女たちを迎えるたび、ヨミガエリでの思い出が脳裏に浮かび、目に涙がにじんだ。少女たちは声を上げて泣いた。泣き笑

いながら少女たちは現世での再会を喜んだのだった。
 ただ、シンだけは一時間も遅れてやってきた。キサラギはそれまでオロオロ心配していた態度から一転して、カンカンになって

年上の親友を怒鳴りつけた。遅れてきた理由が”着る服がなかったから”と聞いて、初めてシンがジャージ姿(中学)であることに

気付き、「信じらんない。女として。人として。アンタそれで二十歳!?」と、シンのコンプレックスをえぐる罵倒を浴びせながら

、いじけるシンの手を引いて服を買いにいくという場面もあった。
 その後連絡先を交換し、かけがえのない友人として全員と付き合いが続いている。
 ただひとり、トモエとだけは友人ではなくなっていた。
 ヨミガエリの経験から教職を志したあなたを心身ともに支え、トモエ自身も短大で幼児教育を学んだ。あなたが中学校教諭とし

て職につけば、トモエも幼稚園に勤務し、悩みや喜びをわかちあった。
 ふと気がつけばそばにいる。そんなパートナーとしての関係が、ごく自然に出来上がっていた。
 教師として勤務し数年後、あなたはトモエに結婚を申し込んだ。ヨミガエリの仲間たちも、それぞれ個性的な言葉で祝福してく

れた。
 幸福な結婚から、三年がたとうとしていた。
0567クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:41:16.86ID:UfHLEM+A
 梅雨も過ぎた6月末の金曜日、あなたは仕事を終えて家路へとついていた。
 教師はなかなかの重労働だった。聖職に求められたのは奉仕に近い働きであり、対価としての金銭を求めない労働であり、つまり誠実なタダ働きだった。
 文句はあったが社会は進歩の歩みを止めず、生徒たちは日々成長していた。世間と生徒たちに合わせて対応を変化させていくだけでも重労働なのに、研修に部活、地域の互助会など、やるべきことは山のようにあり給与改善を叫ぶ暇などない。
 生徒と直接向き合う時間は、もはや貴重だった。だから忙しい中でも生徒たちと話す時間は削れなかった。生徒たちには年代の違う話し相手が必要なのだった。本当は、大人たちにも。
 あなたは二ヶ月近くをかけて、問題を起こした生徒の相談を受けていた。言い争いになったこともあったが、先日、ようやく前向きな変化が見られたところだった。あなたの足取りは軽かった。
「おかいんなさい」
 妻であるトモエが玄関口に立っていた。あなたには一目見て分かった。
 怒っている。
 いつもと変わらない笑顔。しかし両肩から立ち上る、尋常でない気配でそれとわかる。あなたは軽い足取りで玄関を開けたことを後悔した。この気配なら家の外からでも気づけただろう。
 トモエの怒りの理由は明らかだった。
 前述の生徒のため、職務を抱えながら休日も夜も駆け回り、頭を悩ませた。その間、トモエは事情も聞かずに夜食を作り肩を揉み、新婚の頃と変わらぬ献身さであなたを支えていた。
 事態がひと通りの落ち着きを見せた昨夜、初めて妻にどんな生徒なのか聞かれたあなたの一言がきっかけになった。
 『ランみたいな子』。
 その返答を聞いた瞬間から、トモエはむっつりと押し黙ってしまった。
 たしかにあなたはその子の悩みに取り組む中で、手をつなぎ、頬を撫で、雨の中で抱きしめた。しかし、やましいことは一つもなかった。
 そのように説明してもトモエはしかめっ面を崩さなかった。翌朝、つまり今朝の様子はいつもと変わらなかったのであなたは安心していたのだが、朝の慌ただしさのため見逃していただけのようだった。
 あなたは冷や汗を流したまま、どうしていいかわからずに立ち尽くしていた。
「わかってますやろね」
 トモエの声は耳をくすぐるような心地よい響きがあるのに、今夜はやけにドスが効いていた。
 あなたはトモエに促されるまま居間に入り、畳の上に正座した。トモエは上座の座布団の上だ。
 一分に満たない沈黙が、一時間にも感じられた。
 トモエが口を開く。
「お隣の新納さんが言っとったことやけど」
 あなたにとって予想外の話題だった。
「家が犬を預かっとるって、言わはったね」
 たしかにそういうことがあった。夜中に犬の鳴き声がする、と隣家の新納というおじいさんに言われたのである。
 苦情ではなく、ただ話題に出しただけらしかったが、あなたは犬など預かっていなかったし、まして飼ってもいなかった。この辺りで犬を飼っている家もなかった。
 ただ、心当たりがあったので、犬を預かったと嘘をついたのだった。
「なんでそんな嘘言うのかわからんかったけど、新納さんの言う犬の鳴き声いうんは……」
 膝の上に置かれたトモエの両手に力がこもる。
「……うちの、あの時の声やね?」
 夜の夫婦生活の、まさに生活音が漏れたのだった。
 新納さんにその話をされる数日前、部屋の窓が開きっぱなしだった事に気づいたのは、事の真っ最中だった。エアコンつける程でもないが熱気のこもる夜だったためで、慌てて閉めたのだが遅かったらしかった。
 トモエは何度目かの絶頂で突っ伏していたため、気づかなかったのだろう。
「今日のお昼ん時に気付いて、もう、顔から火が出るかと思ったよ!?」
 恐る恐る顔を上げると、トモエは耳まで紅く染め、目尻に涙を浮かべて怒っていた。自分に当たれても困る、とあなたは思ったが、トモエからすれば他に恥ずかしさのぶつけ先がないのだ。
 その後、あなたはことに至る前に戸締まりを確認することを再三念押しされ、不注意についてこってりと絞られた。
 ひと通り怒り終えるとトモエの気も済み、あなたは解放された。
 すっかり憑き物が落ちたような顔つきでトモエはあなたの鞄を持って尋ねた。
「お酒、用意します?」
 それは、お誘いの合図なのだった。
 最近ずっと帰りが遅く、寂しい思いをさせていたかもしれないとあなたは思い、そういう気遣いとは全く異なる単なる性欲という意味からも、あなたは頷いた。
0568クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:43:24.38ID:UfHLEM+A
 風呂を浴びた後、簡素な食事と晩酌を済ませてあなたは寝間着に着替えて寝室にいた。
 地獄にいた時、トモエは椿の花をあしらった髪飾りをつけていた。本来、ほとんど香りのない花なのだが、匂い椿という品種は違った。バラのそれを薄めて優しくしたような匂いで、生還したトモエは好んでいた。
 いま、あなた達はその香りで包まれている。布団が敷かれた寝室にはお銚子とおちょこ、水差しと手ぬぐいを載せた盆が置かれていた。
 襦袢をまとったトモエはお猪口の酒を干すと、艶然と上気した笑みを浮かべながら、あなたににじり寄った。
 初めてした頃はオシオキの時と同様、話をしながらすることが多かったのだが、一緒にいる時間が長くなると口数は減っていった。一緒に暮らすようになってからはほとんど言葉をかわさない。
 表情や仕草で伝えたいことはわかる上に、五感を目一杯使って相手を感じたい気持ちが回数を重ねるごとに強くなっていくのだ。夜の二人だけの世界にいると、言葉は日常生活から生まれた雑音だった。
 トモエはあなたの目から視線をはずさないまま後ろ向きになり、あぐらをかいたあなたの足の上に桃の形をした尻を浮かせた。
 ゆっくり腰を下ろすと肉付きのいい脚と尻の肉が男の足を覆うようにわずかに広がる。。むにゅり、と音を立てないのが不思議なほどの柔らかさだった。脂ののった牝肉が窓からの月明かりに照らされると、何かを期待するようにひっそりと白くきらめいた。
 あぐらの上に座ったトモエは体内に酒の火照りが広がるのを感じながら、彼女の尻から尾てい骨、腰にかけて、焼きごてのように熱く押し付けられたあなたの肉棒に意識の大半を捕らわれていた。
 先ほどまで挑発するように輝いていた目は、これから与えられる何かに場所を開けるかのように、意図的に虚ろになっていた。
 腰と背中から伝わる熱により子宮がじっくりと温められていく。その感触を抗うことなく味わっていると、心の底に割れ目ができて、真っ赤なマグマのような興奮がふつふつと湧いてくる。虚ろだった瞳が少しずつ熱を帯びて、その輝きが濁っていく。
 急に部屋の中が暑くなったような気がして、トモエは身動ぎする。男の肉体に触れているのは腰と足のみで、背中は接触していない。なのに鼓動のたびに熱い血がどくどくと流れ、背筋から肩にかけて湯上がりのように火照っていた。
 自分の鼻息が荒くなっていることにトモエは気づいていない。
 温められたバターがそうであるように、男の体温と静かな興奮で温められた牝肉の脂が、いつの間にか生の女の香りをふわりと立ち上らせていた。
 心と体が静かに茹で上がっていく。湯気が雫を作るように、目覚め始めた性感にあてられ開いた唇から淫蕩な雫がとろみを帯びて、つう、と華奢なおとがいを伝った。
0569クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:45:16.08ID:UfHLEM+A
 汗を吸って少し湿った襦袢から帯が、しゅるり、と衣擦れの音をたてて解かれた。合わせが左右に分かれてほんのり赤みを帯びた肌とパンティが露わになる。盛り上がった乳房が支えになって、襦袢がそれ以上広がるのを防いでいた。
 男の胸板に背中を預けて上向きになっているので、手に余るほどの大きさの乳房はわずかに左右に分かれていた。
 胸の谷間のふくらみをなぞるように汗が伝う。重力で勢いを付けて盛り上がった乳房の頂へ登ろうとするのだが、急な勾配に力尽きてお椀のように丸い下乳をたどり縦長のへそまで落ちていく。
 へそから下はどうかといえば、パンティのクロッチがじっとりと湿っていた。もちろん、汗のためではない。
 トモエの両手首の間を、帯を握ったあなたの手が行き来する。キュ、と音がした時には華奢な両手首の間に結び目ができていた。
 トモエは吐息が唇を焼きそうなほど熱くなっていることに気づいた。それは自分の両手首をつかまれ、帯で縛られたことで一層熱くなった。
 輪のようにつながった両腕を男の首に通すと、仰向けに釣り上げられたような格好になった。股間の熱い湿りが、じゅわ、と広がる。口を閉じて息をするのは、もうできそうになかった。
(なんや新しいわ……)
 縛り上げられたのは初めてだった。
 あなたはゆっくりと手を動かす。縛り上げた腕の内側を撫でつつ手を下げていく。腕を上げたことであらわになった白い脇のくぼみを指でたどり、襦袢の上から乳房の外側の輪郭を楽しむ。
 すくい上げるように持ち上げてみると、ついたばかりの餅のように柔らかい。頂を覆う襦袢を取り払うと、小さな乳首と少し大きめの乳輪が現れた。
 薄い桃色のそれを指の腹で押すと弾力のある乳房とは違って沈み込むような、ひときわやわらかい感触を味わうことができた。
「っあ、はぅ……うんっ」
 トモエの声はすでに桃色の彩りを帯びていた。柔らかい肉の、特に柔らかな部位をほじるような感触が楽しく、くにくにと遊んでいると、そのたびに漏れる吐息交じりの声があなたの耳をくすぐった。
「ふぅん……セ、センセ、ひんっ!」
 ふと、ぬかるみのような乳輪の中で芯のような感触を、あなたは見つける。その巨乳には不釣合いな小ささの乳首だった。根元からしごくように擦り上げる。
「はぁん! はぁぁぁ、ひっ、ふぁん!」
 トモエは両肩をあなたの胸に押し付け、腰を前のほうに跳ねさせて悦びの声を上げる。
「あぁ、ふう……やっ! 乳首、しびれるわ……」
 あなたは左手も乳首に伸ばし、右手でしたような愛撫を行う。右手は乳房を、揉むというよりは何かを擦りこむように撫でた。時々乳首を親指ではじいてやる。
「あっ! はあっ! やぁん!」
 あなたに抱えられるような格好でトモエは悶える。どれだけ感じているのかが動きとなって、あなたの胸や腹に伝わってくる。あなたはトモエを完全に手中に収めたような、"モノ"にした実感が湧いてきていた。
「センセ、あっ、あかんよ、もう、ひぃん! はっ! はっ、あぅ、あんっ!」
 絶頂が近づいているようだった。あなたはそれがいつもより早いことに気づく。縛ったのがよかったのか、抱えて甘えさせるような格好がよかったのか、まだあなたにはわからなかった。
 腕の中で悶えるトモエを力いっぱい抱きしめたい気持ちと、組み伏せたい気持ちがあなたの中で渦巻いていた。そろそろ限界だった。
 両の手で乳房をすくい上げるように持ち上げ、乳輪に指を沈み込ませてから乳首をつまみ上げる。振動を与えるように軽く振る。同時にうなじに口付けて、吸いながら舐めあげた。
「はん、あんっ! あ、ふぁぁぁ、はあぁぁぁぁんっ!」
 すんなりとトモエは快楽の頂点を味わう。
 甘い電流が乳首から心臓に流れ、うなじからとろけるような幸福感が脳を侵す。涙が頬を伝って胸にこぼれる、その刺激すら性感となって乳房が揺れた。両足はだらしなく開き、パンティから吸収しきれない淫液が滲んであなたの足を濡らした。
 一方、あなたは肉体的な意味でも我慢の限界だった。襦袢越しとはいえ、トモエの腰が跳ねるたびにもっちりとした尻肉で肉棒をしごかれてきたのだ。
 肩で息をしながら余韻に浸っているトモエに、あなたは欲望のまま、次にとるべき姿勢を示すべく肩を抱いた。
0570クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:45:47.21ID:UfHLEM+A
 組んだ足の上からむっちりとした尻肉が離れていく。ヨミガエリの時よりも肉付きを増した女の肉は張り付くような弾力ととろけるような柔らかさをあなたに感じさせながら、名残惜しそうに肉棒から離れた。
 トモエは両肩をあなたに掴まれ、鵯越え(四つん這い)の格好を取らされる。
 しぼり芙蓉(男の首に腕をかけた背面座位)からの乱れ牡丹(男が女の両足を抱えた背面座位)と予想していたトモエは少し残念だった。興奮した男の体に触れて、火傷しそうな熱さを感じて達したかった。
 そんなトモエの気持ちを知るはずもないあなたは立ち上がり、トモエの両手を縛ってもなお長さを残す帯を掴み、障子の上の欄間を隔てる柱に括りつけた。
 当然トモエは四つん這いではいられず、両手を天井に伸ばし、胸を前につきだした格好になる。完全に立て膝になるほど上体を起こすわけではなかったが、半端な中腰を強いられた。
 トモエはふと、奴隷のようだと思う。両手を封じられ、無力化された獲物だ。何をされるのかわからず怯える収穫物。自分は捕らわれたのだ……。
 身震いするような冷たさが背中から肩を走り、一瞬の間を置いて、かあっ、と熱くなる。
(あかんよ、これは……したことない)
 背中を走ったものが恐怖と錯覚するほど強烈な興奮だった。
 トモエには覚えがある。騎士化した後、電気パッチンやスパンキングをされると知った時にもおなじ感覚があったが、もっと強いものだ。最近も味わった。あれはご近所の新納さんに聞かれた時、初めて子宮で連続絶頂した。
 あの時と同じ。期待だけがずっと大きくなっている以外は。
(また……犬になってまう)
 わん、わん。
 つぶやいた心のなかで、どろりとした何かが浮き上がる。それはフワフワと移動してトモエの脳にゆっくり染み渡り、範囲が広がるごとに理性や常識が溶けていく。良妻としての意識の影に隠れていた女の本能がむっくりと起き上がっていた。
 いつの間にか、触れられていない乳首とクリトリスが勃起していた。子宮が脳の真後ろにあるような気がした。それが伴う放射熱は、まだ残っていたブレーキを熱ダレさせて機能不全にさせてしまった。
 あなたはそんなトモエの心の内はわからない。
 長い黒髪で背中を覆った美しい獲物が、襦袢の合間から汗ばんだ白い肌を見せていた。パンティからは糸を引いた何かがこぼれ、そして背中越しにあなたの目をじっと見つめる淀んだ瞳。
 その口元は微笑っていた。
0571クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:47:34.02ID:UfHLEM+A
 
 あなたは焼けた鉄のような肉棒を掴んでトモエの慎ましい割れ目に押し当てた。
 パンティを脱がせた時は、ローションをぶちまけたような有り様だった。
 てらてらと光る媚肉の蟻の門渡り側を肉棒で強めに押す。すると割れ目から淫液のしずくが大小合わせて2つ3つ、ぷっくりと押し出されて外気に震える。あくまで楚々とした外見とは裏腹に、媚肉の内側は溶鉱炉のように煮えたぎっているに違いなかった。
 亀頭で雫を拭う。トモエの釣り上げられた両肘が内側に跳ねた。
 あなたの獲物は発情した性器を晒し、抵抗できないように縛られている。襦袢をめくって剥きだしにした桃尻が発する淫熱に置いた手を炙られていると、あなたは相手が極めて無防備でなんでも好きなことができる、ということを再認識した。
 あなたは手を媚肉の肉ビラに当て、肉のカーテンを開く。トモエがなにか言ったような気がした。構わず亀頭を潜り込ませる。
「はぁん……っん!」
 いいわぁ、とトモエのつぶやき。
 亀頭はぽってりとした唇に包まれたかのようだった。先端を膣のヒダがクチクチと触れたり離れたりしている。挿入への期待に今や遅しと蠢いているのだった。
「センセ、もう終わりなん?」
 挑発的な催促だった。あなたは尻肉をひっぱたく。昔とった杵柄というやつで、赤い跡が着いたにもかかわらずトモエは甲高く啼いた。
 2,3発続ける。そのたびにトモエは声を上げたが、悲鳴には聞こえない。どう聞いても嬌声だった。その証拠に、媚肉に埋まったままの亀頭は新たに湧いた淫液に暖かく包まれていた。
「はぅん……はぁ、あぁ……」
 あなたは赤くなった尻に手を置いた。
 肩で息をする女。あなたの獲物。
 組み伏せたい。頭の天辺からつま先まで、自分が起こした何かでべったり塗りつぶし、彼女自身すら届かない奥の秘所を自分自身で溢れ返るほど満たしたい。
 そんな衝動があなたを包んだ。
 肉と肉がぶつかる音が床の間に響く。あなたの剛直は一突きで子宮口を押しつぶした。
 トモエは声もなく突然訪れた絶頂に震えている。両手の指はそれぞれ異なる曲がり方で、何かを求めて中空をさまよった。上体からはがっくりと力が抜け、あなたからは見えないが畳に向かって幸福そうな笑みを浮かべていた。
 もしこれが狩猟なら、致命傷を与えた、とあなたは思った。
 あなたは余韻を味わせる気はなかった。すぐに腰を引いて連続挿入を開始する。
 ぱんっ、ぱんっ、という音に合わせてトモエは顎を天井に向けて快楽を訴えた。意識を性感に侵され尽くした上、たっぷりと発情させられていた。加えて両手を縛られ擬似つり上げを味あわされている状況がトモエの神経をいっそう鋭敏にしていた。
「はっ、はぁん! はっ、やっ、ああんっ、アッ!、んっ、はっ、あっあっアッ!」
 のけぞりっぱなしになっているのは2,3突きごとに軽く絶頂しているためだ。子宮口を押し潰すように何度も突き上げられると、まるで強引に犯されているような気がした。力任せにイカされるのは、例えるならオシオキか。
 トモエは連続絶頂で震える歯を食いしばった。そうでもしなければ快楽浸しの脳は少しも働いてくれない。
 想像する。
 もしヨミガエリの時こんな関係だったら。桃色の光球の中に広がる部屋。全員が横になれる巨大な円形ベッド。
 その上に天井から吊り下げられ、全裸のまま両足を広げられ、仲間たちが見つめる中でしどしどに濡れそぼった秘所丸出しで貫かれ、やめてと懇願しながら涙とよだれをまき散らして絶頂する……。
「いやあぁアァァァァァァァァァッッッ!!」
 ただでさえ軽くイッているのに、ひときわ大きな波がトモエを襲う。想像の中の自身と同じく、涙とよだれをまき散らして盛大にイッた。異なるのは、その表情が悦びに満ちていることだった。
 あなたはあなたで、囚われた衝動が勢いを増していた。
 自分の与える快楽でトモエの100%を埋め尽くす。
 それは狩猟本能に似て、相手の息の根を止めるまで満足しそうになかった。
 トモエがイッていることはわかっていたが、足りない。トモエという人格を支える大黒柱を快楽でバラバラにするまで、決して終われないのだ。
 腰を一旦止める。トモエは背中を汗でびっしょりと濡らし、全力疾走の後のように肩で息をしていた。ときおり大きく震えるのはまだ絶頂の波にもまれているのだろう。
 あなたはトモエの波が引かないように、手早く用意しておいたものを枕元から探り出した。
 
0572クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:48:33.21ID:UfHLEM+A
 
 それは昔のストラップ、根付だった。それに糸を通し、先の方で輪を作っている。
 輪をトモエのクリトリスの根元にかけ糸をひくと、輪が根本に食い込む。女の小さな突起から根付が垂れ下がっている格好になった。根付は当然、重石だ。
「はぁぁぁぁぁッ!」
 途端、トモエが再び嬌声を上げる。あなたは暴れる牝尻を押さえつけ、すぐさま挿入を再開する。
 突くたびに根付が揺れる。それはクリトリスを根本からつまみ上げる行為に等しい。
「アッ! はっ、アッ、あん! アッ! やっ、ああんっ、アッ!、アッアッ、アッ!」
 トモエの中で快楽が稲妻のように轟き、股間から脳裏を焼いた。稲妻は消えない。消える前に新たな稲妻が生まれ体内を荒れ狂う。
 激しく蹂躙されているのに、腰が甘く溶ける。足との付け根が炙った蜜のように甘くしびれ、精液を求める子宮は気が狂わんばかりに震えた。
 絶頂のたびに腰から力が抜けるのに、男の腕ががっちりと抑えているので微動だにしない。クリトリスからの激流と子宮からあふれる濁流が意識のすべてを押し流してしまう。
 垂れっぱなしのよだれは重力に従って乳房の勾配を伝い、乳首で汗と交じり合い、絶頂のたびに畳へ振り落とされる。
 もうトモエは自分がどうなっているのかもわからない。
 ふと、空気が動いたことに気付く。
 精一杯の自制心で顔を上げる。
 月が見えた。
 襖だったはずの眼前は、庭と夜空に変わっていた。
 どぷり、と音がして子宮が焼ける。
「ッやぁぁぁぁぁぁあぁぁいくいくいく、イッて、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 襖を開けたあなたは、トモエの子宮に精を放っている。
 トモエは発条仕掛けのような動きで上体を起こし、天を仰いだ。だのに目線は外を向いたままだ。
「はぁーーーー!! あッ、あッ、ーーーーッ!! ーーーーッ!!!!」
 ドロドロの精液がトモエの子宮に流れ込む。あなたにはその音が聞こえるようだった。
 あなたの胸板に背中をぴったり押し当てて絶頂し続けるトモエの腰をがっちり抑えたまま、あなたはとどめを刺した、と思った。
 
 
 
「あっ……あぅんっ、いやぁ……ぁ」
 トモエは気を失っていた。
 悦楽の波はまだ引ききってはいないようで、うわ言のようにささやかな絶頂を告げている。
 あなたは水差しを取ると手ぬぐいを塗らし、寝かせた妻の体を拭いていた。
 肌が弱いので心配していたが、トモエの両手首に痕は残っていなかった。あなたが腰を抱えていたのと、トモエがほぼイキっぱなしで上体を起こしていたのが良かったようだった。
 拭き終わると、ゆっくり上下する乳房に吸い付き、そのまま体中にキスをする。
 あぁん、もっと……そんな声が聞こえて、もう一度アレをやるのは無理だとあなたは思った。
 顔を上げると、トモエはぼんやりと上気した顔であなたを見つめていた。
「うちばっかり、ごめんなセンセ」
 かすれた声だった。あなたは水差しの水をトモエに飲ませた。
 再び発した声は相変わらず力がないが、もうかすれてはいない。昼間の気力を少し取り戻したようだった。
「よう動けんけど、センセが良かったら、うちの体つこうていいんよ」
 あなたは首を振ってトモエの横に添い寝した。
 トモエの体は時折弱い痙攣を起こした。まだ完全に落ち着いてはいないのだ。
 あなたは開けたのは襖だけで、窓は開けていないことを伝えた。するとコロコロと鈴を転がすような声でトモエは笑う。
「よう考えんでも、そうに決まっとるのになあ。なんで窓があいたと思たんやろ」
 あなたは夏用の掛け布団を自分とトモエにかける。トモエの問いに対して思うところはあったが、言うべきでないように思われた。それは行為をもって立証すべきだった。
 寝入る前にトモエは言う。
「ね、犬でも飼おか?」
 あなたは理由を尋ねた。
「だって、窓開けても良くなるやろ」
 一瞬戸惑ったあなたの顔を見て、トモエはくすくす笑う。「お返しや」と、チロリと舌を見せた。
 あなたはトモエの、今度は唇にキスをして、お休みを言った。
 
0573クリミナルガールズ トモエED後2014/03/16(日) 20:49:26.87ID:UfHLEM+A
 
 匂い椿のかすかな香りで目が覚める。
 薄い掛け布団の心地よい温かさの中を手で探る。抱き合っていたはずのトモエはいなかった。耳を澄ませば台所から物音がする。いないとわかると、心地よいはずの布団の中も急に寒々しくなったように感じられて、あなたは布団を払った。
 途端、股間にひやりとした感触を感じて思わず声を上げそうになる。
 何も着ないで寝たのでひと目見ればすぐに分かった。何かが触れたのではなかった。生理現象で半立ちになった性器の先端が濡れて光っていた。夢精ではなかった。ただ濡れていた。
 障子が開き、エプロン姿のトモエが現れた。寝間着から着替えており、白いシャツにエンジ色のスカートといういで立ちだった。混乱しているあなたを見ると、頬を少し染めて目をそらした。
「今ご飯作っとるから、シャワー浴びてきといてくださいね、センセ」
 あなたは頷きながら自分の股間を指さした。
 するとトモエの顔の赤みが増し、視線は更にあらぬ方へと向かってしまった。ほとんど後ろを向いている。
「ごめんな、はしたなくて……」
 その様子から、あなたはなんとなく察した。
「ちがうんよ、寝ぼけたまんまやったから、昨日の続きのつもりで……でも昨日の今日でお腹も減ってるやろし、今日はお休みなんやし、いつでもできるし……」
 ここまで恥ずかしがるのは、性的な話に抵抗のないトモエにしては珍しかった。それだけごく自然に咥えてしまったのだろうか。
 あなたはシャワーを浴びることをトモエに伝え、寝室をでた。
 トモエが台所に戻る足音が背後に聞こえる。今日ぐらいは生徒より妻に気持ちを向けるべきだった。
 あなたは今日一日、特に朝食後の予定について考える。
 トモエの様子からすると朝食を済ませて、さあどうぞ、とはならないだろうから、こちらから行くべきだろう。そうなればすぐに昼食の時間になってしまうが、一日中、というのもいい。またお隣に犬の声を聞かれてしまうが、構うものか。
 そんなことを考えているうちに、萎えかけていた肉棒が力を取り戻して天を向いていた。
 あなたはあと数年で30歳になる。貯金も少しはできている。寂しがっている妻のためにも、子供のことを考えてみる時期かも知れないと、あなたは振り向いて台所をちらりと見たが、戸に阻まれ妻の姿が見えるはずもなかった。
0575名無しさん@ピンキー2014/03/20(木) 17:03:39.90ID:3k1okftn
前と同じ人かな
GJ
こういうやわらかい感じのラスト好き
0577クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:15:38.72ID:u4ChD6Tg
 
 
 サコこと片木左子はかつて半罪人――罪人となるはずが罪を犯す前に命を落とした、地獄の囚人だった。
 しかし地獄特別法による更生プログラム「ヨミガエリ」を達成したことで、此岸に生還を果たしたのである。
 あなたは時給3000円の文字にブレイクダンスしながら応募し、気がつけば彼女を初めとした7人+αの少女達を導く(バイト)教官として、罪人たちが姿を変えたモンスター「クリミナル」がひしめく地獄を乗り越えたのだった。
 黄泉帰りの門をくぐったとき、あなたは自分の部屋にいた。現実世界では1日が経過しただけだった。体感としては一月以上経過していたような気がしていただけに、夢を見たような気分だった。
 半信半疑ながら地獄で約束した待ち合わせ場所に向かうと――全員の住所はかなり近かった――じきに夢ではなかったとわかった。
 一番早く着いたのはあなただった。約束の時刻が近づくに従い、ひとり、またひとりと不安そうな面持ちで見慣れた少女たちが向かってくる。
 彼女たちに手を振り迎えるたび、ヨミガエリでの思い出が脳裏に浮かび、目に涙がにじんだ。少女たちは声を上げて泣いた。泣き笑いながら少女たちは現世での再会を喜んだのだった。
 ただ、シンだけは一時間も遅れてやってきた。
 キサラギはそれまでオロオロ心配していた態度から一転して、カンカンになって年上の親友を怒鳴りつけた。
 遅れてきた理由が「切符の買い方がわからなかったから」と聞いて、「幼稚園児か!」と罵倒し、「バスにはちゃんと乗れたわよ!」と主張するシンと口論になる場面もあり、みんなを笑わせた。
 その後連絡先を交換し、かけがえのない友人として全員と付き合いが続いている。
 ただひとり、サコとだけは友人ではなくなっていた。
 ヨミガエリの経験から大切な誰かを支え続ける大切さに気づいたあなたは、サコと一緒にいつづけることを選んだ。
 サコの素直さと勇気なら、誰も不幸にしない家庭を作ることができる。ヨミガエリで培った信頼は好意を醸成し、あなた達は在学中に結婚した。
0578クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:17:04.96ID:u4ChD6Tg
 
 
 
 そろそろ気温の上がってきている初夏の午後、あなたは明後日の講義の準備を終え、夕食の仕込みをすることにした。
 太ったアカハタを買ったので、香草を添えて酒蒸しにするつもりだった。少々手間がかかるが、週4日勤務の塾講師としては正しい時間の使い道のはずだ。
 冷蔵庫から取り出したアカハタを軽く水洗いし、尻尾に包丁を当てる。頭の方へ動かすと鱗が剥がれていく。食べるときに嫌な思いをしたくないので、念入りに包丁を動かす。
 あなたの妻、旧姓片木左子は、考古学者の助手になっていた。
 ニヶ月前からアメリカでの古代生物の化石発掘、イスラエルで紀元前の史跡研究、ベトナムで傷ついた寺院の修復と、ロックスターばりの弾丸発掘研究ツアーに赴いていた。
 帰国予定は未定。政情が安定しているとはいえない国での活動であるうえ、作業が難航することも予想されるためだった。
 サコと結婚してからニ年ほどが過ぎていた。このような長期の出張はよくあることだった。
 あなたは寂しさはあるものの、サコの突発的なスケジュールにも落ち着いて対応できるようになっていた。
 サコが忙しいことが誇らしくもあった。サコは動物的な直感や発想を元にした論理だった意見を言うことができ、当時の環境が想像できれば、かなり精度の高い予想を立てることができるらしかった。
 また、持ち前の吸収力で数カ国語を操ることができ、体力と行動力は現地で大いに賞賛されているようだった。
 一般的な家庭の夫婦にくらべれば一緒に過ごす時間は少ないかもしれないが、サコはあなたの自慢の奥さんだった。
 サコの近況を知ったシンが過去の罪をえぐり出されたような表情になり、キサラギに肩を叩かれ慰められていたことを、ふとあなたは思い出してひとり笑った。あれはたしか、サコと結婚することを報告した時だ。
 あの時はこうもちょくちょく離ればなれになるとは思わなかった、とあなたが時の流れに思いを馳せていると、突然玄関のドアが開く音がした。
 それが何を意味するのか、あなたが理解する前に聞き慣れた声が元気よく部屋中に響いた。
「ただいまー!」
 どだだだ、と大きな足音がキッチンまで近づくと、サコが夏の太陽のように明るい笑顔を見せた。
「かえってきたぞー!」
 あなたは包丁を置いて、飛びついてきたあなたの妻を抱きしめた。
0579クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:18:17.80ID:u4ChD6Tg
 
「おいしいなー!」
 あなたは魚を蒸すはやめて、煮付けにした。サコは香草蒸しに似たようなものを食べてきたに違いないし、久しぶりに日本の食事を食べさせてあげたかった。
 サコはあなたの料理を褒めながら、旅先で出会った楽しいことや面白いことを話していた。会えなかった時間を埋めるように、休む間もなく話し続けた。
 食事の後でもサコの話は止まらなかった。あなたは満ち足りた気持ちでサコの話を聞いていた。
 みやげ話が終わると、今度はサコとテレビを見ながら日本の様子を話して聞かせた。その間、サコはあなたの膝の上にいたり、手をつないだり、とにかくずっと離れなかった。
 そしてあなたが普段ベッドにはいる三時間も前に「ふにゃ」と言い残して気絶するように寝てしまった。
 あなたはサコの頭を撫でると、小柄な体を抱えてベッドまで運んだ。
 結婚した時に二人で選んだ、いつでも好きな格好でくっついて眠れる、やわらかで大きなベッドだ。
 昨日までのあなたは、このベッドでサコと眠った日数より一人で眠った日のほうが多いことに、言いようのない漠然とした不安を感じていた。
 だが今夜はサコとの再会で安心感が出たのか、あなたは急に眠気を覚え、いつか思い描いた通りにサコのとなりで眠りについた。
 
 
 
 あなたは暗闇の中で目を覚ました。時計を見ると、真夜中を少し回ったところだ。隣のサコは小さな寝息をたてていて、顔を撫でると「ふみゃぁ」と小さく鳴いた。
 あなたはすぐには寝付けそうもなかったので、こっそり移動して夕食の後片付けを始めた。サコが離してくれなかったので、放置したままだった。
 片付けを終え、玄関においたままだったサコの大きな荷物を部屋まで運んだ。あの体躯で大荷物を抱えて機敏に走り回るのだから、サコの元気は相変わらずだ。
 ようやく眠れそうな気がして、再びサコの隣に横になる。一息ついたところで、服を引っ張られた。
 引っ張られた方を見ると、サコが目に涙を浮かべてすがりついてきた。
「どこいってんだよう。いなくなったのかとおもった」
 ぐすぐすと泣き声まで聞こえ始め、あなたは慌ててサコをなだめた。
 そのうち、サコはポツリポツリと話し始めた。
「ほんとうは、かえらせてって、わがままいったんだ」
 とても楽しい出張だったのに、すごく寂しかったこと。結婚してから会う時間がどんどん減っていること。このままだとずっと会えなくなるかもしれない、と怖くなったこと。
「ユコもさいきんいそがしいし。いちねんくらい、あっちにいてくれっていわれたし――」
 話を聞いている間、あなたはサコの頭や背中をずっと撫で続けた。サコの体は震えていた。
 あなたは、サコはいつも元気いっぱいで仕事をしていると思っていた。気付いてあげられなかった悔しさが、サコを撫でる手を丁寧にさせた。
「あいたかったよ、せんせぇ」
 あなたはサコの頬に手を当て、あなたの顔に向けさせる。サコの瞳が涙で紫水晶のようにキラキラと光っていた。
 二十歳を超えても小さなままの唇に、あなたはそっと口付けた。
0580クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:19:24.30ID:u4ChD6Tg
 
 猫っ毛のサコの髪を手櫛を使うように撫でる。
 サコは喉を鳴らして応えた。実際には口を閉じたまま、ふにゃあ、と鳴いているので、猫のそれとは少し違う。ただし意味するところは同じだ。
 空いた方の手で、これも小さな背中をさする。満足気なうめきを漏らすと、サコはあなたの腕に頬ずりを始めた。たまらず抱きしめると、ふにゃ、と身をよじって背中をあなたの胸に擦りつけた。
 甘えるサコを抑えるように抱きしめていると、サコの体の変化にあなたは気づく。
 まず、随分と日に焼けていた。暗闇の中でも窓の外の街の灯で襟元からくっきりと日焼けあとが見え、あなたをドキリとさせた。顔つきはやや精悍に見えたが、肩や腕に触れてみると、少し痩せたためのようだった。
 ヨミガエリの時と比べると骨ばっていた体つきは全体に肉がつき、男の子のようなガリガリの少女から、スラリとした女性の体へと変貌していた。サイズは変わっていないはずなので、この変化はあなたにとって解けない謎だ。
 丸みを帯びながら筋肉の存在を意識させる猫のような背中を撫でるのにも飽きて、あなたは手をサコの喉元へ移す。顎の付け根から首の横を指でこすると、サコは身をくねらせて首を伸ばした。えへへ、と漏れた声があなたには嬉しかった。
 次は鎖骨のあたりを同じようにさする。サコは肩を揺らして甘え鳴く。あなたの真正面で揺れるサコの後ろ髪があなたの鼻をくすぐった。野草の匂いの混じったかすかに甘い香りが漂って、あなたの理性を少しずつ崩してゆく。
 ゆっくりと手を胸元に伸ばす。サコは寝間着としてTシャツとショートパンツを身につけていた。柔らかなTシャツの生地の感触を楽しむように手をゆっくりと滑らせる。手つきが変わったことにサコも気付いたらしく、体をわずかにこわばらせた。
 あなたは小さな乳房にTシャツの上から触れる。指の腹で押すと、弾力のあるゼリーのような感触が返ってくる。それが心地よく、薄い胸を下から掬うように何度も指で押し上げた。
 あなたは不意に、小指の先のように小さな乳首がピンと尖っていることを感じ取った。
 腕の中で背を向けたままのサコの様子をうかがうと、恥ずかしいのか、ふてくされたような格好で横たわっているだけだ。さきほどまでと同じように指を動かすと、もじもじと腕を動かし、乳首に触れると両肩をぴくっと二度、震わせた。
 同じことを何度も繰り返す。サコの反応は変わらないように見えたが、少しずつ強く、大きくなっていた。
 あなたは無心に指を動かす。自分の指の感触、指紋まで覚えこませようとするかのように。
 あなたの手のひらは、いつのまにかじっとりと汗ばんでいた。
 汗の染みこんだTシャツが双子の妹のそれよりも小さな乳房にぺったり張り付き、乳首の形を露わにしていた。先程よりも固くなった乳首が指の腹を押し上げ、逆に指の感触はより強く伝わるようになったようだ。
 何十度目かに指を動かした時、ついにサコは「はぅっ」と声を上げた。それは言い訳しようもないほど「そのとき」の声であり、すでにじゃれあいではなくなったとの、あなたとサコ自身への宣言だった。
 その声は場面を切り替えるように寝室の雰囲気を変えてしまったが、あなたはどうしていいのかわからず、手を止めたままじっとしていた。サコは両手で口を抑えたまま、同じように動かなかった。
0581クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:21:44.74ID:u4ChD6Tg
 
 あなた達はしばし硬直したように動かなかった。時計の秒針が十数度目の時間を刻んだあとで、突然サコが飛び起きた。
「あーもう! へんなこえでちゃったじゃないかー!」
 サコは言うなり背を向けてあなたの上に馬乗りになった。
 汗ばんだ肌に張り付いたシャツと小さなおしりを包んだショートパンツが見えるだけで、サコがどんな顔をしているのかあなたにはわからない。ただわかるのは、サコがあなたのパンツの中に手を入れ、血が通い始めて膨張しかけた肉棒を外気に晒したことだった。
 パンツが引っかかってちょっと痛い上に、サコに触れられたことで肉棒は硬度を増してきていた。このままでは根本にパンツが食い込むことになるので、あなたは腰を浮かせた。パンツは無事太ももまでずり下がる。
 サコはそんなあなたの行為に目もくれず、小さな両手で肉棒を包んだ。
「うわぁー、あっついなー」
 わざとらしく明るい声を出しながら両手を互い違いに動かし、熱を持ち始めた肉棒をさする。やや汗ばんだ手のひらや指の感触を味わうと、あっさり我慢汁が滲みだす。サコはぬるりとしたそれを指で掬うと、亀頭に塗り広げた。
 本格的な愛撫が始まる。
 旅の間に荒れたのか、少しカサついた指が肉竿を這う。形を確かめるように、ゆっくりと指先を尿道の膨らみに添えて根本からカリ首まで、指の腹でなぞった。音を立てそうな勢いで、肉棒の硬度が増す。
 指先の感触が生み出す快感に焦らされていたあなたは、亀頭に冷たい感触を感じて一瞬腰が浮いた。サコのよだれだ。
 サコはよだれが肉竿を伝うのを待たずに、手のひらでまぶす。肉棒とサコの小さな掌の間から、ぬちゅ、と粘液質な水音が聞こえた。
 サコは手のひらで肉棒を包み、動かし始める。
 尿道管を指先でなぞり、肉茎を粘液に覆われた手でぬちぬちと包む。根本まで降りた指が肉袋をそっと撫で、ひんやりとした感触を残していく。カリ首に指の腹を当てたまま、ゆっくり往復させられると、挿入では味わえない快楽が腰骨を溶かし、あなたは呻いた。
 様々な方法で方法で肉茎に触れたのち、サコは飽きたのか手の位置を変えた。肉竿を横からではなく、上から包むように包む。
 くちゅる、となめらかな水音がたつ。サコが手を一往復させたのだ。適度な抵抗があるので、あなたはまるで挿入したかのような錯覚に襲われる。
 ちゅる、ぐじゅる、ぷちゅ。
 サコは決して早く動かさない。
 あなたの快楽も高まり、サコの手の動きに合わせて腰が動くようになっていた。
 手を下ろす動作よりも、上げるときの方が快感が強い。下げるときは粘液に乗せてつるりと滑るのに、上げるときは指の一本一本がゆるゆると蛇行しながら根元から鈴口まで撫で上げるせいだった。
 さらに何度も手が往復し、あなたの腰の動きが大きくなる。あなたの呻き声とサコの呼吸音が部屋を満たす。何十度目か、サコの指が尿道からカリ首、鈴口を順になでた瞬間、あなたは快感の高まりを放った。
 びゅ、と音がしそうな勢いだった。精子が尿道を駆け上り、噴き出してサコの顔に当たった。「ひゃうん!」と小さな悲鳴を上げてサコは顔を引いた。
 あなたは腹の上にサコの温もりを感じながら、射精の快楽にしばしの間支配された。
 射精が終わってみれば、何度か白濁液を吹き出した肉棒は屹立したままだった。
 粘液まみれの亀頭に、サコの茹で上がったような、ねっとりとした視線を感じた。次の行為の予感が肉棒を走り、巡る血がいっそう熱くなる。
 それは己の健在を誇示し、主張していた。己を求める雌へ。
「すごかった……」
 サコは人ごとのような感想を漏らして、やっとあなたへ顔を向けた。呼気は子宮という熱源から湧き出した蒸気を含み、暗い部屋の中でも耳まで紅く染まっているのが見えた。秘所を責められた後のようだった。
 その鼻先には精液が流れ落ちないまま、べったりと残っていた。手でぬぐうと、サコは白いそれをぺろりと舐めた。
 こくり、と細い喉が動く。サコの瞳はアイスクリームが溶けたように潤んだ。
 あなたは生唾を飲み込む。
0582クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:23:01.82ID:u4ChD6Tg
 
 サコは勢いよく服を脱ぎ捨てる。まるで子供がプールに飛び込む前のような早さだった。もちろん泳ぎと性行為は違うが、内面から湧き出す衝動で動かされている、という点では同じだった。
 彼女の裸は日焼け後がいくつか、くっきりと浮かんでいた。Tシャツ、ノンスリーブ、長袖、それぞれの国のそれぞれの服装が目に浮かぶようだった。それは下半身も同じことで、太ももの半ばから真っ白な女の脚に、あなたの目はしばし釘付けになった。
 サコは跨ったまま体ごとあなたに向き直った。肌の下の筋肉が素早くうねり、小さな乳房が我関せずとばかりに微動だにせず、ひっそりと存在を主張していた。サコは乳首も乳輪も小さい。つまむよりも撫でたり指でつぶしたりするのに向いていた。
 しかし、桃色の小突起をいじり倒す必要はなさそうだった。動きやすいローライズのパンツを脱ぎ去ると、わずかな陰毛がかぶった秘所は、遺跡の宝物のように愛液できらきらと光り輝いていた。
 サコは小さなお尻を上げると、自らの陰部とあなたの亀頭を重ね合わせた。急かされているかのような性急な動きだった。久しぶりの性行為に我慢が効かなくなっているのが明らかだ。
 ぷちゅ、と泡だった愛液が鈴口につぶされる音がした。秘唇がくちくちと亀頭を甘噛みし始める。
 快楽の予感に体を支配されているのはサコだけではなかった。サコの痴態に当てられ、あなたも両手を伸ばし、サコの腰に添える。彼女の様子を伺うこともしないままに、手に力をこめて腰を押し下げ、一気に挿入する。
 もともと筋肉の発達しているサコの体なので入り口できつく抵抗されたが、こじ開けてしまうと愛液をたっぷりとまぶした粘膜があなたの肉棒を迎え入れた。性欲のままに動く陰壁は精液を誘い出すかのように灼熱の肉棒にぴたりと巻きつき、奥へ奥へとしごき上げた。
「にゃうぅぅぅぅぅ」
 挿入の満足感か、サコが体を震わせて歓喜の呻きを漏らす。あなたもサコも腰を遣っていないのに肉棒は舐め、締め上げられ、秘裂はこすり上げられ、秘所の最奥を掠めた。
 サコの秘裂が浅いために入れただけで最奥近くまで届いてしまい、しかも二人そろって無意識に接合部を擦り付けるので、まるで意思に反して肉棒と秘裂が勝手に性交を始めたように感じられるのだった。
「にゃう、はぅ、は、はっ、はっ」
 鳴き声が小さく、短くなってゆく。それに伴ってサコの上体が下がり、猫の背伸びのような姿勢になった。
 サコの眉尻が下がり、潤んだ目があなたに救いを求めていた。何もしていないのにサコが追い立てられていくさまに、あなたは沸きあがる興奮と好奇心に従い、何もしないまま見守った。
「はっ、はっ、はうっ、うにゃ、にゃあぁぁぁぁう!」
 サコは明確な責めを受けないまま、あっさりと達する。腕をピン、と突っ張り、口と目が大きく開かれた。驚愕したように大きく見開かれた目尻からは快楽の涙がこぼれ、口の両端からは愛液と見まごうほど粘度の高いよだれが伝い落ちた。
 全身が動きを止める中で、腰だけがカクカクと小さく震え続けた。その根元は決して精液をこぼすまいと痛いほど肉棒の根元に吸い付き、秘壁は手淫よりもずっと淫猥なうねりで肉棒に巻きついた。
 それはプロレスで言えばホールドしてからの攻撃であり、捕らえた肉棒を好き勝手にねぶっているのだった。
 あなたは大量の愛液と機敏なうねりを受けて射精寸前だったが、小さな不満が快楽に震える背中から腰を冷やした。
 射精するのであれば、サコの最奥に。鈴口をぴったりと子宮口にくっつけて、射精したい。
 その欲望があなたに忍耐を与えた。
 とはいえ我慢も時間の問題で、欲望は爆弾につながる導火線のように理性を焼きながら雄の本能へと向かっていた。
 サコの腰の震えが止まる。呼吸を忘れていた喉が荒い息をつき始めた。苦しいはずなのに、サコはあなたと見つめあう。
 あなたが射精していないことはサコにもわかっている。あなたの望みも、サコが一度の絶頂では満足していないことも、お互いに伝わってしまう。
 サコの視線がちらりと動く。あなたは視線の先に何があるのか知っていた。ベッドの脇の小さな棚の二段目の引き出し。そこにはサコのお気に入りがあるのだった。
0583クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:25:09.58ID:u4ChD6Tg
 
 かつてあなたは年端も行かぬ少女たちにスパンキングや電撃棒などのお仕置きを与えた。それは罪や悪意を追い出す、一種の呪いだった。
 やりすぎたのかもしれないと、今にしてあなたは思う。
 あなたは引き出しから取り出したものを手にして、サコに近づける。サコはいたずらを見つかって叱られたときのように眼を伏せ、しかし吐息の熱はますます高くなっていた。
 あなたは手にした洗濯ばさみの口を広げ、サコの桜色の乳首と乳輪をまとめて挟み込んだ。張力を維持する金属の輪がプラスチックと干渉し、キッ、と小さく軋む。
「ひゃうっ!」
 いつも通り、拒絶の声色ではない。あなたは二つ目の洗濯ばさみをもう片方の乳首に付け、わき腹、へその近く、首筋と、付けられそうなところをはさんでいく。体脂肪の少ないサコなので、挟める場所は自然と限られてくる。
 あなたはサコに嫌ではないか聞いた。痛いかどうかを聞くのは筋違いだ。痛いに決まっていた。
「うん……だいじょうぶ……ッ!」
 久しぶりの行為なのでサコの反応が強い。あなたの肉棒を納めたままの蜜壷からは、新たな愛液が中を満たそうとするかのように湧き出していた。
 あなたは寝たままの騎上位から、洗濯ばさみを使うために半身を起こし対面座位の姿勢をとっていた。サコはあなたの両肩に手を載せて、息が荒くなり始めたのを隠すように下唇を噛んだ。
 小さな尻肉をつかみ、あなたは動かすことをサコに伝える。
 サコの頷きを確認してから、手と腰に力をこめた。
 少し抵抗があったが、ずるりと動く。桃の皮をずらして実から剥がしたようだった。
 軽く持ち上げたサコはやはり重くはない。唇をわななかせて、はうぅぅ、と鳴く。先ほどまでと違って、子宮の鳴き声がそのまま口から漏れたような虚ろな熱っぽさがあった。
 サコの体を下ろす。ふにゃぁぁぁ、と尾を引く鳴き声があなたの耳元で発せられる。あなたの頭の中の導火線が一気に数センチほど燃えた。
 本格的にあなたは腰を動かし始める。膣壁がまるで付き合い始めの恋人のようにぴったりと寄り添っているため、あまり音はしない。蜜口が一層強く締まり、愛液が漏れにくいためでもあった。
 くっついたまま離れない膣壁が性感とは別の次元で心地よく、あなたは何度も何度も抜き差しを繰り返す。
 そっと降りてきた子宮口に鈴口が接触し始め、サコの鳴き声が大きくなってやっと、あなたはサコの瞳が快楽にどろりと濁り、よだれをあなたの肩に振りまきながら喘いでいたことに気がついた。
 洗濯ばさみを見ると、挟んだ箇所が赤くなり、少しずつずれていた。
 動きを止めたあなたは、あなたの肩に顎を乗せて荒い息をつくサコの様子を見る。
 サコは動物のように、はっ、はっ、と短く呼吸をしていた。それは痙攣を起こしたように震えるお腹の動きと同じリズムだった。快楽が子宮でマグマ溜まりのように熱を持ち、サコの腹筋を震わせているのだった。
 夢中になって気遣いを忘れていたが、嫌がってはいないようなのであなたは安心して行為を続けることにする。
 あなたは腰を引いてサコの最奥を叩く。何度も叩く。
「はっ、はぅぅぅぅぅっ!」
 サコが軽い絶頂を迎えてもあなたは動きを止めない。そんなものではあなたもサコも真に満足できないからだ。
 やや水っぽさをました膣内をかき回す。激しくなった動きに洗濯ばさみはズレてゆき、ついに乳首に挟んだ一つがパチン、と音を立てて外れた。
「ひゃあうっ!」
 叫んだサコは体の動きを止め、あなたの両肩に爪を立てて震えた。腕の中で絶頂に翻弄されるサコから目を離せず、あなたも動きを止めて痴態とともにうねる媚肉の動きを味わった。
 絶頂が過ぎてもサコの呼吸は荒く短い。あなたは再び腰を動かした。洗濯ばさみが外れても、もう動きを止めるつもりはなかった。
0584クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:26:29.87ID:u4ChD6Tg
 
「はうっ、はぁ、ひゃうぅぅぅ」
 くちっ、ぷちゅ……ぱちんっ!
 洗濯ばさみが外れるごとに、きつかった蜜口から愛液がとろりと零れ落ちる。軽度の痛みが快楽に変換され、膣の悦楽に上乗せされる。秘唇も締めることを忘れて善がっているかのようだ。
 サコはすでに理性を失っていた。
 熱に浮かされたような目で口からはよだれをたらし、あなたの両肩に手をおいて腰を遣っている。前後に揺らし子宮口をこすって女の熱源を揺らすと、脳の奥までぐらぐら甘く震える。
 一瞬膝立ちになって距離をおいてからじゅるりと水音を立てて腰を下ろすと、膣壁が熱した鉄棒のような肉竿に擦り上げられ、子宮口をえぐる。幼い外見からは想像もできない淫靡な腰使いだった。
 ぱちんっ!
 脇腹の洗濯ばさみが外れる。サコは天を仰いで声も出せずに達する。
 あなたは腰を動かし続ける。カクカクと痙攣するサコの体を両手で支えたまま。
 身をかがめて、洗濯ばさみのあとのついた乳首を吸う。サコは弾かれたようにのけぞった。
 サコの秘唇はすでにだらだらと淫液を吐き出し続けていた。
 ぱちんっ!
 クリトリスの包皮を挟んだ洗濯ばさみがはじけ飛び、媚肉が肉棒を激しくしゃぶった。あなたの理性が灰になる。絶頂を告げるサコの叫びが遠くの声のようだった。
 射精の内圧が最高に達したその時、あなたの脳裏に稲妻のような早さで冷静さが蘇る。
 ゴムをつけていない。そもそも用意をしていなかった。
 世界中を飛び回るサコを妊娠させたら、しばらく旅ができなくなる。それをサコは喜ぶだろうか。それがサコにとっていいことだろうか。
 その一瞬だけ欲望から解放されたあなたは射精の瞬間、サコを強く抱きしめる。もうどこにも行かないように。
 絶頂に揺れる子宮口に鈴口をめり込ませ、あなたは音がしそうな勢いで射精した。
「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁう!」
 洗濯ばさみの比ではなく、サコが遠慮なしのよがり声を上げた。
 腰どころか肩までもが雌の喜びに打ち震え、快楽は電撃のようにサコの小柄な体を駆け巡る。思わず身をよじった女体にくっきりと浮かんだ行為の赤い痕は、被虐の歓びの印だった。
「あっ、はぅっ、ひっ、ひっ……はぁ、んっ!」
 サコは再びあなたの肩に頭を預け、絶頂の余韻で濁った目をどこともなく彷徨わせながら、胎内に子種が注ぎ込まれる感覚に身を任せていた。
 射精がようやく終わる頃、サコはやや掠れていたが満ち足りた声で、
「きもちいぃ……」
 と呟いて気を失った。
 あなたも全身に広がる疲労感に耐え切れず、サコを抱いたまま後ろに寝転んだ。
 どうして中に出してしまったのか。それが良かったのか悪かったのか、今のあなたにはわからなかった。
 
 
 
 五分ほどでサコは目を覚ました。
 身体に力が入らない様子だったが、互いの手のひらをくすぐりあったり、相手の顔の汗を拭いあったりして、しばらく睦み合う。
 それにも気が済んだので、あなたは中に出してしまったことを詫びた。サコの了解を得なかったことは、やはり良いことではなかった。
 サコは不思議そうな顔をしたあと、ひどく穏やかな表情で「いいよ」と応えた。
「い〜っぱいだしてもらったら、さみしいの、なおったからな」
 少し恥ずかしそうに言ったあと、シャワーあびてくる、と断って身を起こした。先ほどまで脱力していたのに、さすがの回復力だった。
 ユコとは違う、と感想を脳内で漏らしたあなただったが、ふと視線を感じてドアの方を見た。
 するとサコがドアに手をかけたまま、ひたとあなたを見つめていた。
「ユコにはこんなことしてないよね」
 あなたはゆっくりと頷く。それを見届けたサコは口元に笑みを浮かべて今度こそ浴室へ向かった。
 あなたは首筋の冷や汗を拭ったあと、ベットに身体を預け天井を眺め、再び誰もいないドアに視線を向けた。
 さっきのは、『どっち』だったのだろう。
0585クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:27:17.89ID:u4ChD6Tg
 
 ぱん、ぱん、と肉が打ちあう音がする。
 あなたはサコの小さなお尻を掴んで、蜜壺に精を放った。サコは声も出せずに四度目の絶頂に達した。
 あの日の翌日、サコは歴史上の大発見をしたような調子であなたに言った。
「なかにだしてもらうと、しばらくさみしくないんだ!」
 それからサコは、出かける前に性交をねだるようになった。
 短期、長期の出張は言うに及ばず、大学に行くだけであったり、ちょっとした買い物に出かける前にも、とろんとした目であなの手を掴んで自分の股間に導く。
 あなたは戸惑いながらもついついサコの言うなりになる。
 サコが自分を求めてくれるのが嬉しかったし、何より中出しを許容するということは子供を作ることに同意していることになる。
 そうすればサコはむやみに旅に行くことはなくなるので、あなたの寂しさも解消されるのだった。
 ただ、すこし大変なだけだった。
「あーっ、おくれちゃう!」
 叫ぶなり、サコは大急ぎで精液の垂れる股間を拭き、濡れタオルで身体を清めると、見ているあなたの目が回りそうな早さで服を着て荷物を担ぎ、あなたにキスをして玄関から飛び出していった。
「いってきまーす! 愛してるぞー!!」
0586クリミナルガールズ サコED後2014/08/31(日) 20:34:36.70ID:u4ChD6Tg
以上です
お粗末さまでした

ホタルノニッキのミオンちゃん可愛すぎ
この会社はグッとくるキャラ出してきますね
0588クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:44:08.30ID:G2RzKfwE
 ユコこと片木右子はかつて半罪人――罪人となるはずが罪を犯す前に命を落とした、地獄の囚人だった。しかし地獄特別法による更生プログラム「ヨミガエリ」を達成したことで、此岸に生還を果たしたのである。
 あなたは時給3000円の文字に小踊りしながら応募し、気がつけば彼女を初めとした7人+αの少女達を導く(バイト)教官として、罪人たちが姿を変えたモンスター「クリミナル」がひしめく地獄を乗り越えたのだった。
 黄泉帰りの門をくぐったとき、あなたは自分の部屋にいた。現実世界では1日が経過しただけだった。体感としては一月以上経過していたような気がしていただけに、夢を見たような気分だった。
 半信半疑ながら地獄で約束した待ち合わせ場所に向かうと――全員の住所はかなり近かった――じきに夢ではなかったとわかった。
 一番早く着いたのはあなただった。
 約束の時刻が近づくに従い、ひとり、またひとりと不安そうな面持ちで見慣れた少女たちが向かってくる。彼女たちに手を振り迎えるたび、ヨミガエリでの思い出が脳裏に浮かび、目に涙がにじんだ。
 少女たちは声を上げて泣いた。泣き笑いながら少女たちは現世での再会を喜んだのだった。
 ただ、シンだけはニ時間も遅れてやってきた。キサラギはそれまでオロオロ心配していた態度から一転して、カンカンになって年上の親友を怒鳴りつけた。シンが遅れてきた理由が「外に出なさ過ぎて靴が小さかったから」と聞いて、一同をなんとも微妙な気分にさせた。
 その後連絡先を交換し、かけがえのない友人として全員と付き合いが続いている。
 ただひとり、ユコとだけは友人ではなくなっていた。
 ヨミガエリの経験から人に頼ることをやめ、できるかぎり何でも自分でやろうとするユコを支える内に、いつの間にか一緒にいることが自然になってしまっていた。
 あの地獄の試練の中で最も前向きに、最も根本的に変化したのがユコなのかもしれなかった。その頑張りと優しさが、あなたにはかけがえのない宝石のように思えた。
 互いの気持ちを深め、結婚の約束を交わしてから半年が過ぎようとしていた。
0589クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:44:44.09ID:G2RzKfwE
「ただいまーっ!」
 古い日本家屋に果物のようなさわやかな甘さのある声が響き渡る。
 玄関口で脱いだ下駄を揃えたユコは、あなたから大きなスイカの入った袋を受け取った。
「お祭り、楽しかったねー」
 浴衣を着たユコは片手にスイカの袋を持ったまま、水風船を跳ねさせて遊んでいる。
 あなたは同意しながら下駄を脱ぎ、ユコに預けていたスイカを受け取った。
 祭りの帰りに無人販売所で買ったもので、小ぶりだが二人にはちょうどいい大きさだ。
 台所まで歩くと古い床板が裸足の足の裏に心地いい。瓦葺のこの家はユコの実家が持っているもので、古いがしっかりした作りだった。この家に来た初日にユコと二人で大掃除したので、まだピカピカだ。
 あなた達は避暑地からほど近い、古い住宅地のこの家に一週間の夏旅行に来ていた。婚約を報告してから度々送られる、ユコの実家の好意だった。
 この家のいいところはどこ落ち着いた雰囲気の他に、庭でホタルが見られてる点にある。あなたはユコからそのことを聞いて、二人で楽しみにしていた。祭りの興奮で少し疲れていたが、このあと縁側に座って二人でささやかな光のショーを見るつもりだった。
 ユコに言っわれたとおり、あなたはスイカを台所に置く。この後ユコが切り分けるらしい。スイカは冷えないままだが、ホタルを見ながら縁側でスイカを食べる、というのをユコがやってみたいらしいので仕方がない。
 ユコは祭りで買ったものを整理するためどこかに行ってしまった。あなたは冷蔵庫を開け、取り出したグラスに麦茶を注いで一息に飲み干した。初夏の高地に吹く夜風は涼しいが、ずっと歩きっぱなしでは汗ばんでくる。
 冷蔵庫の中には山菜の塩漬けや高地で取れる野菜などが置かれていて、避暑地によく売られている出来合いの惣菜などは一つもない。ユコが全て調理してしまうのだ。
 ヨミガエリから帰った直後は、人参を切るために包丁を振りかぶっていたユコだった。今では大抵のものは作れるし、自分なりに簡単なアレンジをするまでになっていた。
 ヨミガエリから帰ってきたユコは、それまでサコに押し付けてきた様々なことを自分でやろうとし始めた。もちろんいきなり出来るはずもなく、まずは基礎から始めなくてはいけないものが多かった。
 あなたは様々なことやり直し始めたユコに勉強を教え、調べ方や学び方を教えた。それはかなり時間のかかることで、ユコは高校3年間のほとんどを”やり直し”に費やした。
 夏休みが追試になり泣きながらペンを握るユコ。
 火の扱いを間違えてサコに叱られるユコ。
 洗濯の仕方を間違えて、買ったばかりの服をダメにしてしまうユコ。
 よく起こる失敗のほとんどすべてを経験し、ユコの弱さをまざまざと見せつけられたあなただった。
 しかし、失敗のたびに涙目でやり直し続ける強さも同時に見てきた。何か一つ上手くできた時にあなたとサコの元へ大喜びで報告しに来ると、3人で抱き合って喜んだのだった。
 あなた達の関係は、もう家族に近かった。
 高校卒業の日、春風のように穏やかな表情でユコが告白してきた時、あなたは初めて自分の気持ちに気がつき、うろたえながらもYESの返事をしたのだった。
 ユコは卒業後、看護大学へと進んだ。理由は多くは話さなかったが、あなたにはなんとなく察しがついた。
 サコを利用してきた後ろめたさと、世話されてきた分だけ誰かを世話したいというコンプレックスにも似た決意がユコの言葉や行動に見え隠れしていたからだ。
 そのユコが親元を離れて大学生として4年を過ごし、看護師として職についたその日、片木家でのお祝いに招待されたあなたは婚約を申しでた。
 義父は怒りながらもないて歓び、義母は知っていたと言わんばかりの平静とした態度だった。
 どこか歪な仲の良さを見せていた姉妹に、健やかな影響を与えた恩人としてあなたは認識されていたため、婚約の申し出はすんなりと歓迎され、家族ぐるみの付き合いは深まった。
 それから3年が経ち、仕事をこなしていけるようになったあなた達はこの秋に結婚する。
0590クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:45:21.02ID:G2RzKfwE
 居間の明かりを消し、縁側に蚊取り線香を置く。標高が高いため涼しく、悩まされるほど蚊が居るわけではないが、念のためだ。
 煙があたりに行き渡った頃を見計らって、縁側のガラス戸を開ける。肌に心地よい夜風がふわりと煙の合間を通って居間に入り込んできた。それとともに、庭の景色が視界いっぱいに広がる。
 弱い月明かりに照らされ青ざめた芝生と生け垣。青々と茂った葉の間から、まるで葉に明かりを灯したような黄色い光点が1つ2つ飛び立つ。
 風を合図にしたかのように、庭のいたるところで光点が夜気を漂いはじめた。耳を澄ませば川のせせらぎが聞こえる。ここは小川が近くにあるために、庭でホタルが見られるのだった。
「おまたせ」
 ユコが上映中の映画館に入るようにそっと声をかける。手には切り分けたスイカを載せた皿。厚さがきちんと揃っている。
 あなたはユコに手招きする。スイカの皿を挟んで揃って縁側に座り、ささやかな光のショーを楽しむ。
 ひとしきり眺めた後、ユコは「きれいだね」と呟いた。
 その目は素直に目の前の光景を楽しんでいた。
 高校の頃は悔恨と贖罪の色に塗りつぶされていたが、ここ数年でその呪縛は解けたようだった。
「ユコのこと、頼んだぞ」
 婚約の日、サコにそう言われたことを思いだす。籍こそ入れていないが、あの日からあなたとユコは他人ではなくなったのかもしれなかった。
 あなたはユコの側に座り直し、腰に手を回して引き寄せた。ユコは何も言わずにあなたの肩に頭を寄せた。
 どこか押しつぶされそうだった日々を乗り越え、いまここにこうして二人で寄り添うことができる。
 ユコが乗り越えてきた苦労が実りつつある。あなたはそのことが何よりも嬉しかった。
 ふと、ユコが頭を離した。
「ねえ先生?」
 頬を染めて、上目遣いであなたの表情を伺っている。
「明日もお休みだから……して、ほしいな…」
 あなたは当然のように頷いた。
0591クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:46:25.83ID:G2RzKfwE
 ユコを膝の上に載せる。あなたの両側の内ももに収まる程度の小さなおしりだったが、感触は水風船よりも柔らかかった。
「んっ……」
 収まりが悪いのか、ユコのお尻が揺れ動く。ぷにぷにとした感触が浴衣を通して伝わってくる。
 あなたは帯の上からユコを抱きしめる。
 互いの身体がふれあい、彼女が小柄であることを肌で確認できる。
 肩幅はあなたの肩の付け根程度しかない。あなたの腕に添えられた手は人形のように小さく、白い指は触れたら折れてしまいそうだ。
 ユコのこれまでの頑張りを思うと、腕に込める力が強くなる。この小さな身体のどこにあれだけの元気が秘められていたのだろう。
 顎の下にユコの髪の毛が触れて気持ちがいい。顎を動かして感触を楽しんでいるとユコがそれに気づき、あなたの首筋に頭を擦り付けて甘える。
 二人揃って、自然と笑顔になる。
 あなたの右手がユコの頬に伸び、顔をあなたの方に向けさせた。
 薄い桃色の唇が近づき、あなたの唇に触れる。ひやりとして上等の葛のような口触りだった。
 初めの頃は力いっぱいに唇を真一文字に結んでいたユコだったが、いまはリラックスした様子で口付けている。
 触れ合ったままの唇が少しだけ開く。あなたは唇でユコの唇を大きく開かせ、おずおずと差し出された舌に吸い付く。桃色の舌を覆う唾液をなめとるように舌を絡ませる。
「んっ、ふぅん! ん……あっ!」
 舌の裏側を弄っているとユコの声に艶がまじり始める。
 ユコはサコと違ってセックスに対しては積極的で、こちらの方面でも頑張りを遺憾なく発揮した。ただ、奉仕行為へ向けようとしていたの努力が少々空回りして、自身の性感を開発してしまったが。
 キスの上達はそのまま舌の性感を花開かせることになってしまったのである。
「ちゅ……あむ、はぁ……」
 口元から漏れる音が自然と興奮を高めていく。抱きしめたユコの背中が汗ばみ、体温が高くなり始めたことをあなたは感じ取っていた。
 あなたの手がユコの背中に回り、帯を解く。途端に「ん!」と抗議の声が上がる。手順を飛ばしてしまったらしかった。
 謝罪の意味も込めて何度もキスを繰り返す。眉をしかめていたユコだったが、あっという間にお姫様の機嫌は良くなった。
 普段は素直な頑張り屋として振る舞うユコだったが、情事の時だけは昔のわがままユコに戻ってしまう。手を焼かされた記憶は残るが、素の姿をさらされる歓びにあなたは浸る。
0592クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:46:59.93ID:G2RzKfwE
 ユコは粘膜が触れ合う感覚に夢中だ。
 キスを続けながら、今度こそ解いた帯を取り払う。
 音も立てずに浴衣が合わせ目からずれ、白くなめらかな肌と小さなへそが覗いた。薄い乳房と局部は浴衣に隠れたままだが、普段露出の少ない服装のユコが大胆に肌を晒しているために非日常感が漂う。
 繰り返していたキスは唇を触れ合わせ、ゆっくり動かすだけのしっとりとした動きになっていた。その穏やかなリズムを崩さないように手をそっとユコの胸元へ滑らせる。
 張りのある乳房を指で掬うように撫でる。弾力があるのにマシュマロのような柔らかさだった。小さな乳首が撫でるたびに固くなる。
 あなたの唇に触れたまま、ユコが笑う。
「先生上手だから、大好き」
 どっちのことを言っているのか、あなたにはわからなかったので両方続ける。
 あなたの呼び方がヨミガエリ当時に戻っていた。ヨミガエリといえばお仕置きのことを思い出す。
 嫌がっていたユコも最終的にはお仕置きに慣れたが、やはり優しい触れ合いを好むらしく、現世でこういう関係になってからは一度もお仕置きじみたことはしていなかった。
 あなたは手のひらを使って乳房全体をゆっくりと揉む。
 軽く押したまま、乳肉を上に寄せたり潰したりする。荒くなり始めたユコの呼気があなたの口内にも入り込む。湿度が高いそれをあなたは抵抗なく吸い込んだ。
 揉み込んで熱くなり始めた乳房から手を離し、指先を肌につけたまま下へずらして行く。
 肋骨の盛り上がりを越え、なだらかな白いお腹、小さなへその脇を通るとユコは「ぅん」と小さく声を上げる。
 指先を動かすに従って、自然とあなたはユコの首から下を俯瞰する。
 成人しても小さくスレンダーな身体だった。だが、なだらかな膨らみや女性らしい曲線の腰つきがかえって強調され、肉付きのいい身体よりもかえって目を引いた。
 あなたの手はユコの下腹の、局部を覆う浴衣の合わせ目の中に潜り込む。そこは熱帯の雨上がりのように暑く、汗のために薄い生地の下着の感触はしっとりとしていた。
 指を二本、下着にかけてずり下ろす。ユコも腰を浮かせてそれを手伝った。
 浴衣に隠れたままとは言え外気に晒された秘唇に、あなたは欲望のままに触れることはしなかった。
 性器に触れることよりも、気持ちを交わすことの方をユコもあなたも求めていた。
「……めくらないでね?」
 わざとらしくユコが言う。
 そのくせ、あなたの膝の上で少し足を広げて誘う。あなたは困った顔を見せてから、秘部を覆う浴衣の裾を取り払う。
「ダメって言ったのにぃー」
 楽しげな笑い声があなたの耳元で聞こえた。ホタルと月の灯りに照らされた秘所は、ひっそりと濡れて光っていた。
 ゆっくりと交わしたキスも功を奏したのだろうが、心地よい風と仕切りのない広い空間が普段と違う刺激になったのかも知れなかった。
 あなたも自分の性器を露出させる。すでに鈴口が我慢汁で光り、牝肉のぬかるみの感触を今や遅しと待ち構えていた。
 ユコが目を細めてあなたの肉棒に手を伸ばす。
 肉竿の真ん中にひやりとした指の感触を覚えてあなたは思わず呻く。
 満足気にユコは腰を浮かせ、自らの秘裂に肉棒の先端を当てた。何枚かの舌が亀頭にまとわりついたようで、すぐさま射精しそうになるのをあなたはこらえた。
「んっ……」
 ユコはそのまま亀頭を手にし、秘裂をなぞるように上下に動かす。
 ぴちゃ、ぴちゃ、と水音が夏の夜気に響いた。
 堪え切れなくなってきたあなたがユコの腰を掴むとユコは動きを止め、上目遣いであなたを見上げた。
「さあ、お楽しみだよ」
 あなたの頬にキスをして、持っていた亀頭へゆっくり腰を下ろす。
 熱くぬかるんだ秘裂を、あなたの肉棒が割り進む。
0593クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:48:31.07ID:G2RzKfwE
 ユコはゆっくりと腰を下ろしていったが、肉棒の半ばまで入ったところで力尽きて、あなたの胸に頭を預けた。
「はあ、はあ、んっ、ふっ」
 ユコは小柄なだけに膣も狭く、初回の挿入は慎重に行うのが常だった。
 特に今夜は背面座位で、しかもユコは背中を軽く逸らした状態のため、腰を前に突き出すようにして挿入しなくてはならない。ただの挿入でも圧迫感と興奮で体力を失うのに、腰に力の入りにくいこの姿勢はユコにとって苦しい。
 あなたはそれを理解しているので、急かしたりはしない。
 ユコが自分で挿入したがっているようなので、任せていればいいのだった。
 それに狭い膣肉をくちくちとかき分けて奥まで入っていくのは、欲望のままに腰を振るのとは異なる快感だった。
 特にユコの膣は狭い割に深く、挿入の快感を長く楽しめる。
「ぅんっ、ふぅ」
 荒い息をつきながらユコが再び腰を下ろし始める。
 意外と大きめの肉ビラがあなたの肉竿に絡みつく。先ほど交わしたキスのように穏やかな接触だったが、唇の間からチロチロとうごめく舌先のように淫靡な予感を秘めていた。
 肉棒が秘裂を隙間なく埋めた。ユコは圧迫感に押し出されたようなため息をつく。
 股間に肉棒を埋めたまま、ユコは体重をあなたの胸に預け、ぐったりと足を伸ばす。その過程で媚肉と肉棒がみっちりと絡み、ユコが小さな喘ぎを漏らした。漏れだした淫液がユコとあなたの股間を濡らした。
 あなたは汗ばみ始めたユコと自分の浴衣を取り払う。肌と肌が触れ合い、ユコの小さな身体を包み込むようにだきしめる。
 高まった性感で温められた少女の身体は肌触りのが良く、肌寒い夜の毛布のように心地よかった。
 ユコは膣内の異物感が消え始めたのか、肌の触れる部分を増やそうと身じろぎし、手のひらであなたの腕に触れた。時折通り過ぎる高原の夜の風のお陰で汗でべたつくことはなかった。
 その姿勢のまま、互いの鼓動を感じ合う。心臓を重ねあわせたいような気分にとらわれる。
 ふと、舌先を動かすように膣ヒダが肉幹に擦り寄る。
「先生、早く」
 見れば、ユコの頬は桃色に染まり、視線は互いの胸の内に触れたように深く絡まり合った。
 あなたはユコの両の膝裏に手を回し、膝を立てさせる。
 膣肉がうねり、亀頭の先端を啜った。あなたは呼吸を止めて快感に耐え、ユコは下唇を噛んで嬌声をこらえる。たかが姿勢を変えた程度のはずだった。
 ユコの足をあなたの腿の外側に置くと、ユコは縁側の上でM字開脚の姿勢になる。
 彼女の小さめの尻に手を添える。
 掴むと半ばまで指が沈むそれを少しだけ持ち上げる。初めは膣肉が肉棒にぴったりと吸い付いて離れなかったが、力を込めると、じゅる、と啜るような音を立てて肉棒の3分の1が抜けた。
 ユコが小さな肩をあなたの胸に押し付けて震える。痛みがあったのかとあなたは動きを止める。
 過去に挿入の痛みで性交に臆病になったことがある。
 処女を破った時、膣の狭さが災いして痛みが強く、あなたはユコを気遣ってやめようとした。しかし、ユコの涙ながらの懇願で性交は最後まで行われた。
 あなたが果てた後でのユコの涙の跡も痛々しい笑顔を見ると、文字通り傷物にしてしまった罪の意識が積極的な性交を遠ざけたのだった。
 その後、ユコの強い希望で奉仕が空回りし性感を開発してしまうまで、挿入は常に気遣いと怖れがつきまとったのだ。
 あなたが声をかけると、ユコはだらしなく口元をゆるめて答えた。
「もう平気だよ、ちょっと気持ちよかっただけだから」
 それでもあなたは無理しないように伝えた。
0594クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 17:49:02.52ID:G2RzKfwE
「大丈夫、痛くないよ。強いユコを見てほしいな」
 あなたは安心してユコと再び長いキスを交わす。あなたの舌がユコの口の中をねぶるたび、連動したように媚肉があなたの肉棒を舐め上げた。
 あなたは白い尻を掴んだ手に力を込める。
「丁寧に、ね」
 ユコがあなたの不安を和らげるように優しく囁く。
 言われたとおり、あなたはゆっくりと抜いて、亀頭が抜ける寸前で再び挿入する。
「あっ、ふあぁぁぁぁぁぁっ!」
 ユコは叫びとともに華奢な背中を逸らす。あなたは同じくゆっくりと挿入を繰り返した。ひと突きごとに縁側に押し倒して力任せにユコの最奥を突きたい衝動が膨れ上がるが、決して急がず、傷つけないように自らを戒める。
 あなたの機械のように定期的な動きと対照的に、ユコは奔放に乱れた。
 抜かれるときには愛液にまみれた肉ヒダが別れを惜しむようにべたべたと肉棒にすがり、突かれるときには湧き出した愛液をにじませながらうねって絡みつく。
 泥をこねるような、ぐっちゅ、ぐっちゅという音がユコの股間から響き始めると、ユコは慌ててあなたの腕に手を添え動きを抑えようとする。
「ん、見ないでぇ」
 ユコは恥ずかしがっているだけで、嫌がってはいない。
 あなたはいうことを聞かないことにする。
 湧き上がった欲望は荒々しい動きにこそならないものの、定期的に腕と腰を動かすことでしか発散できないものに変質していた。
 蒸気機関車のように力強く、一定のリズムであなたはユコへの挿入を続ける。
「あっ、ぅんっ、あっ、だめぇ、先生っ、ダメだよぉ!」
 愛液が挿入のたびに行き場を失って、膣の外へ吹き出す。股間の真下の縁側の端に小さな淫液溜りができ、時折張力を失ってあふれこぼれた雫が名も無き草の葉を濡らした。
 幼い体つきの少女が足を広げ、股間を濡らしてのけぞる姿を見せつけられ、挿入を続けているのに全く解放されない欲望はますます膨れ上がり、あなたは肉棒をますます硬く、熱くさせていた。
「あぁ、あっ、ぁっ、あっ、せんせぇ、そこぉ」
 あなたは言われるままにユコの好きな場所をこすり上げる。
 ユコの嬌声が一段と大きくなり、肉棒を包む肉ヒダのうねりも激しくなる。
 亀頭が降りてきた子宮口を叩くたび、ユコは腰から震えた。上半身が不安定になるので、ユコはあなたの動きを抑えるための手で身体を支えていた。
 そうすると腹筋をこわばらせることになり、張り詰めた筋肉は下腹――つまり膣を締めることにつながる。余計に肉棒の形を感じ取る結果となり、ユコの性感が忍耐の壁を越えて決壊し始めた。
 快楽が下腹から頭まで這い登り、顎を痺れさせる。つぃっ、と一筋のよだれが溢れた。
「先生、ユコと一緒、ねっ?」
 うまく動かなくなってきた舌でそれだけ伝えると、ユコは目を閉じ完全に快楽に身を委ねる。
 あなたは返事できずに無心で腰を動かす。快楽に膨らんできた亀頭でユコの子宮口をえぐることだけしか考えられなかった。
 何十度目かに子宮口の入り口をこすった時、ユコが達する。
「ふぁぅ、ふあぁぁぁぁぁぁっ!」
 あなたもすかさず子宮口に鈴口をぴったりとくっつけて、煮立ったように熱い精液を放つ。
 ユコの片足がピン、と突っ張り縁側からはみ出た。足の指を丸めて、何もない空間を突くように伸ばす。
 震えるユコの腰を押さえつけたまま、あなたは精巣から駆け上る精液を放出し終え大きく息をついた。
 ユコの絶頂も収まり、あなたの肩に頭を載せたまま汗まみれで荒い呼吸を繰り返している。あなたの腕を掴んでいた手からは力が抜けて、はたりと落ちた。
 中空に伸ばされたユコの足は未だにぴくっ、と震え、媚肉は事後の愛撫そのままに力を失った肉棒を優しくなめている。
「先生……」
 弱々しい声にあなたは頬にキスすることで応えた。お姫様はキスが何よりお気に入りなのだった。
0595クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 18:02:05.07ID:G2RzKfwE
 ユコは夢見るような目つきであなたを見つめ、キスを返した。
 愛情を示すただのキスではなかった。ユコの舌はするりとあなたの口内に侵入し、舌の先端から裏側、前歯の裏を舐めこすった。
 あなたの肉棒に寒けに似た欲望が走り、再び熱い血が流れはじめる。
 自分の唾液をできるだけあなたの口内に残すため、蛇のようにうねりながら舌を戻したユコは、首を伸ばしてあなたの耳元でささやいた。
「もう一回、して?」
 その一言で肉棒が完全に硬さを取り戻す。
 とは言え先ほどまでの行為で腕と腰は疲れ果て、すぐに動かせそうにはなかった。
 そこであなたはユコの腰を掴み、挿入したままの肉棒を精液まみれの子宮口に押し当てた。
 そして両手をユコの秘裂に添える。指先が肉付きの薄い陰唇をなぞる。
「ふあぁぁ……」
 秘唇をなでられる感触に、媚肉の肉ヒダが目を覚ましたように動き始める。
 肉棒が動かない分、膣のうねりがよく分かる。
 あなたは陰唇を中指で抑え、ぱっくりと開かせる。てらてらと濡れた膣口があらわになる。挿入の繰り返しで泡だった愛液が、夜風に震えながら滴り落ちようとしていた。
 膣口を人差し指でそっとなぞる。陰唇よりも直接的な刺激がユコの腰を痺れさせ、復活し始めていた理性が早くも崩れ始めた。
「あぁ……先生、いいよぅ」
 ささやくようなユコの声に応えて、あなたは陰唇の内側、根本のぬかるみを掃除するようにこすってやる。ひぃぃぃぃん、とユコは泣きそうな声を漏らす。サコに聞かれたら一大事になりそうだった。
 わざと陰核は触れないようにし、陰唇を指で挟んだり膣口を包んだり肉棒に押し付けたりして、マッサージするように性器を弄くる。
 それはユコにとって軽い拷問だった。
 一度イッて茹だった膣は婉曲な刺激を受け、手荒な挿入を求めて愛液が噴出すように湧いており、よがり狂わされた記憶も真新しい子宮口は新たな刺激を求めて開閉を繰り返し、押し付けられたまま動きもしない鈴口を恨めしげにしゃぶった。
 丁寧に扱われることを好むユコだったが膣と子宮が陥落し、すでにレイプまがいに荒々しく犯されても構わないほど出来上がっていただけに、つらい。
 少しでも刺激を求め感覚が鋭敏になり、陰唇を爪の先でなぞられるだけでも「ひあぁぁぁ!」と、脳の底が震えるような声を上げてしまっていた。
 あなたはあなたで、性感が追い詰められつつあった。
 幼い体つきの少女が目をうっとりと潤ませ、股間から湯気が立ち上りそうな愛液を滴らせているだけでも勃起の理由としては十分だ。
 視覚的な刺激は別にしても、挿入したまま動かしていない肉棒は膣肉から最大限の歓迎を受けていた。
 幹の部分はキスした舌が相手の歯茎を探るように肉ビラが擦り寄る。
 舌先を吸うように鈴口をしゃぶる子宮口は些細な刺激であるはずなのに、射精への障害物がないという事実を誇示しあなたの射精欲をこれでもかと煽った。
 あなたはお返しとばかりに性器いじりを続ける。快楽で思考が硬直し、腰を動かす気は完全になくなっていた。
 陰唇を人差し指全体を使ってこすってやると、ユコは深く息を吐くように喘いだ。性感はマグマのように性器の奥にドロドロと溜まり、あなた指が何かするたびに決壊の予感を少しずつ強めていった。
0596クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 18:02:57.39ID:G2RzKfwE
 あなたもユコも、ホタルの幻想的な光を楽しむことも、野外で性器を晒していることも忘れ、ただこの深い交歓に集中していた。
 ユコの腰に甘い痺れが断続的に走り、腰がビリビリと小刻みに震える。それがアクセントとなって肉棒を責め、あなたは何度目かの射精の欲求をこらえた。
 あなたは相変わらずクリトリスには触れない。それに触れれば今まで溜めに溜めた快楽溜まりが解放されてしまう。それはクリトリスの根本に淀んでおり、陰核の先端をピリピリと痺れさせるほどにまで成長していた。
 膣口から湧きだした淫液にまみれた指で、あなたはユコの恥骨のあたりを押して見る。
 熱に浮かされるように快楽の為すがままだったユコは突然正気に戻った。
「待って、ダメ先生!」
 手を止めるとユコは首を横に振って拒絶の意思を伝える。あなたがなおも不思議そうにしていると、ユコは興奮で赤くなっていた顔をさらに赤く染めて言った。
「お、おしっこ……出ちゃうから」
 あなたは素直に頷き、膀胱を押すのはやめた。
 性器をもてあそぶ方に戻る。ただし、今度は親指でクリトリスの周りをトントンと軽く叩きながらだった。
「はぁあぁぁ、はぁっ、ふぅ、ぅぅぅあぁぁぁ」
 ユコの呼吸のような喘ぎが長く、深くなってくる。快楽溜まりの決壊が近い。
 いい加減に我慢が効かなくなり、腰に力を込める。
 ぴったりはまっていた肉棒を押しこめるだけだったが、切なげに鈴口をなめていた子宮口は狂喜した。
 ユコは声にならない嬌声を上げ、上体を反らせて快楽の渦に飲み込まれまいとしていた。
 あなたは行為を続ける。時折、位置調整をするかのように腰を動かすとそのたびに子宮口をえぐるのか、ユコは上体を反らせたまま頭を左右に振って涙を流した。
「あぁぁ、先生、これダメだよう、ユコ、壊れちゃうよ」
 あなたは行為を続ける。このまま穏やかな刺激で崩れるユコを見たかった。
「先生、せんせぃ……」
 ユコの両足が中空に伸びる。足先が丸まっている。
「はぁっ、ユコと、はぁっ、一緒っ!」
 あなたがユコを抱きしめるように肉棒を押し込み、陰核の根元を揉み解してやったとき、決壊の時は訪れた。
「ぁーーーーーーー!!!!!!」
 それは外見的にはひどく穏やかな絶頂で、ユコは声もなく、全身を硬直させたまま目を見開いて涙をこぼすくらいだった。
 実のところそれは決壊した快楽溜りから一度に大量の快楽が漏れたため、ユコは叫んだり痙攣したりする間もなく、気絶に近い忘我の状態へと押し上げられたのだった。
 膣口からは断続的に潮が噴き出し、宙に浮いたままの両足は小刻みに震えていた。床に置いた手はあまりの快楽に逆にピクリとも動けず、唇はわなないた。
 あなたも絶頂の快楽にとらわれていた。二度目とは思えないほどの量の精液が、待ち構えていた子宮の中へ注ぎ込まれ、愛液にまみれた肉ヒダが精液を送り出す尿道を優しくしごいていた。
 ユコの肌は白く、汗ばんで透明感があった。そんな肢体があなたの肉棒をくわえ込み精液をすすっている。あなたは射精だけではない不思議な満足を覚えながら射精を終えた。
「ぁはっ、はふっ、あっ、あっ、あっ」
 硬直していたユコの体も絶頂の頂は過ぎたのか、死体のようにぐったりとしていた。目だけはいまだに快楽の宇宙を迷っているかのようだったが、呼吸はできていた。
 ぼだたっ、と何かが落ちるような音がしてあなたはやっと周囲に気を配る。
 それは周囲ではなくあなたの膝の上、ユコの股間から放たれたおしっこだった。湯気を立てて放たれているそれは、庭の青草を存分に塗らした。
 野外での放尿にもユコはまったく反応せず、虚ろに睦事を呟くだけだ。
「せんせぇ……?」
 呼ばれてあなたはユコの顔を覗き込む。
 ユコはぼんやりとあなたの目を見て、放尿を続けたまま言い放った。
「きもちいぃ……」
 あなたはユコを抱きしめ、放尿が終わるのを待った。
 お姫様が明日、このことを覚えていたらどうしようか。あなたは引き戻された現実に頭を悩ませ始めていた。
0597クリミナルガールズ ユコED後2014/10/05(日) 18:03:34.59ID:G2RzKfwE
 やりすぎ! と散々怒られて目覚めた次の朝。
 朝日に照らされてランチボックスにサンドイッチを詰めているユコがどうしても可愛らしく、あなたはうなじに触れたり耳に息を吹きかけたりしていた。
「へ、ヘンなとこさわらないでよ! 先生わかってるよね!?」
 呼び方が先生になっているあたりユコもまんざらではない。嫌がっているのは、手順を守らないことに対する抗議だ。
 だが、あなたは今日ばかりは手順を守る気になれなかった。昨夜の自由に動けない性交の反動なのかも知れなかった。
「時間来ちゃうぅ」
 今日は藤を見るためにピクニックに行く予定だった。
 目的地の近くまでナスで行くつもりだったが、一本や二本遅らせたからといって問題にはならない。
 まだ部屋着のままのユコを抱きしめ、服の裾から手を差し入れる。
「や、約束の時間だよ! あぅんっ!」
 ……結局、バスを5本乗り過ごした。
 シャワーを浴びて用意を済ませ、ランチボックスをもったあなたは玄関に鍵をかけたユコを見守り、そばに駆け寄ってくると自然に手をつないだ。
「……あのね」
 ユコの声がいつもより低い。あなたは訝しげにユコに振り向く。
「サコにはこんなことしてないよね?」
 あなたは即座に首を横に振る。
 ユコはいたずらっぽく目を輝かせ、あなたの手を握りなおして歩き出した。
 あなたはユコのちょっとした仕返しに苦笑いしながら、導かれるままに歩き出す。
 あなたとユコの間を高原の風が爽やかに吹き抜ける。
 真っ青な夏の空の下、ユコはいつかと同じ白いワンピースを着ていた。
0601クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:19:12.68ID:rWFftOEv
投下します。

今回はシンの話ですが、シンのHなシーンはありません
寝取られ紛いの描写があります
本番がありません

そういうのが苦手な方と、シンが好きな方はご注意ください
0602クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:19:46.55ID:rWFftOEv
 シンこと初来慎はかつて半罪人――罪人となるはずが罪を犯す前に命を落とした、地獄
の囚人だった。しかし地獄特別法による更生プログラム「ヨミガエリ」を達成したことで
、此岸に生還を果たしたのである。
 あなたは時給3000円の文字に小踊りしながら応募し、気がつけば彼女を初めとした7人+
αの少女達を導く(バイト)教官として、罪人たちが姿を変えたモンスター「クリミナル
」がひしめく地獄を乗り越えたのだった。
 黄泉帰りの門をくぐったとき、あなたは自分の部屋にいた。現実世界では1日が経過し
ただけだった。体感としては一月以上経過していたような気がしていただけに、夢を見た
ような気分だった。
 半信半疑ながら地獄で約束した待ち合わせ場所に向かうと――全員の住所はかなり近か
った――じきに夢ではなかったとわかった。
 一番早く着いたのはあなただった。約束の時刻が近づくに従い、ひとり、またひとりと
不安そうな面持ちで見慣れた少女たちが向かってくる。彼女たちに手を振り迎えるたび、
ヨミガエリでの思い出が脳裏に浮かび、目に涙がにじんだ。少女たちは声を上げて泣いた
。泣き笑いながら少女たちは現世での再会を喜んだのだった。
 ただ、シンだけはニ時間も遅れてやってきた。キサラギはそれまでオロオロ心配してい
た態度から一転して、カンカンになって年上の親友を怒鳴りつけた。シンが遅れてきた理
由が「全部夢だったような気がして、確かめるのが怖かった」と聞いて、全員が抱えてい
た不安そのものだったため、誰も怒らなかった。
 その後連絡先を交換し、かけがえのない友人として全員と付き合いが続いている。
 ただひとり、シンとだけは友人ではなくなっていた。
 生き返った世界では全員の死亡や過去の罪がなかった事になっており、シンも18歳まで
若返り、普通の高校生の身分であった。
 元々持っていた素直さや協調性を開花させたシンは、地獄での経験も相まって不思議に
包容力のある女の子になっていた。おかげでクラスではちょっとしたリーダー格になり、
不安を抱いていた学校生活に上手く馴染んだ。
 しかし、いかに地獄の力といえど勉学面だけはどうにもならなかったようで、シンは学
校が終わるとすぐに勉強漬けになる毎日だった。サコとあなたが教えることが多く、他の
メンバーもそれぞれの都合をつけて勉強会に参加した。
 楽しくもつらい日々を乗り越え、シンはある国立大学に現役合格し情報工学を学んで大
学院まで進んだ。
 あなたとシンの関係が進み始めたのは、彼女が大学に入学してからだった。あなたは彼
女の理知的な面と、その裏側にある女の子としての可愛らしさのギャップに、例えようの
ない愛しさを感じていた。
 互いの気持ちを深め、付き合い始めたのはシンが院生となった一年前からだった。
0603クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:21:40.83ID:rWFftOEv
 あなたは喫茶店のテーブルについていた。
 やや色あせた暖色系の壁紙に骨董品の壁掛けランプ。古く大きめの木製テーブルと、年
代物だがやわらかな座席。
 向かいにはかつての教え子であり、恋人であるシン。
 院生であるシンとサラリーマンであるあなたは最近忙しく、実際に合うのはひと月ぶり
だった。しかも多忙故に本日の予定は変わり、昼過ぎから朝焼けまであったはずの二人き
りの時間は、たった30分の逢瀬と変わり果てた。
 あなたはそれでもよかった。30分とはいえ、久しぶりに見る愛しい彼女の表情はころこ
ろ変わり、一月分の寂しさを心の隅へと追いやった。
「この間、研究室のサーバがやっと更新されたの。まったく、ローカルNWだからっていつ
までも2000なんか使ってるんじゃねーっての、クソジジイが……あ、今のはこっちの話で

 話の内容はただの近況報告だ。
 あなたの身辺はさほど変わらないため話題がないが、シンはいろいろあったようだった
。いつものように、話し始めはおとなしく大人っぽい風を装うのだが、熱が入ってくると
表情豊かになり、身振り手振りを交えて喜びや苛立ちを伝えてくるので、専門性の高い話
なのにあなたは退屈しない。
 しかし、いまのあなたはシンの話を楽しんでいる余裕はなかった。
 あなたは身を固くし、表情を隠すように紅茶のカップを口につけて傾けた。
 シンは話に夢中になって気づいていない。
 深く耳を澄ます。客の会話を邪魔しない程度のボリュームに抑えられたクラシックが耳
に心地よい。その旋律の間を縫うようにして、濡れた布を擦るような音がかすかに聞こえ
る。
 それは始めからそういう音だと知って聞き耳をたてなくては捉えられない音だった。店
内BGMと他の客の会話、なによりシン自身の話し声により、その音がシンの耳に届くこと
はなさそうだ。
 あなたは少しだけ安堵し、シンの視線がこちらを向いていない時を見計らって、視線を
テーブルの下に向ける。
 まず眼に入るのは、はちみつ色の髪。アンティークランプの灯りを反射して、向日葵の
色に見える。その両側に白いレースが中心を走る黒いリボン。はちみつ色のツインテール
があなたの太ももにかかっていた。
 シンと同じくあなたのかつての教え子であり、シンの友人でもある彼女、キサラギと呼
ばれる少女がそこ、つまりテーブルの下の、あなたの両足の間にいた。
0604クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:22:43.15ID:rWFftOEv
 彼女の瞳の真正面に、おろされたジッパーからのぞく黒いボクサーパンツがあった。性
器を包んだ部分がべっとりと濡れ光っている。
 恋人の友人の吐息を感じたあなたの肉棒は、パンツの中で目覚めた蛇のようにむっくり
と起き上がっていた。
 キサラギは翡翠の色をした瞳をチラリとあなたに向けた。膨らみ始めた肉棒が邪魔で口
元が見えないが、どうやら微笑んだようだった。
 そのまま顔をパンツに寄せるとさくらんぼのように赤く小さな舌を出し、再び下着の上
から性器を舐める。
 それはまるで犬が水をのむような動きだった。舌を中程まで出し、下着の膨らみに押し
当てる。舌の表面で性器の位置を確認しながら、舌先をぴったりとくっつくように変形さ
せ、湧き出る唾液をまぶしながらぺろりと舐めあげる。頭を動かさず、舌だけ性急なリズ
ムで繰り返し動かす。
 少しずつ顎の角度が上がり、肉竿の根本から徐々に上へ進む。サリサリと生地をこすり
舐め、時折裏筋をつつきながら、静かに舐め上げていく。
 キサラギはほとんど目を閉じた状態で、福笑いでもやるように舐め続ける。白い頬がほ
んのり赤らみ、熱い鼻息がまだ濡れていない布地を通してあなたの性器をくすぐった。
 弱い刺激の割に、強烈なおねだりだった。性器が触れ合っていないだけで、ほとんど性
交しているようなものだ。
 シンはこんな、はしたなくも淫らな誘いはかけてこない。奥手で恥ずかしがりの彼女の
お誘いといえば、頬を赤らめて手に触れるのがせいぜいだった。
 あなたは初めて受ける誘惑に動揺しながらも、これに応えることは出来ない、と強く感
じていた。恋しいシンを、目の前で裏切るわけにはいかない。
 逆に言えば、あなたはキサラギを突き放すこともできなかった。この状態がシンにバレ
れば修羅場どころの話ではない。
 長年の想い人と生涯の友人に裏切られ逆上するであろうシン。
 親友と恋仲にあると知っているにも関わらず発情した犬まがいの行為を平然と行う、覚
悟の決まりきったキサラギ。
 両者とも白黒つくまで絶対に引かないであろうし、前衛と後衛の違いこそあれ、二人は
地獄では歴戦の戦士だった。フォークだろうがカップの受け皿だろうが、自分の有利とな
れば何でも得物にする器量がある。血を見ずに治まるはずがない。
 だからあなたは決めた。このままシンに気取られること無く、キサラギの誘いに乗らず
、応えず、この場をやり過ごすのだ。
 今日逢えるのは30分だけだとシンは言っていた。シンが話し始めて5分ほどたっている
。シンは数分遅れてきたので、シンが大学に戻るまで後20分といったところだろう。
 あなたは心を鎮め、快感に鈍くなろうとする。
 しかし温かいキサラギの唾液をたっぷり含んだ下着から、肉竿の根本を甘く甘く痺れさ
せる何かが染みこんでいる。それは毒のように広がりつつあった。
 キサラギは飽きもせずに、小さな舌を懸命に動かし続けている。困ったのはキサラギが
あなたの太ももに頬ずりするように頭を預けたことだ。
 ゆで卵のようにすべすべした頬の感触や、舐める位置が変わって新鮮な刺激が来るだけ
ではない。両足の間に頭があるという現実、身を委ねるようなその仕草が、まるでキサラ
ギが自分のものになったかのような気にさせられるのである。それは隷属と奉仕を連想さ
せた。恋人であればそういう光景を見ないこともない。しかし。
 更に余計なことに、まだ乾いている部分に唾液を染みこませられるのもいいのだが、濡
れきった部分を舐められる方が、舌のうねりをより正確に感じ取れてしまうことに気づい
てしまう。
 おねだりをしているのはキサラギの方なので、あなたが焦らしている側のはずなのに、
逆に焦らされているような感覚に陥るのであった。
0605クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:23:17.03ID:rWFftOEv
 早くも崩れ始めた心の壁を維持しようと奥歯を噛みしめると、話を聞いていることをア
ピールするためにシンに一言質問をしてみる。単純な言葉だったが、シンは誕生日プレゼ
ントを受けとったときのように手を合わせて喜んだ。
「そうなの! CPUはathronの2コアだし、メモリは1GBの骨董品。たまたま通電するだけ
の化石よ!」
 我が意を得たとばかりに更に得意気に話を続けるシン。あなたはそれを微笑ましく見つ
めた。
 その時、黒い綿に包まれたカリ首をキサラギの唇が襲った。
 唾液をたっぷり込めたキスを繰り返し、顔を横に傾けてカリ首にパクリと吸いつく。舌
で舐めあげて下着が完全に濡れると、舌先を巻きつけて唾液ごと吸い上げた。そうして再
び唾液をまぶし、吸い上げることを繰り返す。あなたは思わずうめき声を上げそうになる
が、舌を噛んでこらえた。
「今はxenonになったの。常識的に8コアよ。メモリも32GBあるし、やっとまともに分散処
理できそう」
 シンの様子を窺うが、気づかれた様子はない。あなたは自然と止まっていた息を吐く。
 まるで自分を無視するな、と言わんばかりのタイミングだった。いや、実際にそうなの
だろう。
「それが、計算機科学やってる部屋から譲ってもらったの。大学の手続き上、研究室間で
の譲渡ができないから、一旦ゴミ捨て場に捨てて、そこからうちの研究室まで運んだの。
もう、予算くれないんだから、やりくりくらいスムーズにさせろっての!」
 キサラギはパンツの上からあなたの亀頭を咥えたまま、あなたを見返している。パンツ
はすっかり唾液まみれになり、性器の形がはっきり浮き出ていた。
 あなたはやめるように首を横に振ろうとしたが、それよりも早くキサラギは濡れきった
あなたのカリ首を桃色の唇でなぞった。再び襲い来る快感に息が詰まる。
 キサラギはあなたの行動を止めるために愛撫をしたのではなかった。それは愛撫ですら
なかったのだ。キサラギの白い歯が唇の間からちらりと覗くとボクサーパンツの生地を咥
え、音もなく脱がせてしまう。
 ひやりとした感覚があなたを襲った。露出した肉棒はまっすぐ天井を向いている。濡れ
て光るそれは儀式の前の水垢離を済ませたかのように、どこか浮世離れした雰囲気があっ
た。喫茶店の中で性器を露出させていれば、現実離れしているのも当たり前だが。
「これでいままで一晩かかかっていた音声形態素解析も一時間位で終わるようになったし
、性能的に閾値を上げざるを得なくて認識できなかった音声の補完だって、あっという間
よ」
 あなたは慌てて相槌を打つ。自分が春先の変態まがいの格好をしていることに、背筋が
寒くなった。座席とテーブルの間隔が狭いおかげで見られることはなさそうだったが、一
刻も早く回避したい状況だ。
 やや萎えた性器を仕舞おうと手を伸ばすが、キサラギの頭がそれを邪魔した。キサラギ
の頭を撫でる格好になり、サラリとした髪の感触と立ち上る女の体臭にあなたはどきりと
する。
 その隙にキサラギは、裸になったあなたの亀頭を飲み込むように口内に収めた。形を舌
で確かめるように動かすので、あなたはたまらず、反射的にキサラギの頭に置いた手に力
を込めてしまう。
 抵抗するでもなくキサラギは喉の奥まで肉棒を飲み込み、一旦止めて喉の奥をしごくよ
うに上下させた。その後ゆっくりと、肉茎に浮き出た血管も味わうように優しい咥え方を
して、元の位置まで戻る。
 声が喉元まで出かかっているあなたを上目遣いで確認すると、綺麗に手入れされた人差
し指を肉竿の根元に当て、つぅ、とカリ首近くまですべらせる。
 あなたは痛むほど喉に力を込めて声をこらえた。キサラギはというと、あなたの痴態を
楽しむでもなく、劣情に身を任せるでもなく、何かの実技試験を受けるかのように真剣な
表情をしていた。
 あなたはキサラギの目的がわからなかった。それがわからなければ、あなたはキサラギ
に対しどういう行動に出るべきであるのか、判断がつかないのであった。
 そもそも、キサラギがここに来た時点で何かがおかしい。そもそもが――――
0606クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:24:35.07ID:rWFftOEv
 ――――涼やかな風が寒気を含み始め、日差しに暑さよりもぬくもりを感じることが多
くなった10月のある日、あなたはとある大学施設から坂を下って10分ほど歩いた喫茶店に
いた。
 落ち着いた雰囲気の純喫茶で、通りから路地に入った場所にあるため、来れば必ず席が
空いていた。大学関係者も最近は安いコーヒーチェーンに足を向けることが多く、意外な
穴場になっている店だった。
 あなたとシンはまずこの店で待ち合わせ、近況を語り合ってから出かけるのが決まりだ

 だから午後いっぱい休みのはずのシンから、実験の予定が急に変わったために30分しか
時間が取れないと連絡が来た時、あなたは残念で寂しい気持ちはあったものの、店に入っ
てしまうと今までの思い出とシンに会える喜びで胸が満たされてくるのだった。
 木製の扉を開くと圧縮空気の音がした。エアコンが動いているのか、暖かかった。
 店はL字状になっており、奥は団体用だ。あなたはいつもの様に店の中ほどの席に腰を
おろした。
 新人のウェイトレスが注文を取りに来たので、あなたは紅茶をストレートで注文する。
本当は何でもいいのだが、シンが研究室でコーヒーばかり飲んでいると言うので、自分と
会っている時くらいは違う香りを味わって欲しかった。
 注文の紅茶が届いた頃、新たな客を知らせるベルが鳴った。あなたは特に気に止めてい
なかったが、その客があなたの向かいに座ったのでようやく顔を上げた。
 そこには、やや機嫌の悪そうなキサラギがいた。
 あなたとキサラギの関係は、シン以外の地獄での教え子たちと同じく、時折会って遊ぶ
程度だった。時には二人きりで相談を受けることもあったが、もちろんやましい気持ちか
らではなかった。
 とは言えシンと付き合いだしてからは疎遠になった感は否めなかった。彼女たちの遠慮
もあったが、何よりあなたがシンとの時間を優先したためだった。
 キサラギはシンと特に仲がいいこともあって、あなたと3人でいることもあった。それ
はあなたとシンが付き合いだしてからもあまり変わらなかった。ただ、あるときからふと
思いつめたような表情をすることが多くなっていた。
 あなたはなにか悩みがあるのかと思い、キサラギの相談にのることにしていた。それは
本来今日であったのだが、シンが久しぶりに休みが取れるというので延期したのだった。

 キサラギには平謝りに謝り、何とか許してもらえたと思っていたのだが、甘かったのか
も知れなかった。
「今日、シンから聞いたの。予定、短くなったんでしょ」
 白地に黒の縁取りのあるダウンジャケットを脱ぎもせずにキサラギは言う。
 あなたは頷いた。
「じゃあ、終わった後、相談に乗ってくれない? 待ってるから」
 あなたは少し考えたが、了解した。元々はその予定だったのだ。
 ただし、シンとの話は二人きりでしたいと伝えた。キサラギは少し顔をしかめて、頷い
た。
 そろそろシンがやってくる時間になって、キサラギはお手洗いに立つ。あなたはキサラ
ギと居るところをシンに見られたらまずいか考えたが、特に問題はないように思えた。み
んな、地獄からの付き合いだ。遠慮は無用のはずだ。
 キサラギが戻ってくると、するりとあなたの隣りに座る。
 驚いたあなたの視線は、キサラギの瞳に吸い込まれるように釘付けになった。
 決して言い出すことのできない、たったひとつの感情に満たされた瞳だった。それが何
であるのか、あなたは心あたりがある気がするのだがうまく言葉に言い表せないでいた。

 どのくらいそうしていたのか、カラン、とベルが鳴ってやっとあなたは正気にかえった。
0607クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:26:05.52ID:rWFftOEv
 まずい、と感情が台詞になって脳天を貫く。
 入り口には黒のインバネスコートに身を包んだシン。
 あなたはキサラギへ顔を向けたが、キサラギの姿はそこにはなかった。キサラギはテー
ブルの下に潜んでいた。テーブルは古い作りなので真ん中に仕切りがあり、向かい合った
人間の足を蹴飛ばすことが決してない作りになっている。シンが向かい側に座ったら、キ
サラギには気づかないだろう。
 あなたはキサラギの素早い身のこなしに驚く暇もあればこそ、笑顔で近寄ってきたシン
と挨拶を交わす。
 もともと童顔で疲れが顔に出にくいシンであったが、目の隈に色濃い疲れが見えた。
「やっと時間ができたわ。久しぶりに会えて嬉しいです、教官」
 それでもシンの笑顔は輝いていた。自分と会うときはいつでもそうだったと、あなたは
思い返す。机の下のキサラギの事も忘れ、自然と口元がほころんだ。
 ふと、股間に違和感を感じる。
 キサラギが何かしたとすぐに見当がつく。うかつに覗きこむわけにはいかない。シンは
その不自然な仕草を見逃さないだろう。あなたはこの状況をシンに上手く説明する自信が
なかった。
 カチ、カチ、と小さな音のような振動が伝わってくる。
 肌に触れる空気の温度が変わったことでやっと分かった。チャックがおろされた。
 あなたの背筋にひやりとした感覚が走る。キサラギを止めようと左手を動かしかける。
「教官?」
 左手は止まる。
「わたし、ケーキ頼みますけど、教官もなにか食べます?」
 あなたは無理に笑顔を作って首を横に振る。シンがウェイターを探す隙に左手を股間へ
向けるが、キサラギの手に優しく押しとどめられた。
 手を抑えられたまま、パンツ越しに何かが触れる。それは柔らかく尖った何かで、熱い
空気が吹き出した。
 シンの視線が逸れたのを確認してからテーブルの下を見る。
 キサラギの白く端正な顔。その鼻先がボクサーパンツの膨らみに押し付けられていた。
普段は快活にきらめく瞳は熱に浮かされたようにぼんやりと光り、生地を通して性器を見
つめている。桜色の唇はしおれた花びらのように頼りなく開かれていた。
 視線は全く動かないまま、今度は口元まで押し付ける。薄い生地越しに、恋人の親友の
唇の形をはっきりと感じた。
 すぅ、と起きてはならない風が性器を撫でる。なんのためらいもなく、彼女は男の性器
を嗅いだのだ。
 するとキサラギの頬は紅く染まり、目は潤む。熱はより上がる。あなたの体温までも。
 どくり、と鼓動がひときわ強く打ち、全身に一気に血が送られる。力を失っていた肉棒
が浮き上がるように身をもたげた。
 再び匂いを嗅がれる感触があり、あなたはそれ以上見ていられず顔を上げた。この店の
ウェイターは優秀で、テーブルの上にはすでにシンの注文したであろうモンブランが乗っ
ていた。
「どうしたんです、教官。疲れています?」
 ずっと下を向いていたのを見られてしまっていた。あなたは曖昧に返事をする。シンは
頷いてすぐに意識をケーキへ移した。どちらかと言えば疑り深いシンがこうまで素直なの
は、信頼の証なのだ……。
0608クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 14:26:42.58ID:rWFftOEv
「ここのモンブラン、やっぱり最高!」
 一口食べたシンが顔をほころばせて言う。あなたと会った時よりいい笑顔かも知れない。
 それがショックで、おかげであなたは少しだけキサラギのことを忘れられた。
「教官も食べます? ど、どうぞ」
 耳まで真っ赤にしながらシンはマロンクリームの乗ったフォークを差し出した。
 あなたは顔をフォークに寄せる。
 フォークを口に含んだ瞬間、股間に濡れた感触を感じた。
 あなたは一瞬だけ心臓が止まった気がした。シンとの幸福な邂逅から引きずり降ろされ
たようだ。
 あなたはギリギリ不自然ではない程度のぎこちない動きで、顔を元の位置まで戻す。美
味しいと言ってみたのは、やせ我慢に近かった。
 股間に濡れた何かが優しく触れ、離れていく。決して見てはいけないという自らに課し
た縛りが想像力を羽ばたかせ、何が起きているのか瞬時に理解してしまう。
 あなたはパンツごと性器をしゃぶられている。
 よりによって恋人の友人に。恋人の目の前で――――
 
0609クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 15:33:41.56ID:rWFftOEv
 
 ――――キサラギは。何が目的でここに来たのだろう。この事態を狙ったとは考えにく
い。タイミングが絶妙過ぎる。
 しかし、テーブルの下に隠れたのはシンに不信を抱かせないための不可抗力だとしても
、その後の行為は少なくともキサラギの意志で行われたとこだ。
 何故、そんなことを。間違いなくシンへの裏切りだ。
 パンツの上からあなたの性器を舐めしゃぶるキサラギの表情を思い出す。初めはのぼせ
たような表情で、意志があったようには見えなかった。だが、その後の奇妙に冷静な表情
は何なのだろう。
 キサラギの狙いはわからない。間違いないのは、キサラギがこの行為をやめる気がない
ということだけだ。
 キサラギの赤い舌がぬるりと突き出される。ランプの明かりを受けてきらきら光るそれ
は、震えながらあなたの亀頭に舌の裏側で触れた。
 そのまま、恋人の肩にもたれかかるように舌の力を抜いて亀頭に乗せる。ぽってりとし
た温かな肉の感触は、性器に口で触れる違和感を湧き起こさせる。その常識的な感覚こそ
が背徳感を生み出し、あなたの理性を揺るがし始めている。
 性器の先端に触れた舌先は、くち、と誰にも聞こえない音を立て、時計回りに動いて亀
頭を舐めまわす。動きはひどくゆっくりで、怯えたように震え、ともすれば離れてしまい
そうなほど弱々しい触れ方をした。
 しかしどんなにおっかなびっくりであろうと、舌の上に裏筋を乗せたり、キャンディー
を側面からねぶる、その淫靡さは消せなかった。
 一回り、二回り。周回するごとに肉棒はグングンと上を向き、四周目には天井に向かっ
てそそり立っていた。
 あなたはシンとの行為と比べ、勃起が早いことを認めずにはいられなかった。触れるか
触れないかの、繊細で優しい舌のタッチがここまで心地良いとは知らなかった。
 シンにもフェラチオをしてもらったことがあった。ただ、シンは耳年増ではあっても実
技は初めてということで、ここまで男の快楽をもてあそぶような技術はなかった。
 もちろん、あなたは舌の感触と、なによりつたない動きに喜んだのだが……。
 ふと、冷たく細い何かが肉茎に触れる。キサラギの両手の指だ。包み込むように握ると
鈴口を真正面に向かせ、行為を再開する。
 一周、二周……舌の側面が押し付けられ、下へ向かうとめくれる。唾液の後を光らせな
がら、舌先が裏筋に届くころには、ちゅるり、と小さな音を立てて舌は元の形へ戻った。
もしこの光景をあなたが目にしていれば、射精へと更に追い立てられたであろうことは疑
いなかった。
 途中、染みだした我慢汁が舌の上に垂れる。苦かったのか、キサラギの動きが止まった。
 しかし、やられたままのキサラギではない。苦汁を裏筋にこすりつけるように舌を前後
させられると、あなたの尻の両側に甘いような痛いような感覚が走る。
「やっぱり形態素解析は音声になると格段に難しさが違うの。前にも話したけれど、前後
の単語の音と混じるから、どうしても切り分けが……こういう時、英語なんかの単語で構
成された言語は楽よね。同音異義語も比較的少ないし。代名詞を補完する難しさがあるっ
て言うけど、日本語だって同じっつーか、日本語のフワッと感なめんなよコラァ!」
 あなたのぎこちない相槌とともに、シンはヒートアップしていた。
 この集中力がシンのいいところなのだが、ここは喫茶店だ。
「あ、すみません……」
 ウェイターに一言注意を受け、シンは顔を赤くして謝罪する。こういうことは一度や二
度ではない。あなたはもはや慣れていて、シンと一緒にいる時の風物詩のようになってい
た。
 咳払いしてシンは紅茶を満たしたカップに口をつける。一口すするとカップを置き、気
まずそうに視線を彷徨わせた。
「あの、すみません、ゆっくり時間取れなくて。本当は明日の朝まで空いてるはずだった
んですけど、さっきのサーバの更新で、ジョブが短時間で終わるようになっちゃったから
……」
 あなたは、気にしなくていい、と伝えた。快楽をこらえるために表情が硬くなっていた
のか、シンは顔を曇らせる。
0610クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 15:34:40.44ID:rWFftOEv
 
 あなたも眉をしかめる。五周目の肉ビラの回転が太股の付け根に甘い痺れを蓄積させて
いる。それを察知した男の本能はもっと強い刺激を求めていたが、身動きできないことが
あなたの神経を苛立たせていた。
 キサラギは相変わらず何を考えているのか、舌先の児戯をやめようとはしない。
「だから、今日はちゃんと、お尻、綺麗にしてきたんですけど……」
 シンが真下を向いて、耳を真っ赤にしながら言う。
 その行為は、間違いなく行き過ぎだった。前回のあの時までは。
 あれだけ恥ずかしがっていたのに、用意をしてくれたことにあなたは胸を突かれた思い
がした。
 不意に、亀頭に吐息を感じた。それが何を意味するのか考える間もなく亀頭は温かな口
内に飲み込まれ、肉茎に歯が立てられる。
 痛みは一切ない。なのに、あなたは全身総毛立つ。
 シンは恥ずかしいのか、顔を上げない。それを確認してから素早く机の下を覗くと、キ
サラギと目があった。
 ジト目、というには険しい目つきだ。まるで初めて会った時のような、敵を見る目つき
だ。
 歯を軽くたてたまま、左右に動かされる。のこぎりを模したその動きに、まさかとは思
うのに、噛み切られる想像をやめることが出来ない。
 あなたを存分に怖がらせているキサラギの目が意味ありげに細められる。あなたの脳裏
に警報が鳴り響くが、キサラギは跳ね上がる肉棒を指で抑え、あっさりと口を離してしま
った。
 安堵と意外さで当惑するあなたを尻目に、キサラギは天を向く肉棒に指を絡めると、あ
なたの腹側に優しく押し倒す。
 そして赤い舌を出してあなたに見せつけ、そのまま肉棒の根本から先端までをベッタリ
と舐め上げた。
 根本から裏筋まで、むず痒いような快楽が広がる。
 キサラギは舐め上げたあと、舌の裏側を鈴口に当て、ゆらゆらと舌先を左右に揺らしな
がら再び根本まで舐め下ろす。
 舌の裏側まで使って、意地汚くアイスキャンディーを舐める子供のようだった。ただし
彼女がなめているのは、その子供を作るための器官だ。
 含み笑いを漏らしたキサラギは舌を裏筋に当てたまま、音の出ない速度でその行為を繰
り返す。
 一定の速度で繰り返される、舌の動きを存分に感じられる愛撫だった。性急に射精を求
めない分だけ、愛情さえ感じられた。
 パンツ越しに舐められた時とは違う、直接的な粘膜の接触が呼ぶ快楽に、あなたは意識
をすべてそちらに持って行かれそうになる。心の片隅で何かが叫び、あなたは顔を上げた
。シンはまだ俯いている。
「え、ええと……」
 あなたは心のなかに何かが渦巻いているのを感じていた。それは後ろめたいながらもど
うにか正当化できそうで、しかし解き放ってしまえば決定的な何かだった。それを押しと
どめているのは極めて太いロープだったが、それはギチギチと鳴り、繊維の何本かがちぎ
れ始めていた。
 このままでは、あなたは表情を隠すことすらできなくなる。性器を這う、ぬるりとして
温かな感触はそこまであなたを追い詰めつつあった。
 あなたは話題をふることにした。シンが夢中になるような話を。
「え、研究室? ……ありがとう、興味ないのに、私の話、聞いてくれて」
 頬を赤らめながら、バツが悪そうにシンは微笑んだ。
「サーバの話なんだけど、OSまるごと変わったし、DBは作りなおしたほうが早いかも。性
能的に考えられなかったクエリも送れるようになるし。でも作るとなると設計から揉めそ
うでなかなかタスクが進まないのよね。研究室はそれでいま、真っ二つ」
 罪悪感にまみれながらも、あなたは安心する。隠し通すことさえできれば、嘘であろう
とシンを守ることには違いないのだ。
0611クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 15:36:02.28ID:rWFftOEv
「私はやっぱり設計し直しがいいと思うの。意味的解釈のための統計処理だって、マシン
パワーがあればデータ量だって、処理速度だって早いから色んなパターンがすぐ試せるわ」
 シンの話に徐々に熱がこもり始める。あなたの意識も、熱い舌の動きに削り取られるか
のようにキサラギへ向かう。
「意味解釈のアルゴリズムだって、もっと効率的なものが組みやすくなるもの」
 記憶にあるシンの舌はどちらかと言うとサラサラしていて、薄い感触だった。キサラギ
のそれは肉厚で弾力があり、ネコのように少しザラッとしていた。
 一往復ごとに唾液をたっぷりと含ませたそれは、ただひらすら熱い快楽の源だ。
 時折、脇道にそれるように、ぬらりと肉茎の側面にも舌ヒダを押し付ける。まぶされた
唾液が音を発してしまうので、行為はゆっくりとしなくてはならないのだが、キサラギ自
身も興奮しているのか、一定の速度以下にはならない。それどころか、呼吸は早く、熱く
なり、どちらかと言うと舌の動きは早まりつつあった。
 とうとう、あなたの耳にくちゃ、くちゃ、と水音が聞こえ始める。それは聞き耳をたて
なければ聞こえない程度だったが、恋人たちの逢瀬を真っ二つに切り裂く見えない剣だっ
た。
「そりゃ復元しきれないデータの欠落はあるわよ。それはどうしようもないってわかって
るのに、あのクソ……じゃなくて先輩が、アルゴリズムの精度の話にしやがったの! は
ァ!? 欠けてんのはテメーの脳ミソだろって!」
 あなたはシンに視線を向けている。しかし、もう何も見えていない。キサラギの舌と唇
脳裏で幻影のように揺らめいて見えるだけだ。
「あ、すみません……」
 亀頭の頭側に添えられたキサラギの指が冷たく、性感に翻弄される意識に心地良い。時
々さするように動くのも、粘膜の感触と引き立てあってあなたの意識を朦朧とさせていく。
「でも類語の曖昧性回避は結構いい精度だしてるのよ」
 シンの言葉はすでに夢を語る熱っぽさに浮かれていた。あなたが淫熱にのぼせ上がるの
と同じように。
「やっぱり結果が出ると、夢に向かってるって気がする」
 キサラギの動きが早くなる。
 舌の動きは根本から先端までをカバーするのだが、肝心のカリ首は窪んでいるためにさ
して刺激を受けない。裏筋だけの表面的な快楽は生み出された端から、肉茎を包む唾液に
広がったままマグマのように行き場なく淀んでいく。
 それは受け身一方の状態への不満となって、あなたを責めさいなんだ。
 ついにあなたは我慢できず、片手を机の下に隠し、上下に動くキサラギの頭を撫でる。
今のあなたにできる、精一杯の責め手だ。
 キサラギは一瞬動きを止めたが、すぐに再開した。
 その動きは今までと少しだけ違っていて、大きく頭を浮かせ、あなたの手に頭を押し付
けるような動きだった。猫が撫でられに寄ってきたような気がして、あなたは嬉しくなる。
 頭を浮かせた分だけ舌は肉棒を離れたので、舌先だけがチロチロと裏筋を這うような動
きに変化していた。
 射精に至るほどではないのに、性感の種類が変わっただけで、肉棒の根本の澱みは大き
くなる。
「私たちだけのデジタルパーソナルアシスタント」
 あなたは反射的に頷く。誰に向けたのか、もうわからない。
「そのためにはやっぱり大学だけじゃダメ。このままじゃ一生お目にかかれそうにないも
の。資本の力、企業よ、コレ」
0612クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 15:36:38.64ID:rWFftOEv
 
 キサラギの身体があなたの脚にくっつく。膝の両側に、ダウンジャケットの内側にある
やわらかな感触を感じる。牝肉の圧倒的な気配が、あなたの肉棒をますます硬くした。
 投げ出していた足首に濡れた薄布が当たる。
 それは湿った太ももの内側にあり、付け根に近かった。あなたはシンの視線を確かめも
せずに机の下をちらりと覗く。
 キサラギは赤い顔で肉棒への奉仕をしながら、ゆらゆらとミニスカートに隠された尻を
振っているようだった。
 あなたは熱に浮かされた頭で理解し、靴を脱いだ。
 生地の薄い靴下、その親指を立て、足首にあたっていた薄布へ押しこむ。
 ぐちゅ。
 その音はあなたには聞こえなかった。ただ、靴下の薄い生地を通して熱い液体があなた
の親指を濡らした。
 あなたはキサラギにしてもらっているように、足の親指を前後に動かす。キサラギの頭
が震え、腰の動きが止まる。舌の動きも緩慢になり、ついにはだらしなく垂らたまま止ま
った。
「修士で卒業して……論文書きながら就職活動なんて時間ないし、就活に一年かかるわよ
ね。それで就職して、そしたらしばらくは忙しいでしょうし、自分のことっていうか、プ
ライベートなことって、その、時間ないわよね」
 性器への刺激が収まって、あなたの頭がやっと冷えてくる。淫靡な夢を見ていたようだ
った。
 外界の音を認識し始める。店内BGM。シンの声。
「だから……その…………今のうちに、教官と……………………」
 シンはもの問いたげな視線をあなたに向ける。あなたは話が見えずに困惑するばかりだ

「…………………………………………」
 話がわからないなりに、あなたはこの状況を理解した。シンは大切なことを打ち明ける
とき、こうやって尻すぼみにしてしまう癖があった。
 あなたは何か言いかけようとしたとき、キサラギの舌が目覚めたように動き出す。
 もう上下の規則的な動きなどではなかった。白い指を肉棒に添え、ただびちゃびちゃに
舐め上げる下品な、欲望丸出しの動きだった。
 亀頭を口に含んで弄んだかと思えば、裏筋に何度もキスをする。肉棹に唇を吸い付けた
まま、舌先でつつくように舐める。
 あなたの理性があっという間に淫熱に犯される。シンの言葉に集中しなければいけない
と思う一方で、キサラギのタガが外れたような舌の愛撫に腰から力が抜けていく。
「あの、教官。私、ずっと研究ばっかりで、そんなに時間も取れなくて、いま、呆れるよ
うな彼女かもしれないっていうか、失格モノです」
 あなたは否定も肯定もしなかった。この話は続く。続くか怪しいのはあなたの理性だっ
た。
 あなたは本気舐めをやめさせようとして、女のぬかるみに突き立てていた足の親指を動
かす。するとたまたま亀頭を口に含んでいたキサラギがあえぎ声を漏らして脱力した。口
を完全に閉じていたので嬌声は漏れなかったが、少し間違えれば破滅しかねなかったあな
たは戦慄する。
 しかし、効果があるのは間違いない。現にキサラギは亀頭を口から出し、何本もの唾液
の糸を引いているにもかかわらず、それをぬぐおうともしない。
 あなたは親指をさらに深くつきたて、熱いぬかるみから淫液をすくい出しでもするかの
ように媚肉をかき分ける。
 キサラギの体が何度も痙攣する。これでおとなしくなってくれるか、とあなたは祈るよ
うな気持ちで視線をシンに向け続ける。
0613クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 15:37:10.04ID:rWFftOEv
 
「いつだって教官のこと、想っています。どんなにいい結果が出ても、一番に知ってほし
いのは教官……」
 シンの言葉が引き金になったかのように、突然の快楽になすすべもなく押し流されてい
たキサラギの目に光がともり、反撃を開始する。
 再び肉棒に手を添え、我慢汁と唾液にまみれたそれに指を絡ませてしごき始める。
 指の届きにくい裏筋に、限界いっぱいまで伸ばした舌を這わせ、横から、下から舐めし
ゃぶった。
「私、教官がどうしてもって言うなら、研究やめます。でも、私の夢、もし許してくれる
なら……」
 あなたはキサラギの頭に置いていた手を離し、小さなつくりの耳に指を絡める。足の親
指の動きと合わせてマッサージするように刺激すると、キサラギの舌が離れて声にならな
い嬌声を上げる。
「待ってて、くれますか、教官……」
 やられてばかりではいられないキサラギは舌と唇を裏筋に当てたまま、根元から鈴口ま
でちゅるる、と吸い上げた。二度、三度と吸い上げ、指も絡めるだけでなく、射精を促す
ように下から上へ撫でさする。熱い舌が広範囲へ刺激を加えるのと比べ、指がそれぞれの
触れた点で責めてくる。あなたの陰茎はすでに痙攣しかけていた。
 シンが熱っぽい顔でテーブルに手をつき、身を乗り出す。
 あなたは気付くのが遅れたものの、なんとかシンへ顔を寄せられた。
 それがいけなかった。
 あなたは腰が引けた分だけ足も引けてしまうので、キサラギが解放されることを恐れて
かつてないほど深く蜜口に親指をつきたてた。
 キサラギは暴走した欲望に突き動かされるまま、鈴口とカリの真下に位置する弱点に桜
色の唇を当て、飴を舐めるように舌を巻きつけしゃぶった。
 今まで決して与えられなかった強い刺激に、あなたは溜めに溜めた絶頂を得る。
「ん…………」
 シンとの口付けはいつも甘い。なのに、今日はそれが感じられなかった。
 あなたの足の親指は同じく絶頂を迎えたキサラギの蜜口によって、きゅう、と何度も締
め付けられ、まだ知らぬ女の膣肉の味の一端を味わっていた。
 肉棒は決壊した堤防から噴出す濁流のようにいつまでも精液を吐き出し続け、キサラギ
はそれを口で受け止める。雌穴の絶頂に震える舌がカリ首に当てられており、射精の最中
であっても奉仕を忘れなかった。
 あなたは腰を、キサラギは全身を震わせて、人目を忍んだ裏切りの快楽に酔いしれてい
た。
 射精が終わるころ、シンが唇を離す。
 あなたは意識を射精に奪われていて、シンとどんなキスをしたのか覚えがなかった。舌
を絡めた感触はないので、唇が触れるだけのフレンチキスだったのだろう。
 ぼうっとした頭で、あなたはシンを見る。心地よい脱力感が全身を満たしていて、恋人
への感慨が何も湧いてこなかった。
 シンは泣き出しそうな顔をしたが、無理に微笑んで見せた。
「時間が来ちゃった……延長申請、できればいいのに」
 そう言うと、シンは笑顔で手を振って去っていった。領収書はいつの間にかあなたが握
り締めており、貧乏院生に出させずに済んだようだった。
 あなたは自分が何をしたのか、しなかったのか自覚していなかった。ただ、この場面が
ようやっと終わったことだけは確かだった。
0614クリミナルガールズ シンED後2014/11/03(月) 16:31:12.65ID:rWFftOEv
 
「お手洗い」
 人目を避けてテーブルの下から抜け出したキサラギは、口元を手で押さえたままそう言
い残していった。
 一人残されたあなたはスマートフォンを取り出す。シンに選んでもらったものだ。今は
それが少しだけ重い。
 メッセージの着信がある。やはりシンからで、店を出た後に送ってきたようだった。
『少しでも時間が出来たら、また』
 あなたはすぐに返信する気になれず、ポケットに仕舞った。
 空のコップについた水滴を掬ってみる。シンが出て行った後、カラカラだった喉を潤わ
すために一気飲みしたお冷だ。
 いま、あの事態をどう受け止めるべきか、あなたは決めかねていた。
 浮気、になるのだろうか。
 不可抗力と言い訳してみても、それはキサラギがテーブルの下に隠れるまでだ。あなた
はキサラギを引きずり出して、シンに説明した後で追い返すこともできた。あるいは行為
を拒絶し、手でキサラギを押さえておくことも可能だった。
 結局あなたは流されただけでなく、その行為に積極的に参加さえしてしまった。
 どうすればよかったのか、そのことに考えがとらわれていると、キサラギが戻ってくる。
さっきまでシンの座っていたシートに座り、シンの飲み残しのお冷を一気に飲み干した。
 キサラギを見て、ウェイターが怪訝な顔で通り過ぎていく。
 あなたはキサラギにどう話しかけていいのかわからない。キサラギもつまらなそうにス
トローの包み紙をいじるだけだ。
 喉を締め付けるためらいを乗り越えてあなたが声をかけようとしたとき、キサラギもよ
うやっと言葉を口にした。
「それで、これからどうするの?」
 あなたは二人の、キサラギとシンとの関係の話だと思い、身構える。
「どっか行く? 相談、あるんだから」
 そういえば最初はそういう話だったのだ。
 あなたは安堵する。いま、決定的な問題に真正面から取り組む元気はなかった。
 改めて、あなたはこれからどうするのか考える。しかし、何かぷっつりと電源が切られ
たように思考が働かない。
 あなたはキサラギがどうしたいのか知りたくなり、様子を伺う。
 キサラギはストローを咥えてあなたを見ていた。桜色の唇があなたの視線を吸い込む。
ついさっきまであなたの肉棒に擦り付けていたものとは信じられなかった。つやつやと輝
いているので実際別物で、トイレでリップを引きなおしてきたのだろう。
 あなたの視線は、先ほどまで欲望を晒しあった少女の体を探る。
 白く細い喉元。
 黒い縁取りがされた白いダウンジャケット。その胸の膨らみ。
 まだ少し赤い、小さめの耳。
 ツンと澄ました目元。
 どこか潤んだ翡翠の瞳。
 弾力ある唇の間からのぞく白い歯と赤い舌。
 あなたは、自分の中の熱が完全に下がっていないことを自覚した。
 その澱みは腰から胸に場所を移し、あなたに息苦しく先の見えない淫熱地獄を垣間見せ
ていた。
 キサラギが席から立ち上がる。ヒダの深い黒のミニがふわりと動いた。
 ミニからのぞく白い太もも。黒のハイソックスがよく似合っていた。
「……いこ」
 キサラギの顔は、行為を始める前のどこか思いつめた表情に戻っていた。
 先ほど思い出せなかったが、あなたはやっと思い出した。よく似た表情を知っていた。
シンが自分に気持ちを告白してくれたときのそれだった。
 シンは真っ赤になっていたから、キサラギの表情とは似ているはずがない。なのに、そ
っくりだとあなたは感じた。
 この顔が、さっきまであなたに何をしていただろうか。
 それをしているとき、キサラギはどんな顔をしていたのだろう。
 キサラギがあなたを待っている。シンはもういない。
 あなたは生唾を飲み込む。
0617クリミナルガールズ シンED後2014/11/10(月) 21:52:47.14ID:YD85fJEu
>>616
感想ありがとう

テンポの悪さって過去作含めた話?
それだとクセになっていると思うので、改善は難しいかな
一応、気をつけてみる
0620クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 10:52:09.27ID:OSx9pKQ7
 キサラギこと如月恭華はかつて半罪人――罪人となるはずが罪を犯す前に命を落とした
、地獄の囚人だった。しかし地獄特別法による更生プログラム「ヨミガエリ」を達成した
ことで、此岸に生還を果たしたのである。
 あなたは時給3000円の文字に小踊りしながら応募し、気がつけば彼女を初めとした7人+
αの少女達を導く(バイト)教官として、罪人たちが姿を変えたモンスター「クリミナル
」がひしめく地獄を乗り越えたのだった。
 黄泉帰りの門をくぐったとき、あなたは自分の部屋にいた。夢を見ていたような気分だ
った。
 半信半疑ながら地獄で約束した待ち合わせ場所に向かうと――全員の住所はかなり近か
った――じきに夢ではなかったとわかった。
 一番早く着いたのはあなただった。約束の時刻が近づくに従い、ひとり、またひとりと
不安そうな面持ちで見慣れた少女たちが向かってくる。彼女たちに手を振り迎えるたび、
ヨミガエリでの思い出が脳裏に浮かび、目に涙がにじんだ。少女たちは声を上げて泣いた
。泣き笑いながら少女たちは現世での再会を喜んだのだった。
 ただ、シンだけはニ時間も遅れてやってきた。キサラギはそれまでオロオロ心配してい
た態度から一転して、カンカンになって年上の親友を怒鳴りつけた。シンが遅れてきた理
由が「他人の空似じゃないか確かめていた」と聞いてキサラギは、「こんな色モノ集団が
他にいるわけないでしょ!」と怒鳴った。それに対してランは「色……なんだって?」と
笑顔で聞き返し、トモエも「モノ……なんて?」と微笑むなど、ちょっとした騒動になっ
たりした。
 その後連絡先を交換し、かけがえのない友人として全員と付き合いが続いている。
 ただひとり、キサラギとだけは友人ではなくなっていた。
 あなたと一緒にいること。それをかけがえのないこととしたキサラギと過ごす時間は当
然増えていった。若い男女が二人きりいでいれば、元教え子であっても関係が深まるのは
当然のことだった。
 キサラギの素直な好意と、不器用さを克服しようとするひたむきさはあなたの心にさわ
やかな好意をもたらした。
 互いの気持ちを深め、付き合い始めたのはキサラギが大学1回生になった秋からだった
0621クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 10:52:40.20ID:OSx9pKQ7
 
 付き合い始めて一ヶ月の間だけは、どこにでもいる当たり前の恋人として過ごした。
 しかし、ある日あなたはシンから告白されたのだった。
 あなたとキサラギが連れ立って歩いているところにシンは現れた。人通りの少ない公園
の、黄色い銀杏の葉が舞う中でシンはキサラギをひと睨みしてから、怒鳴るように気持ち
を告げたのだ。
「教官!! す、しゅきです!!!!」
 一言目から噛んでいたが、シンは勢い任せに告白を続けた。
 自分の罪を受け止めてくれた時から、ずっと好きだったこと。キサラギがいるからとい
って、この気持を秘めたままではいられないこと。気持ちを知ってほしいだけなので、キ
サラギとちゃんと幸せになってほしいこと。
 シンはそれらを一気に言い放った。途中で大粒の涙がこぼれ始め、次いで鼻水をすすり
上げ、最後には全部混ざって化粧もグチャグチャになっていた。
 あなたはあまりのことにどうしていいのかわからず、あふれる涙を手で拭い続けるシン
に駆け寄ることもできずにいた。
 キサラギは暫く腕を組んで考え込んでいたが、やがてシンの肩に手を載せ言った。
「愛人なら……いいよ」
 ぽかんと口を開けるシン。理解が追いつかないあなた。
「だから、私の次、二番目なら、まあいいかなってこと! ただし結婚するまで! それま
でには絶対に別れること! それと絶対、なんでも私が優先だからね!」
 しばしの沈黙が落葉とともに通りすぎる。
「……いいの?」
 赤い目をこすってシンはキサラギを見つめる。お前こそいいのか、とあなたはギョッと
したが、黙っていた。いまはこの二人の間だけの話だ。
 キサラギは真剣な顔で頷く。そのまま二人は見つめ合い、ややあってシンはあなたに向
き直った。
「教官、こういうことになりましたけど……少し、時間をください。またあとで連絡しま
す」
 背を向けて遠ざかっていくシンを見送ると、あなたはキサラギの顔を窺う。今度はこっ
ちが話をする番だ。
 キサラギは言い訳はしなかった。
「イヤ、だった?」
 あなたは直接答えず、逆に尋ね返した。キサラギこそ、嫌じゃないのか、と。
「イヤはイヤなんだけど……」
 キサラギはシンが去った方向に目を向ける。くせっ毛の長髪と黒いコートはもう見えな
い。
「シンの気持ち、ちょっとわかるんだ。きっと先生のこと、運命の人だって思ってる。そ
んな人と絶対に結ばれないってわかったら、立ち直れないくらい悲しいと思う」
 キサラギは無理に笑顔を作る。
「特にシンは打たれ弱いから……少しだけ時間を稼いで、それから別れてもらう、と。イ
ヤミかもしれないけれど、シンには元気に先生のこと踏ん切りつけて欲しいから。これが
あたしの素直な気持ち」
 あなたは頷いてみせた。今の言葉がキサラギの考えの全てかはわからなかったが、シン
に時間の猶予が必要だとは、あなたも同意するところだった。
 世間が一見すればキサラギは傲慢で、シンは惨めったらしく、あなたは不誠実で不潔な
男だった。しかしそれは、言ってみれば健常な精神と境遇を持つ人から見た場合の話だ。

 半罪人となるほど追い詰められた孤独な魂が、再び健やかに歩み出すためには時間が必
要なのだ。彼女たちは罪を償ったばかり、変化し始めたばかりだ。未だに世慣れない未熟
な人格である。
 再び罪を犯さないように強くなり始めた彼女たちの変化を、もっと待たなければならな
い。それほどシンの気持ちは強いものだったし、キサラギはそれを感じ取ったのだった。

 あなたはキサラギの手を握る。不安の影に曇っていたキサラギの表情が和らぎ、そっと
あなたに寄り添った。
 ふと、ヨミガエリを過ごした塔の空気の匂いをあなたは嗅いだ気がした。半罪人を脱し
たものの、彼女たちの己を乗り越える試練はまだ終わっていないらしかった。
0622クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 10:53:18.48ID:OSx9pKQ7
 
 キサラギがシンを愛人と公認してからさらに1ヶ月が過ぎた。
 あなたはシンと何度も会い、性交はしないもののデートを繰り返した。そのたびにシン
はキサラギに長文の惚気けメールを送っているらしく、最近キサラギの機縁は悪い。
 たちが悪いのが、シンと会った次の日ではなく、翌々日にメールを送るところだ。愛人
と会った次の日にキサラギの機嫌が悪いのは当然だが、翌々日に送られてくるメールで治
まりかけた癇の虫が再び暴れだすのだった。
 公認した手前、キサラギはシンに文句をいうことができず、ストレス解消の相手はもっ
ぱらあなただった。
 今日もキサラギはスマホでシンの惚気メールを読み、「ぎぎぎぎぎぎ……」と唸りとも
歯ぎしりともつかない声を噛み締めた白い歯の間から漏らしていた。
「調子に乗ってぇ、あンの年増ぁ」
 ヨミガエリから生還した際、シンは18歳に若返っていたので、キサラギとは1歳差しか
ない。それでもキサラギはシンを罵倒する時、よく年増と呼んだ。
 シンもシンで、メールの冒頭から「私が教官と何したか、きっと死ぬほど気になってる
と思うから教えてあげるわ。私ってテラ親切wwwwww」と煽って始まる。
 文中でも事あるごとに「教官が手を握ってくれたの。とっても優しくて暖かかった」だ
の、「教官が扉を開けてエスコートしてくれたの。まるでお姫様みたいにしてくれて、と
っても素敵だった」だの、あなたが読むと歯が浮きそうな甘い文面が延々と続く。
 書いてあることは一応事実なのだが、この表現はないだろうと思うのはあなただけで、
キサラギには効果覿面。一段落読むごとにスマホを持つ指に力がこもり、読み終わる頃に
は指の力だけで画面に穴を開けそうだった。
 現世に戻ったおかげで戦士としての力を失い、普通の少女の膂力しか持たなくなったの
は不幸中の幸いだった。戦闘力を失っていなかったらメールが来るたび、超人的な世にも
醜いキャットファイトが繰り広げられていたに違いない。
 今日はシンのメールにキレたキサラギが明け方に突然電話をかけてきて、出た途端に「
シンにしたこと全部してくんないと許さないから!!!!」と叫んだため、電車で都内の
電気街に向かっている。キサラギはPCパーツなどに興味はないはずだが、そういう問題で
はないらしかった。
「愛人! 2号! お局!」
 あなたからすればせっかくのデートなのに、キサラギは頭に血が上ってあなたは眼中に
ないらしい。
 なので、あなたはちょっとしたイタズラを思いついた。
 
0623クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 10:55:58.04ID:OSx9pKQ7
 
 都心へ向かう休日の電車は混み合っている。朝のラッシュほどではないが、半歩横にず
れれば他人の足を踏むほどだ。これなら何かしても、せいぜい両隣の人にしか気づかれな
い。さらに車内のほとんどの人はスマホに見入っており、画面外のことに関心を払う余裕
はなさそうだった。
 キサラギとあなたは電車のドア付近に立っていた。ドアの脇のスペースに近い場所でキ
サラギはドアに肩を預けて、ドア窓に映る自分の髪を時折横目でチェックしながらシンの
メールを読み返しては怒りを募らせていた。
 あなたは周囲に目を走らせ、自分たちに注意を払っている者がいないことを再度確認した。
 あなたは一歩キサラギに近づく。抱きつくような距離だ。
 今日のキサラギは白のジャケット風のアウターに、黒に近い紫色をしたヒダの深いミニ
だった。アウターは裾や襟がウール様の生地で覆われており、初冬の季節に合っていたが
、暖房が入り始めた電車内では少し暑そうだった。髪型はいつもどおりのツインテールだ
が、髪を止めるリボンはデートの時にしかつけないとっておきだ。というのも、ヨミガエ
リの時につけていたそれに似ているからなのだ。
 キサラギはあなたが近づいたことに気がついた。怒りが治まらないのか、訝しげにあな
たを見る目つきが険しい。
 右腕をお腹の上に回して軽く抱きついてみる。彼女の機嫌はぐっと良くなった。さっき
までの怒りの手前、への字に結んだ口角が上がる程度だったが。
 本当に怒っているのであればここで振り払われる可能性もあった。あなたはひと安心し
て続けることにする。
 横から抱きついたので体全体でキサラギの右腕の動きを封じている。あなたは戯れに見
せかけて手を伸ばし、キサラギの左手首を掴んだ。
 空いている薬指と小指で手のひらをくすぐってやると、キサラギは屈託なく笑い、恥ず
かしそうに「もぅっ」と呟いてあなたに体重を預けた。するとキサラギの背中はあなたの
正面左側に対して無防備になる。
 ちょっとした企みだったが上手くいった。あなたは左手をそっとスカートへ伸ばし、内
側から押し上げる肉の膨らみに触れた。みっしりと肉が詰まっているのにぷりぷりとした
感触が指先に伝わる。直接肌に触れるのとは異なる、女体を自由にする喜びが湧く。
 するとキサラギの唇が、むっ、と尖った。悪戯を察知したキサラギは痴漢行為を働くあ
なたの左手に制裁を加えようとしたが、右腕は抑えられ、左手首は掴まれているので動け
ない。あなたはその隙を突いてキサラギを抱き寄せ、完全に背後から抱きしめることに成
功した。
 自分とキサラギの間に左手を滑りこませる。ミニスカートの内側にするりと潜り込むと
、レース飾りの感触のあるパンティに容易にたどり着く。
「もぅ、もう!」
 キサラギの小さな抗議は声だけではなく、身体を揺すって振り払おうとした。だが十代
の美肌と女の情念がこもり始めた尻肉をあなたに押し付けるだけだ。
 キサラギの尻は本人に似て、生意気そうにツンと上を向いているのが特徴だった。無駄
な肉がなく引き締まっているのに、触れると熟した葡萄のように弾力ある柔らかさがあった。
 若い尻たぶをたっぷりと味わうと、あなたは手を引きぬいた。
 安堵のため息をつくキサラギだったが、悪戯はまだ終わっていない。それと知らないキ
サラギは、あなたが右腕での拘束を解いたので油断した。あなたは素早く拘束する腕を入
れ替えただけで、解放する気はさらさらないのだった。
 意図を察したキサラギの眉が角度をつけて上がる。あなたは意に介さず、自由になった
右手をキサラギのインナーシャツの下へ向かわせた。
 張りと柔らかさを両立した白い肌の上を、あなたの右手が這うように登っていく。くぼ
んだへそに指を遊ばせ、華奢な肋骨をなぞる。
 
0625クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:53:07.63ID:vB/KcMQm
 
 やがて柔らかくも重たげな感触があなたの右手を出迎えた。パンティと同じくレースの
感触が指先に絡む。指は進路を変え、下乳を包むブラをつつきながら指の腹で探しものを
するため、真横にスライドしていく。目的のフロントホックが見つかると、あなたは一秒
もかからず外してしまった。
「なにしてんの!」
 声量が小さいなりに、キサラギの声は鋭さを増していた。あなたは一応、周囲を確認し
てから行為を続ける。
 キサラギはランやトモエほどではないが、胸の大きさと張りはかなりのものだった。特
にその張りが生み出す形の美しさは素晴らしく、きめ細やかな肌に支えられた乳肉はさく
らんぼの果肉の色をした突起を上に向け、足元へ向けることは決してなかった。
 プレゼントの包み紙を開けるようにワクワクしながら、あなたはブラジャーを左右にど
ける。キサラギの美乳があらわになるたびに新鮮な感動が味わえるのだが、今日は服の下
なのが残念だった。
 張りのある乳房は型でもとったかのようだ。キサラギのそれは触れるとその力を受け流
そうとするかのようにするりと形を変える。指に押し出されたというよりも指を避けて動
いたような、なめらかな動きだ。その柔肉を余さず味わいたいのなら、手のひらで包むよ
うにしなくてはいけない。
 しかし今日は服の下だ。どんなにあなたの指から逃れようとしても服が押さえつけ、安
々と捉えられてしまうのだった。
 ぷるぷると震える乳肉に指を押し当てて、沈み込む感触をあなたは楽しむ。あまりに柔
らかいので、沈むこむ音が聞こえてきそうだった。
0626クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:53:38.62ID:vB/KcMQm
 
「ちょっと、やだって……!」
 キサラギの制止の願いも、声が上ずっていて空々しい。すでに抵抗をやめた若い身体は
、さっきとは違う理由で尻をもぞもぞと動かしていた。ズボンの上から弾力ある尻に撫で
られたあなたの性器はすでに硬くなり始め、それを感じ取ったキサラギは頬を赤らめて「
ばかっ!」と小さく叱責した。
 あなたはキサラギ自慢の上を向いた乳首へ指を伸ばした。コツは上から全体的に押さえ
つけて指の間に挟んでしまうことだ。キサラギのおっぱい全体を包める上に、これから反
応が楽しくなる期待感で思わず笑みが溢れる。
 キサラギは目を細めてあなたの悪戯を受けていた。口をきゅっと引き結び、声を漏らさ
ぬように眉根を寄せていた。悪戯の合間に翡翠の色の瞳が左右を見渡し、誰にもバレてい
ないことを確認していた。両手は何かを我慢するように指先をこすりあわせている。
 あなたが指を動かすたびにキサラギの服が悶えるように蠢く。乳首を摘んだ瞬間、キサ
ラギは手をきつく握りしめ、喉にグッと力を込めて湧き上がった声を抑えた。
 あなたは乳首を指先で挟んだままこすったり、乳頭を爪の先で優しくほじったりして、
服がグニグニと形を変えるさまを眺めていた。それは挿入とは異なるものの、女体を犯し
た実感を湧き起こさせる光景だった。
「ん……んっ、ぅんっ!」
 桜色の小さな突起に刺激を与えるたび、キサラギの女の子らしい小柄な身体があなたの
腕の中で震えた。少し強くすると両肩が跳ね、弱くすると握りこぶしを作ってじっと耐え
ている。耐えるというよりも、抑えている。強い刺激が彼女の我慢を一瞬だけ突き崩すの
が楽しい。
 あなたは下乳の芸術的な曲線を指の腹で何度も味わってから、右手を服から抜いた。と
たんにキサラギは大きく息をつき脱力する。あなたの腕によりかかり、熱っぽい息を吐い
てドアの外に目を向けていた。
 あなたはキサラギの目尻にたまった涙を拭い、口付けしたい衝動に駆られた。しかし、
キスをしたらそれで治まるはずがない。
 キスでなくとも公共の場所で欲望をさらけ出すなど言語道断で、人として当然の自律だ。
 しかし、あなたは更生という大義名分のもとに年端もいかない少女たちに性感マッサー
ジやライトSMのような行為を幾度と無く繰り返した"筋金入り"である。そうと意識しなく
てもあなたの右手は揺れるミニスカートの下へ潜り込んでいく。
0627クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:54:30.24ID:vB/KcMQm
 
 やだ、と小さな声があなたの顎の下から聞こえた気がする。拒否の意味なのか、単に行
為に驚いただけなのかわからないほど、小さく力ない声だった。
 すべすべとしたパンティの上から二つのうっすらとした盛り上がりを撫でる。キサラギ
の両足が指を挟みこむように閉じ、あなたの手の甲にとろけるように柔らかな内ももを擦
りつけてきた。せめてもの抵抗なのかもしれなかったが、あなたの劣情を煽っただけだ。
 手早くパンティの中へ侵入する。陰毛はサラリとしているのに、肌は汗で湿っていた。
 秘唇を手で包み込む。なんの予備動作もなく中指を折り曲げると、隠し扉が開くように
蜜口への道が開き、指は膣内へと沈むように潜り込んだ。
「し、下着! ちょっと、やだってぇ!」
 キサラギの抗議の声が少し大きくなる。しかし声が震えていたことをあなたは聞き逃さ
なかった。この程度の抗議で怯むようでは、地獄の教官は務まらない。
 膣内は粘膜なので当然濡れているのだが、まだ粘性はなかった。あなたはキサラギの性
感を誘い出すように、ゆっくりと指を動かした。手早くやるだけが痴漢ではない。
 膣内だけでは寂しいので、人差し指と薬指で秘唇をふにふにと揉む。親指は陰毛を弄び
、小指は時折内ももを擦って刺激が股間だけではないことを知らしめていた。
「……っ! ……んくっ!」
 徐々にキサラギの声の湿度が高くなる。
 同時に現実への認識が変わってきて、あなたに性感を委ねつつあった。
 現実は一つではない。ほぼ満員の電車の中で男に痴漢されるのも現実なら、愛しい男の
腕に包まれているのも現実だった。そしてそれは、さんざん愛しあったベッドの上と同じ
状況なのである。キサラギの現実への焦点が電車の中から、あなたの腕の中へと変わって
いく。
0628クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:55:07.81ID:vB/KcMQm
 
 ドロリとした感触があなたの中指に触れた。それまでと明らかに違う粘液に、あなたは
嬉しくなる。それはキサラギが本気で感じたことの証明なのである。
 くぷ……くちゅ……。
 あなたは急がない。少しずつ、少しずつキサラギの理性を崩してゆく。秘唇から漏れ始
めた粘液質の水音はパンティの内に篭ってあなたの耳まで届かなかったが、中指にまとわ
りつく愛液の粘度が快楽の度合いをあなたに教えていた。
 4分の4拍子のリズムで中指を動かす。Gスポットに触れると本格的な"あの声"が出てし
まうので、慎重に避ける。
 自然と、そこそこ速い動きで不的確なポイントを突くことになる。性感だけを高めて快
楽はさして与えない。焦らすつもりはないのだが、そうなってしまうものはしかたがないのだ。
 電車内での行為をやめて欲しいキサラギにしてみれば、快楽に我を忘れないのはありが
たいはずだった。しかし高まる欲望がより善い刺激を欲しがって子宮をうずかせた。正反
対の意思がキサラギの理性を掴んで、みしみしと音を立てて引きちぎろうとしていた。
 キサラギは下唇を噛んでこらえる。いつ終わるとも知れない行為だが、このままなら絶
頂はしないのだ。
 あなたはキサラギの気持ちが固まったことを察し、まとわりつく膣肉から優しく指を引
き抜いた。
 安堵に気が緩んだキサラギの顔を横目に見てふと思い直し、未だパンティの中にあった
中指を親指で弾いた。
 淫液まみれの中指は、ぴん、と突き出たクリトリスを直撃する。
「ッ―ーーー! ーーんっ、くっ!」
 たやすく絶頂を迎えたキサラギだったが、乗客に声を聞かれずにすんだ。あなたの左手
がキサラギの唇を覆っていたからだった。
 二度、三度と腰が痙攣し、緊張した尻肉があなたの股間を擦り上げた。
 震えが治まってから、左手の指をキサラギの口に差し込んでみる。
「あぅ……ぁはぇ……」
 粘ついた唾液があなたの指を汚した。弛緩した舌をつついてみても、何の反応もなかった。
「次は○○、○○です。お降りの際はーー」
 車内アナウンスがやけに遠くに聞こえる。あなたはようやくキサラギを解放した。キサ
ラギはあなたに背を預けたまま、荒い息をついていた。
 少しやりすぎたことを反省しながら、あなたはドアの上の路線図を眺める。目的地まで
後、数駅といったところだ。
 ぐい、と袖を引かれる。痴漢がばれたか、と冷や汗が噴き出すが、それはキサラギだっ
た。上気した頬をあなたに近づけ、言った。
「ね、降りよ……」
 あなたは驚いてキサラギを見返す。今までこんなことはなかった。痴漢もしたことがな
かったが、お誘いはいつもあなたからだったからだ。
 呆然とするあなたの視線に、挑むようにキサラギは胸を張った。
「おしおき、したいんでしょ?」
0629クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:55:58.64ID:vB/KcMQm
 
 あなたとキサラギは連れ立って駅を離れた。そこはビジネス街で休日のこの日、人通り
は少なく繁華街は隣駅で、つまりホテルなどなかった。
 それがわかると、あなたはキサラギを路地へ引きずり込んだ。そのあたりは仕事で何度
か利用した場所であり、勝手がわかっていた。
 やや古めのビルに挟まれたその路地は、入ってみるとまるで押入れの中に引きこもって
いるかのように暗く、路地の入り口から差す光が届かないところまで進むと、実に都合が
いい場所だった。
 キサラギはあなたの意図を察し、素直についてきていた。抑えきれない肉欲が頬を赤く
し、呼吸を乱していた。
 稼働していないエアコンの室外機が二機、並んで置いてあった。あなたはキサラギに、
そこに手をつくように促す。キサラギは室外機に両手をついて、尻を突き出す格好になった。
 スカートの薄布に包まれた尻と、そこからすらりと伸びる両足はいつまでも見ていたい
ほどだったが、あなたはすぐにキサラギに近づきスカートを捲り上げた。
 今しなければならないのは"おしおき"だ。
 レースで彩られたライム色のパンティがキサラギの白くまろやかな尻肉を包んでいた。
秘所を包むクロッチはさっきの絶頂のためか、やや色が濃くなっている。風は吹いていな
いが、初冬の空気に太ももが震えているように見えた。
「鼻の下伸ばしちゃって……」
 嘲るように言って、キサラギは鼻を鳴らした。肉欲にとらわれていることへの反抗と、
あなたが自分の体に見とれていることへの満足感が声に滲んでいた。
 キサラギの気持ちなどお構いなしに、あなたは右手を上げ、桃尻をかすめるように振り
下ろした。
「ぁうっ!」
 ぱしん、と肉が弾ける音が響いた。
 キサラギは肩越しに振り向き、信じられないものを見る目であなたを見た。
「や、やだ、これって」
 あなたは右手を、今度は振り上げる。尻たぶの突き出た部分、張りがあるくせに柔らか
く震えるそこへと狙いをつけた。
 ぱしんっ!
「ひぅっ!」
0630クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:56:29.62ID:vB/KcMQm
 
 あなたは"おしおき"を続ける。素直なキサラギもかわいいし、強がるキサラギもいい。
強がるところを屈服させるのは、もっといい。
 ぱしんっ! ぱしっ! ぱしっ! ぱしっ! ぱしんっ!
「やっ! ひんっ! ばっ、やめっ! てっ! やだっ!」
 制止の声は聞き届けられることはなく、幾度と無く手が振り下ろされ、若い尻肉はかす
めるように、肉を掬い上げられるように打たれた。そこはうっすらと赤くなり、じんじん
と熱をもってうずく。
 白い肌が打たれるたび、音が路地に反響してあなた達を取りまいた。キサラギは尻に伝
わる感触と合わせて、耳に響くその音が脳内でぐるぐると渦巻くのを感じた。キサラギの
意識はもう路地にはなかった。この音の内側、二人きりの世界にあった。
 ぱしっ! ぱしんっ!
「やっ! 痛っ!」
 キサラギは顔をしかめ、両の拳を握りしめて耐えている。打たれるたびに細い両肩が跳
ねて、縮んだように見えた。
 あなたはもう少し大きな音を出したくて、それまでよりも高く手を振り上げる。勢い良
く振り下ろしたその時、路地の外からカツンと音がした。
 二人だけの世界を引き裂くその音は、あなたの手元を狂わせるのに十分だった。
 ばっしぃんっ!
 手のひらをまともに赤くほぐれた尻に叩きつけた。振り抜けないので、力の逃げ場もな
い。ただただ痛いだけのスパンキングだ。
 キサラギは上体を反らして叫び声をこらえた。
 あなたは音のした方を向く。誰もいなかった。車が弾いた小石かもしれない。音の原因
はわからないし、重要ではなかった。
 誰かに見られたわけではなさそうだ。
 キサラギもそれを察知した。ため息とともに下を向く。
 一呼吸置いてから振り向いてあなたを睨みつけ、叫んだ。
「痛いじゃない! へたくそ!」
 それは本気の怒鳴り声だった。それにくらべれば、いままでの抗議など甘い睦言でしかない。
 あなたはすぐに、それに気づいた。キサラギも肩で息をした後、はっとして手で口を抑
えた。
 あなたはパンティの中央部を窺う。色の濃いシミはさっきよりも大きくなっているよう
に見えた。
 右手を振り上げる。今度こそ慎重に。
 ぱしんっ!
「やぅっ!」
 改めて聞いてみると、それは甘い声だった。スパンキングで感じるはずがない、という
思い込みがその認識を邪魔していたのだ。
 思わず笑みが溢れる。"おしおき"のつもりだったが、思惑は外れた。良い方向にだ。
 キサラギはあなたの気配の変化を感じて、身をすくませる。赤くなったその尻は、次の
痛みを待ち焦がれて震えていた。
 あなたは右手を振り下ろす。何度も、何度も。キサラギの甘い声が続く限り。キサラギ
の甘い声が枯れるまで。
0631クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:57:42.38ID:vB/KcMQm
 
 いい加減に腕が疲れて、あなたはスパンキングをやめた。昔はもっと出来たような気が
したが、何しろヨミガエリ以来のことなので、腕が鈍るのも仕方がなかった。
 キサラギは室外機に突っ伏して荒い息をついていた。目元には涙が浮かび、口元は酸素
を求めて開かれていた。右手の袖は噛み付いた跡がよだれで濡れていた。スパンキングで
感じることを意地でも認めたくないので、袖を噛んで声を殺しながら折檻を受けていたの
だった。結局声を上げないまま、尻も高く掲げたままで耐えぬいたことは賞賛されるべき
だろう。
 あなたは呼吸を整え、キサラギの尻を眺めた。全体的に赤みが増し、あれほど張りがあ
ったにもかかわらず、つきたての餅のように柔らかくなっていた。体温よりも明らかに高
い熱を発していて、なお次の一発を求めてひっそりと息づいていた。
 キサラギのパンティに手をかける。尻が腫れているような気がしたので、あなたは丁寧
に、ゆっくりと引き下ろした。
 むわり、と雌臭が立ち昇る。秘唇の真ん中からは、つぅ、と透明な液体が糸を引いてお
り、パンティから引き離された後は所在なげに揺れた後、地面に滴った。
 白い秘所から淫液が溢れるさまは、梨の果肉から蜜液が滴るようにあなたを誘った。そ
の場から一歩も動けなくなるような美しさに捕らわれながら、しゃぶりついてギトギトに
汚したい衝動に駆られる。
 あなたが生唾を飲み込んでいると、キサラギは気だるそうにこちらを向いた。あなたが
なにもしないのを見て、眠りに落ちる寸前のように力なく腕を動かす。
「……おしおき、したいんでしょ?」
 恥ずかしさと肉欲の入り混じった、どこか助けを求めるような声だった。
 キサラギは言いながら右手を自らの秘所に添え、指で秘唇をぱっくりと割ってみせた。
 とろ、と甘い淫液が滴り落ちていく。
「……どうぞ」
 あなたはあっさりと打ちのめされる。己の肉欲に。キサラギという女性に。
 誰に急かされているわけでもないのに、あなたは大急ぎでチャックを下ろして肉棒を取
り出す。それは急速に硬度を増しつつあり、柔らかで温かな場所を求めてひくひくとカリ
首をもたげていた。
 
0632クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 13:58:14.21ID:vB/KcMQm
 
 熱くなった肉棒を手に持ってキサラギの秘唇に当てる。蜜口へ位置を合わせないまま腰
を前に出してしまい、亀頭はするりと尻の谷間を撫でる。
「ヘ、タ」
 キサラギが淫蕩に笑う。
 カッとなったあなたは、もう一度赤い尻たぶをひっぱたく。あんっ、と甘えた声を上げ
るキサラギは、もはや歓びを隠そうともしない。
 亀頭を蜜口に当て、先走り液と淫液が交じり合ってから挿入する。カリがひっかるが、
膣道の半ばを過ぎるとすんなり奥まで辿り着いた。コン、と鈴口が子宮口に当たり、キサ
ラギは「ふあぁぁぁん!」と、嬌声を上げる。
 あなたはしばらく動きを止めてキサラギの膣を味わった。それは突き放すような、誘い
こむような不思議な動きをした。ヒダを押し当てるようにしたかと思うと、ついばむよう
に吸い付く。剛直を押し出そうと亀頭を押せば、蠢いたヒダが優しく裏筋を撫でて奥へと
誘う。相矛盾する刺激を受けながら、あなたの欲望は理性を焼いていた。
 腰を引き、突き出す。それは脳の底が抜けそうな快楽だった。肌がぶつかり、ぱん!
、と音を立てる。キサラギが呻く。腫れた尻肉が揺らめき、もっともっとと肉棒をしゃぶった。
 たちまちあなたは欲望に取り憑かれ、何度も腰を遣った。
「きゃうっ! あんっ! あっ、ぅんっ!」
 すでに声を抑える気のないキサラギである。路地の入口を誰かが通りがかれば、何をし
ているかすぐに気づかれるだろう。
「きゃっ、 ひぅっ! あっ、やぁっ!」
 キサラギの子宮はスパンキングを終えた時点で降りきっていた。挿入時から肉棒を叩き
つけられた子宮口は徐々にその口を開いていき、やわやわと鈴口を責める。
 力強い挿入が繰り返されるたびにキサラギの体はとろけていく。見栄も強がりもなくな
って、あなたの精液がほしいだけの女の子になっていく。
 どろどろの膣内から染み出した淫液は、剛直が抜かれるたびに蜜口から垂れた。挿入の
たびに剛直にまとわりついたそれは、きゅうと締まる蜜口に阻まれてぽたぽたと零れる。
おかげで結合部の真下には小さな淫液溜りができ、麝香を放っていた。その香りはあなた
たちを取り囲むように漂った。あなたたちにとって、そこはもう路地ではなかった。場所
など気にならないのだった。
「はっ、ひゃぅっ! 届くっ! 届くのっ!」
 キサラギが上体をよじって悶える。服がめくれ上がって、余分な肉のないきれいな背中
が、鋭すぎる快楽を逃がそうとうねっていた。一突き、二突きするとまるで波のように寄
せては返し、膣肉が軽く痙攣すると合わせてブルブルと震えた。
 あなたの理性は焼き切れていた。キサラギの奥深くに肉棒をねじ込み、目一杯精液を注
ぎこむことしか考えられなかった。
 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ!
 膣肉をえぐられるキサラギはすでに軽い絶頂を何度か味わい、悦楽の極地へと歩みだし
ていた。鋭い目つきはよがり涙でぐしゃぐしゃで、意志の強そうな眉は脱力して垂れ下が
っている。頬はゆるみ、口は喘ぐとも笑うともつかない形でよだれを止められない。
 すっと後ろから伸びてきた左手がキサラギの顔を捉え、二本の指が口の中をまさぐる。
誰の手であるか、もちろんキサラギは知っているから、自分で少しでも多く気持ちよくな
って欲しくて、陰液の混じった指を舐め、フェラチオをするときのように舌でしごく。子
宮を叩く力が強くなる。キサラギの舌はますます指に絡みつく。
 ついにその時がきた。キサラギに覆いかぶさったあなたは左手をキサラギの顔に添えた
まま、右手で腰を掴んだ。
0633クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 14:18:41.10ID:vB/KcMQm
 
 淫液が飛び散ったおかげで肌がぶつかっているのに水音がする有り様だ。キサラギは感
じすぎてこれ以上尻を上げていられない。正確には、腰が抜ける。
 あなたの亀頭が膣ヒダすら削るような勢いでねじ込まれる。子宮口は快楽の電流に屈服
し、ぱっくりと口を開けて子種の到来を今や遅しと待ち構えていた。
「あっ、あっ、あぁっ! ひゃっ、はっ! っくぅ!」
 何度目かの軽い絶頂がキサラギを襲い、がくりと膝が落ちる。あなたは手で腰を支え、
湯気を上げる蜜壺へ精を放った。
「あぅっ! やっ、ぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 煮詰められたような精液が子宮口を通る。通り抜けるときの感触が悪魔的な快感となっ
てキサラギの脳を溶かした。体はぴたりと動きを止め、足先や手だけが、びくっ、びくっ
、と痙攣していた。いま、体の大部分は、精液を味わう器官でしかなかった。
「やぁぁぁぅ、あぅっ、ぅぅぅぅぁあぁぁぁぁぁぁあぁ」
 雌の本能がか細い声となってキサラギの喉から零れる。スパンキングで散々鳴かされた
ために声はやや枯れていた。それでも聞けば再び勃起しそうな絶頂声であった。
 精液の噴出が収まると、子宮も口を閉じたようにあなたには思われた。キサラギは本気
イキの余韻に意識を塗りつぶされていて、前触れもなく軽く絶頂しては肩や背中が電撃を
受けたように跳ねていた。
 射精の快楽に疲れ果てたあなたは肉棒を蜜口から引き抜いた。名残惜しげ亀頭を舐める
秘唇に痛みのような快感を覚えながら、あなたは後じさり、ビルの壁面に背中から寄りか
かった。
 ずいぶん汚したな、とあなたは思う。淫蜜の飛沫があたりに飛び散り、室外機が薄くか
ぶっていた土埃は性交で暴れたキサラギの体で振り払われ、あたりに漂っている。キサラ
ギの股間の真下には蜜溜りができていて、雌の匂いを放っていた。
「あぅっ……あっ……。せんせぇ?」
 あなたは返事をした。頭がまだくらくらしていて、歩けそうにない。
「ぅふっ……ね、じょうず」
 何のこと言っているかわからなかったが、挿入前に下手だと言ったことを取り消したら
しかった。
 うれしくはあったが、下手でもあなたは気にしなかった。たっぷりと中に出したことの
ほうが問題だ。キサラギはまだ学生なのだから。
 もっとも、キサラギは口にはしないものの、子供をほしがっている節はあった。学生と
いう社会的な立場がそれを許さないだけで、別の立場であれば、キサラギははっきりと要
求したのかもしれない。
 もっともなことなのかもしれなかった。いくらでも嘘がつける言葉。快楽だけを求めて
いるかもしれないセックス。子供はそれらをあっさりと凌駕する現実だ。これ以上ない、
本物の証なのだ。
 ぐったりと突っ伏していたキサラギがこちらを向いた。きらきらと光る翡翠の瞳は、朝
の川面のように澄んでいた。
 寝起きのようにぎこちない動きで右手が秘所に添えられる。細い指がぱっくりと秘唇を
開くと、こぷり、と精液が玉のようになって溢れた。
「もういっかい、して?」
0634クリミナルガールズ キサラギED後2014/11/30(日) 14:19:37.79ID:vB/KcMQm
 
 路地裏でキスしながらもう一度交じり合い、気がつけばもう昼すぎだった。あなたは意
識が朦朧としていたキサラギを連れ、いつものように地元で過ごすことにした。シンに対
抗することなど何もないのだ。帰りの電車で幸せそうにまどろむキサラギの顔を眺めなが
ら、あなたは恋人の手を握った。
 地元の駅に帰り着いたのはついさっきだ。あなたたちは駅近くの河川敷をどこへ行くと
もなく歩いていた。
「冷たいしヌルヌルするし最悪」
 起き抜けのキサラギは早速ぷりぷり怒りながら、シンにメールを打っていた。惚気けら
れた意趣返しだろう、とあなたは見当をつけ黙っていた。変に口を挟んで怒らせたくない。
 とは言え、あなたとの付き合いの中でキサラギが本当に怒ったことはない。本当に嫌な
ときは、彼女ははっきりとそう言うからだ。
 ならば、あなたとシンとの関係も例外ではないはずだった。愛人の存在を、心から認め
ているのだ。結婚までという期間限定ではあるが。
 どういうことなのか、そろそろあなたにも分かり始めていた。
 シンを始めとして、あなたの教え子たちはどこか弱さを持っている。それは将来的に犯
罪を起こすことが確定するほど追い詰められた、それぞれの事情からくる弱さだった。
 その敗北の記憶は傷となって残る。傷は癒えても消えはしない。記憶は肉体のように代
謝したりはしない。ヨミガエリを経て本来の自分を取り戻したとしても、である。
 その傷が今となっても彼女たちを、ほんの少しだけ歪ませていた。キサラギがシンを愛
人として公認したのは、その影響であるようにあなたには思えた。
 シンへの同情心から出た言葉では決してない。それは真実、シンを傷つける行為である
ことをキサラギは知っている。
 これは歪みだ。
 小さな歪みが、彼女たちの弱さが、それを提案させ、そして受け入れさせたのだった。
 あなたにほぼ盲目的な信頼を寄せる彼女たちにとって、あなたをたった一人の誰かに独
占されるという状況が、いかに過去の負の記憶を呼び起こすに十分であるか、キサラギは
気づいていたのだ。
 キサラギがあなたと結ばれることで最も沈む者。キサラギはそれをなんとか救おうとし
たのだと、今のあなたは確信している。
 その手段が公認愛人というのは理解不能だったが、それは女の本能のような、あなたに
は決して理解できない判断基準から生まれたものかも知れず、あるいは半罪人としての経
験が導き出した回答かも知れない。どちらにしろ、あなたは理解不能ながらもキサラギを
信じ、その提案を受け入れたのだ。
 地獄で積み重ねたものが導いた決断だ。現世の常識と相容れないのは当たり前だった。
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