男主人・女従者の主従エロ小説 第五章
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0001名無しさん@ピンキー2011/07/30(土) 10:46:07.45ID:GHqSXCqE
男主人・女従者の主従関係ものを扱うスレです。

・英明な王に公私共に仕える美貌の女宰相
・ぼんくら閣下と美人の副官
・屋敷の坊ちゃまとイケナイ関係になる女家庭教師(ガヴァネス)

などなど身分の違いから階級による違い、雇用関係など主従なら何でもあり。
純愛鬼畜陵辱ハーレムなんでも可。エロなしSSでも主従萌えできるなら全然おけ。
“妖魔と主従の契り”とか“俺様魔法使いとドジッ娘使い魔”とか人外ものもドンと来い。

ちなみに一番オーソドックスと思われる“ご主人様とメイドさん”はこっちでもいいけど
専用スレあるので投下は好きなほうにドゾー。

主従SS投下と主従萌え雑談でマターリ楽しくやっていきましょうや。

◇過去スレ◇
男主人・女従者の主従エロ小説 第四章
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1293630054/
男主人・女従者の主従エロ小説 第三章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1222710811/
男主人・女従者の主従エロ小説 第二章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1185629493/
男主人・女従者の主従エロ小説
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164197419/

◇保管庫◇
http://wiki.livedoor.jp/slavematome/d/
0416名無しさん@ピンキー2013/04/01(月) 21:05:33.23ID:DCdGUCmU
ビッチ淫乱だと思うけど
むしろ褒め言葉だと思うのだが?
0417ニート様とわたしの22013/04/13(土) 23:15:22.86ID:C85BG8Hm
調子に乗ってビッチ淫乱を投下しに来ました

ほんのすこしですが凌辱描写あり
女性の生理現象についての会話あり

苦手な方は回避よろしく
0418ニート様とわたしの2 1/72013/04/13(土) 23:19:34.50ID:C85BG8Hm
「今日は駄目です」
「そんなあ」
わたしのブラウスのリボンを解こうとしていた手を止め、黒髪の青年が顔を上げた。
「何故だ、今日はもう寝るだけだろ? シビラの仕事の邪魔はしていない」

わたしの主な仕事は、主人の一人娘の教師兼世話係だ。先刻、そのお嬢様に絵本を読み
聞かせ、寝かしつけたところである。
「今日は調子が悪いのです」
「ん? 体調が悪いようには見えないが」
彼はわたしの顔をのぞき込む。
「顔色は良い」
わたしの頬を両手で挟み、コツンと額を合わせてきた。
「熱は無い」
右手を頬から滑らせ、首筋に指を添える。
「脈も問題無い……どこが悪いんだ?」
「それは……」
わたしは言いよどんだ。いや、言いよどむフリをした。
「アレです、女性特有の」
彼は一瞬怪訝そうな顔をして見せた。が、すぐに気がついたらしく、くるりと表情を変え、
わざとらしく「ああ」と声を出した。
「なんだ、月経か」
「そんなにはっきり言わないで下さい、セドリック様」

セドリックは、わたしが敬愛する主の、年の離れた弟だ。幼い頃は身体が弱く、家族全員
に甘やかされて育った結果、成長してそこそこ体力が付いた今でも、好き勝手をして
遊んで暮らしている。
わたしはお嬢様の教育係だが、主からはこうも命じられている──弟の話し相手になって
やってくれ、と。
館の外には出たがらない一流の引きこもりのくせに、外への好奇心だけは人一倍強い
らしい。ここに暮らしはじめてすぐの頃は、彼と色々な話をした。彼は本の虫で、知識量
は相当な物だったが、やはり実体験だと現実味が違うらしく、あれは本当だったのか、
そんなこともあるのか、と目を輝かせて聞いてくれたものだった。
しかし程なくして、彼の好奇心の矛先はわたしの身体の方に向いてきた。そして会話の
中からわたしの弱みを巧みに引き出し、半ば脅迫されたような形で関係してしまったのだ。
ただ、初回以外は無理強いしてまで抱こうとはしてこなかった。わたしをゆする材料を
握っていることで余裕があるからなのだろう。その気になれば、いつでも服従させる
ことができるのだ、と。
0419ニート様とわたしの2 2/72013/04/13(土) 23:24:08.17ID:C85BG8Hm
「残念だなあ、でも仕方が無い」
今日も割とあっさり引き下がってくれた。ほっとしたのを顔に出さないように気をつけ
ながら、では失礼します、と部屋を去ろうとする。
「ああ、待ってくれ」
そのわたしの肩をつかみ、セドリックは満面の笑みでこう言った。
「代わりに別のことをお願いしたい」
嫌な予感しかしない、こんな笑顔をわたしに向けるなんて、ろくでもない事に決まって
いる……。

この部屋にはたくさんの本がある。壁一面が本棚なのだからかなりの量だ。
本のジャンルは多岐に渡り、辞典類、各種専門書に始まり、古典文学、三文小説まで、
雑食もいいところである。わたしが見てもどこの国の文字なのかわからない物もある。
「これ、やってみたいんだ」
彼がある一冊の本を開いて見せてくれた。左側のページには小さな文字がぎゅうぎゅうに
詰まっており、右側にはその文章をわかりやすくするための図解が載っていた。
そう、とてもわかりやすい図だ。一目で何を表しているかがわかった。口淫だ。
「これは……なんですかね」
こんな下劣な書物が存在し、尚且つそれを彼が所有していることに驚いた。しかし、
なるべく表情を崩さないように冷静に、わたしは彼に問いかけた。
「あれ? これじゃわかんない? 女の人が男の生殖器を咥えて口唇と舌で愛撫してるんだ」
「それはわかります」
「なんだ、わかってるのか。ならば早速たのむ」
期待のこもった目でわたしを眺めると、今まで本の頁を繰っていた指先でわたしの唇を
なぞった。その瞬間、脳裏に苦い記憶がフラッシュバックする。

 複数人に手足を押さえつけられ、口をこじ開けられ、汚らしいものを無理矢理押し込まれ。
 頭をつかまれて、それを喉に何度も叩きつけられ、えずくと「下手くそ」と罵られた。
 「歯ぁ立てたりしてみろ、殺すぞ」と言われた。こんなことが続くのなら、いっそ殺して
 欲しかった。だから噛みついてやった。しかし殺されはしなかった。「このクソアマぁ!」
 顔を何度も殴られた。「殺せ! わたしを殺せ!」

「どうした? 怒ってるの?」
セドリックの声にハッとした。もう何年も前の事なのに、忘れたつもりだったのに、今は
安全な場所に居るのに、また思い出してしまった。
0420ニート様とわたしの2 3/72013/04/13(土) 23:27:28.28ID:C85BG8Hm
わたしは嫌な思い出を吹き飛ばすように頭を左右に振り、彼に向き直った。
「いいえ」
あまり拒否してばかりだとまた脅されかねないので、ここは大人しく従っておこう。
「そう、良かった」
彼はわたしの頭を撫でると、床に膝立ちになるよう促した。毛足の長いカーペットに膝頭
が沈む。
「初めてなのでどうすればいいのか良くわからないのですが……」
そう、自発的にしたことは無いのだから、初めてで間違ってはいないはずだ。
「わかった。僕が言う通りにしてみて……ああ、いいねその表情」
下から見上げているだけだが、彼には扇情的に見えるらしい。整った顔をだらしなく
にやけさせている。
「まずは脱がせてくれ」
ベルトを外し、衣服を緩める。中のものは既に硬くなっているようだ。
下着をずらすと、それはバネで弾かれたようにグンと上向いた為、わたしは驚いて軽く
のけ反ってしまった。

そういえば、何度も身体を重ねたにもかかわらず、彼のものをこのような至近距離で
見るのは初めてだ。ついつい観察してしまい、ついつい過去に見たものと比べてしまう。
わたしを慰み者にした男共のものは、もっと貧相で不潔であったように記憶している。
清潔なのは良い暮らしをしているから、角度は若さ故に、大きさは天性の物。とにかく、
彼のものの方が随分と御立派なようだ。
くだらない比較の為にくだらない過去に思いを馳せ、あげく勝手に不愉快な気分になり、
わたしはうつむき苦笑した。顔を背けたわたしを見て、恥じらっているとでも勘違いした
のだろう、セドリックは優しく髪を撫で、声をかけてきた。微妙に嬉しそうな声色なのが
むかつく。
「シビラさん可愛いなあ……でもちゃんとこっち見てね。ほら、握ってご覧」
言われた通り、右手で軽く握る。
「もうこんなに硬い……」
「今からこれが君の小さなお口に入ると思うと興奮しちゃって……、さ、裏から舐めて
みて、ゆっくりでいいから」
指示に従い、尖らせた舌先で裏側を根本からゆっくり舐めあげる。上から「おお?」と
上擦った声が聞こえてくる。棒の部分と先端のピンク色の部分との境を舌先が撫でると、
それは脈打つようにびくんと震えた。
「ああ、女の子みたいな声が出ちゃいそうだ。そのまま上の方──ここは亀頭と言うんだ、
これも舐めてみて」
舌を滑らせていくと、小さな割れ目にたどり着いた。透明な液体が少量染み出している。
0421ニート様とわたしの2 4/72013/04/13(土) 23:30:24.56ID:C85BG8Hm
「そこは…尿道口だ、又は鈴口とも言う。液体は、潤滑液、だ。量は、少ないが、女性が
濡れるのと、おな…じ」
ということは、こんな拙い愛撫でも気持ちが良いということか。段々説明が途切れ途切れ
になっているのも、そのことを証明しているようだ。
わたしは、その鈴口とやらに溜まった液を舌ですくい、すすった。
「ひあっ」
情けない声があがった。面白い。
液体は少ししょっぱいが、さほど不味いとも思わなかった。そのまま小さな割れ目を舌先
でちろちろとやっていると、額を手で押さえられて止められた。
「待て、待ってくれ、そこは一番敏感なんだ。君の陰核と同じだ、乱暴にしちゃあ
いけない」
乱暴にしたつもりは無かったが、とにかく刺激が強過ぎたのは理解した。
「思ってたよりずっと気持ちが良いな……腰が抜けそうだ。座っていいかな」

彼がベッドに腰掛け、わたしは彼の開いた脚の間に跪いた。
「次はどうしますか?」
「うん、咥えてみて。唾液たっぷり溜めてね」
うなずき、陰茎に手を添えた。口を大きく開き、顔を近づけると、彼が唾を飲み込む音が
聞こえてきた。
ぱくり。亀頭全体を包みこむようにして口に頬張る。歯を当てぬように注意しながら
唾液を絡ませていく。舌で塗り広げる。
「わ、わ、すごい」
動揺したような声色。やはり面白い。
一通り唾を塗りたくったので、今度はちゅうっと吸い上げて見た。
「あっ、それ駄目駄目! 吸わなくていいから!」
わたしは咥えたまま上目遣いで彼を見た。顔を紅潮させ、口元を押さえてわたしを
見下ろしている。
「やらしい顔……」
心外だ。必死で大きなものを頬張って涙目になっているのを、そのような一言で片付け
られるなんて。
「……顔を上下させて、出し入れするんだ。歯、当てないようにね」
その通りにしてみる。絡んだ唾液が卑猥な音を立てた。
「そう、舌も動かして」
上下運動を繰り返しながら、舌全体で裏筋を刺激する。難しい。わたしはあまり器用じゃ
無いのに。
「あっ、あ、上手いよ、気持ちいい」
更に硬くなった気がする。終わりが近いのだろうか。この拙い口淫で?
0422ニート様とわたしの2 5/72013/04/13(土) 23:34:19.89ID:C85BG8Hm
「手も、使って、くれ」
更に手淫を追加しろと言うのか。一度にやる事が多過ぎて、わたしの頭はパンクしそうだ。
しかしそろそろ顎も疲れてきた。早く終わらせて休みたい。だから指示通り根本を握って
しごく。ついでに上下動の速度も上げていく。
セドリックの言葉数がかなり減った。もう喘ぐばかりだ。
「も、もう出すぞ!」
しばらくして、絞り出すような苦しげな声が耳に入ってきた。わたしが口を離す間も無く、
熱い物が喉に叩きつけられた。その後も二度、三度と飛び出してくる。生臭いような、
なんとも形容し難い味と匂いが口の中に広がる。
「ふああっ」
背中を反らし、彼のものを吐き出すと、口の端からドロリとしたものがこぼれた。
「ああっ、まだ吐いちゃ駄目だ!」
慌てて彼がわたしの頭を捕まえる。両手で上向きに固定され、口を大きく開かされた。
「口の中見せてね。……うわぁ、沢山出しちゃったね」
口の端から流れた精液を指で拭う。
「君の褐色の肌には白が映えるね。……次は顔にかけたいなあ」
疲れ切った所にもう次回の話をされて、わたしはかなりいらついていた。そして、
「ねえ、それ全部飲んで」
その要望で、いらつきは限界を超えた。
わたしはセドリックの手を振り払い、すっくと立ち上がった。今までと逆にわたしが彼を
見下ろす形になる。驚いている彼の頬を両手で挟み、ぐっと顔を近づけ──口づけた。
逃げようとする彼の首に腕を巻きつけ押さえつけ、唇を唇でこじ開け、舌の上の液体を
唾液と共に流し入れる。苦しそうに呻いたが、まだ許さない、許してやらない。舌を
伸ばして彼の喉までぐいぐいと押し込んでやった。

彼の喉が上下して嚥下したのだろうとわかったので、ゆっくりと唇を離した。
「全部飲み込みましたね、セドリック様が」
わたしは胸がスッとしたあまりに、にっこりと笑顔になってしまった。
「……酷い、シビラさんは酷い人だ、僕にこんな物を飲ませるなんて」
両手で顔を覆い、情けない声で泣き言を述べている。しかし、その「こんな物」を
わたしに飲ませようとしのは彼なのだ。反撃を受けるのも自業自得である。まあいい、
一泡吹かせてやったんだ、このくらいで許してあげよう。
0423ニート様とわたしの2 6/72013/04/13(土) 23:38:15.13ID:C85BG8Hm
ところが、
「なーんて言うと思った?」
「……は?」
「このくらいで僕が泡吹くと思ったのか?」
え?え? 意味がわからない。わたしが彼をギャフンと言わせたと思っていたのに、なんだ
この態度は。少しもへこんでいない、何故?
「自分の精液なんて、もう何度も舐めてるって言ってんの。まあ、こんな大量に飲んだ
のは初めてだけど」
なんですと? わたしは今、彼が自身の精液を既に口にしたことがあるという事実に、
大きな衝撃を受けた。
「前日の食事内容やその日の体調で味が微妙に変わるんだよね。不味いのは共通してる
けど」
つまり一度や二度ではない、恒常的にそれを口にしているのか。あまりの変態ぶりに
呆然としていると、彼は追い打ちをかけてきた。
「ああそうだ、最初は気がつかないふりしてあげたけど、生理はウソでしょ」
なぜ? どうしてそんなことが男のあなたにわかるの? わたしは混乱した。
「わかるさ、毎日君を見てるもの」
意味がわからない。見ていたらなんだと言うのだ。
「例えば義姉さんの場合、普段はあんなに頻繁にお茶会を開いているのに、その時期に
なると全くやらなくなる。メイド達はその時期の子にはきつい仕事が回らないように
お互い気を使っている」
奥方様やメイド達の生理周期を把握しているのか……!
「ところがシビラ、君にはそれが、その不調な期間が無いんだ。僕の見立てでは、
少なくとも三ヶ月は月経が無いだろう」
「ひっ……!」
ひきつるような悲鳴が出てしまった。なぜわかるんだ。なんて気持ちの悪い男なのだ。
「妊娠している風でもない。となると、栄養が足りてないんじゃないか。ちゃんと食事は
摂っているのか? 好き嫌いは?」
畳み掛けるように質問が飛んでくる。
「もしやストレスか? 肌の色が違うからって誰かに嫌がらせでもされてるんじゃない
だろうな」
「ち、違います」
断じてそれは無い! この屋敷の人達は、主はもちろん、奥方様もお嬢様も使用人も全員
良くしてくれている。
もし、万が一わたしの不順の原因がストレスならば、わたしのストレッサーはどう
考えてもセドリック様ではないか!
0424ニート様とわたしの2 7/72013/04/13(土) 23:42:54.29ID:C85BG8Hm
「とにかく、僕にウソをついたんだ。主人の手に噛みつくような真似をしたんだから、
罰として朝まで相手をしてもらうよ、さあ服を脱いで」
「嫌ぁ…、オーベール様、助けて……」
思わず、最愛の主の名を出してしまった。これは失敗だ。わたしがあの方の話をすると、
セドリックはいつも神経を、そして情欲を昂らせる。兄に懸想するわたしを思うままに
することで、その兄に勝った気にでもなるのかもしれない。
つかつかと迫ってくる彼。寛げたままのズボンからは漲りを取り戻した陰茎が突き出して
いる。それから逃れたくて、わたしは後退った。
「残念、兄上は多分今頃は義姉さんに跡継ぎを仕込んでいる最中だ」
「えっ」
「わからないかなあ、義姉さん今日辺りが出来易い日なんだよ」
そこまで把握しているとは、この人は本物の変態だ。
「あの人達のことなんていいじゃない、僕らは僕らで楽しもうよ。さ、どんなお仕置きをされたいかい? シビラ」
じりじりと壁際まで追い詰められた。わたしより貧弱なはずのセドリックが猛獣に見える。
もう逃げられない。
わたしは寒くもないのにぶるりと身体を震わせた。それは恐怖によって、緊張によって。それから、ほんの少しの期待によって。
0426名無しさん@ピンキー2013/04/14(日) 03:12:48.97ID:OSKTbruW
>>425
乙です!
主人公の暗い過去が気になりつつも
「なんて気持ちの悪い男なのだ」「この人は本物の変態だ」
にwww
0428名無しさん@ピンキー2013/04/17(水) 09:44:06.38ID:MmG/Iv0m
シビラさんにそんなハードな過去があったとは。
しかし単に頭でっかち知識偏重なだけと思ってたセドリック
まじもんの変態すぎるw
その観察眼をもっと別の方向に生かせw
0429名無しさん@ピンキー2013/04/17(水) 17:29:09.44ID:8133oB41
まさに才能の無駄遣いの極致であるがエロに掛ける高い意識は称賛に値する

しかし生理不順か
種付け、孕ませ、ボテ腹、悪阻、出産ネタは大好きだが
男側が原因となっての生理不順とか新しいな
新たな萌え、抜きネタを発見出来た気がする
作者は天才だ
0431名無しさん@ピンキー2013/04/21(日) 01:33:33.09ID:tY03Gp/P
おお、淡々としてるのにねっとりしたエロさ!
すごいな・・・

これからの展開があるなら是非読みたい
が、過去に何があったかも気になるところ
0432名無しさん@ピンキー2013/04/21(日) 17:38:36.18ID:TQ/VnDfV
なんていうか粘りつくようなエロさがたまらない
続き期待
0433名無しさん@ピンキー2013/05/09(木) 23:43:46.05ID:l2PLFUoE
現代日本っぽいけど華族様とかが普通に居そうな世界で
色々ひねくれたおっさんな主人と優秀でそんな主人を慕う20代前半な女従者
そんなとこにやってくるこれまた色々事情がり
中学卒業直後におっさんのとこにご奉公にやってくる女の子
ぶっちゃけ売られたけど気弱だけど素直で
仕事をすれば学校にも通わせてくれるって事で主人に感謝して慕う

そんな姿に徐々に絆されていくひねくれたおっさん主人
そんな光景に嫉妬しつつも根が良い人だから
女の子に優しくしちゃう先輩の女従者
なんて電波が
0434名無しさん@ピンキー2013/05/11(土) 01:45:52.95ID:RPXRKebx
三角関係か
もっとハーレムでも良いのよ?
0435名無しさん@ピンキー2013/05/12(日) 14:58:28.23ID:TJRQPeXt
厳つくて中身はエロそうなおっさん主人と若くて見目麗しい美女と美少女……ゴクリ
0437名無しさん@ピンキー2013/05/22(水) 22:47:14.80ID:FEEg4S8y
当人の年齢による
成人した大人と幼児の組み合わせはメルヘンはともかくエロはちょっと苦手

現代物なら理想は2,3歳差かな
同じ高校とか中学にギリギリで入れない、いつも相手が居なくなった後の学校に入るしかない感じ。
小学一年生と六年生とかで、一緒だったのは小学校だけだったとかもいいな

ファンタジーだったら千歳でも二千歳でも違ってて構わない
0438名無しさん@ピンキー2013/05/26(日) 19:48:24.11ID:5mEjeNfy
年下の10代半ばか前半の御主人様と三十路処女メイド長で
他にも女従者と従者候補の女性は出るが
メインヒロインは三十路処女メイド長
0440名無しさん@ピンキー2013/05/29(水) 01:00:59.97ID:/84V1aTe
一回り以上も年下のご主人様の為に処女を大事に死守してきたアラサーメイド長か
内心若い娘に嫉妬したりするんか
0441名無しさん@ピンキー2013/05/31(金) 00:39:28.36ID:fMASyghX
投下期待
0444流れSS書き2013/07/10(水) NY:AN:NY.ANID:8zvQxUe5
まったくの新参者ですが投下します。
感想とかいただけたら嬉しいです。
設定としてはとりあえず主人公はイケメンです。

 1.
「今日も上玉はなし、か」
「すみません」
「仕方ないさ、アイルのせいじゃない」

 ここはS国の首都に置かれた司令室。
 いや、正確には旧S国というべきか。S国などという国はもはやこの世に存在しない。
 旧S国が降伏したのが3ヵ月と少し前。つまり俺がこの地に赴任してから100日ほどが経ったことになる。
 最初の頃は次から次に捕虜獲得の情報が入り、種付けに休む暇が無いほどだった。だが今はどうだ……
 たまに新たな捕虜獲得の情報が入っても、身寄りのない老人や子供がほとんど。
 俺が抱きたくなるような女など皆無に等しい。

「しかし、人工に比して捕獲数が不自然なほどに伸びていないのは確かです」
「俺たちが見つけることができていない隠れ場所なんかがあるのかもしれないな」

 俺の隣にいるのはアイル。俺の右腕と言ってもいい優秀な女だ。
 実際、アイルにはいろいろと助けられている。彼女がいなければ今の俺はなかった…かもしれない。
 まあ、感謝している。

「とにかく開店休業状態だな、これじゃ。」
0445流れSS書き2013/07/11(木) NY:AN:NY.ANID:Vx+6Eb9/
 2.
 言い忘れていたが、俺の仕事は『種付け』をすること。

 優秀な遺伝子を有すると認められた男が多く子孫を残すことで、社会はより発展する……
 誰が考えたか知らないが、それが俺の生まれた国を包む理念だ。
 男は小さい頃から強制的に様々な検査を受けさせられ、特に優秀性を認められた者は否応なく国家の厳しい訓練を受ける。
 そこでもさらに優秀な成績を残した者だけが『種付け師』としての生涯を送ることになる。
 そういうわけで、俺は気がつけば種付け師になってしまっていた。
 まあ、国家の強力な後ろ盾を得て女性を抱けるんだから、悪い仕事ではない。
 女を知らないまま死んでいく男も少なからずいることを考えると、むしろ恵まれているといえるだろう。
 だが断っておくが、決して楽な仕事ではない。
 それこそ寝る間を惜しんで種付けし続けなければならないこともザラにある。
 まず一般人に務まるものではない、ということだけは言わせてもらおう。

「カイト様、何をぶつぶつと…?」
「すまない、あまりに暇だったんでな」

 そう、暇なのだ。
 なにせ種付けする女がいないのだから。

「その…体調のほうは変わりありませんでしょうか?」
「とは?」
「カイト様に仕えて以来、これほど長い期間女性を抱かれなかったことは無い様に思います」
「ああ…確かにそうかもな」

 思えば、これだけ長い間女を抱いていないのは童貞の時以来だ。
 まあ、長いといっても5日ほどだが。
0446流れSS書き2013/07/11(木) NY:AN:NY.ANID:Vx+6Eb9/
  3.
 しかし毎日当たり前のようにやっていたことを5日間も取り上げられるのは意外と苦しいものだ。
 ヘビースモーカーはたった1日タバコを我慢することすら難しいらしいが、それと同じようなものだろう…か。

「体調は大丈夫だ。とはいえ今すぐにでも女を抱きたいというのが正直なところだけどな」
「では、カイト様が一度パスした女性に種付けしてはどうでしょう?」
「うーん…それはなあ…」
「年齢という点ではふさわしい女性なら多くいますが」

 確かに、それは俺の溜まった性欲を吐き出す最も簡単な方法だ。
 だが、俺は好みの女しか抱かない。
 種付け師たるもの女性の選り好みをするなという国の指導など、俺の知ったことではない。
 抱く女は自分で決める。そしてそれはアイルもよく知っている。

「やっぱりそれは俺のポリシーに反するな」
「そうですか…」
「まあ、まだまだ可愛い子がわんさか隠れてることはわかってるんだ」
「その…では……」
 アイルの決意を込めた瞳が俺を見据える。
「わ、私が相手では、だめでしょうか……」
0447流れSS書き2013/07/13(土) NY:AN:NY.ANID:iIAw06d5
  4.
「なに?」
「で、ですから、私でよければ……」

 俺はアイルを見た。
 顔も体も、もちろん申し分ないが…

「やめておけ」
「ど、どうしてですか!それとも、やはり私では不足でしょうか」
「そういうわけじゃない」
「で、ではなぜっ」
「じゃあ聞くが、男性経験は?」
「あ、ありません…」
「だろ。こんな所で安売りするな」
「私はカイト様にお仕えする身、処女を捧げることはむしろ本望ですっ!」
「……」

 俺は無言でアイルに近づき、その腕をつかまえる
「あっ…」
「知っていると思うが、俺の抱き方は少々乱暴だ。それでもいいのか?」
「もちろんです」
 間髪を入れずアイルは答える。決して視線をそらすことなく。
「途中でやめますは認めないからな」
 
0448名無しさん@ピンキー2013/07/14(日) NY:AN:NY.ANID:nncJ4eSn
ん?終わり……じゃないよね

細切れにせずにキリの良い所までちゃんとやって欲しい
せっかく面白そうなのにもったいないよ
0449流れSS書き2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:KlWHHjW/
すみませんでした。
一気にラストまで書き終えましたので全部投下します

  5.
「で、では…」
「ああ」
「う……くっ……」
 アイルがあお向けになった俺の上にまたがり腰を落とそうとする。
 そろそろと腰を動かしていると、ようやく入り口がモノの先端を捉えた。
「ぁ……」
「どうした、ずいぶん焦らすな」
「こ、ここで良いのですか?」
「ああ、そうだ」
 俺の返事を聞くとアイルは一瞬の躊躇の後、その体勢のまま腰を落としていく。
「くうぅっ…うぅぅっ…」
 懸命に接合を果たそうとするが、なかなか穴には入っていかない
 前戯で十分濡らしてやったとはいえ、所詮は処女だ。
 一般人男性の平均よりも一回り、いや二回りは大きい俺のモノがそう簡単に入るわけがない。
(まあ、そうだろうな…)
 俺はアイルの腰をつかまえる
「あっ…なにをっ…」
「そのままにしておけ」
 そう言って、アイルの腰を力づくで落とすと同時に、下から腰を突きこんだ。
「うああああぁぁぁぁっっ!!」
 処女膜から何からを裂きながら俺のモノがアイルの中に潜り込み、あっという間に最奥に到達した。
0450流れSS書き2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:KlWHHjW/
  6.
 アイルは俺の胸に両手をつき、はぁはぁと肩で息をしている。
 ほぼ全体重が俺に乗っかっていることになるが、そんな事もすらも考える余裕はないようだ。
(仕方ないな…)
 俺は上半身だけ起き上がり、アイルの両手を背中にまわすよう導いてやる。
 必然、アイルは俺にしがみつくような格好になった。
「はぁっ……はぁっ……」
 苦しそうな吐息がもれる。
 瞳には涙が浮かんでいた。
「痛いか?」
「はぁっ…はぁっ…だいじょうぶっ…ですっ…」
「泣いてるのか?」
「すみませんっ…無様な姿を…」
「いや、十分かわいいぞ」
「うっ…動きますっ…」
 ぎこちなく腰を動かそうとするアイルを、俺はぐっと制止する。
「あっ…」
「無理するな」
「でっ、でもっ…」
「まあ、お前がアイルでなければ好きにやってるところだけどな」
「すっ、すみませんっ…はぁっ…はぁっ…」
 ホッとしたように、容赦なく俺に体重を預ける。
 しばらくそのままの体勢だったのが地味に俺に体力を消耗させたということは黙っておいてやろう。
0451流れSS書き2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:KlWHHjW/
 7.
「も、もう、だいじょうぶです」
「そうか。じゃあ動け」
 俺は再びあお向けの体勢に戻る。
「は、はいっ…」
 多少の知識はあるのだろう。
 アイルはぎこちなく腰を動かし始めた
「くっ…あっ…ああ…ぅはぁっ…」
 苦痛と甘さの入り混じった声が俺の耳を楽しませる。
「あ、あの…これで良いのですか?」
「アイルはどう感じている?」
「よくわかりませんが…その、痺れてます…」
「そうか」
「あの…こうしていれば…良いのですか?」
「……」
 仕方がないとはいえ、アイルの動きは単調でイマイチだ。
 いい事といえば鍛えられているからか締まりがいい事ぐらいだろうか。
「もう少し早く動けるか?」
「が…頑張ります…」
「それから、リズムも適当に変えろ。不意を突かれたりするほうが気持ちいい」
「は…い…」
 アイルは素直だ。
 不慣れな動きながらも必死に俺のリクエストに答えようとする。
 そんな健気な姿を見ていると俺のほうも少しずつ興奮が高まってくる。
「そろそろ出すぞ」
0452流れSS書き2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:KlWHHjW/
  8.
「は、はい……あ、あの……中にですか」
「中と外とどっちがいい?」
 一応聞いてみるが、もちろん外に出すという選択肢など有り得ない。
 もし外と言ったら、逃げられないよう押し倒して無理やり中出しするつもりだったが…
「な、中に…お願いします」
 できる女だ。
 俺のことをよくわかっている。
「よし、いい覚悟だ」
 アイルの望みにこたえるべく、俺は射精のための動きを始める
「あっ…ああっ…ひあぁっ…!」
「望み通り中に出してやる」
 そして、数十回ほど奥を強く突いてから、アイルの中に大量の精液を流し込んだ
「うあぁぁぁぁぁ……」
 アイルは俺の射精が終わるまで、ずっと俺を抱きしめていた
0453流れSS書き2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:KlWHHjW/
  9.
 そして…
「はぁ…はぁ…あの…これでよろしかったでしょうか?」
「ああ、よく頑張ったな。これからも相手をしてもらう」
「あ、ありがとうございます」
 アイルはやり遂げた顔で俺のモノを抜こうとする
「何をしている?」
「あの、終わったのでは…」
「馬鹿をいうな。俺が1回で満足しないことなどアイルが一番よく知ってるだろ」
 俺は繋がったままアイルをベッドへと押し倒す。
「えっ、あ、あぁぁぁっ!」
 そしてそのまま、激しく腰を前後させた。
「ひいぃぃっ!やあぁぁっ!」
 アイルは先ほどとは比べものにならないほどの大きな喘ぎ、いや悲鳴を上げた
 だがもちろん俺の責め止まらない。
 最初にも言ったが、このところ満足に女を抱けていないのだ。
「さっきは初めてだったから自由にやらせたが、今回からは本番だ。俺の好きにさせてもらうぞ」
「あぁぁ!あぅぅっ!ああぁっぁぁぁぁっ!」
 アイルは力なく、俺の攻めを受け続ける
「ああぁっ!だめっ!止めてくださいぃっ!」
「甘えるな」
 アイルの懇願を無慈悲に却下して。
「最初に言っただろ、俺の抱き方は乱暴だと」
「うううっ…うああああぁっ…ひああぁぁっ!」
 そのままアイルの体を堪能し続け、体位を変えて3度中出しした
0454流れSS書き2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:KlWHHjW/
  10.

   1ヵ月後 −one month later−
「カイト様、お疲れ様です」
「まあ3人ぐらいならなんて事ないさ」
 天気は快晴、気持ちいいほどの青空。
 少し前の状態が嘘のように、最近は次々に女の子が運ばれてきて忙しい限りだ。
 優秀な遺伝子を残すため、今日も俺は身を粉にして種付けする。
「それにしても最近は、獲得捕虜が多すぎて困りますね」
「そうか?多いにこしたことはないじゃないか」
「そ、それはそうですが…」
 アイルは恥ずかしそうに俯いている
「その…最近カイト様に呼ばれることが少なくて…」
「ああ…」
 確かに、最近アイルを抱いていなかったな…
「すまなかった」
「あっ…」
 俺はアイルを抱き寄せる
「今日からまた毎日のように可愛がってやるから許してくれ」
「しかし、それでは種付けのほうに支障が…」
「アイルは別腹だ」
 俺はアイルに優しくキスをする
「んっ…カイト様…」
「ただ、俺の抱き方は少し乱暴だ。覚悟しておけよ」
「っ……はいっ」
                                完


というわけで途中サボってしまいましたが以上です。
感想とか批評とか要望とか頂けたら嬉しいです
0455名無しさん@ピンキー2013/07/15(月) NY:AN:NY.ANID:zZO7tnVv
GJ

しかしあれだな
従者には溢れる可愛げがあるのは良いよね
0456名無しさん@ピンキー2013/07/16(火) NY:AN:NY.ANID:PUDmlgVQ
gjです

アイルちゃん健気かわいい
他の女性に種つけしてる間も彼女はそばに控えてるんだろうか
0457ニート様の32013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
投下します

6レス予定

 本番なし
 微スカ……かもしれない
0458ニート様の3 1/62013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
今日はとても天気が良い。
真っ青な空には綿菓子のような雲がいくつか浮いている。
こんな日に外に出ないのはもったいないことだ。
わたしはフルールお嬢様と散歩をしている。とは言っても屋敷の敷地内ではあるが。
手をつなぎ、他愛のない話をし、歌を歌ったりしながら、春の花が咲き乱れる庭園を進む。
そして、わたしたちの後ろからもう一人。普段はテラスにすら出ようとしない引きこもり
の彼だ。
「叔父様! セドリック叔父様ー! 」
彼女は立ち止まり振り返ると、少し遅れていた彼を手招いた。呼ばれたことに気がついた
セドリックは、少しだけ歩みを速め、かわいい姪の隣へやってきた。
「叔父様も手をつなぎましょう」
差し出された小さな手を見て、彼は頬をゆるめた。いつもとわたしが目にするのとは違い、
裏や下心のある黒い笑顔ではない。
セドリックがお嬢様の手を握り返し、わたしたちはまたゆっくりと歩きはじめた。
「庭師に『おひさしぶりですね』って声かけられちゃったよ。そんなに長く外に出て
なかったっけ」
「わたしが来てからは初めてではないですか?」
えっ、と彼が声をあげる。
「そんなに? もう半年くらい経ってるだろう?」
半年も姿を見なかったのだから、その庭師からしてみれば「おひさしぶり」どころか
「生きていらしたのですか」と言いたいところだったのではないだろうか。
「たまにはこうやってお日様の光を浴びないと駄目ですよ、叔父様」
姪にまで責められている。少しは反省しているのか、それとも適当に聞き流している
のかは知らないが、「わかったよ」と彼はうなずいている。

しばらく歩くと、目的の場所に着いた。広い庭園の端に作られた、小さな東屋だ。
四本の白い柱にドーム型の屋根が乗っている。その屋根の下にはテーブルとベンチがあり、
ここで休憩したり庭を眺めたりできるようになっているのだ。
わたしはバスケットを開け、中の物をテーブルの上に並べはじめた。その間、セドリック
とお嬢様は庭を眺めながら楽しそうにお喋りをしたり、しりとりなどをしていたようだ。
「さあ、準備ができましたよ、お茶にしましょう」
二人が同時に振り返る。こうして見ると、この二人は良く似ている。特に目元が、優しげ
に少し下がった目尻とくっきりとした二重まぶたが似ているように思う。これは
オーベール様──二人の兄であり父であり、わたしの主であるあの方の特徴でもある。
血が繋がっているのだから似ているのは当たり前だ。しかし、体格のせいか輪郭のせいか、
あるいは性格のせいか、雰囲気は随分と違って見えた。
もう少しオーベール様を見習ってしっかりと大人の男性らしくしていてくれたなら、
もしかしたら少しくらいは好きになっていたかもしれない……。と、ここまで考えて
馬鹿馬鹿しくなった。たとえそんな感情があっても、わたしとセドリックとでは身分が
違う。彼だってそのことを理解しているから、好きだの結婚しようだの、冗談として
簡単に言えるのだ。大国の大貴族と辺境の小国の平騎士では釣り合うはずも無い。いや、
今は騎士ですらなかった……わたしの国は、故郷はもう……。
0459ニート様の3 2/62013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
「シビラは甘い物が好きなんですね」
スコーンに生クリームを乗せようとしているわたしの手元をじっと見ながら、
フルール様が訊いてきた。その焼菓子には既に蜂蜜がたっぷりとかけられている。
対して、若者と少女の前の皿の上のそれは、自分のより随分と控え目だ。つまり、
よく考えなくてもかけ過ぎだということだ。
「この国は菓子の種類も豊富ですし、乳製品も蜂蜜も美味しいですからね」
恥ずかしさのあまり言い訳じみた返答をしてしまった。表情には出さなかったつもりだが、
セドリックがフッと鼻で笑う音が聞こえてきてムカっときた。青筋が浮いてないだろうか。
「シビラの国ではお茶の時間は何を食べていたの?」
「そもそもお茶の習慣がありませんでしたが……小さい子供たちのおやつには生の果物を
出すことが多かったですね」
「南国だからフルーツは豊富なんだな」
セドリックが補足してくれたので、その通りですとうなずく。
「まあ、毎日フルーツが食べられるなんてうらやましいです」
「でも焼菓子は硬いビスケットしか無かったんですよ、ケーキやタルトももちろん
ありませんでした」
少女は途端に残念そうな顔になった。
「それは困りますね……」
それを見てセドリックが遂に声を出して笑った。
「ははは、自分だって甘い物が無いと駄目なんじゃないか」
「叔父様だって、夕食後のデザートが入らなくなるのは嫌だからなんて言って、食事を
残したりするではないですか!」
今度はわたしが笑う番だった。だって、まだ十にも満たない少女に言い返されて、「そんな
こと言ってないよ」と口を尖らせているのを見てしまっては、笑うしかないだろう。

「そういえばシビラの国のこと、フルールは全然知りません。どんなところですか?
お父様やお母様はどんな方ですか?」
「えっ」
思わず、菓子を口へ運んでいた手を止めてしまった。フルール様がきょとんとして首を
傾げ、こちらを見上げている。
一瞬の後、セドリックが彼女にちょっかいを出した。
「おっ、フルールは食べないのか? 僕が手伝ってやろう」
少女の皿に手を伸ばし、菓子を盗む真似をする。
「違います! 今から食べるから大丈夫です!」
たった今の沈黙が嘘であったかのように賑やかになった。
彼の行動は、かたまってしまったわたしを気遣ってのことだろう。わたしに自国のことを
話させるのは酷だとでも思ったのに違いない。その気遣いは有難いことだった、だけれども。
0460ニート様の3 3/62013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
「眠ってしまったのか」
「はい、かなり歩かれたのでお疲れだったようで」
どこからが敷地内なのかがわからないような広大な庭園をそこそこ長い時間歩き回った
上に、甘い菓子と甘いお茶で満腹だったのだ。子供が眠くならない道理など無かった。
帰りの道中は目をこすり、何度もあくびをしながらだった。
屋敷に帰り着くと、今にもその場で眠りこんでしまいそうだったお嬢様をどうにか着替え
させた。ベッドに寝かせるとあっという間にすやすやと寝息をたてはじめた。
そして今わたしは自分も着替えようと自室に戻って来たところだったのだが、何故か
そこにはセドリックが待っていた。
「今から着替えますので出て行ってもらえますか」
「む、使用人の分際で僕を追い出すのか」
そう言うと、彼は後ろからわたしに抱きついた。
「フルールのお昼寝の間は僕の相手をしてもらうよ」
首筋に唇を這わせながら、囁いてくる。
「やめてください昼間っから」
乳房をつかもうとする右手を払いのけ、尻を撫でていた左手をつねりあげた。
痛いじゃないか、と文句を言う彼を無言でにらみつける。
「そんな態度をとるのか。さっき助けてやったのに」
……あの時彼がお嬢様の気をそらしてくれなければ、わたしは他国との戦争で消えて
しまった故郷の話をしなければならなかった。それはわたしが辛いだけではなく、
フルール様がショックを受けるだろう。地理や歴史の勉強もいつかはしなければならない
が、彼女はまだ幼い。今はまだその時期では無いはずだ。
だからセドリックの機転には感謝している。
わたしは抵抗をやめた。
「いい子だね、良くしてあげるからね」


机に腰を掛けさせられ、脚を開かされ、わたしは到底人には見せられない姿で目の前の
セドリックの行為を眺めていた。
彼はわたしの開いた脚の間に顔を埋め、鼻をすりつけてみたり息を吸い込んでみたり
している。
「そのような不浄な処を嗅いで何が楽しいのですか、高貴な方のなさる行為では
ありませんよ」
彼は目線を上げもせず、答えた。
「自分の身体の一部を不浄だなんて言ってはいけないよ」
「しかし」
窓から見える外は相変わらずいい天気で気温も高めだ。その中をゆっくりとはいえ長時間
歩いていたのだ。背中も脇も、もちろん彼が顔を寄せている箇所も、じっとりと汗を
かいていた。
0461ニート様の3 4/62013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
わたしの言いたいことに気がついたらしく、彼は先回りする。
「汗臭い方がかえって人間らしくて好きだ」
言いながら、脚の付け根を下着との境に沿って、舌先でつう、と撫で上げた。
「……!」
ぞく、と震えが走った。声を出さないために、わたしは口を引き結んだ。
「みんなここから生まれて来たんだ。不浄だなんて言ったら罰があたる」
「わたしは子供を産んだ憶えはありませんが」
彼はちらりと目を上げ、わたしの顔を一瞥した。
「……君のその、生真面目というか糞真面目な言葉の捉え方は嫌いじゃない」
どうやら馬鹿にされている。わたしはこめかみがピクピクとひくつくのを感じた。
そんなわたしの様子など気にも留めない風に、彼は続けた。
「君もそのうち産むんだよ、シビラ」
適当なことを言ってくれる。故郷に暮らしていた頃からそのような縁には恵まれて
いなかったが、今は更に縁遠くなってしまっているだろう。こんな汚れた者など、誰が
もらってくれるものか。
「ああ、大分濡れてきたね」
そうつぶやくと、下着の上から敏感な箇所を刺激し始めた。
「ひゃぁん」
喉から間抜けな声が吐き出され、ネガティブな思考は一瞬にして吹き飛んだ。
「良い反応だ」
それだけ言うと、彼は再び愛撫を始める。薄布ごと突起を唇で挟み、かと思えば舌で
小刻みに突つき、その次にはゆっくり時間をかけて舐りあげた。
「あ、やっ、だめっ」
指が下着の中に侵入してきた。入り口を撫でるように往復し、ぬるぬるとした体液を
その指に絡ませていく。
「駄目? こんなになってるのに。ほら」
浅く出し入れしてくちゅくちゅと音をたてたかと思うと、すぐにその指を引き抜いて手を
ヒラヒラと振った。わたしの目の前に突き出し、濡れて光る指を見せつけてくる。
自分の下半身のだらしなさを目の当たりにして頬が熱くなる。悔しくて顔を背けると、
彼はその反応に満足したのか、愉快そうに笑みを浮かべた。

再び指が入ってくる。
身長はわたしとそれほど変わらないのに、手はひとまわり大きい。もちろん指もその分
長い。
その長い指が、自分では届かない深い所を掻きまわす。激しい動きではなかったが、
弱い部分をじっくりと攻められて、身体が熱くなる。声を出すまいと堪えても、ため息と
共に小さく漏れてしまう。机の上に突いた手がぶるぶると震え、今にも身体を支える
役目を放棄しそうだ。
「んっ……あっ、い、いっ……!」
「もうイってしまいそう?」
わたしは言葉で答えられず、首を激しく左右に振った。でもそれは嘘だ。もう我慢
出来ない。こんなに簡単に達してしまうなんて、彼はどれだけわたしの身体を知り
尽くしていると言うのか。あるいはただ単にわたしが淫乱なだけか。
「あっ、だ、だめ! もう──!」
視界が白く飛んだ。わたしはあっけなく絶頂してしまったのだ。
0462ニート様の3 5/62013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
気が付くと、わたしは先ほどと同じ姿勢で机の上にいた。意識が朦朧としていたのは
ほんの一瞬だったらしい。
「イく時にものすごい力で締め付けてくるね。食いちぎられるかと思ったよ」
下品な冗談に反論する気力も無い。わたしには睨みつけるくらいしか出来ることは
無かった。
「そんな顔されると、もっと虐めたくなる」
入ったままの指が、再び動き出した。同時に口唇での愛撫も再開する。
「や、あああ! いやっ、まだ、あっ」
達したばかりの身体に痺れが走る。中を擦られ、外を吸われ、わたしの身体は
びくんびくんと痙攣した。腰が浮く、脚が震える。
しかしながら、彼は愛撫をやめようとはしない。再び訪れる快感に、わたしは身体を
横たえて休むことも許されない。
目を固く閉じると、目の前にちかちかと星が舞って、身体がふわと浮いたような気がした。
またイってしまう?
しかし、わたしを絶頂へと押し上げようとする波の中に、別の感覚が混じりだした。
この感覚はよく知っている、これは──尿意だ。
「あっ、だめっ、止めて! お願い!」
「ん? どうした」
切迫したようなわたしの喘ぎに、彼は顔を上げた。しかし指の動きは止めない。
「おねが……あっ、行かせて、ねぇ!」
「大丈夫だって何度でもイかせてあげるよ」
掻きまわされる。水音はますます激しくなる。
「ちがうの! ね、御手洗い、行かせて! 」
「!」
彼がほんの一瞬、動きを止めた。

「わかった、いいよ」
良かった。このまま続けられていたら、とんでもない醜態を晒しただろう。ほっとした
わたしが安堵のため息をついたその時だった。
彼が指の抽送を再開したのだ。
「あんっ」
思わず甲高く喘いでしまった。
更にもう片方の手が陰核を捏ねはじめる。それは舌先より乱暴で、痛みを感じる一歩手前
の強い刺激だった。
「あ、なんで!?、や、やめ……!」
抗議をしようにも、まともに喋ることも出来ない。両の手から与えられる刺激によって、
強烈な快感と尿意が押し上げられる。
「いいよ、ここで出して」
「うそっ、なに言って……ああっ」
無茶苦茶な提案を聞いてわたしは震えたが、それが恐怖からなのか怒りからなのかも
わからなかった。あるいはただ単に快感によって身体が震えただけなのかもしれない。
「ゆか、よごれます、やっ、ダメぇ!」
「大丈夫、全部僕が受け止めるから」
うけとめる? 何を? どうやって?
声にならないわたしの疑問をどう察知したのか、彼は小声で、しかしはっきりとこう
答えた。
0463ニート様の3 6/62013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
「君のおしっこを、僕の口で」

頭の中が真っ白になった。
「君のなら汚くないはず」だとか「新しい世界が開けるかも」だとか、意味不明な理由を
述べていた気がするが、わたしはそれどころでは無かった。
抵抗しようにも感じすぎて身体に力が入らない。机のへりをつかんでいる手を緩めたら、
一気に決壊して漏らしてしまいそうだった。
「ああ……! そこ、いやっ、きもちいいのぉ!」
「あー、ここヒクヒクしてる、もう限界かな?」
わたしの両脚の間から楽しそうな声が聞こえてくる。
もう駄目だ。我慢出来ない。
わたしは快楽に抗えず、諦めて羞恥も尊厳も放り出しそうとしていた。
その時だった。
わたしの身体が勝手に動いた。動かしたのは最後に残っていたほんの少しの理性かも
しれない。それとも無防備な姿を見せたくないという本能だろうか。
とにかく全ては無意識だった。
無意識で右足を曲げ伸ばし、無意識で足の裏が彼の肩を押す。無意識でその足を振り上げ、
無意識でかかとを彼の脳天に叩き込んだ。
ドサリと崩れ落ちるセドリック。目を回している彼を見て、わたしは我に返った。
机から飛び降りる瞬間、赤い色がわたしの目の端に映った。多分鼻血だ。なんてことを
してしまったんだ。主(の弟)に暴力を振るうなんて!
しかしわたしには時間が無かった。
「後で手当てします!」
スカートの裾を整えながらそう叫んで部屋を飛び出した。


「申し訳ありません……」
顔やら服やらに付いた血液を拭いながら、わたしは謝罪した。もし打ち所が悪かったら、
鼻血では済まなかっただろう。
「いや、僕も悪かった」
セドリックは大人しく手当てされながら、わたしを見上げた。
「調子に乗り過ぎた。君が悦んでいるのか、それとも本気で嫌がっているのかを見極め
られないなんて……ごめん」
「セドリック様……」
二人の力関係を考えれば、どんな目に合わされても文句は言えないはずなのに……優しい
人だ。わたしが普段生意気な口をきけるのも、優しい彼がそれを許すのが分かっている
からだ。
「ああ、でも」
「はい」
「君の気が変わったら、いつでも飲んであげるからね」
鼻に脱脂綿を詰めたままそう告げる彼の顔には満面の笑み。
「一生変わりませんよ……」
やっとの事でそう返答したが、脱力してしまったわたしの声は、か細く力無いものだった。
0464ニート様の32013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:pXSYolkp
終わります

では皆様おやすみなさい
0466名無しさん@ピンキー2013/07/20(土) NY:AN:NY.ANID:cKOCbGXF
GJ!! シビラさんの過去がだんだん分かってきたねー
この主従なんだかんだで仲いいのに
肝心なところでいい雰囲気をぶち壊すニート様が流石すぎて笑うwでも萌えるww
0467名無しさん@ピンキー2013/07/22(月) NY:AN:NY.ANID:qQqPRgPF
やっぱり女を従える男たるもの真性の変態でなくてはいかんな
0468名無しさん@ピンキー2013/07/27(土) NY:AN:NY.ANID:rcRynChm
優しい人だ・・・とか言い始めるなんて
ヒロインこのままDVの被害者並みに落ちていきそうだなw
0469名無しさん@ピンキー2013/08/10(土) NY:AN:NY.ANID:fX44rF+4
DVの被害者とか適切な表現過ぎでワロタw
だがそういう関係好きよ

女は従順なのが宜しい
0470カイト×アイル22013/08/14(水) NY:AN:NY.ANID:ajxpIdvp
 はじめに、今回は短いです

 1.
「うっ…」
 仰向けになっているカイトの股間からは、凶悪な大きさのモノが隆々とそびえている。
 アイルはその頂点に狙いを定め、ゆっくりと腰を下ろす。
「あっ…いっ…痛っ…」
「無理するな。ゆっくりでいいからな」
 カイトがアイルを抱くのはこれがまだ3回目。
 アイルは痛みに耐え必死に腰を下ろすが、カイトのモノを全て飲み込むことがなかなかできずにいる。
 まあ、そんな姿もカイトの目を楽しませているわけだが。
「んっ……くっ……ま…まだ…?」
 カイトはアイルの手をつながっている部分へと導き、自らの手で余っている部分を確認させる
「う…そ…まだ…こんなに…」
 なおも必死に腰を下ろそうとするアイルをカイトが手でそっと静止する。
「今のアイルならこれだけ挿れることができたら十分だ」
「で…ですが……」
「この前よりも進んでるぞ。まあ無理せず少しずつ頑張れ」
「は、はい…私…頑張ります…だからっ…」
「よし、動くぞ」
「あっ…あああっ!」
 カイトはアイルが言葉を紡ぐ前に勝手に注挿を始める。
0471カイト×アイル22013/08/14(水) NY:AN:NY.ANID:ajxpIdvp
 2・
「んんっ…あっ、ああっ…」
 カイトの動きに合わせて、ベッドのスプリングがギシギシと揺れる。そして、アイルの身体も。
「アイルも自分なりに動いてみろ」
「えっ…ひあっ…」
 カイトの突き上げにアイルはまったく動くことができず、ただマグロ状態となってしまう。
「いいかアイル、いい女の条件にはベッドのテクニックも必要だ」
「テ…テクニック…とはっ…ひあっ!」
「俺を楽しませるように腰を動かすとか、中を締め付けるとか」
「はっ…はいっ…いいいっ…」
 言われたとおりしようとアイルはとりあえず腰を動かしてみるが、残念ながらカイトに快感を与えるものには程遠い。
「そ、そのっ…どうでしょうかっ…くぅっ…!」
「うーん……まあ頑張ってくれてるのはわかるが…」
「ううっ…すみませんっ…どうすればいいのかっ…ああっ…!」
「それはアイルが考えろ」
「ひうっ…すみませんっ…」
「次までの宿題だ、アイルは優秀な女だから期待してるぞ。まあ今日は一方的に気持ちよくしてやる」
「はいっ…ん、あうっ…んっ…んんっ…!」
0472カイト×アイル22013/08/14(水) NY:AN:NY.ANID:ajxpIdvp
 3.
 いつのまにか体位は正常位へと移行し、アイルはカイトの下で責めを受けるだけとなった。
 カイトのモノがおかまいなしにアイルの中を行き来する
「はうっ、うっ、あうぅっ…!」
 ぐりぐりと奥を突くと、アイルは期待通りの大きな声をあげる。
「ああっ…カイト様のっ…きついっ…はうっ…!」
「うむ。俺のモノは凶暴だからな」
「だ、だめっ…ですっ…奥にっ…深すぎっ…てっ…はあぁっ…!」
 アイルは既に息も絶え絶えといった感じだ。
 そんな様子を確認してカイトはスパートに入る
「ああぅっ…だめっ…だめっ…はああっ…!!」
「よし、いくぞ」
 短く宣言して、たっぷりと中に射精した。
0473カイト×アイル22013/08/14(水) NY:AN:NY.ANID:ajxpIdvp
 4.
「あ……」
 目が覚めると、私はカイト様の胸に抱きとめられているのがわかった。カイト様の温かい体温を感じる。
(カイト様…寝てるんだ…)
 キレイに整った寝顔は子供のようで母性本能をくすぐられる。
(カイト様…)
 カイト様のお腹にそっと触れてみる。無駄な脂肪はなく、引き締まった腹筋が寝息に合わせて前後する。
 そして、そのまま手をそっと下方へと移動させる…
(これが…)
 少し前まで、私の中を行き来していたもの。
 今はもちろん力なく萎えた状態だが、それでいて手に余る大きさとどっしりとした重量感。
 すやすやと寝息を立てるキレイな顔からはとても想像できない…
(やっぱり、すごい…)
 改めて感じるカイト様の逞しい体。アイルの手も少しずつ大胆な動きになって……
「…ん……」
(っ…!)
 突然のカイトの声にアイルは慌ててその手をカイトから離す…!
「ん、アイル、起きてたのか…」
「カ、カ、カ、カイト様!?」
 ば、ばれた…?
 心臓ばくばくのアイル。
「んん、何か変な夢見てたなぁ…」
「へ、変な夢ですか?」
「ああ。なんかアイルにべたべた抱きつかれる夢だった」
「な、なるほど…で、でも、カイト様に夢に出られて嬉しいです、あははは…」
「まあ現実とはキャラが違ったけどな」
「そ、そうですよ、あははは…」
「まだ眠いな…おやすみ」
 そう言ってカイト様は再び寝息を立てはじめる。
 完全に寝てしまったことを確認してから、そっとつぶやく。
「好きです、カイト様…」
 そして、再び、その体をカイト様に預けて……
「ずっと、傍に、いさせてください…」


以上です。ありがとうございました。
3の構想もなんとなくできてるので、近いうちに投下します
0475名無しさん@ピンキー2013/09/19(木) 21:00:52.31ID:zvoIASRf
(´-`).。oO(という夢だったのさ
0476名無しさん@ピンキー2013/09/20(金) 12:36:40.31ID:VwPBTnFB
ニート様待ち
0477名無しさん@ピンキー2013/11/01(金) 15:57:53.56ID:WA1Q1MZy
かわいい従者が優しく起こしてくれたらがんばって仕事行く
0478ニート様の42013/11/02(土) 00:46:26.58ID:FzIQ9/o4
投下します

10レス予定
男の娘くずれ注意
0479ニート様の4 1/102013/11/02(土) 00:50:24.49ID:FzIQ9/o4
今日の仕事が終わり、私は自室に向かっていた。
いい一日だった。
だって何も変わったことが起こらなかったんだもの。平穏無事とは素晴らしい言葉だと思う。
いつも私を振り回すあいつも現れなかった。私は彼にペースを乱されることなく一日を
終えたのだ。

とにかく、あとはベッドに潜り込んで眠るだけだ。
軽い足取りで長い廊下を進む。あの角を曲がれば女性の使用人の寝室が並ぶ一画で、
その中に私の部屋──ありがたいことに個室をあてがわれている──がある。

いよいよその角に差し掛かった時、その先から人の気配を感じた。
私はなんとなく嫌な予感がしたので、身を潜めそっと様子をうかがった。私の部屋の前に
メイドが立っている。

この時間、近くの部屋を使っている若いメイドたちはもう休んでいるはずだ。なのに
扉の前の彼女は、寝間着ではなく制服、いわゆるメイド服を着ている。私に何か用が
あるのだろうか。
しかしこのメイド、……誰だっけ? 見覚えが無い。
年は私と同じくらいに見える。色白で整った顔立ちだが、肩までの黒髪が顔の半分を
隠している。年配のメイド長が見たら「髪はきちんと纏めなさい!」と叱られそうだ。
メイドは腰を屈めてドアノブに顔を近づけている。どうやら鍵穴を覗こうとしている
らしい。不審な行動に眉をひそめながら、次は何をするのかと見守る。今度は扉に
耳をくっつけている。聞き耳を立てているのか。
どう考えても怪しい動きだ。使用人に変装して忍び込んだ盗賊だろうか。だが盗みを
働くなら主たちの寝室や宝物庫を狙うのではないだろうか。
ともかく、この不審な女を捕らえよう。女は耳を扉に貼り付けるために向こうを向いている。
私は足音を立てぬようにそろりそろりと彼女に忍び寄った。
間抜けな侵入者は私がすぐそばまで近づいているのに気がつく様子は無い。
騒ぎを起こしてしまうと、昼間の仕事で疲れているであろう本物のメイドたちの眠りを
妨げてしまう。なので女の腕をつかむと同時に、ごく小さな声で話しかけた。

「何者だ」

ひ、と息を飲む音が聞こえた。

「ここで何をしている」

女がゆっくりと振り向いた。

「シ、シビラ……」
「!」
0480ニート様の4 2/102013/11/02(土) 00:52:30.71ID:FzIQ9/o4
私は驚きを隠せなかった。賊が私の名前を知っていたからではない。その発した声に
驚いたのだ。
これはよく知った声だ。サーっと血の気が引いていくのを感じた。私は長い廊下の左右を
見渡して誰にも見られていないことを確認すると、素早く部屋の鍵を開けて、中へ
メイドを押し込んだ。

「いったい何をされているのですか!」

私は小声で彼女……もとい彼を問い詰めた。

「なんでそのような姿なんですか、セドリック様!」


最初こそばつが悪そうにしていたセドリックだったが、すぐに開き直っていつもの横柄な
態度になった。私のベッドに足を組んで腰かけ、長めのスカートからスネ毛の生えた足を
のぞかせている。ああ気持ちが悪い。

「こんな趣味までお持ちとは知りませんでした」
「そりゃ誰にも言ってないから知らないわな」

セドリック曰く、以前から自分の部屋の中だけで時々女装を楽しんでいたそうだ。小さい
頃から色々な人に「女の子みたいに可愛らしい」と言われていたそうで、その結果女の子
の服を着てみたくなったと。10歳頃からということなので結構年季が入っている。私が
ここにやってきてからは退屈しなかったので最近はやっていなかったとも。そのまま
やめてしまえば良かったのに、なぜまた着てしまったんですかねぇ。

「だって……さっき鏡見てたら気がついたんだよ」
「はあ、何にですか」
「なんか最近顔の輪郭がゴツくなってきた」

どこがだ。子供の頃の彼を知らない私にはわからない。

「それに、ヒゲも生え始めた頃より濃くなった気がする」

これもわからない。つるっつるじゃないか。そういえば引きこもりのくせにいつも顔の
手入れを綺麗にしているのは女の格好をするためだったのか。

「だから今のうちに思う存分やっておこうと思ったんだ」
「はあ」
0481ニート様の4 3/102013/11/02(土) 00:55:16.82ID:FzIQ9/o4
間の抜けた返事をしながら私は得心した。
女と見紛うような美少年だったという彼も二十歳近くになっておっさん……もとい大人の
男性らしい外見に変わりつつある。(脳みその方も早く大人になって欲しいものだが、
それはまあ置いておく)
そうなれば女装に無理が生じてくるから卒業しなければならない。彼は決して男色の気が
あるわけではなく、あくまで可愛くて綺麗な自分が好きなだけなのだから。

「このナルシストが……」
「ん? なんか言った?」
「いいえ、何も」

思わず雑言が口をついて出たが、セドリックにはよく聞こえなかったようだ。

「それで、その誰にも見せたことのない姿のまま、何故私の部屋に遊びにいらしたの
ですか? しかもコソコソと」

彼は「あー」と思い出したかのように声をあげると、一瞬口ごもった。

「……怒らないで聞いてくれよ?」

つまり私を怒らせるような理由なのか。当然腹を立てないという確信は持てないので、
私は頷かない。
しかしこの図々しい男は沈黙を肯定だと受け取ったようだ。

「女物の衣装はいくつも持っているんだ。あ、どうやって手に入れたかは秘密だけどね」

別にそんな秘密は知りたくもない。

「だけど、未だ入手できてない物があるんだ。それが無ければ女装は完璧とは言えない。
で、君に借りようと思ったの」

本当は黙って持っていこうと思ってた癖に。

「それとは何なんですか?」
「えっとね、女性用の下着」
「……は?」
0482ニート様の4 4/102013/11/02(土) 00:58:50.91ID:FzIQ9/o4
化粧道具あたりだろうと予想していた私は、その答えを聞いて空いた口が塞がらなかった。
セドリックは呆然としている私を見て、「よかった怒られなかった」などと的外れなことを
ほざき、スッとベッドから立ち上がった。

「では早速物色させていただこう」

言うが早いか、大股で部屋の隅のチェストに向かって歩きだす。彼が引き出しに手を
かけたところで私は我に返った。

「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」

慌てて後を追って引き止めようとしたが、既に彼の手にはひらひらした何かが数枚
握られていた。そしてそれらを一枚一枚広げて吟味し始めた。

「オーソドックスな白!」
「あっ! やめっ!」
「わあ! 黒のレースだ」
「あわわ、やめてくださいって!」
「これはこの間やった時に履いてたやつか」
「わーっ! 返して、返して!」
「ガーター発見!」
「ぎゃーっ!」

セドリックは私の下着を広げては放り投げ広げては放り投げを繰り返し、私は小声で
悲鳴を上げながら床の上のそれらを拾い集めた。次々に飛んでくる布切れたちを回収する
ので精一杯で、変態の手を止めることが出来ない。

「うーん、どれもこれも魅力的で悩むな」

伸縮性の高い生地でできた膝上の靴下をびよんびよんと伸ばしながら、セドリックは
眉間にシワを寄せた。
待て、それは私のお気に入りのストッキングだ。そんな乱暴に扱われては困る。
焦った私はそれを力ずくで取り返そうと飛びかかった。
0483ニート様の4 5/102013/11/02(土) 01:01:38.60ID:FzIQ9/o4
「それ駄目ですっ、返して!」
「おっ? わっ! 危な!」

ストッキングを握る手を開かせようとしたが、紙一重でかわされる。ところが、
かわしたはずみで彼はバランスを大きく崩してしまった。あっ、と思った時にはもう
後ろへぐらついていた。

「危ない!」

反射的に彼の方へ手が伸びる。手首をつかみ、服の襟元をつかみ、倒れないように
引き寄せようとした。
が、少し遅かったらしい。
私とセドリックは派手な音を立てて床にひっくり返ってしまったのだった。

「痛たたたた……」
「大丈夫ですか!?」

床にぶつけてしまったらしく、セドリックは後頭部を手で押さえてうなっている。私は
半身を起こして上から彼の顔をのぞきこんだ。

「お怪我はありませんか?!」
「ん……ちょっと痛いけど大丈夫。それよりもシビラ、重い」
「んあっ!」

動転して変な声が出た。
倒れた時に覆いかぶさった状態になったらしい。私は仰向けになっているセドリックの
腰のあたりにまたがっていた。
屈辱的な話だが、身長では彼に少し負けているのに体重では私の方が勝っている──
引きこもりで見るからに運動不足の彼と、元騎士で今も早朝の剣の稽古を欠かさない
私とでは筋肉量が比較にならないから仕方がないけれど──。
とにかく、自分より目方の重い者が上に乗っかっているのだ、さぞ苦しかっただろう……
と心配したのに。

「女性上位か、積極的だな」
「違います!」

このセクハラ発言である。
ムカつきつつ、慌てて飛び退こうとしたのだが、それよりも早く下から腕をつかまれた。
グイっと勢いよく引き寄せられる。
もう一度彼の上にふせた私の耳に、彼の唇が近づいた。
0484ニート様の4 6/102013/11/02(土) 01:04:38.85ID:FzIQ9/o4
「僕があんまり可愛いかったからって押し倒すなんてせっかちだな」
「アホか」
「ん?」

いけない、つい本音が口から飛び出た。
しかしセドリックは意に介することなく次のセリフを放つ。

「照れ隠しとは言え酷い暴言だね。そんな恥ずかしがってるフリなんてしなくていいよ、
僕は積極的な女の子は好きだよ」
「あっ」

私が何か言い返すより早く、舌が耳朶を撫でた。背中側に回された手が腰をすうっと撫でる。
まずい、逃げないと。私は床に手を突き再び体を起こそうとした……のだが、
セドリックはそれを見越していたのか絶妙なタイミングで背骨に沿って指を走らせた。
ぞわっと全身の産毛が逆立つのを感じた。「ひっ」と小さく悲鳴を上げてしまう。

「あ、感じちゃった、かーわいー」
「ち、違います、あ、ひゃああ」

舌が耳に差し込まれた。尖らせた舌先の蠢きが音となって直接聴覚を刺激してくる。
気持ち悪さとくすぐったさと気持ちよさがないまぜになって頭が混乱してきた。
声が出そうになるが、ぐっとこらえる。隣の部屋に私の妙な声が聞こえたら、何事かと
心配して見に来るかもしれない。この状況を見られたら……どうなるのだろうか。
考えたくもない。

耳を犯されながら、いつの間にか体勢
は逆になっていた。セドリックは床に横向きに転がされた私の上にのしかかり、耳朶を
甘噛みし、首筋からうなじへと唇を這わせる。同時に腰をさすっていた手がスカートを
たくし上げて太ももを撫でまわしている。その力加減がまた絶妙で、身体の力が抜けて
逃げることが出来ない。

「んっ、くっ……ダメ、出ちゃう」
「声? 駄目だよ、我慢して」
「んんっ……」
0485ニート様の4 7/102013/11/02(土) 01:08:17.08ID:FzIQ9/o4
顎をつかまれて唇を唇で塞がれた。すぐに熱い舌がぬるりと侵入してきた。私はそれに
自分の舌を絡ませ夢中で貪った。
いくら彼がテクニシャンであろうと、ちょっと触られただけでこうやって快楽に堕ちて
しまうなんて、なんて情けないんだろう。節操無くてだらしなくて、きっと私のような
女を淫乱とか尻軽とか言うのだろう。
弱みを握られて仕方無く、なんて言い訳に過ぎない。迷惑そうなフリをして、でも本当は
振り回されて、おもちゃにされて喜んでいるのだ。

私は彼の背に回した腕に力を込めた。
唇が離れてくちゅりと唾液が鳴る。
ゆっくりとまぶたを開くと、彼と目が合った。
そういえば今のセドリックはメイドだった。元々が色白だから気がつかなかったが、
よく見ると薄く化粧までしている。口紅は剥げてしまっているが。今から女の姿のままの
彼と行為に及ぶのか……、妙な気分だ。しかし倒錯的なこの状況に高揚もしている。頭の
中が蕩けているせいで、彼が妙に色っぽく見えて鼓動が速くなる。

下着に手をかけられた。

「腰を浮かせて」

私は頷いて言う通りにする。
それはするすると下ろされてあっという間に足から抜き取られた。

「あ、もう準備万端。ぐっしょり」
「言わないでくださいよ、そういうの……」
「だって脚なでなでしただけなのに」
「…………馬鹿、あっ」

またひっくり返されて、今度はうつ伏せにされた。彼は私の腰を抱いて引き上げる。
どうやら四つ這いにしたいらしい。何でもいいから早くどうにかして欲しいので大人しく従う。

「上はきっちり着てるのにお尻だけ出てるのって悪くないね」

尻肉をぐっとつかまれる。中から溢れたものが内腿を伝うのがわかった。それに気が
ついたセドリックが生唾を飲み込んだのも。
衣擦れの音が聞こえてきた。ちらりと見ると膝立ちになった彼がメイド服の長いスカート
部をまくりあげている。普通メイドには付いてないであろうモノが現れる。……そっち
だって準備万端じゃないか。
私がそれを見ているのに気がついたセドリックがにやりと口の片側をつりあげた。
0486ニート様の4 8/102013/11/02(土) 01:10:33.28ID:FzIQ9/o4
「そんな物欲しそうな顔で見ないでよ。ちゃんとあげるから」
「……そんな顔してませ、んっ……」

反りかえったモノを入り口に充てがわれた。また溢れる。
すぐにでも挿れて欲しいのに、彼は先端でなぞったり、ひたひたと音をさせたりして遊ぶ。
もどかしくておかしくなりそうだ。

「ね、意地悪しないで……」
「お、やっと本音が出たね。でもおねだりはもっと上手にしないとね。ほらお尻振って」
「……」
「ほら、どうしたの、何て言うの?」
「……ちょうだい」
「何を?」
「セドリック様の……」
「僕のをどうして欲しいの?」

後ろから顎をつかまれ無理矢理振り向かされた。彼も随分と昂っているらしく、目が
血走っている。

「挿れて……」

私はやっとのことで要望を口から絞り出した。言った後で、男性器の名称も口にした方が
良かったかしらと思ったが、セドリックは満足してくれたらしい。
すぐにそれは突き入れられた。

「ひぃっ」

ずん、と腹の奥に衝撃が走る。引きつった悲鳴が口から漏れた。いけない、隣に聞こえる。
こらえなければ。
しかし後ろから激しく突かれ、腰をつかまれて揺さぶられ、喉の奥から喘ぎが押し出され
てくる。

「あっ、やっ、おっきい、こえ、でる、でちゃうぅ」
「我慢して」
「やああ、むり、たすけて」
「仕方が無いなあ」

後ろから彼の手が伸びてきた。床に散らばっていた下着のうちの一枚をつかんでいて、
それを私の口に押し込んできた。

「うぐぅ……、う、うーっ」
「ほら、しばらく、それ、噛んでて」
0487ニート様の4 9/102013/11/02(土) 01:13:38.52ID:FzIQ9/o4
私がうめき声しか出せなくなったのを確認すると、セドリックはより激しく腰を振りはじめた。
肌がぶつかる乾いた音が繰り返され、その間には粘液が絡む濡れた音が聞こえてくる。
一番奥を何度もえぐられ頭が真っ白になる。衝撃に耐えられずに腕と膝の支えが崩れる。
私は床に腹を付け、突っ伏した状態になった。
セドリックは私が潰れてもかまわず腰を打ちつけてくる。尻に跨り上から私を犯し続ける。
私の姿勢が変わったために突き入れられる角度も変わった。初めての体位、初めての
刺激に身体がぞくぞくしている。突かれてはうめき、引き抜かれてはうめく。
気持ちいい、すごい、身体が熱い、目を開けていられない、叫びたい。

「ううーっ、ふううう!」
「いいよ、いって、あ、僕も……!」

私が達したと同時にそれは抜き去られた。尻と腿に熱い物がかかる。

「はあ、は……、いっぱい出た……。君の綺麗なお尻、こんなに汚しちゃったよ」

息を弾ませながら彼は私の尻を撫で、自分の出した精液を塗り広げた。ぬるりとした
感触は心地よいのか気持ち悪いのか、頭がぼうっとしてよくわからなかった。

そのまましばらく、私は快感の余韻に浸っていた。というか、単純に身体を動かす事が
できなかったのだが。
しかしそろそろ後片付けをしなければならない。口から唾液まみれの下着を吐き捨て、
緩慢な動作でなんとか身体を起こす。ちょっと嫌な予感がして吐き捨てた下着を見ると、
それは先程まで私が穿いていたものではなく、チェストから引っ張り出されて投げ捨て
られていたもののうちの一つだったのでホッとした。今まで自分の下半身に身につけて
いたものを口に入れるなんて、彼の下半身に口を寄せるよりも不快だ。
そういえばその彼は? 妙に静かだ。

「セドリック様?」
「あっ」

振り向いた私が目にしたのは、さっき彼に脱がされたばかりの私の下着を身につけた
セドリックの姿だった。
ちょうど穿いてしまったところだったようで、スカートをたくし上げたまま、具合を
確認していたらしい。

「何かが……はみでてますが……」
「うん、今しまおうと思っていた」

いや、私が言いたいのはそんなことでは無い。

「僕はこれが気に入った。しばらく借りる」
「えっ、あっ、ええ?」

待ってくださいと私が言うより早く、彼は部屋の扉を開き、最後に「おやすみ」と一言
残し、颯爽と去って行った。

いくら長いスカートでもスネ毛は処理した方が良いですよ、とか、もう少し小股で
歩かないと女らしく見えませんよ、とか、言いたいことは多々あった。いや、これらは
言う必要の無いことだけれど。
結局、一番言いたかった「パンツ返して」を言うことは出来ず、私は呆然としたまま一人
寒い部屋に取り残された。
0488ニート様の4 10/102013/11/02(土) 01:17:42.08ID:FzIQ9/o4
なんだろう、この悔しさは。
セドリックの最初の目的はチェストの中の下着だったはずだが目ぼしい物が無かったの
だろう、途中でターゲットを脱ぎたてホヤホヤのそれに変えた。そしてそれを得るために
私をその気にさせたのだろう。
つまり性行為は単なるオマケだ。
オマケごときに悦んで、恥ずかしい台詞を言わされたり、下着で口を塞がれたりしたのか
と思うと、ふつふつと怒りが沸いてくる。もちろんセドリックに対してだが、自分に
対してでもある。

そういえば下半身に付けられたぬるぬるをまだ拭き取っていない。ふと床を見ると脱ぎ
捨てられている男性用の下穿き。あの野郎忘れて行きやがった、と小さく悪態をつき
ながらそれを拾い上げ、尻と脚を拭った。
拭って汚れた部分が内側になるように軽く丸め、心の中で「このド変態が!」と叫びつつ
床に叩きつけた。柔らかい布なので大した音は立たなかった。
手放した物の代わりに床にある適当な下着をひっつかみ(ちなみに黒だった)、それを穿いて
ベッドにもぐりこむ。
シーツを頭までかぶりさっさと眠ろうと目を閉じた。が、上を着替えていないことを思い
出し長いため息をついた。
もういいや、明日で……。

この情けない気分を払拭するために別の男性の事でも考えようと、私は私の本当の主
であるオーベール様の顔を思い浮かべた。

「オーベール様……今日も凛々しかった……」

自然と顔がにやける。
しかしだ。
凛々しくて格好良くて男らしいオーベール様の立ち姿を思い出そうとすると、何故か
メイド服姿になった。

「……なんだこりゃ」

これは……何かの後遺症なのだろうか。さっきの出来事が思ったよりも自分にとって
ショッキングだったのかもしれない。
女装趣味というものの存在は知ってはいたが、目の当たりにしたのは当然初めてだったし、
しかもそのようなことをしている者と性行為までしたのである。脳みそに何らかの
ダメージを負っていることも考えられる。

「アホらし、本当に寝よ」

そういえば独り言も疲れが溜まっている時に出やすいのだと誰かから聞いた気がする。
私は堅く目を閉じ、羊を一匹二匹と数え始めた。その羊たちがメイドのヘッドドレスを
頭に載せていても気にしない、気にしてはならないのだ。
0489ニート様の42013/11/02(土) 01:20:03.97ID:FzIQ9/o4
終わりです

それでは皆様、良い週末を
0490名無しさん@ピンキー2013/11/04(月) 01:37:12.41ID:RX2SrANX
夜更かししてよかった。

乙乙乙!
セドリック変態すぎるけど妙に爽やかでキモくないwww
0491名無しさん@ピンキー2013/11/11(月) 22:25:57.60ID:XrXgozwx
>>489
GJです
セドリックがマジキチ変態過ぎて感動したw

>>490
そうか?
むしろ無駄に爽やかなせいで怪しさやらおかしさやらキモさやらがあらぬ方向に大爆発している気がするw

まあ、俺は大好きですがw
0492名無しさん@ピンキー2013/12/20(金) 21:36:30.35ID:p6M9JelK
ピアノにあこがれたメイドがお屋敷のホールの掃除で一人になった時につい触ってしまう
それを旦那様に見られて、触りたいのならその回数のたびに一枚ずつ脱いでいくようにと取引をする
ピアノに夢中なメイドはついに全裸に・・・・
会っている間に旦那様にも夢中になり旦那様も欲しいとかいってピアノも性の知識も教え込まれてゆく
というところまで妄想しててピアノレッスンだなこれとかおもっちゃった
0493名無しさん@ピンキー2014/01/04(土) 20:05:51.88ID:3hELCnPD
妻子ある男主人が如何にも幸薄そうな健気で儚げな女の子を権力を行使して犯すのが良い
0494名無しさん@ピンキー2014/01/16(木) 23:30:38.81ID:9jJDM4jS
保守
0495名無しさん@ピンキー2014/01/24(金) 01:33:48.83ID:G1YRnrOH
主に健気に尽くす薄幸な女従者とか萌える
0496王様×男装従者(1/3)2014/02/19(水) 12:47:22.43ID:9i328Pds
王様×男装従者です
>>317-321の後の時間軸
エロなし幕間
多分3レス頂きます

以下投下


それはずいぶんと唐突な提案だと思った。

いつも通り陛下の夕餉の側に控えて、空になった器を下げようとしていたときのこと。
ここ数日、珍しく上機嫌の続いた陛下から告げられた言葉は、私の心を冷やすものだった。

「そなたは国へ戻れ。早いほうが良い、明日にでも陣を発つように」

「……はい?」

一瞬、言葉の意味をとらえ損ねた。
理解が頭に染み入るにつれ、感情が納得できずに駄々をこねる。

「陛下、何をおっしゃいますっ……私は気付かぬうちに、失態を犯しましたでしょうか」
「そうではない。そなたは覚えているか、財務書記官付きの赤毛を」

挙げられた名は陛下と歳の近い文官で、誠実な青年のもの。
忘れるはずがない、陛下の覚えも良く、生前の兄とも顔なじみだった。

「は、はい、存じあげております。兄ともども、何かと懇意にして頂きました。でもそれが……」
「あの者がそなたを嫁にと望んでいる。城へ戻り婚礼を挙げよ」

それは陛下の気まぐれによる唐突な提案などではなかった。
機を図り周到に根回しされた上での、命令だった。

現在、戦局は友軍に有利に運んでいる。だが周囲の国は同盟を結んでおり、全て敵。
いかんせん数の差が大きすぎる。勝つにせよ負けるにせよ、終戦まではまだ何年もかかるはず。
ここで帰国してしまえば、私は陛下に会うことすらなくなるだろう。

ましてや嫁ぐともなれば、側に仕える機会など二度と無い。


「……承服しかねます」
決死の覚悟で声を絞り出したが、それは情けなく震えていた。
「何?」
陛下の声に含まれた不快げな色におじけつきながらも、私は言葉を続ける。
「せめて今回の会戦が終わるまで、それまでは陛下にお仕えさせてください」

激しやすい陛下の眉間に、深い皺が刻まれた。しかしここで引き下がるわけにはいかない。
私はまだ陛下にとって何の役にも立っていない。これでは兄の墓に会わせる顔がない。

そう言い募ると、単純な怒気に染まっていた陛下の表情が、かすかに苦い色を含んだ。
「そんな願いは聞き入れられない。そなたは支度が整い次第疾く陣を離れよ」
「私は、兄に代わって陛下のお役に……」

さらに食い下がる私を手で制して、陛下が言葉を紡ぐ。
自身の本心を覗かせるようなことは、普段絶対におっしゃらない陛下が。

「男装して、兄の名を名乗り、兵として従い、よくぞ今まで予に仕えた。
 それでも、そなたの兄には成り代われぬ。……そなたは女だ。
 女には女の幸せがあるだろう。
 望まれて嫁ぎ、子を為して、幸せな家庭を築け。それをヴァーリも望んでいるはずだ」
0497王様×男装従者(2/3)2014/02/19(水) 12:49:25.89ID:9i328Pds
陛下はお優しい。私の身のような些末事にまで、こんなにも心を砕いてくださる。
よかれと思って差配してくださったのだ。これは笑顔で受けるべき話だ。

「……それが、陛下のご命令なら。私は謹んで従います」

陛下の表情がふっとほどけた。そこに混じる安堵の色に、やはり胸はひどく痛んだ。


それから陛下と話し合い、後任の人事や帰国の手順など、細かい点を詰めていった。
結局、私は五日後に本隊と別れる北上部隊に一時編入されることになった。
最寄りの都市に着いた時点で、私は軍籍を離れることとなる。
古くから栄える大きな街だ。現在は友軍の支配圏であり、その街を拠点とする常駐の部隊もいる。
そこからなら本国までの馬車を仕立てられる。道のりもさほど危険はない。

着々と、陛下との別れの準備が進んでゆく。

「ではそのように運べ。都にもそう伝えよう」
「陛下のお心のままに。では支度もありますし、今宵は下がらせていただきます」
大まかな段取りも決まり、一礼して下がろうとするのを呼び止められた。
「しばしまて。将棋の相手を務めろ」

……ああ。陛下はやはり優しくて、残酷な方だ。
婚儀を勧めたからにはもはや私に触れないだろうに、習慣を曲げてまで遠ざける気もないのか。

残された数日を変わらず過ごせと、それが陛下の意向なら私は臣下として努力するまでのこと。
でも今は、今すぐにはできない。

「申し訳ございません陛下、今日は……無理です」
早口で言い捨て頭を下げ、私はそのまま天幕を飛び出した。


走って、走って、宿営地を抜ける。やっとの思いで木立の暗がりに飛び込んだ。
緑の匂いに包まれた瞬間視界が波打ち、溶けて流れた。溢れた涙を拭うも止まらない。
寂しくて悲しくて息が詰まりそうだ。引きつれた喉から、10年堪えた嗚咽がこぼれる。

私と陛下の思いは、どこまでいっても平行線なのだろう。
どれほど強く志を立てようと、所詮は女の身。
軍学を修めたわけでも武勲に優れているわけでもない。
私が陛下のお側にいたところで戦局に影響が及ぶはずもない。所詮私は陛下にとって、たいした役には立たないのだ。

それでも。それでも私は、側に仕えていたかった。
けれど陛下は認めてくださらなかった。ひとえに私が女だから。
せめて身をもって陛下の盾となれたらこの思いも昇華されるだろうに、それすら許してはもらえなかった。

「陛下……陛下ぁ」

服の上から胸元を探ると指先に硬い手触りがある。さらしに巻き込んだ翠玉だ。
陛下のためなら何だってすると、この石を賜った日に決めた。
誰にも弱みを見せないと、この石に誓った。
だから陛下の命に従おう。笑顔で陛下に暇を請うて、笑顔で嫁ぎ子を産もう。
そしていつの日か、子孫に囲まれ笑顔でこの世に別れを告げよう。

造作もなくできるはずだ、それが私の望みでなくとも。
陛下の意に従うのは私の喜びなのだから。

ただ、今はこの気持ちを吐き出しきってしまいたかった。
0498王様×男装従者(3/3)2014/02/19(水) 12:50:29.74ID:9i328Pds



あれに断られた瞬間には腹立たしくも思ったが、その夜は思わぬ楽しい時間を過ごした。
定時報告に来た元帥と仕官を相手に指した将棋が、ことのほか興に乗ったからだ。

「やはりヴァーリと違い、私共では陛下のお相手は務まりませんね。申し訳ございません、下手な指し手で」
それは仕方ない。将棋好きの予に付き合って、あれも古今の棋譜をかなり学んでいる。

「いや、目先が変わって面白かった。また誘うことがあれば受けてくれ」

それは本心からの言葉だ。あれと予は昔から将棋を指し合ってきたが、それゆえ互いの筋を知りすぎている。
戦場に出てからはもっぱらあれと指していた。癖の読めない相手は久々で、頭蓋は心地よい疲労を訴えている。

戦争は長引けど先が見えぬ訳でもなく、将棋の差し手には事欠かず、あれはもうすぐ望まれて嫁ぐ。
あれはきっと幸せになる。少なくとも戦場で砂塵と硝煙にまみれているよりは。
安全で安楽な、穏やかな日々を過ごせるはずだ。

だから予の気分は上々だった。士官の口からこぼれた、次の言葉を聞くまでは。

「それは光栄ですが。何かありましたか?ヴァーリの奴、泣いていたようですが」

虚を突かれ、自分の顔がこわばるのがわかる。横に控えていた元帥も、そんな予を見て目を丸くした。

「……それはまことか」
「は、はい。隠れていましたがヴァーリかと」
「どこで」
「その先の木立の陰です。すぐに仕事に戻っていましたが」
「わかった、もうよい。……今宵は付き合わせて済まなかった」

手を振って二人を下がらせ、粗末な椅子に深く座り直す。
耳障りな木のきしみに、繰り返されたあれとの時間が脳裏をよぎった。
膝に崩れる痩躯、手に馴染んだ白い肌、予をまっすぐに見る、潤んだ瞳。
唇を引き喘ぎをかみ殺し、言いつけを必死に守ろうとする従順さは思い出すだけで予の欲望を静かに満たす。

だが耳底に染みついた昔の泣き声が、心の隙間をさらに広げた。
庭園の片隅にうずくまる影の記憶が、腹の底をちりちりと焦がす。

「予に隠れて泣くなど、何も変わっておらぬでないか……」

足りない。何が足りないのか、どうすればこの焦燥が収まるのかも分からないまま欠落感に煽られ、普段自制している強い酒に手を伸ばす。

久々に、酔いに溺れたい気分だった。
0499王様×男装従者(〆)2014/02/19(水) 12:52:10.70ID:9i328Pds
以上です。
最初に書き忘れましたが3レス目だけ王様視点です。
スレ汚し失礼しました。
0500名無しさん@ピンキー2014/02/20(木) 21:42:19.65ID:3WNCc2N5
>>499
その後が気になってあれこれ妄想しておりました〜
続きが読めて嬉しいです!
陛下の誘いはマジ将棋だったんですかそうですか…。
0501名無しさん@ピンキー2014/02/23(日) 11:50:50.82ID:hV9wU94J
久々続き投下キター乙!
また続き投下楽しみにしてる

>>500いやでも本当に指してたら……
違った展開があったかもと想像させてると自分は思ったんだがw
0502名無しさん@ピンキー2014/04/01(火) 13:30:28.99ID:/EG6YwRa
0503王様×男装従者(1/3)2014/04/18(金) 07:34:43.10ID:yT+GcIFo
王様→男装従者
・従者不在
・一部王様×モブ
3レス頂きます
以下投下



食事のたびにスープが熱すぎて舌を焼く、袖襟や手巾の洗い替えがすぐなくなる。
気に入りの馬がよく調子を崩すうえ、先日はあやうく落馬しかけた。これではおちおち早駆けにも出られない。
近頃、それまで気にも留めなかった瑣末事に手を取られることが増え、食欲は無くすし寝覚めも悪い。

原因は分かっている。
危うく落馬をしかけたのは強く引いた際に手綱が切れたから。手綱が切れたのは、手入れの脂を塗り込めるのを怠っていたから。
食事の汁物が熱くて舌を焼くのも、隠しに汚れた布しか入っていないのも、気に入りの馬が調子を崩ししばらく乗れないのも。
たまにならば気にも留めないが重なるとどうにも気に障る。

近頃たびたび起こるそれらの事態を招いたのは、どうやら全てあれの不在のためだ。
予は今まで手近にいたあれに欲望をぶつけることで溜まった鬱屈を晴らしていたと思っていたが、それだけではなかったらしい。
あれが予の身の回りに気を回し、様々を予の気に入るようにあらかじめ取りはからうことで、心身の負担は軽減されていたようだ。
それを自覚して心の据わりが悪い。これではまるで依存ではないか。己の弱さに腹が立つ。

――王たる者、軽々しく喜怒哀楽を露わにするものではない。
幼き頃より父王に仕込まれ、そうあるべく振る舞ってきたが、押さえるのも隠すのも一番の不得手は瞋恚。
一人笑いの癖は手で隠すことを覚えた。哀しみは受け流すことを学んだ。
だが怒りだけはまだもてあましてしまう。他者に対するものも、己に対するものも。
冷たいしこりとなった思いを持て余す、それすら予の未熟を突きつけてくる。


思うに任せぬ事々に酷く気分がささくれ立つので、気晴らしに街に出て女を買った。
かつて城下を遊び歩いた頃好んで抱いた、背が高く肉感的な女を選んで。
肩を、尻を、乳房を。つかんだ指が軟らかな肉に食い込む。くねる肢体を安っぽく派手な褥に押しつけ、胎を奥へ奥へと突き上げる。
恥肉は媚びるように蠢き、肉棒に熱く纏わり付く。突き込む先端が最奥に触れ、そのたび女は嬌声を上げた。
「あ、ああっ、深いっ、良い、良いのっ」
腹の底にわだかまる微かな違和感を払いたくて、深く押し込んだまま豊かな胸元を吸い上げる。
「んっ、いやぁ、動いてぇ……も、頭、おかしくなるぅ」
白くしなやかな腕が伸ばされて、肩に回された。足を絡め腰を揺らし、望むまま貪欲に快楽を求める女。
半ば開いた唇からこぼれるのは、引いた紅よりも赤く熟れた欲望。
「ねぇ、突いて……もっと来て、めちゃくちゃにしてっ」
甘い声でねだられて、脳裏を掠めるのは濃い栗色の髪。押さえられた声に、縋ろうとしない頑なな腕。

途端、頭にかかっていたもやがすっと晴れた。
熱を失った自身を引き抜きしどけない白い身体を引きはがすと、女は熱に浮かされた目をこちらに向けた。
「……気が削がれた。もう良い」
「いやぁ、んっ、こんな生殺しでぇ」
縋る手を振り払い、衣服を纏う。充分な金貨を枕元に置き部屋を出ると、扉の向こうからこちらを呪う言葉が聞こえた。
0504王様×男装従者4(2/3)2014/04/18(金) 07:36:52.01ID:yT+GcIFo
娼館を出て夜の街を歩く。占領下の街は人影もまばらだが、混乱は収束しておりそぞろ歩きに不安もない。
外套の襟を立てても入り込む冷たい風が、冬が間近いことを伝えてくる。
今は晩秋。あれを失ったのは、まだ夏が終わろうかという時期だった。

あの日。夜明け前に敵の奇襲を受けた。哨戒網を抜け予想外の早さで駆けつけた敵の増援だった。
暗中での乱戦に予が指揮する隊まで壊走しかけた。何とか持ち直し押し返したものの、多くの兵卒を失った。

そして帰らぬ者のなかに、あれがいた。
あれが最後に目撃されたのは混戦のさなか、敵陣深くだった。遺体は出なかったが生還は絶望的だろう。
こうなることだけは避けたかった。だからあれが早く国へ帰るよう計らっていたというのに、予の決断が遅かったせいでこの様だ。
これでは予が死んだとき、あれの兄に会わせる顔がない。


兵舎と定めた建物に帰り着く。元はこの街の夜警の詰め所、質素で守りに堅い造りが少し気に入っている。
警備兵の報告を受けたのか、将軍が慌てて顔を出した。すぐ執務室に戻ろうとする予を引き留めてくる。
「陛下、どちらにお運びでしたか」
「黙れ。予の勝手だ」
「お食事はお済みですか」
「腹は空いておらぬ、先日もいちいち聞くなと言ったであろう」

適度に聞き流しながら追い払おうとする予にそれでも食い下がってくる。
「失礼を。……陛下、実は軍使が」
なるほど、と近従は応対に当たっているのだろう、予の帰営に際して出迎えが少なかったのはそのためか。
「何処からだ、敵か味方か」
「最大の敵国、東の皇帝からの密使です。陛下との謁見を求めております」

使者の用件は簡潔だった。
「これを国王陛下にお返しするように、と言いつかりました」
小箱で捧げ持たれ、今は予の手中にある冷たい石。涙滴型に整えられた翠玉、優美な細い金の鎖。

「……それは、誰からの命か」
「我らの皇帝から、直接」

この細工は間違いなく、幼き日に予があれに与えたもの。――それが彼の者の手にあったということは。
「持ち主は」
「取り返したくば探し出して見せよ、とお伝えするように、とのことです」
生きてはいる、ただし返す気はない、ということか。

「そなたの主は、予がただの雑兵一人にそのような酔狂をすると思っているのか。見くびられたものだな」
「私は主の言葉をお伝えするだけです」

手のひらの翠を握りしめる。その堅さに指先から駆け上がる何かが首裏を通り、頭皮が泡立つ感触がする。
胸に湧く感情そのままに、言葉が口をついて出た。
「探しはしない、とそなたの主に伝えよ」
「左様でございますか」
「探すまでもないのだ。……どうせ貴国は予のものになる、民ごと」

使者も臣下も皆息を呑んだ。凍り付いた広間の空気の中、予と周囲の温度差が心地よい。
「……確かに、主に伝えましょう」

手を振って、使者を下がらせる。謁見に列席した者達も下がらせ、人払いをした。
椅子に深く腰掛け、長い息をつく。ここしばらく腹に据わった感情が、こみ上げる熱で溶けていく。

あれが生きている。どのような状況かもどのような状態かも全くわかりはしないのに、その事実が予を滾らせる。

久々に腹の空く気をおぼえた。
0505王様×男装従者(3/3)2014/04/18(金) 07:38:35.51ID:yT+GcIFo
翌朝、これからの行軍方針を伝えると、軍議の場は一瞬静まり、そして荒れた。

「今後も進軍を続けるなど……無理ですっ、補給線を担保しかねます」
「これから冬です、かの国の冬は我が国よりも厳しいものです、兵が持ちませんっ」

これは決して最善手ではない、それは誰に言われるまでもなくよく分かっている。
それでも予はあれを取り戻したい。
予の懐を荒らした者には相応の報いを与えねばならぬ、それは国も民も女も同じこと。
かの者には身の程を知らしめねばなるまい。

そこまで考えてふと苦笑がこぼれ、手で口元を隠した。
なんということだ。かつては軍議に私情を持ち込むなどあり得ないと思っていたのに。
今、私情で兵に苦難を強いようとする己に、危険を感じつつも止める気にならないとは。

くつくつと胸中で忍び笑う。すっかり弱くなってしまったものだと。
しかし予が弱くなったのは、あれを得てからか、失ってからか……。

そんな物思いを空咳で払い、場を沈める弁明に集中することにした。
0506王様×男装従者(〆)2014/04/18(金) 07:40:04.81ID:yT+GcIFo
2レス目、タイトルに要らない数字が残ってしまいました。
失礼しました。
0507名無しさん@ピンキー2014/04/19(土) 07:25:15.05ID:1nk7hzh3
王様キター!
従者どこいったー!
作者さま、ここまできたら書ききってください…何卒
0508名無しさん@ピンキー2014/04/19(土) 10:13:37.77ID:pNof261+
従者さんどうなってしまうの……

続き楽しみにしてます
0510名無しさん@ピンキー2014/04/20(日) 20:10:20.57ID:Noyu7kAV
ここ、ちょっと過疎ってる?
自分としては一番好きなシチュエーションなんだがなぁ。
0511名無しさん@ピンキー2014/04/24(木) 07:35:48.74ID:ww9p06Ai
基本はまったり進行だよここ

>>506
>これでは予が死んだとき、あれの兄に会わせる顔がない。
って言ってるけど普通は妹性欲処理に使ってる時点で合わせる顔ないから
王様早く責任とって従者を幸せにしてあげてください
0512保守小ネタ2014/07/10(木) 07:35:05.34ID:vJj2b4rE
1レスエロなし保守
台風が絡むので不快な方は回避推奨
若社長と秘書の会話

「台風きちゃったね」
「だから早く帰りましょうと申し上げましたのに」
「いやでもまだ作業が終わってなかったし」
「いくら社にとって重要な施設といえど、社長みずから保守管理点検に最後まつき合われるなどただの酔狂です」
「そうかな、ごめんね」
「天候回復は明日の午後の見込みです。午後一番の飛行機は確保しました。会長にも帰社が遅れる旨連絡済みです」
「手間をかけたね。父さ……会長は何か言ってた?」
「ここからが勝負だ、しっかりやれよ、と……大丈夫ですか?しゃがみ込まれるなんて、顔も赤いですし熱中症でしょうか」
「あ、いや、大丈夫。体調は悪くない」
「そうですか?」
「うん、ちょっとバレバレなのがさすがに堪えたというか」
「?」
「ところで、今夜泊まるところは確保できた?」
「その件ですが、昨日までの部屋は次の予約が入ってしまっているようです」
「夏のリゾートだからねえ」
「他のホテルも満室で。唯一空いていたのが昨日のホテルのロイヤルスイートだけでした」
「ほほう」
「社長はそちらに。私はこの施設に残りますので」
「却下。君も僕と一緒に行こう」
「は?で、ですがスイートといえど寝室は一室ですし、非常時の保守要員として……」
「それこそ秘書の職分じゃないでしょ。当直の担当者もいるんだし餅は餅屋だよ、せっかくのスイートだよ」
「ですが……」
「広いよ快適だよロイヤルスイート。ベッドも一台ずつ使えるはずだし、もちろん君の意に反して何か強要したりはしないよ?」
「!そんな心配をしているのではなくてですね、」
「もちろん君さえその気なら僕は大歓迎だけど」
「!?そ、それも秘書の職分ではありません!」
「今18時を回ったから我が社の規定では終業後だね。プライベートタイムだ。……さあ、君はどうしたい?」
0515エロなし保守ネタ2014/12/11(木) 07:50:05.68ID:mUlu0hDk
紳士と世話人のお嬢さんで1レス


旦那様が小さな樅の鉢植えを買ってきた。なんでもクリスマスツリーを飾りたいのだそうだ。
「家の両親は厳しくてね。異国の祝い事など軽薄だと、一切させてもらえなかったよ」
外套を脱ぐ間も襟巻を外す間も、鉢植えの包みは右に左にと持ち替えながら手放さない。
「大人になってからだと照れくさくてやりだせなくてね。今年は若い君がいるからと思い切ってみたんだ」
いつもは見目の通りに寡黙な紳士である旦那様が、はにかみながらも言葉を絶やさない。
「済まないが飾りを用意してくれないか。僕はこういうのにとんと疎くてね」
とうとう居間まで鉢植えを提げてきてしまった。普段玄関より先には花瓶すら置こうとなさらないのに。
「まずモールと綿の雪は外せないな。千歳飴のようなステッキや金色のベルもかわいいだろう。餅花に似たあの玉は何というのかな」
ソファに寛ぎながら指を折る。疎いという割にお詳しい……昭和の懐かしさは否めませんが。
「ああそれと、あれは絶対に忘れないでおくれよ?天辺に飾る用の、ぴかぴかで銀色のほしゅ!」
ああ、旦那様。旦那様が嬉しそうでなによりです。
淹れたての紅茶にブランデーを、ほんの少しだけいつもより多めに。狼狽える旦那様に特別な一杯を供し、私はいつも通りに頭を下げる。
「かしこまりました、旦那様。きっと素敵な星飾りをご用意致しますわ」
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