だらしなくソファにふんぞり返った男の、適当に投げ出された毛脛の間。
プラスチック張りの床にストッキングの両膝が揃えられ、尻を高々と掲げている。
ソファに向かって乗り出した上半身がしなり、くねり、肩を大きく往復させる。
たわわに実った乳肉は持ち主自身の両手で左右から寄せられ、その谷間に迎え入れた男の肉棹を繰り返ししごき上げる。
藤色のチョーカーに包まれたうなじも露わに、自らの胸骨に顎をつけて舌を突き出し、ストロークに合わせて覗く亀頭を舐め廻す。
しぐれは今、男の浅黒い股座に跪き、つい先ほどまで自らを犯し抜いた牡肉に奉仕していた。
毛深い下腹と擦り付けられる白い淫肉の間で、乳首が周囲の乳暈ごと真っ赤に充血して腫れあがり、男の肌をこりこりと転がっている。
ふっ、ふっ、と断続する浅い呼吸にときおり混じる長音の嗚咽が、か細くも艶めかしい。
今、しぐれの胸の谷間で徐々に硬度を取り戻しつつある肉棒が、挿入されてから精を吐き出すまでにかかった時間はおおよそ二十分弱。
それなりに長持ちと言えなくもないが、特筆するほどの事もないだろう。
ただし、その短時間で、しぐれの方は片手を軽く上回るほども果てさせられていた。
それ以前の『前戯』と称して嬲り回された間の分と合わせれば、両手でも足りない。
特に、挿入されてからの絶頂の余韻は気怠い痺れとなって、今もしぐれの腰を頼りなくぐらつかせていた。