クラウンとハーモニーがまだ来ない。
パンツを剥ぎ取られた事に気付いた時点で既に何時到着してもおかしくない程に
時間が経過していた筈である。
だからこそ焦りを募らせていたのだ。
そこから更に数分…幾ら何でも遅過ぎる。
「仲間の助けはまだ来ないわよ。」
そんなドミナントの胸中を見透かす様にルナリスが話しかける。
「戦闘開始時にこの屋上に撹乱効果のある結界を張ったから
外からココの様子は見えないし、気配も遮断されてるの。
近くに居ても見付けるのにかなり時間が掛かるでしょうね。」
「そんな…」
「さてと…そろそろいただいちゃおうかな〜。」
ルナリスがスカートをフワリと広げてへたり込んでいるドミナントを見て
ペロリと舌なめずりする。
「な、何する気!?」
「私は淫魔よ?そんなの決まってるじゃない、性的に食べちゃうのよ。」
実際には既に分かっているが、それでも違って欲しいという一縷の望みを託して
質問してしまうドミナント。
そんなドミナントの僅かな望みを粉砕するルナリス。
「い…いや…!」
散々なまでに力の差を見せ付けられ、ドミナントは既に戦意を喪失していた。
仲間の救援という最後の望みもほぼ断たれた今、もう為す術が無い。