“裸になって何が悪い!”
 と身体で表現していると言うか……おどおどとし、迷いながらも男の性で色々見てしまう鹿屋とやはり対照的であった。

「ほぉ〜… カノさん、結構立派なのをお持ちで。でも全然たってないね。やっぱり良い人だね」
「それは男を傷つける言葉だぞ……。と言うか、男のコレだって色々繊細なんだよ。女の裸で無条件に勃つわけじゃない」

 同じ見るにしても「恐る恐る」の鹿屋に対し、至極当然といった風に、富士谷は真正面から視線を向ける。
 力強く組んでいた腕は、さっきの玄関でのように両腰にあて、腰を少しかがめて……何やら珍しい植物でも見るかのような様子だ。
 そして鹿屋の方も、真上から見下ろす形になった彼女の胸から視線を外せない。
 小ぶりだが、触ったら手に吸い付きそうな……良いモノだ。
 だが正直、それよりも、自分の息子を手で隠したい鹿屋であった。
 好奇の視線が強すぎる。
 であるが、隠したら負けな気がして、我慢する。

「ふーん。じゃ、私のうんこ風呂で暖まってくれたら、大きくなる?」
「あんた、相変わらず凄いこと平気で言うんだな……。しかしうんこ風呂だぞ? うんこだぞ? ホントに分かってんのか?」
「もちろんだよ? これからお風呂場行ってぇ、バスタブに寝っ転がってもらってぇ、そこに私がまたがってぇ…んで、カノさんの上でうんこするの。いっぱい。……で、おっきくなる? 興奮する?」

 更に凄いことを明言されてしまった。
 しかも細かく具体的に。
 この酔っ払いが……。もはや呆れた表情で、鹿屋はそれに答える。

「……ああ、なる。勃起する。興奮する。……本当に、現実に、そんなことが出来るなら……何だってする。命を懸けたって良い。死んでもいい。その位、やってみたかった」
「当たり前だけど、汚いよ? ……すっごく、臭いよ。丸一日経っても体中、ニオイ取れないこともあるよ? いいの? 本当に?」