「で、るーこちゃん、ワザワザ私たちを集めたのは、何か理由があるのよね?」
「──もちろんだ、うーたま。今日集まってもらったのは、ほかでもない、うーのことだ。うーは……何者かに憑かれている」
!!!
「──本来は、あの件に関わった19人全員に声をかけるべきかもしれないが、内容が内容だけにメンバーを選んだ」
そう言って自分が集めたメンバーの顔を見回するーこ。
武芸十八般に加え、今ではダークロードとしての戦技にも長けた貴明の「姉」、環。
その親友であり、高潔な心根と侍としての高度な剣技を併せ持つ生徒会長のささら。
不随意ながら時間跳躍する超能力の持ち主であり、霊感じみたものも備えた優季。
意外と怖がりなこのみや由真、騒動を大きくしがちな花梨やまーりゃん達に声をかけなかったのは、正しい選択だろう。
星空の彼方の部族の戦士にしてシャーマンたる、るーこ自身を加えれば、大概の事態には……。
「あ、あのぅ……それなら、どうしてわたしが呼ばれたのかなぁ?」
「おねーちゃんもお化けとか苦手だもんね」
恐る恐る挙手する愛佳……と、付き添いの郁乃。
「──うむ。うーまなは、今回の件の切り札だ」
× × ×
「……で、タカ坊、申し開きは?」
タマ姉をはじめ、氷のように冷たい6対の視線が俺に突き刺さる。
いや、そう言われても、俺にも何がなんだか……。