……っっ!!
…………
ぅっ………うぅっ……!!
………ぐっ………・…うぅ……わっ……わかりっ……わかり………ましたっ……
私はっ…ヒックっ……!!わたっ…私…ッ私……は……ただの…ただのルシィール……です……
(ローズ領の消滅を再び突きつけられるとルシィールは一瞬目を丸くする。それから数秒間沈黙が続くがやがてその沈黙の中に嗚咽のような声が混じりだす)
(自分の領地が蹂躙されている……その事実が悔しくて悲しくて、ルシィールは身体を震わせながら涙を零していた。頬に雫を伝わせて浮かべる表情は既に泣き顔――悲しみと哀しみ、そして怒りが入り混じった表情の――だった)
(哀愁あるその表情もイリーナの足にブタ鼻にされながらではやはり滑稽であり、周囲のメイドの中には堪えきれず「プッ…」と笑い声を漏らした者さえいた)
(そしてその領地の仇とも言えるイリーナに家名を取り上げられ、それを承知することの屈辱さで床につけた手……その指の爪を石の床に付きたてゆっくりと引っ掻いていた)
…………かしこまり……ました……イリーナ…様……
!?………はっ……はいっ!ッ…うっ……わ、私に……イリーナ様の………ォェッ…!ご、御主人様のにっっ……臭いをめぐっ…お恵みくだっ…オェッ!…くださり、あり……ありがとうございます………!!
これからは……ェッ…イリーナ様のお言葉っ……お言葉にしたっ…したがっ……ぅぅっ!!従いっ……私の……こ、この身を使って……イリーナ様にごほっ……ご奉仕することを……ち…ちち……ちかっ…誓い……ますっ…ぐっ!!?うぇっっ!!?ふがっっ…
(更にイリーナに奴隷としての誓いの言葉を立てる屈辱に失神たくなる……悔しさから床を引っ掻く指に力が籠もるが、床の石に爪を立てた所で傷つくのはルシィールの爪ばかりだった)
(目が霞むような屈辱感に包まれながら社交界でも男性、女性を問わず視線を集めた美貌にブタ鼻を作る姿を晒し、イリーナの臭気を嗅がされ悪臭にえずきながらの言葉は、その屈辱と不本意さ臭気の嫌悪感で酷く歯切れが悪かった)
(最後に頭を下げる……しかし屈辱と悪臭を嗅がされ続けたため注意力が疎かとなっていて、無造作に頭を下げたせいでルシィールは自ら鼻を持ち上げるイリーナの足指が鼻の穴に入り込んでしまう)
(より強く深く足の臭いを嗅いでしまったことと、鼻にかかる痛みによって反射的に顔を上げたルシィールの顔は、黒い薄布に包まれたイリーナの足の親指と薬指と左右それぞれの鼻に突っ込んだ無様や滑稽を通り越したような、道化にしても品のない有様だった)

【少し気になった部分を手直しさせて頂きました】
【余計に乱文になってしまったかもしれませんが】

【修正に1つお借りしました】