調度品などこの宿に不釣り合いの部屋。
陰鬱な自分の気持ちとは全く逆の、磨き上げられたランプは明るい光を放ち、乾いた空気が清潔な感じをうける。

不意にエンキの手が顎に掛かる。
醜い中年の顔が寄ってくる。
「んうぐぅっ…んっ」
手を払いのけ顔を背ける。
「悪いんだけれども、唇は心を許した相手だけ、身体はいいけどやめてくれないかしら」
わざとらしく袖で唇を拭い、口内に入ったエンキの唾液を吐き捨てるように唾を吐く。
「んっ…ムードもっ…へったくれも、ぁっ…ないから、みんなあなたとぱーてぃをくまないぃっ」

一方の手は大ぶりな掌で乳房全体をもてあそびながら指先がシャツの下に隠れた薄紅の先端をもてあそび
もう一方の手は巧みにタイツの上から、秘裂を擦り上げ、敏感な突起を収めた鞘を柔らかくこね回してくる。
(なんで、こんなにねちっこく…だめっ)
下腹部の奥が数十年前にいなくなった恋人のあの体の奥まで快楽に染め上げるような快楽を思い起こさせる。

「ぁんっ…やだっ…ホントっ…乱暴ね」
必死で無表情を装うが首筋はうっすらと紅潮し始めていた。
その首筋を髪留めから解放された青い波打つ髪が覆い隠す。
ムッとするような甘い女の香りが解き放たれエンキの鼻腔をくすぐった
【今夜もよろしくお願いするわね。ちょっと仕事がハードだったから、ね落ちてしまったらごめんなさい。】
【その時は置きレスしながら日曜日に落ち合えればと思うわ】