>>555
異世界に来て月日がたつ。
この世界の魔法を使える才能があったあたしは、
魔法使いとして冒険者となっていた。
でも、地球に戻る手段を見つけられないまま……
その間に男の味を知り、人も殺せるようになっていた。

「人間の仕業だったんだ……」
男のぬくもりが欲しくなったとき、自分の体を委ねた男が
あたしの魔法で怯んだ男達を殺していった。
「あたし、もう戻れない……」
震える体で、自分の杖を抱きしめていた。


「あっ……」
抱きしめてくる男に体を一瞬固くして……そのまま身を委ねた。
こいつがあたしを見る目から、そういうことになるだろうとなんとなくわかっていた。
「ん……」
男のたくましい腕のぬくもりと感触が心地よくて、そのまま唇を奪われる。

「うん……わかった」
慰めてくる男の言葉が心に滑り込み、自分の尻を撫で回してくる男の手に
かえって心地よさまで感じていた。

「あっ!」
男の剛直を目の当たりにして声を上げるが、以前の交わりで味わった快楽が脳裏をよぎり
(欲しい……)
という言葉が浮かぶ。

(ツバキは制服に手を掛け、ゆっくりと脱いで畳んでいく)
(自分の意思で男と交わるのだと、その行為で示していた)