妹はぐちゃぐちゃと両手を握ったり開いたりした。ほんの少し湯気が立っている。
「ちょっと、この体位だとおまえのいじりずらいんだ」
 そう言って妹を持ち上げながら立ち上がった。ひゃぁ、と妹が驚きの声を上げしがみつ
いてくる。
「降りて後ろ向いて。そう、腰折って」
 妹が言われたとおりの体勢を取った。いわゆる後背位。薄いおしりも突き出されるとボ
リュームがあるように見えて艶かしい。不安そうな小顔が振り返る。
「うそ、ちょっと――入れる気?」
「入れないっつの。素股。おまえのここに擦り付ける」
「は、入んないんだからね、絶対! 痛いのやだからね!」
 信用ないなぁ。おにむにむで尻をぺちぺちと叩いてみた。やべ……粘性の高くなった汁
のせいで肌にしっとりと吸い付く。
「う、うしろの穴とか死ぬから!」
 深読みしすぎだから! エロ本じゃ普通だけど現実じゃそこまでポピュラーじゃねーか
ら! ……多分。
「大丈夫。兄ちゃんを信じろ(キリッ)」
 見つめ合う。妹のへの字に曲がった口元、ハの字の眉が徐々に角度をなくす。これぞ、
急に真面目な雰囲気に変わることで相手の勢いを削ぐ俺の特殊能力<空気転調>。今編み
出したわりに効果は抜群っぽかった。
 妹が猜疑心をかけらも残さないような無垢な顔で頷いた。
「ちくしょう、お前可愛いわ」
「だから――可愛いっていうにゃ! ――な!」
 むずがゆくなった。
「じゃあちょっと擦りつけますよ」
 身長差が結構あるので、かなり膝を折る体勢に。狭いしつらい。だが人類は歩みを止め
ることは無いだろう、そこにエロがある限り。
 妹の腰を持ち、陰茎を太ももの間に挿入する。鋭角に突き上げるように。
「おお、おおお……ちんちん生えた!」腰を引く。「もげた!」
「楽しそうなとこ悪いが、さすがに乾いた肌で素股はきつい。俺のがまん汁だけじゃ間に
合わん」
「がまんじる? なに我慢してるの――ってやっぱり入れたいのか!」