「〜♪」
「ご機嫌だな」
鼻歌を歌いながら真尋とともに下校するニャルラトホテプ。
乱れた制服は整えられ、先ほどまで恋人同士の情事を交わしたとは思えないほど微塵も痕跡を残していない。
ニャルラトホテプのなせる技なのか、吐き出された真尋の精液を一滴残らず吸い上げられた上、その後お掃除までされてしまったのだ。
「だって真尋さんの愛をいっぱいもらっちゃいましたからね」
「そうかよ」
「それにこっちもたっぷり愛されちゃいましたから」
「……おい」
自身のお腹に手を当て、うっとりとした眼差しを真尋に送るニャルラトホテプ。
心身ともに満たされた彼女が上機嫌になるのも無理はない。
そこは物理的に真尋の愛情でたっぷり満たされていることだろう。
しかしその表情は真尋をからかうためのものではなくただ単純に嬉しいだけのようにも見えた。
「いやー制服でするのは学生の醍醐味ですね!」
「お前なぁ……」
「……興奮しちゃいました?」
「う、うるさい」
「続きは、帰ったらしましょーね♡」
これ以上彼女に付き合っていたら帰宅に支障が出そうだ。

「ほら、早く帰るぞ」
.「……ぁ、は、はいっ!」
ニャルラトホテプの手を取り握りしめると自宅へと導く真尋。
すっかり暗くなってしまった中、しっかりと握り返してくる彼女の温かい手の熱を感じながら家路につくのだった。