>>71
なるほど、では軽くジャブを。


「ああニャル子、真尋さんとお付き合いしたなら早く教えてくれれば良かったのに」
 銀アト子はベッドに寝転がりながらスピーカーモードのイアフォンに話し掛けた。
『アト子ちゃん……どういうつもりですか』
 対するニャルラトホテプの語気は荒い、氷の刃染みた冷たさがある。
「どうって、二人に祝福をしているのよ……あっ」
 一方アト子は艶のある吐息を漏らしながら親友へと返す。
『質問を変えましょう、アト子ちゃん……真尋さんに何をしているんですか?』
「何って」
 言葉を切り、蜘蛛神は目の前のモノの先端を強く吸った。
「ぁあんっ!」

「紅葉合わせ……パイズリの方が分かりやすいかしら?」

 見えない糸で拘束された八坂真尋の吐き出した白濁にその美貌を汚されながらも、まるで童女の様に無垢に笑うのだった。
「あ……アト子……やめ……あぁ!」
「ふふふ、真尋さんってばまるで女の子みたいな顔とお声で鳴くのですね。わたくし、もっと昂ってしまいます」
 射精しても尚白桃の様な豊乳の狭間で萎えることのない逸物を愛おしそうに舐めるアト子に、真尋は触覚と視覚を犯されてしまう。
『アト子ちゃん! 真尋さんから離れてください! ていうかやめなさい! パイズリなんて私だってまだしたことないのに』
「出来ないの間違いじゃないかしら? 文章と剥離して慎ましやかに描かれたニャル子の胸じゃ」
『言いましたね! 言っちゃいけないことを言いましたね!』
「クー子さんの様にマニア心をくすぐる独特なシルエットならともかく、ニャル子は少し中途半端じゃないかしら」
「ニャル子ちゃんタイムだったら……もといDありますもん!」
 話が凄まじい勢いで脱線した。いつものことだが。
「と、危うくアト子ちゃんのペースに巻き込まれるところでした。まだ前技でしたら許しますので、早く真尋さんを解放しなさい」
「ダメよニャル子、上手く行った親友と思い人……でもその思い人を思慕するわたくし、だからプライベートルームにご招待して肉欲の限りを体験して頂きわたくしの方に靡かせたい蜘蛛神(おとめ)心。文句のつけようのないラブコメでしょう?」
「やはり、アト子ちゃんの青春ラブコメはダンジョンに出会いを求めるくらい間違ってますよ! 単にNTR趣味を堪能したいだけでしょ!」
「勿論、でも真尋を感じたいのは本当なのよ」
 言って、双丘のタニマーから解放され天を隆々と突く肉槍の上に跨いで立ったアト子は、高級そうな黒い着物の裾を上げた。
 当然の様に下着は無く、白い白い肌と女の……牝の中心が露となる。
「アト子、やめ……やめろ。僕にはニャル子が……」
「分かっています真尋さん、だからですよ」
 清楚に淫らに微笑んだアト子は、あまりに無慈悲にあっさりと腰を降ろすのだった。
「あああっ!」

 恋人とは違う肉の感触が背徳と共に真尋を包んだ。