【スカトロ】排泄系妄想廃棄所19【汚物】 [無断転載禁止]©bbspink.com
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0001名無しさん@ピンキー2019/12/25(水) 00:47:24.31ID:ZecPblPn
他スレで日ごろ迫害されがちなスカトロ系の妄想ネタやSSなどを吐き出すスレです。
版権物の二次パロ、非版権物のオリジナル、いずれも歓迎です。

ネタはライトな便意我慢やトイレ覗きから、ディープな飲尿吐瀉食糞塗便まで、
女性キャラの排泄関連をテーマとしていれば大小上下固形液ガス問いません。
ふと思いついた一行ネタから、貼るに貼れずお蔵入りしていた長編SSまで、
巧拙に関わりなく、形式その他なんでもありで参りましょう。

sage推奨。紳士はこういう時sageるものです。

■前スレ
【スカトロ】排泄系妄想廃棄所18【汚物】
http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1528309081/
0283名無しさん@ピンキー2021/08/06(金) 13:13:44.89ID:extrQ2DC
脱糞オリンピック、考えますよね…
アメリカ娘を筆頭に、全選手入場のコピペで何か作れないかと思ったけどどうにもできなかった
0284名無しさん@ピンキー2021/08/08(日) 00:51:49.21ID:vY3Sal1O
自分より大量排泄な女の子がいることに少し安心してしまう薫ちゃんを見てみたいですね。
なお、計量用のおトイレはしっかりと溢れさせてしまう模様。
0285名無しさん@ピンキー2021/08/08(日) 22:08:37.55ID:6UhWyAk/
脱糞オリンピックか・・・
種目考えるだけで妄想がはかどるな・・・
脱糞量・長さ測定、糞飛ばし、形状別糞形演技、浣腸我慢 等々
0288名無しさん@ピンキー2021/08/09(月) 20:27:19.26ID:TfO65T9o
>>281
最初は何だかよく分からなかったけど便意もかなりあって、
流れで参加してたらいつの間にか他の選手に負けたくない気持ちが湧いてきて
何度も臀部を会場に曝け出して様々な種目で排泄、
最終的に限界まで頑張って久々に気持ちよく出せたのも合って爽やかな気持ちで
お尻を出したまま表彰される…って所で目が覚めて
慌てて排泄するけど不思議とあんまり出なくて爽やかな気持ちのままで不思議がる
薫ちゃんの姿が見れそう
0289G2021/08/17(火) 21:27:51.79ID:OqPIBqJ7
チラシの裏なんですが、生存報告として

この次は薫ちゃんの話の続きを投下するつもりですが、完成するとして多分クリスマスの頃か…
遅筆どころではなく申し訳ない

薫ちゃんは完全に酔っぱらうと、ことりさんの逆で、お尻の穴がゆるゆるになります
あとガードが下りまくるし言動があやしくなる
居酒屋で

そんな話
0290名無しさん@ピンキー2021/08/23(月) 04:27:06.19ID:rMfI/JTp
ここ最近はどうにも企画物チックになるわ
アナル当てクイズ正解すると朝の脱糞報告動画再
出したて一本グソビニールバッグに入れて羞恥散歩
純白ザーメンウンコ出すまでガラス製オマルで密着撮影…。
0291名無しさん@ピンキー2021/09/14(火) 12:20:57.75ID:Gljpadc/
好きな人(恋人未満)ーと二人きりの時に漏らしてしまって、嫌われるどころか人生終わったレベルで絶望する女の子
しかし嫌な顔ひとつせずに介抱してもらい、
幻滅されると思っていたのに優しくされて混乱した頭で告白
最悪から最高のジェットコースター状態でなし崩しに関係も結ぶ 
行為中も腹痛がぶり返してブリブリしたり
なんだかんだで恋仲になるも、パブロフの犬のように興奮するたびに後ろも開いてしまう
というネタを思いついたのだが言語化できない

8氏の5000兆分の1でいいから文才がほしい
0292名無しさん@ピンキー2021/09/16(木) 11:25:00.75ID:2JxQJHPo
頻尿少女と不能少年っていうssの魚拓ある人いませんかね、、?
0293名無しさん@ピンキー2021/09/18(土) 09:14:28.44ID:/OEvLkGt
酔っぱらった薫ちゃんはお店のトイレを軒並み詰まらせただけではなく、帰り道に何度もコンビニや公園のトイレに立ち寄ってトイレを詰まらせていそう。翌日、薫ちゃんの家から居酒屋までの道のりにあるトイレはほぼ全滅状態に…
0294名無しさん@ピンキー2021/09/21(火) 00:15:53.14ID:Hwmp609v
まあ大学生の薫ちゃんは、外出時の排便処理用にコンドーム(XLサイズ)を持ち歩いてるので、
前後不覚にならない限りは大丈夫だと思うのですが・・・
0295G2021/09/22(水) 22:52:23.77ID:NoiShyoY
薫ちゃんが酔っぱらってしまったら、遠慮なしです
店の外なら、夜はもう側溝とか
小説の中くらい、楽しい世界を
時間も無ければ金にも困ってます
どうしたもんか
0296名無しさん@ピンキー2021/09/23(木) 20:03:26.05ID:Aezflb6t
お話ありがとうございます
薫ちゃんは酔うと潰れない限りはあちこちで出しちゃいそうですね
>>295
時間…はどうにもなりませんがお金なら
pixivfanboxやfantia等のサービスが最近あるのでそういうのを使うという手も
あると思います
0297名無しさん@ピンキー2021/09/30(木) 08:40:44.39ID:52Oamyu9
金出してでも読みたい
0298G2021/09/30(木) 22:23:39.87ID:tj6dLSn9
自分の良くない傾向として、話がとにかく長くなるというのがあります
行動、心情、時の流れをちゃんと書こうとして文章量が膨大になり、ただでさえ遅いのが悪循環でどんどん遅くなる
抜けるだけでなく、読み物として面白いものを作りたいと思う
しかし、それのせいで肝心の脱糞シーンとかにもなかなかたどり着かない
でもって、薫ちゃんにはそろそろ幸せになって欲しい

なので次は、ばっさりと途中を省こうと思っています
本来であればクリスマスのすぐ後から続いて、それぞれの葛藤とかスーの思惑とか書くんですが。手短な説明だけで、いきなり例の男と二人で居酒屋に行ってます
酔った勢いで便器詰まらせまくります
今回は書きたい部分を、一点突破で。
……それでも相当、完成まで時間かかるでしょうけど。
0299G2021/09/30(木) 22:26:48.11ID:tj6dLSn9
それから、自分はどうにも古い人間です。
クリエイター本人に課金できる存在は一応知ってはいましたが、具体的に調べたことは無く、こんなシステムだったのかと初めて知りました

困窮とまでは行きませんが、内職的なことも始めていて、時間の余裕が全くありません
FANBOXとか使って、ほんの僅かでも収入になるなら実際とても助かります。
しかし、新作を年一回程度しか書けない作者がそんなの始めていいんでしょうか?
金を払ってでも読みたいという言葉、とても嬉しいですが……

それとは別に、どんなに住人が少なくとも、ここで投下するのが好きなんですよ
しかし実際、割と真剣に困ってまして……
悩んでいます。
0300名無しさん@ピンキー2021/10/01(金) 01:05:04.69ID:iK04PIXB
>>298
脱糞シーンにたどり着かないなら、いきなり脱糞シーンから書き始めて、そこに前後を肉付けしていくというのはどうだろう?とクソバイス
0301名無しさん@ピンキー2021/10/01(金) 21:46:08.65ID:i7RdS+gO
>>298 >>299
Gさん、返信ありがとうございます。
fantiaやfanboxを利用している自分もお金を払ってでも読みたいという気持ちはありますし
このスレでGさんが毎回出してくれるような投稿頻度が低くとも毎回内容の濃いお話を書いていただけているGさんがとてもありがたいです。

投稿頻度については
fantiaやfanboxについては無料プランで過去作をそのまま出し、
その上で有料プランで過去作のお話のちょっとしたおまけを付ける、
過去作を無料で見れる状態にした上で近況報告等を上げてそれを有料記事にする…など
今自分が上げた以外の方法でも様々なクリエイターが記事を投稿していますので
その辺りのGさんが心配されている部分については対処可能だと思います。

またこちらでの投稿に関しては
こちらで公開した過去作、またこれから書かれるお話でこちらに上げたいと思った部分を
無料プランしてfantiaやfanboxで公開する(有料記事を書く場合はそこにおまけや近況報告を載せる)などで
このスレでもfantiaやfanbox(で有料記事として上げる物以外は)
共通した小説を投稿する事が出来るかと思います。
長々と書いてしまいましたが、あくまで↑の意見については自分個人の意見です。
Gさんがやりたい形でやるのが一番ですので、
自分の意見は参考程度にしていただけると幸いです。

(次のお話も楽しみですのでゆっくりと待っております。
Gさんも体調を崩されないよう気を付けてお過ごしください。)
0302G2021/10/02(土) 23:24:56.77ID:6V81OIJp
かなり具体的なアドバイス、とても有難いです
おまけ要素で有料にする例もあるんですね…
とにかく自分の自由にできるの時間が少ないため、やるにしてもかなり先になるでしょうが、参考にさせてもらいます
そしてとりあえず、中身空っぽですがピクシブにアカウントだけ作りました
更についでにtwitterも

SSの投下以外で長々と書き込むのもあまり良くないと思うので、以後は可能な範囲で続きの執筆に戻ります
開き直って、いきなり大量うんこぶちまけて話が始まるのも悪くないですね
0303名無しさん@ピンキー2021/11/09(火) 01:17:01.07ID:q3BeABwL
8さん(九八さん)が着々とpixivに投稿してくれててうれしい
Twitterで投稿してる短文ですら大量少女好きとしてはそそられる
0304名無しさん@ピンキー2021/11/16(火) 22:09:36.93ID:tKTOyFPT
話題のAI小説を薫ちゃんのような大量キャラ用にチューニングしてたら、設定にも入力してないレベルの惨事を起こした…
教室が半分吹き飛ぶうんこって、あんた
0306名無しさん@ピンキー2021/11/16(火) 23:38:01.30ID:Pm3uvw8g
教室か半分吹き飛ぶだって?
それは素敵だ、大好きだ
ぜひ投下してくれ
0307G2021/11/21(日) 23:40:38.93ID:IrGdJE8q
はるか昔、ロシアのエーナちゃんの話を書いていた時似たようなことをやりました

薫ちゃんの話の続き、脱糞シーン以外は完成させたんですがデータを誤って消してしまったようです
クリスマスまでには…と思ってたのが非常に難しくなってしまいましたが
こつこつ思い出しながら復旧させていきます…

twitterは始めても、自分にとってのホームグラウンドはここだと思ってます
0308名無しさん@ピンキー2021/11/23(火) 23:10:32.73ID:NmJsDp+n
>>304のレスからAI小説を見つけて色々やったら、性癖に合わせた代物が出来上がったぞ……。
尻から産卵後に下痢便、その後尻に種付けしてアナル出産とか誰得。
0309G2021/11/24(水) 21:44:25.46ID:wpjofNUo
薫ちゃんの話を一つ投下
データを消してしまった怒りに任せて書いたらできました
薫ちゃん高校二年生のお話
ヒュージな彼女 「お香」
0310G2021/11/24(水) 21:45:34.62ID:wpjofNUo
 
wikipedia「肥料」より抜粋
 
 
”現代では無価値な廃棄物として、また不衛生で汚いもののイメージが定着しているが、近世以前では、肥料として有価で取引される商品(金肥(きんぴ))であった。”

”明治期においても人糞は貴重な肥料であり、高値で引き取られた。そのため、学生などが下宿する場合においては、部屋を複数人以上(具体的人数はその時の取引相場で異なる)で共同で借りた場合は、部屋の借り賃が無料になることもあった。”

”肥料の仲買人が、運ばれてきた肥の樽から指ですくって舐めてみて「こいつは上物だ。それに薄めてない」などとと確かめることもあった”








「……はい、お疲れ様でございました。お客さん、ここですね?」
「はい、そうです。やっと着いたか……。タクシーも久し振りだな考えたら。薫は大丈夫か?」
「うん、私は平気だよ、お父さんこそ大丈夫?」
「休み取るためにあんまり寝ないで仕事したからな……。まぁ大丈夫さ」


高校最後の夏休みです。
いつもと同じように蝉の元気な、とても暑いお盆がやってきました。私は、両親と一緒に遠く離れた母方の実家へ行くことになりました。
しばらく会っていない、お爺ちゃんとお婆ちゃんに会うためです。
家からは新幹線で2時間と、タクシーで20分。
降りた駅から離れていく毎に、周りは田んぼと畑が増え、山が近づき……
お母さんの実家に着くころには、どう見ても「田舎」という風景が広がります。
旅を終え、車を降りると体が少し痛いです。

「康江、手土産は後ろのトランクだったっけ?」
「ええ。私が持っていきますね。タクシーの支払いお願いします」

私は自分の鞄を持ってタクシーを降りると、白い入道雲に向かって背伸びをしました。
目の前にあるのは、お爺ちゃんとお婆ちゃんの家。とても立派です。
そして古いです。
あちこち、キッチンとかお風呂とかはリフォームされているんですが……かれこれ築90年は経っているらしい、とても年季の入った昔ながらのおうちです。
「戦前」とか「大正」とかが舞台の朝ドラで、ロケに使えそうだなと思います。
立派な門をくぐると、まずお爺ちゃんが出迎えてくれました。
0311G2021/11/24(水) 21:46:42.39ID:wpjofNUo
 
「薫ちゃん、よく来たのォ……3年は経っとるか? すっかり大人になったもんじゃ。見違えたわい」
「久しぶり! おじいちゃんも元気だね。よかった」

 細くなった、皺だらけのお爺ちゃんの手を握ります。そして玄関を入った土間で、にこにこ顔のお婆ちゃんにも挨拶しました。
 家族で家に上がると、まずは荷物を置いて、そして手土産を仏壇に供えに行きます。
 広い家です。
 居間に客間に、仏間までたどり着くのに何度もふすまを開けないといけません。
 畳敷きの部屋がいくつも繋がっています。
 本当に立派です。昔は15人家族で住んでたそうですが、今はお爺ちゃんとお婆ちゃん、それに猫のまるが居るだけです。

「新幹線は混んどらんかったか? 長旅ごくろうじゃったの」
「大丈夫でしたよ。お義父さん。薫も新幹線の旅は好きだって言うんで、早めに指定を取りました。しばらくお世話になります」
「清二のやつは明日着くとよ。久しぶりに賑やかになるわい」

 私たち以外に、お母さんの兄弟の家族も集まってくる予定です。
 今日はまだ、私たちとお爺ちゃんとお婆ちゃんだけです。
 静かな家の中、畳のにおいが鼻をくすぐります。
 田舎だし、薫はあんまり好きじゃないかもしれんが……とお父さんは言いますが、私は、この家に来るのは嫌いじゃありません。
 新幹線で移動は全然OKだし、ここの風景も川も空気も好きです。宮崎アニメみたいな感じです。
 そして何より、離れには、昔からの汲み取りトイレが残っているのです。
 ものすごい臭うのですが、私はもう慣れているので気になりません。どれだけうんちしても大丈夫。
 家から離れたら……いざとなったら自然が呼んでくれます。

「来るたびに思うんだけど……本当にこの家って大きいよね……。前は何とも思ってなかったけど、お爺ちゃんの家って実はすごいお金持ちだったの?」
「ははは……! まぁの。今でも畑と山いくつか持っとるけ、昔なら長者呼ばれとるの」
「長者って、あれ? 昔話の絵本とかに出てくる?」
「そうじゃ。ワシの親父の頃までは…じゃがの。養蚕やら工場やらやっとったが、戦争でやられてしもうて、悪い奴には騙され……ご先祖様が見たら泣くわな」

 お爺ちゃんはそう言って笑いました。
 なんだかすごいドラマがありそうだと思いました。
 お父さんとお母さんは、奥の仏壇で手を合わせています。私もその後ろに行って手を合わせました。
 ここもすごい雰囲気あって、うちには無い大きな仏壇は何と言うか、ここだけお寺みたいで、存在感がすごいです。
 壁の上の方には、歴代当主? の写真とか額に入って飾られています。これまた朝ドラで見そうな、軍人さんっぽい人も。
 でも私は正直、名前も全然知りません。前までは興味もありませんでした。
 気が付くとお爺ちゃんもその写真を見上げていました。
 
0312G2021/11/24(水) 21:49:07.14ID:wpjofNUo
 
「ご先祖様に申し訳ないってな、おやじが何度言うとったか知らん。山と家は残ったんじゃが……まぁ今は電力会社のでかい鉄塔建っとるから、毎年ちょっとは金が入ってきよるでな。何もない山持ちよりは相当マシかの」
「へ〜… 初めて聞いた、そんな話。前見た朝ドラみたい。もっと話、聞いてもいい?」
「もちろんじゃ。そうじゃな……。上にならんどる写真、そこの左から二つ目、見てみい」


 お爺ちゃんは、仏間の壁の、肖像画を指さしました。
 ……歳を取った、着物姿の女の人でした。
 この人も歴史の教科書に出てきそうです。

「写真? 絵じゃないの?」
「古すぎて写真とわからんか。わしは幕末の頃に撮ったと聞いとる。え〜、五代前か? お香さんの写真じゃ」
「おこうさん? っていうの? へ〜」
「維新前、まだ江戸時代の話じゃ。女手ひとつで借金まみれで落ちぶれた家を立て直して、養蚕やら始めたり、廻船やらも……その元手を作ったんじゃと。でかい商家に取り入って、うまいことやったらしい」
「そうなんだ……女の人なのに、商売の才能あったのかな。江戸時代の人か……」
「らしいのォ…実はわしも、何をやって商家から金を引き出したのかは知らん。ひと財産つくって引退したあとは、故郷もどって家を建てたんじゃな。明治初めの頃か。昭和に建て替えたが、まだ倉だけは江戸のまんま残っとるよ」

 お爺ちゃんの楽しそうに話す姿を見ていると、白黒の古い写真が段々と生き生きしてくるようでした。
 歳をとっていても、とても凛とした女性でした。
 それこそ幕末とかの時代劇に出てきそうな雰囲気です。……当たり前かもしれませんが。

「お香さんがいんかったら、この家はここまで続いておらん。じゃから色々、代々話が伝わっとる。爺さんからお香さんの豪快な話をいくつも聞いたわ」
「私も初めて聞きましたよ? そんな歴史もあったんですね」
「お父さんも知らなかったんだ。面白そう。もっと聞きたいな」
「おう、いいとも」


 お爺ちゃんの話は、お昼ご飯になって、お婆ちゃんに呼ばれるまで続きました。
 その、泊まった最初の夜のことでした。 

 私は寝苦しい布団の中で、夢を見ていました。


 
0313G2021/11/24(水) 21:50:39.71ID:wpjofNUo
 
 


「おうおうおう! 邪魔するぜ、宗右衛門さんよぉ!」

「こ、これは…半田屋の旦那様、今日は何用で」
「忘れちまったのかい、相変わらずだな宗右衛門さんよ。もう今月の借金の刻限だろうがよ。払うもの、払ってもらおうか」
「お、おとっつぁん、無理して起きたら駄目よ、寝ていて下さい。半田屋様、ようこそいらっしゃいまし」
「すまん、お香……」
「お香ちゃんは今日もきれいだねぇ。しかし挨拶は要らねぇ、今月分の払い、受け取りに来たぜ。あるんだろうな? 無かったら……」

「はい。ここに九百文、ご用意して御座います」

「……お、おう。通し百文、ひいふう、確かに九本あるな……」
「間違いございませんね? お納め下さいまし」
「この半田屋、確かに受け取った。……がよ、お香ちゃん、一体どうやって毎月……」
「如何様に、とお尋ねされましても……。それはもう食うや食わずで、遮二無二働いて、でございます」
「そ、そうか。……聞いても仕方ねぇことか。金を返して貰えりゃ、文句はねぇ。邪魔したな、来月も頼むぜ」

「い、いつもすまない、本当にすまない……お香よ、お前にばかり苦労を掛けて、わしは情けない」
「そんな、いいのよ、おとっつぁん。辛くなんか無いもの。あと半年も頑張ればもう大丈夫だから。病を治すことだけ考えてね」



 時代劇でよく見る……あれの光景でした。
 それはお父さんが好きで良く見ていた時代劇のドラマや映画にそっくりの場面です。
 古くて狭い長屋っていうやつに、ちょんまげ頭の父と髪を結った若い娘が二人で住んでいて、そこに借金取りのいかつい男が押しかけてきます。
 私は、その地味な着物姿の娘の役のようでした。
 借金を返せなくて、強引に連れて行かれる……と思いきや、普通にお金ありました。
 払ったので借金取りも帰っていきます。腕を組んで、不思議そうな顔です。 


「じゃあ、おとっつぁん、今日もお勤めに行って参ります」
「頑張ってな、お香よ……」

 咳き込むお父さんに見送られ、お香さんは着物を着直し、草履をはいて……一人で仕事に向かうようです。
 長屋に住んでいる他の人も手を振って見送ります。
 お香さんは人気者です。
 
0314G2021/11/24(水) 21:51:15.55ID:wpjofNUo
 
 
「……ああ、恥ずかしい。あんなものを売ってお金を作る私が恥ずかしい。でもこれしか私には無い。頑張って、次は二か月分を返せるように……」


 でも人気のない所まで来ると、お香さんは両手で顔を隠します。
 笑顔で長屋を出ましたが、とても深い悩みを抱えているのです。
 そのまま歩いて歩いて、米屋や反物屋、商家の並ぶ賑わいのある街へ。その中の、瓦葺きの立派なお店の……大きく「春日屋」と屋号の掲げられた店につきました。
 番頭さんとお客さんのやりとりで騒がしい、その表の方ではなく……建物の裏の方へと、お香さんは行きます。


「春日屋の裏門番のお方。千田町のお香でございます。本日も参りました」
「……奥で、お得意様方がお待ちである。着替えて用意するのだ。急ぐように」
「申し訳ございません。只今」

 長く続く漆喰の塀に、小さな黒い扉がありました。
 錠前のはずれる音がして、そこが開くと、頭巾をかぶった男の人がお香さんを中へ入れます。
 そのまま、商家の中へ……ではなく、裏の庭に建っている離れに、足早に入っていきます。
 着替えの間には、上等な着物が用意されています。
 化粧台で髪結いも整え、頬紅も引き直します。
 さっきまでの貧しい町娘とは違う姿になり……更に板張りの、広い奥の間へ。明り取りの窓があるだけの、仕込み蔵のような場所です。
  
 そこが、お香さんの仕事場でした。



「皆様方、今日もお集まり頂き、恐悦にございます…… 此度も、力の及ぶ限り……ふ、踏ん張ってご覧に入れ申します……。何卒御贔屓にお願い致します。で、では……」


 む……むりゅっ!
  もりゅりゅっ! ぶ……ぶちゅちゅ! べちゃっ! 
   ぶりゅりゅりゅりゅりゅ……


「ひ、ひいぃ……お尻が灼けるようです……」

「おお…… 今日も流石だぁ。ケツの穴から、ぶっといクソで華厳の滝。……見とれるわな」
「ほんまに。お香はん、相変わらずの良いひりっぷりでんなぁ。なんかもう、これを見んと一日が始まらん気がするで」
「でかい四斗樽が、みるみる山のようなクソで埋まってく…何回見ても信じられんわい。ほれ、もう二杯目に行くぞ」
0315G2021/11/24(水) 21:51:59.22ID:wpjofNUo
 
 何人もの男の人が、口々に大きな声を上げています。
 お香さんの姿を見て、顔をにやにやさせています。
 それは異様な光景でした。
 私はお香さんになって、そこにいるのですが……
 恥ずかしくて死にそうな気持ちを感じていました。

 お香さんの、仕事場。
 腰の高さ位までの、小さな階段のようなものが、部屋の真ん中にあるのです。
 階段の中は空洞になっていて、木の樽がそこに置かれています。
 その上、階段のてっぺんの部分には大きな穴が空いています。
 お香さんはその穴の上で、着物の裾を全部まくって……おしりと、大事な部分を丸見えにして、そして……滝のようなうんちをしているのでした。
 集まったお客さんたちの、目の前で。
 階段の前には一本の横に張られた縄があるのですが、そこから乗り出すように、食い入るように……樽に落ちる、うんちの飛沫がかかりそうになるほどに見つめてくるのでした。

「四斗樽、まず一杯! 双葉屋さま、お買い上げ分仕上がりでございます。…よし、締めろ」
「は、はいっ… ん、んんんっ!!」

 春日屋さんの丁稚が、いっぱいになった重い樽をどかして、新しい樽を持ってきます。
 その間、私はうんちが漏れないよう、我慢しなければなりません。
 でもおなかの中のうんちはそんな簡単に止められるものではありません。
 たった瞬き数回分の間の我慢でも、頭を掻きむしりたくなる苦悶に耐えねばなりません。


「はい、お次、白川屋さま御予約の分でございます。…よし、いいぞ」
「あ、ああああっ……!」


 どびゅびゅびゅっ! ぶりゅ…ぼぼぼっ! どちゃっ!!


「うおお! いま俺ん顔に飛んできやがったぜ! 今日は運がついたぜ! 帰りに富籤買ってみるかなこいつは!」
「やっぱりすごいのは量だけやないでぇ…。ほんま、この湯気のたつ大便の色つや、匂いに太さ、天下一品や。仙女さまや。いつも通り、最上級の値で買わせて貰いますで」 
「その上めっちゃ可愛いしなぁ、いっそ妾に欲しいわい。見てみい、このケツの穴の開きっぷりと、綺麗なおそそと…それにいじらしい赤い顔がたまらんわ」
「本当だぁな。囲えるなら、どんな大枚はたいても惜しくねぇぜ全く。お香ちゃんよぉ、俺らもしっかり売るからよぉ、この金で美味いもんたっぷり食って、明日もどばっと良いクソひり出してくれよな!」
0316G2021/11/24(水) 21:52:41.58ID:wpjofNUo
 
 きっぷの良い台詞のお客さんたちですが……この人たちは、この春日屋さんが集めたうんちを、肥料としてお百姓さんたちに卸す、仲買人の人たちなのです。
 うんこが生業ですので、気合が入っています。
 あちこちの長屋、御武家様のおやしき、あちこちのお寺などなど……この一帯のうんちを集めて売るのは春日屋の大事な仕事の一つ。
 私はその人たちの前でうんちをして、それを直接買ってもらっているのです。
 最初はお得意様だけを集めた余興、見世物に近い扱いでしたが……「お香のうんちは、多いだけでなく、どうやら天下一品のいい肥料になるらしい」そんなことが分かってから、仲買人の旦那様方の、見る目が変わっていきました。


「……なっ、なんでぇこりゃあ……。何のヨタ話かと思ってたが、こんな滅法界にすげぇ量のクソをする女が、本当にこの世に居やがるとは……」
「ん? お前さん新顔だね…。よく認められたもんだ。お香ちゃんの存在は、組合の上の者だけの秘密。買える店は本当に限られるんだがねぇ……。せっかくだ、しっかり目に焼き付けときな。御利益あるぜ」
「お、おう……」
「あー、皆さん! 勿論ご承知でしょうが、この縄から先は近づいちゃぁなりませんぜ! ご本尊へのお触りは、大店の旦那と言えど即刻出入り禁止で御座いますよ!」
「分かっとるよォ春日屋の! 大事な大事なクソ仙女様じゃからのォ! 目垢を付けるだけじゃ!」

「ひいぃ…… も…もう! みなさん…どうかお静かに……! 勘弁してください……! 恥ずかしくて恥ずかしくて、顔から火が出て死んでしまいます……!」

「……」
「……」
「……」
「……」
「……」


(だ、黙って刺すように見ないで下さいまし……! 堪忍してぇ…… ああ、どんどん出ちゃう……! 私の…見られてるぅ……!)



 まだまだ、出しても出しても、うんちしっぱなしでも、みんなに行き渡るだけのうんちは樽に溜まりません。
 お香さんの仕事は続きます……。

 それなりのいい家に生まれたお香さん。
 でもお父さんは商売に失敗し、使用人も居なくなり、借金を抱えて、気鬱から病に倒れてしまいまいました。
 お母さんも流行りの麻疹で早くに旅立ってしまい、助けてくれる人はいません。借金返済のために、数え17でお香さんは働きに出ました。
 それが春日屋さんでした。
 長屋からは少し離れた問屋街にある、大きな商家に雇い入れてもらったのです。
 そこは手広く、色んな商売をしていて、肥料のこともあったのです。長屋や武家屋敷から集めてくるうんちを百姓相手に下肥として売り捌く、そういう商いもしていました。
 そんなある日、お香さんはお腹を下し、厠に向かう途中の庭で粗相をしてしまいました。
 樽に何杯分もある、いっぱいのうんちです。
 ……まるで私みたいです。

 それをたまたま、店の若旦那様が見ていました。
 
0317G2021/11/24(水) 21:53:29.61ID:wpjofNUo
 
 
「お前は一体なんだ? 物の怪の類か?」
「わ、わたくしは……」

 若旦那さんに詰問されては答えない訳に行きません。
 お香さんも、毎日毎日いっぱいのうんちが溢れて止まらない、大変な体質を持って生きていたのです。
 そのことと、借金を返すためここに働きに来たことなど……包み隠さず言いました。

「千田町のあの長屋か! 住人の数にしてはやけに大量に肥が取れる、ありがたいが不思議だと、話を聞いていた。……合点がいった!」

 若旦那は持っていた扇子を、ぱん! と叩いて言いました。
 しかしそれにしても羨ましいのは、江戸時代はどこのトイレも汲取りしかないことです。
 トイレが無かったらそこらへんの畑か、川か、野原か、どこでもあんまり困りません。
 いい時代です。

「お香よ、私に力を貸せ。お前の父の借金など、おそらく一年と掛からず返せるぞ。化粧に着物、整えればお前も一廉のものとなろう。一つ商売をやってみるのだ」

 若旦那はお香さんの肩を叩き、語り掛けます。
 宝物を見つけたような、いい笑顔です。

「いい女が出すモノはな、高く売れるのだ。春日屋のために一肌脱いでくれぬか。お主の出すモノ、正に金糞となろうぞ。悪いようにはせぬ」
「は、はい。承知、いたしました……」

 そう答えるより他にありませんでした。
 その日から、借金返済のため、来る日も来る日も大勢の男の人の前でうんちしまくるという、お香さんの次なる悲運の日々が始まったのでした。
 肥料問屋の奥にしつらえた秘密の採取部屋で、樽にむかって滝のようなうんちをする。
 それを買ってもらう。特上のうんちを、毎日、産地証明してみせるのです。

 今日も、明日も、明後日も。
 恥ずかしい気持ちの中に、ちょっぴりの気持ちよさも感じながら。
 
 
 
0318G2021/11/24(水) 21:54:09.62ID:wpjofNUo
 
 
 
 
「なっ…… な、なななな……に? 何いまの… ゆめ。 夢よね? お香さん……?」


 うすい夏用の布団をはねのける。
 大粒の汗を書いていた。
 オレンジ灯の照らすなか、見上げた柱時計は、丑三つ時を示していた。
 違う。午前2時20分だ。
 ……隣で寝ている父と母を見る。

 そしてようやく、彼女は、ほっとした。

「お香さんだったの……? う、うう!? やばい……!」

 胸のドキドキが収まらない。
 だが同時に、腸もびっくりしたのかまた大量便の気配が急接近していた。
 あれはただの、祖父の話を聞いた影響だったのか。
 それともお香さんの魂を少し感じて、先祖の人生をちょっと体験してしまったのか。
 わからないまま、薫はただ悶々と……深夜、離れの汲取りトイレに向かう。
 真夏の夜、見上げる満天の星空と天の川。それは江戸も現代も、変わりは無かった。


 
0319G2021/11/24(水) 21:56:19.34ID:wpjofNUo
以上です。
居酒屋で酔っ払ってうんちしまくる話を書くはずだったのにな?
一ヵ月早いクリスマスプレゼントになるでしょうか……

たぶんpixivとかに投稿する際は、加筆修正見直しをやった上でだと思います
0320名無しさん@ピンキー2021/11/27(土) 01:12:23.46ID:IB8T55ZI
クリスマスどころかお年玉まで頂きました
…そして後の世の肥料屋もここに祖を持つのであった
0321G2021/11/27(土) 19:22:04.21ID:YO7MfS8W
書き上げてから、園芸店とやってること同じだ…と初めて気が付きました
あれも長い間中断して申し訳ないと思ってます

お香さんの採便シーン増量でノクターンにも投稿してるので、よろしければどうぞ。
あと薫ちゃんにも、もっと田舎脱糞ライフを満喫させてあげればよかった

どんなに人が少なくなっても、ここがある限りは、これからも投下を続けていきます
0322名無しさん@ピンキー2021/12/17(金) 00:41:48.71ID:Gk7attv7
pixivの投稿見てますよ。

夏原さんええな。
まもりちゃんに続き、薫ちゃんの大量脱糞の引き立て役として、排便シーンやお通じトークを期待してしまいます。
0323G2021/12/22(水) 23:29:14.47ID:fDQJjeWw
>>322
ありがとうございます

クリスマスの話、夏原さんはトイレ我慢しながら一人でバイト頑張ってますが、
あの直後、ひどい目に合ってしまいます
ちょこっと付け足しのおまけ話として、そのうち書ければと思います
0324G2021/12/25(土) 05:53:38.92ID:wH3qAis2
ヒュージな彼女、この前言っていた、薫ちゃんの友達「夏原さん」のおまけ話を投下
これはかなり昔に書いた、「12月のケーキ店でのバイトの話」の直接の続きなんですが…
この前pixivに投稿した際、大幅な設定の変更を行いました
薫とスーに下剤飲ませちゃった友達に、ちゃんと名前と設定を付けたんですが、その彼女が「夏原さん」です。
その話まで投下し直すことはありませんので、まずその二つの話のリンクを貼っておきます。

簡単なアルバイトのお話
ttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16606449

あわてんぼうのサンタクロースのお話
ttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16612813

この二つの話の後日談を、おまけ話として投稿です。
サンタ姿でのケーキ店のバイトの日、一人残って頑張っていた彼女は、とても我慢していました。
薫ちゃんが戻ってくると、彼女は安らぎの場所を目指し、走ります。
0325G2021/12/25(土) 06:01:47.69ID:wH3qAis2
おまけ 夏原美里、クリスマス前の災難



「……ん? あ、やっと戻ってきた! 何してたの薫、こんなに長く!」
「ご…ごめん。夏原さん、おまたせ……遅くなって本当にごめんね……」
「遅い! おそいおそい、おそい! も〜… 何してたのよ!」
 

 真っ赤なサンタ姿の薫は、戻ると彼女に謝った。
 ずっと一人でこの持ち場を守っていた、友人の夏原に、である。
 宣伝用の看板を十字架のように抱え、肩を落とし……薫は疲れ切った足取りでここへ帰ってきた。
 白い袋はもう持っていない。
 調子が悪いからと、ケーキ店のアルバイトを抜け出してから、だいたい40分。
 当然、夏原は怒っていた。

「私ひとりでどれだけ苦労したか……!」
「迷惑かけちゃってホントにごめん。……いやもう、すごいお腹が調子悪くって……」
「…それ! 私の台詞……! はい、なら交代ね! これ持ってね! 薫の番だよ! …あ、あああ、もうヤバいかも……」
「え? あ、うん。えーと?」

 薫と全く同じ、赤いサンタ姿の彼女。
 様子がおかしかった。
 赤いスカートの下、腰と両脚をもじもじと、細かく動いている。
 今は周りに客が少ないタイミングだったため、二人のサンタが言い争うような姿を見る者はいないが……
 服だけでなく、顔も少し赤くなっていた。
 
0326G2021/12/25(土) 06:02:35.42ID:wH3qAis2
 
「ううっ…! じゃ! あとよろしく!」
「夏原さん……? あ〜… そうか…本当に悪いことしちゃったな…」

 夏原は、それだけ言い残すとダッシュでその場を後にした。
 クリスマスソングの流れる、コンコースのただ中だ。
 その場には、看板二つと、予約客のためのメモを取るボードを抱えた薫が残された。
 ……流石に、彼女も察した。

(この恰好、寒いし……。トイレに行きたくもなるよね……私じゃなくても。ごめん……)

 ついさっきまで自分のことで手いっぱいで、残って頑張る友人を気遣うことも無かった。
 反省しきりだ。
 いろいろ不可抗力もあったとはいえ、悪いことをしてしまった。
 ならせめて、今度は私が二人分バイトを頑張ろう。
 おなかもすっきりしたし。
 薫はそう思い直し、接客用の笑顔を作って、改めて通りかかる客に声をかけ始める。

 ……だが、彼女のしでかした「悪いこと」というのは、これからが正に本番だったのだ。
 


「はっ、はっ、はぁっ……!」

 はやく、早く……!
 早くトイレに行かなきゃ……!
 その一心ではやる胸に、赤い眼鏡も揺れる。
 クリスマスソングが流れる賑やかなショッピングモールの中を、サンタのお姉さんが走っていた。
 
0327G2021/12/25(土) 06:03:41.54ID:wH3qAis2
 
 ぐぎゅ、ぐ……
 
(ああ、もう! あんまり余裕ないかも…! おなかヤバい……!!)

 肛門に圧力を感じる。
 サンタ服の下で、彼女の下腹部は異音を発し始めていた。
 買い物中の客の横をすり抜け、注意しながら、夏原はモールの通路を一目散に駆ける。
 従業員用のトイレがある、バックヤード目指してだ。
 もちろん大人も子供も、客はみんな走るサンタに注目してくるが、気にしている場合ではない。
 早くしないと……

(おしっこもヤバいし、おなか…うんちも……! うう…! 薫を待つんじゃなかった!) 

 だんだん夏原の息も上がってくる。
 セミロングの黒髪と赤のスカートを揺らして走る姿は、かなり必死の様子だった。
 膀胱と大腸、二つのおなかの痛みに苦悶する。
 今すぐおしっこがしたい。
 うんちも……!
 女の子の危機である。

(これ…因果応報ってやつなの? あの下剤の……)

 バイト中にトイレに行きたくなってから、我慢に我慢を重ねて、それでもお客様の前ではしっかり笑顔をキープ。
 薫がお腹を下しやすい体質というのは聞いていたし、ちょっと負い目がある。
 走りながら、彼女は少し前の出来事を思い出していた。
 だからある程度は仕方ないと、一人で頑張ったが……。
 これが、おしっこだけならまだ良かった。
 途中から寒さのせいか、お腹まで下り始めてきて、じわじわ事態が悪化していった。
 客にクリスマスケーキの予約特典などの説明をしていても、だんだんと頭の中は茶色いクリームのことで一杯になっていった。
 とにかく出したい。
 トイレに行って、すっきりしたい……!
 我慢開始からもう1時間近くになるのか、排泄欲が臨界を超えようとしている。
 直腸から脳へと、水分多めのうんちが肛門を刺激する苦痛が送られてくる。
 しかし走ったのは、余計よくなかったかもしれない。
 おなかの中が、かき混ぜられる……
0328G2021/12/25(土) 06:04:58.01ID:wH3qAis2
 
 ぐるる…… きゅぅう……


(あああ…! お、おなか痛…! 2日分だもんなぁ…! 出てくれるのは良いんだけどさぁ!)

 一旦走るのを止め、恨めしそうに彼女はお腹をさする。
 やっとバックヤードの出入り口にたどり着いた。
 白服に緑エプロンの食品売場スタッフや、スーツに胸リボンの販売員たちがスイング扉から次々に出入りをしている。
 やっとここまで来れた。
 夏原は、このところ少しばかり便秘気味だった。
 なので言葉の通り、うんちが出てきてくれるのは本当に良いことなのだが、今はかなり悪いタイミングだ。
 ほんの少し立ち止まり、息を整えた。
 そして、扉の向こうから急にだれか出てこないか、きちんと確認してからバックヤードに入った。
 華やかなクリスマス飾りの施された店内から一転、扉の向こうは薄暗い。
 ただの倉庫のような雰囲気で、バックヤードは素っ気ない薄茶色のボードが貼られた壁が続く。

「あとちょっと…… よし」

 扉の奥は、そこら中に予備の商品の段ボールやカートが並んでいる。
 通路にはみ出し、かなり窮屈だ。
 雑然としていて、しかも大勢の従業員が忙しそうに、商品補充や入れ替えの作業に追われている。
 当然、ここを走るのは禁止されている。
 正直もどかしいが、夏原は人や物をよけて慎重に進む。
 もうそこにトイレの矢印は見えているのだ。
0329G2021/12/25(土) 06:06:12.15ID:wH3qAis2
 
 
「B7とB8、それからB9。18時で現商品一旦下げるから。吉田さん以下、4人準備ね」

「エリアマネージャー今いないの? 田塚店の応援の人、探してるんだけどー?」

「日配冷蔵庫の調子、今日もおかしいの? インターメンテナンスの担当の人、すぐ呼んで!」

「ちょっとサンタさん、どこのスタッフか知らないけど、もっと機敏に! 邪魔になってるよ」
「は、はい! すみません! あ、あっ…」

 相変わらずここはうるさいな…と思いつつ、ゆっくり歩いていたら後ろから注意されてしまった。
 すぐに、後ろからカートを押した中年女性のスタッフが追い抜いていく。
 夏原は、身体をびくっと反応させながら返事をする。 
 ……危なかった。
 びっくりして、ちょっと漏れるところだった。

(あ〜… もう、ここって苦手……)

 商品がどさっと雑然と、働く人たちの声はうるさく……華やかな店の表とは対照的。アリの巣の中のようだと思った。
 走ってはいけないが、のろのろ歩くのも見咎められる。
 なんで私がこんな目に……と思いつつ彼女はそれでもトイレを目指すのだった。
 痛みを増していくお腹を抱え、眉をしかめながら……
 そしてやっと、トイレの扉の前にたどり着く。

(ここって狭いし、ちょっと汚いし…あんまり使いたくないんだけど。でも間に合って良かった)

 夏原は、ほっと大きく息をつく。
 ぱんぱんになった膀胱と直腸と、メーターは二つとも満タンを通り越し、針が振り切れそうになっている。
 でもこれで何とか……

「あっと、危ない。…ごめんなさいね。どうぞ」
「えっ? あ、いえ、そちらがお先に……どうぞ」
 
0330G2021/12/25(土) 06:10:21.08ID:wH3qAis2
 
 扉のノブに手を掛けようとしたら、横から同時に手を伸ばした女性がいた。
 驚いて手を引っ込め、夏原は彼女に先を譲る。
 ぜんぜん余裕もないのに、つい譲ってしまった。
 ……相手はスーツを着た、モールの正社員の女性だったのだ。
 バイトの自分とは立場が違い過ぎる。

「そう。ごめんね」

 女性はそう言って先に扉を開け、入っていった。
 まぁ、たった数秒、早いか遅いかのことだし……と思った夏原は、激しく後悔することになる。
 従業員トイレはあちこちにある代わりに、ブースの数が少ない。
 ここの女性トイレは洋式ブースが二つだけ。
 一つは今の女性が入った。
 ……もう一つは、「故障中」と、手書きの張り紙がしてあったのだ。

(うそ。ああ…… もう、仕方ない! 諦めろ、夏原みさと! もう一回頑張れ!)

 しばし茫然とする。
 それでもお尻はゆるめないし、絶望するにはまだ早い。
 脳内で自分自身に檄を飛ばして、トイレの出口をにらむ。

 なら次、向こうのトイレに行くだけ!
 それにここ、なんかヤケに臭うし! イヤだし! まだ我慢できるし!

 危機の時には決断力こそがものを言う。
 夏原はこぶしを握り締め、見切りを付けてトイレを出た。どうせ近くにもう一つトイレはあるのだ。
 言葉の通り、ここは異様に臭いがキツく、長居したくないのもあるし……故障とあったが、詰まって流せなくなったのだろうか?
 間に合うなら別のところがいい。
0331G2021/12/25(土) 06:13:36.23ID:wH3qAis2
  
 
 ぐぎゅぎゅ… ぎゅるるる……


「う、ううう……」

 しかし我慢にも限度がある。
 歯の根が震え、歩くのがつらくなってきた。
 強がり、やせ我慢、高楊枝……。膀胱も肛門もかなり限界なのを堪えて、また歩く。
 まわりの騒々しさもストレスだ。
 人にぶつかられそうになり、漏らしそうになり、涙目になりかけ、とにかく第二のトイレへ。
 サンタの苦難の道のりが続く。
 これしか道はない。
 ない…はずだった。

(うそ、でしょう……)

 そして夏原は、そう離れていない、もう一つのトイレに辿り着いた。
 サンタ服も赤いが、彼女の顔もさっきより赤くなっていた。
 まだ小も大も、一滴も漏らしていない。
 …だが。

「使用禁止」

 の手書き文字が、また彼女を歓迎する。
 ここも、女子のブースは二つ。
 そしてその一つは使用中だった。
 またしても……。
0332G2021/12/25(土) 06:18:11.29ID:wH3qAis2
 
(待つ? どうする…… けど… く、くっさ…… ここも何で、こんな臭うの……?)

 不運の連続に、神様を呪いたくなる彼女だった。
 しかしモールの客用トイレはきれいで明るく、全然匂いもないが、こっちとの落差は一体何なのだろう。
 やけに、こう……うんちの臭いが漂う。
 ちゃんと喚起しているのか?
 これも便器の故障のせいだろうか?
 とにかくもう、歩きたくない。歩けば歩いただけ、お腹の痛みが増す。
 もし搬入のカートにでもぶつかられたら、たぶん衝撃で漏らしてしまう。
 なら、もうここで待とうと彼女は決めた。
 じっとこの、タイル張りの床の上で……別の形の忍耐が始まる。
 しかし、待つと決めたは良いものの、使用中の中の人は、全然出てきてくれないのだった。
 無情にも時間だけが過ぎる。

(あ、あああ、もう…… もう……! も…漏れ……!)

 サンタ服のまま、苦し気に足踏み。
 息も荒かった。
 従業員トイレの中は暖房が届かず、寒い。
 寒さがおなかの痛みに響く。
 おしっこも、待てば待つだけ更に溜まっていく。やせ我慢にだって限度がある……。
 その苦悶が溶け込んだ彼女の白い息が、見ていて痛々しかった。
 夏原はうつむいて両手をおなかにあてた。
 大きく吐く息に、赤い眼鏡も曇る。
 
 ぎゅ、ぎゅうぅ…! くきゅうぅぅ…!

 異音もますます激しくなっていた。 
 下腹部の痛みと苦しみと、もうこの床にぶちまけてしまいたい、と思うくらいの排泄欲とが彼女を苛む。
 あと一体……何分、いや、何秒がまんできるだろう。
 漏らすまで、残り時間はどのくらい……
 だったら、いっそ。
0333G2021/12/25(土) 06:21:06.23ID:wH3qAis2
 
(ならもう、こっち! 仕方ない!)

 夏原は、使用禁止と書かれた方のブースの扉に手をかけた。
 もうこっちを使うしかないと思った。
 カギが掛けられないとか、水が流れないとか、誰かのしたうんちが詰まってそのままとか……それでもいい。
 とにかく便器に座れたらいい!
 故障してたって、緊急避難で一回分のうんちとおしっこを受け止めることくらい、出来るはず…………


「う!?」


 喉の奥から、その一声だけが出た。
 衝撃で、それしか出なかった。
 そして2秒か3秒、思考が止まる。
 故障中の個室の扉をあけた、そこにあったのは……白い洋便器を埋め尽くし、盛り上がり、そびえたつ大便であった。
 洋式の便座から、高さ15センチくらいはあるだろうか。
 これは一体何の冗談なのか……脳が理解を拒む。それほどのインパクトと存在感だった。

 便器いっぱいどころか、山みたいになったうんこ? 
 これじゃ座れない。ここに、これの上にうんちなんか……おしっこだって、だらだら零れていっちゃう……
 ここ使えない? やだ、もう、だってここしか……?
 どうしよう。
 こんなことありえないでしょ…… いったい、こんなの、誰が……?

 あまりの事態に、脳も身体も弛む。
 そこまでだった。
0334G2021/12/25(土) 06:27:20.38ID:wH3qAis2
 
 
 ぴ、ぴちゃちゃ……
  ぷ…ぷびゅっ にちゅちゅ……


(……え。あ…あっ! だ、駄目、だめっ!! やだ…やだぁっ……!!)


 終焉を告げる音がトイレの中に響く。
 夏原はもう一回力を入れ直そうとするが、無駄だった。
 サンタ服のスカートの中に手を突っ込み、前から後ろから押さえようとするが、それも無駄だった。
 この世のものとは思えない、超巨大うんこ……まったく理解できないが、理解するも何も、なかった。
 最後の希望がついえた、それだけのことだった。
 脳よりも先に、身体が絶望し、諦めてしまったのだ。


 びしゅしゅ…びちゃっ! びちゃちゃっ!
 
  もぼりゅっ… もりゅりゅりゅっ! ぶちゅちゅちゅ……



「あ、あ、あああ… ああああ……」

 絶叫ではない、ほんの小さな、絶望が形になった弱々しい声が漏れ出てくる。
 限界を超えていた彼女の身体に、その山盛りうんこが与えたショックは大きすぎた。
 尿道も肛門も、さっきまでの奮闘が嘘のように緩み切って、汚物を排出し続けている。
 液体と固形物と、二つの崩壊の音が響く。
0335G2021/12/25(土) 06:28:18.90ID:wH3qAis2
 
(あ、ああ、うんちが……! おしっこも…! 出ないで、お願い、出ないでぇ……!!)

 もう体が言うことを聞いてくれなかった。
 どんどん、どんどん……彼女の下着が汚物で溢れ、汚れていく。
 変色し、盛り上がり、その感触がさらなる絶望を呼ぶ。
 大も小も同時、ピンク色の、かわいらしかったショーツがほんの数秒で見る影もない。
 脚の力が抜けて、その場にへたり込む。
 その彼女の前、山のような禍々しい便塊が、あざ笑うかのように洋便器に鎮座していた。

(お、終わった……)

 天井の白い照明を仰ぎ見る。
 そんな彼女をあざ笑うかのように、山盛りの大便が個室の中央に鎮座する。
 絶望を通り越し、空白に突入してしまった彼女の精神と身体は、我慢しろという脳の命令をキャンセルしてしまう。
 もうあとは、全てをしぼり尽くすまで止まらない。
 小学生のころ以来の、失禁……それも小さい方と大きい方、同時。
 彼女の中でガラガラと、何かが崩れていく音がするのだった。

 
 にちゅ、にちゅちゅちゅ…… もりゅりゅ……


 もちろん脱糞音も止まらない。
 隣の人も聞いている筈だが、異変に気付いているだろうか。
 彼女の肛門の肉を押しのけ、二日分の大便が、ねとっとした水分をまとって次々に下着の中に溜まっていく。
 逆におしっこの方は、こちらもショーツの布をものともしない勢いで床にはね、飛沫を飛ばす。
 灰色のタイルの床に、黄色い水たまりを広げていく……
0336G2021/12/25(土) 06:30:45.56ID:wH3qAis2
 
「う、ううう……ううん……! んっ……!」

 漏れ出る声を極力我慢するが、脱糞の刺激にどうしても口が開く。
 隣には人がいる。今更だが、個室の扉を閉めた。
 この巨大うんこと個室で二人きりは絶対イヤだが仕方ない。

(ああもう、おしっこも全然止まらない……)

 あれだけ我慢していたのだ、迸るおしっこもなかなか全部出きらない。
 バイトで支給されたサンタ服、せめてこれだけはとスカートをまくり上げたが、タイツはもうだめだ。
 洋便器の前で、かがんだ和式のスタイルになって、下着をはいたまま放尿を続けるしか無かった。
 ショーツを下げたら……どっさりのうんちが落ちる。
 女子としては結構な大食いに入る彼女、二日分でもうんこの量はかなりになる。
 このままではショーツの中で収まらず、どんどん膨らんでいって出来た隙間から、ぼたぼたと床にこぼれるかもしれない。
 せめてそうなる前に出尽くして欲しいと思った。

(最悪…さいあくだ。私、がまんできなかったよ……)

 絶望……。女の子として最悪。この歳になって、うんちとおしっこ同時お漏らし。それも、こんな異様なうんこの山を見ながらだ。
 おなかの方は、腹が立つくらいすっきりしたけれど……。
 情けなさに、涙があふれてくるのだった。
 そのこぼれた涙の透明ささえ、床の黄色い水たまりに落ちては消えてしまうしかない。
 全てはもう、無力だった。

 ……結局その後、彼女が薫の所に戻るまでには、1時間以上かかった。
 気持ちを立て直し、ショーツの中の大便を捨て。
 奥にある掃除用の流しで、冷たい水を我慢してそのショーツを洗い。
 おしっこの水たまりをモップで掃除し。
 薫のせいでこんな…と思いつつ。
 やっぱり薫に下剤を飲ませたバチがあたったのかなぁ…と溜息もついて、それでも夏原は、絶望からは立ち上がった。
0337G2021/12/25(土) 06:33:29.35ID:wH3qAis2
 
 
 
「お、おかえり……。大丈夫? 夏原さん」
「……ちょっとね、色々あったわ。……あのね、薫」
「なに?」
「あと一回、なにか奢るって約束してたけどね? それ、もう無しでお願い」
「急にどうしたの?」
「きっとバチがあたったのね。薫と同じような目に遭ったからさ…今。だからもう貸し借りなしで。まさか二ヶ所もトイレ故障中なんてね……」
「えっ」

 薫は全てを察した。
 そして肩を落とす。それは自分のせいで、そしてそれが原因で、彼女は……。何も言えなかった。

「……本当にごめん。そしたらさ、今度は私が何か奢るよ。前話してた、夏原さん気になってるお店。あそことか」
「いいの? ……じゃあまた、一緒に行こうか……」

 そのくらいしか、今の薫にはできなかった。
 そしてトイレで何があったか、細かいことは二人とも言わない。
 ……言えない。
 それでも同じ大学に通う、気の合う一回生の二人、仲が壊れることは無かった。
 バイトが終わると元の服に着替え、今日はどこでご飯を食べるかで真剣に意見を交わす。
 食事に行けば、食べながら教授や先輩、同期への愚痴を言い合ったりする。
 違う学部だと、お互い聞くこと全て新鮮だ。
 二人とも、そんな何でもない時間が好きだった。何も変わることは無い。

 ……ただ。
 その後、夏原はごくたまに、あの超巨大うんこの悪夢を見るようになった。
 そのくらい、彼女にあのとき刻まれた絶望は深く、大きかった。
 
 
 
  
 
0338G2021/12/25(土) 06:37:43.19ID:wH3qAis2
 
以上です。

間に合って、やっとうんちできると扉を明けたら、洋便器の上に超巨大うんこ。
白色彗星帝国のテーマが良く似合います。
旧作、波動砲でガスをはぎ取られ、都市帝国が姿を現した時の。

クリスマスの投下となったのはたまたまですが、これからもこっちに投下は続けます。
ノクターンは旧設定のままなので、これは投稿しないと思います
pixivに投稿するときは、少し文章を見直すかもしれません。

それにしても、一年かかって薫ちゃんの話の続き……居酒屋に行くっていってたあれを完成できていません
なんとか、こつこつとやっていきます。
ではまた。
0339名無しさん@ピンキー2021/12/25(土) 14:41:20.93ID:ApvqPqTU
お疲れ様です。
薫ちゃんの友達の夏原さんは普通の人よりも比較的たくさん出す方だったんですね
(薫ちゃんレベルではないにしても)
結果的にお互い全く意図しない形でお互いの行動が影響していて、
中々奇妙な友情関係だなと思いました
友達の夏原さんの設定が掘り下げられていたのもよかったです。
03403222021/12/25(土) 17:52:03.90ID:wdYjJZVR
クリぼっちには嬉しいクリスマスプレゼントでした。
薫ちゃん、あのゴミ袋排便の前に、2箇所も洋式便器を使用不能にしてしまっていたとは…恐るべし。
バックヤード特有の暗い照明のトイレとか、使用禁止のドアを開けて山盛りうんちを目撃してしまった夏原さんの衝撃とか、山盛りうんちの威圧感と臭いを常に感じながらの後始末とか、この倒錯した描写がたまらないです。

あと勝手なイメージだけど、夏原さんは肉食系で性欲強そう。
いつか酔った勢いで、巨大うんこ目撃談を薫ちゃんの前で話してほしいなあと思ってしまいました。
0342名無しさん@ピンキー2022/01/19(水) 15:20:00.87ID:9KlcdO2i
巨大「うんち」雪像制作 アーティスト逮捕 ロシア
2022年1月18日 18:20
https://www.afpbb.com/articles/-/3385747

【1月18日 AFP】ロシア・サンクトペテルブルク(St. Petersburg)にある戦没者慰霊碑近くに「うんち」の巨大雪像を制作したとして、モスクワ在住のアーティストが逮捕された。警察などが明らかにした。
フォンタンカは、ボルコフ容疑者が先週、1917年のロシア革命の犠牲者が埋葬されている「マルスの広場(Field of Mars)」に、全長約5メートルの雪像を制作したと報じた。像は茶色、周辺の雪は黄色に塗られていた。
0343名無しさん@ピンキー2022/01/20(木) 23:04:50.39ID:v4Yr4lkN
雪像でも逮捕なら、本物の巨大便なんて出しちゃったら完全にアウトだな
0344G2022/02/03(木) 01:18:48.30ID:8JSzAxd1
興味深いニュースだったのでロシアのエーナちゃんの話を何か書きます
例によって完成予定は見通せませんけれども…

あと今更の書き込みですが
夏原さんは今後も時々登場します、たぶん
0347G2022/02/10(木) 22:02:32.97ID:hfTSB1rU
今回の話では実用性は低いと思いますが
バレンタインまでにと突貫で一つ書いています
睡眠足りてませんけれども

薫ちゃんのクリスマスの話の、直接の続き…の、前振りのようなもの
0349G2022/02/12(土) 22:04:59.05ID:xvJMVDJH
>>348
一応完成、おそらく期待されている内容とは違うでしょうが
前段階として、体質のせいで内向きな薫ちゃんの気持ちが段々前向きに進展する話
チョコではないけどバレンタイン向けなやつで

14日は時間がなく、明日前倒しで投下する予定でいます
0351G2022/02/13(日) 21:34:47.97ID:OCe620x6
 今から投下

 一体何年かけて話が進むんだという遅さで申し訳ないですが… 
 ヒュージな彼女、このクリスマスの話、直接の続きです。
 ttps://novel18.syosetu.com/n1056eh/11/
0352G2022/02/13(日) 21:35:58.00ID:OCe620x6
 
 
超シンプル! 初心者でも手軽に焼けるお店みたいなクッキー

材料:
無塩バター  45g
薄力粉   120g
砂糖      45g
卵黄     1個

以上



「小麦粉とか、買っては来たけど……う〜ん。いいのかな……」

 ずらっとキッチンに並んだ、クッキーの材料。
 それを前にして、つい独り言が出てしまいました。

 今日は土曜日です。
 大学はお休み。
 少し事情があって、今日は下宿でクッキーを作ります。
 「ある人」へ渡す予定の、お詫びの品……の、試作品です。
 半月ほど前のクリスマスの夜に、すごい迷惑をかけてしまった、その人に。
 あれを思い出すと、すごく情けない、恥ずかしい気持ちになりますが……。
 スーの助言で意を決し、今日はその道具と材料を買ってきました。

(調理実習のとき以来か。不安だなぁ……)

 学校以外で、お菓子を作るなんて初めてです。
 もうすっかり住み慣れた下宿の、いつもの小さなキッチン。なのに、とても緊張します。
 人に食べてもらうものを作るから、でしょうか……。
 でも、悩んでもしょうがないです。やってみましょう。
 まず髪の毛をくくります。
 家用の、汚れてもいいトレーナーの上に、エプロンをつけます。
0353G2022/02/13(日) 21:36:35.69ID:OCe620x6
「……う。やばい」

 エプロンの上から、お腹をさすります。
 緊張のせいでしょうか、急にトイレに行きたくなってしまいました。
 いきなり躓きます。
 今は正月休みの終わった一月……部屋はエアコンで暖かいけど、外は真冬の寒さ。
 さっきの買い物で、お腹がちょっと冷えたかもしれません。
 お風呂と一体のトイレに行きます。

「ん、んんんんん……! はあぁ……」


 むちゅりゅりゅ… ぶりゅりゅっ! ばちゃちゃっ!


 うー……。
 やわらかなのを一気に出す、この瞬間は……どうしても身体が震えます。トイレの寒さのせいだけではありません。
 これで、今日3回目。
 今はあんまり溜まってないし、そもそも出る量が減ったし……普通の便器でもどうにか流せるレベルです。
 とにかく、トイレに駆け込んで、すっきりしました。
 これでしばらく大丈夫なはず。

「あ〜… いきなりだよ……。じゃ、気を取り直して……!」

 トイレから戻ってきて、もう一回エプロンを付けます。
 入念に手を洗います。
 レシピを表示させたスマホは、キッチンの横に用意した、折り畳みの小さなテーブルに。
 道具もそっちに並べてあります。
 一人暮らしの、学生向け物件のキッチンですから、とても狭いです。
 ちょっとでも広く使うための工夫です。
 では…… 
0354G2022/02/13(日) 21:37:18.04ID:OCe620x6
作り方1:
まず、常温に戻したバターを


「またつまずいた…… 先にやっとくんだった」

 冷蔵庫から出したばっかりで、バターは冷たいです。
 とりあえず包丁で塊から切り出し、45グラムを量って皿に出します。
 仕方がないので10秒だけ電子レンジに掛けます。
 少しとろけました。

 ――戻したバターをボウルに入れ、クリーム状になるまでかき混ぜる。

 これでいいのかな……。
 大きなスプーンで押しつぶしながら、どろどろになるようにかき混ぜていきます。
 かしゃかしゃ……
 次に泡だて器で、音をたてて…段々とバターが、マヨネーズみたいになってきました。


2:
砂糖を加えて、均一に、白っぽくなるまで混ぜる。


 計量器の皿の上へ、砂糖を45グラム。
 袋からスプーンで取り出し、量りながら載せていきます。
 でも、45グラムって……こんなに? こんなにいっぱい?
 こんもりと……小さな山になりました。
 なんというか、盛り塩みたい。
 すごく暴力的な量です。
 こんなに砂糖、たくさん入れていいんでしょうか。
 でも書いてあるので、その通り、ボウルに放り込みました。
 そしてマヨネーズみたいになったバターと、また混ぜていきます。
0355G2022/02/13(日) 21:38:13.77ID:OCe620x6
「バターもこれ、相当だよね…… 太る訳だ」

 かき混ぜると、しゃりしゃりと音がします。
 黄色かったバターが丸いボウルの中で、白くなってきました。
 自分でやってみると、普段のよく食べているお菓子がどれだけカロリー爆弾なのか、よくわかります。
 でも今は、それを気にしている時ではありません。
 次に行きます。


3:
卵黄を加え、混ぜる。


「エッグセパレーターも買っとくんだったな……」

 卵を一個、お椀に割ると、そこからカレー用のスプーンで卵黄だけ慎重にすくい上げます。
 一旦小皿に移し、からざも取ります。
 不安でしたが何とか割らずにできました。
 それを、バターのボウルに落とし、また混ぜていきます。
 バターが黄色く染まっていきます。
 調子が出てきました。
 次々行きます。
0356名無しさん@ピンキー2022/02/13(日) 21:38:48.22ID:OCe620x6
 
4:
薄力粉を入れる。ヘラでサクサクとまた混ぜる。


「サクサク? って、どういう……? まぁいいか」

 良く分かりませんが、とにかく混ぜないと。
 ……そう言えば料理用のヘラもありません。
 もう一回スプーンで。
 計量器にのせた、別のボウルに薄力粉をどさっと……袋から細かい粉が飛んで、エプロンが白くなってしまいました。
 それにしても混ぜてばっかりです。
 小麦粉を投入すると、一気に手ごたえが硬くなって……混ぜるにもボウルを押さえるにも、けっこう力が要ります。
 手が疲れてきました。

(なら、これで……いいか。すりこぎみたいなもんだし……)

 パティシエの仕事に男の人が多い理由も分かります。
 スプーンでは効率が悪いので、生地を伸ばす用に買ってきた、太い麺棒を使うことにしました。
 階段とかの手摺くらいの太さがある、30センチの木の棒です。
 餅つきみたいに、がしがし突いて塊を潰し、こね、どんどん混ぜていきます。

(ちょっと手が痛…… ついでに、ああ、またか……もう)


 くきゅ…きゅるるる……

 キッチンにあの音が響きました。
 10分も経っていないのに。
 普通の女の子みたいに、お菓子作りなんて……慣れないことをしているせいでしょうか。
 やっぱり緊張のせいでしょうか。
 肝心な時に、またトイレに行きたくなってしまいました。
 もちろんまた、大きい方です……。
 
0357G2022/02/13(日) 21:39:25.39ID:OCe620x6
「でも今は、がまん……」

 唇にぎゅっと力が入ります。
 もちろんお尻にも。
 今はお菓子を作っている最中です。せめて、混ぜる工程だけはしっかり終わらせたい。
 トイレは我慢して……まだまだ混ぜます。
 我慢することには慣れています。
 ちょっとくらいの便意は、気にせず……ぎゅっ、ぎゅっ、と……
 クッキー型と一緒に買ってきた、この太い麺棒、役に立ちます。
 小麦粉がバターを吸い込んで、段々と、今度は粘土みたいになってきました。
 かたまりを潰しながら、練るように混ぜて混ぜて……でも本当に、これでうまく行っているんでしょうか?
 初めてなのでさっぱり分かりません。

(やっぱり夏原さんに助っ人、来てもらうべきだったかな……? スーはお菓子苦手って言うし……)

 友達の夏原さんは彼氏に時々、お菓子作ってるらしいです。
 スーは中華料理完璧ですが、洋菓子となると、全然作ったこと無いって言ってました。
 ……それに、お菓子作るのを手伝ってとかスーに話したら、今度は何を言われるか分かりません。冷やかされるってことは無いでしょうが……。
 この前の学食での時みたいに。 
 これは自分が、独力でやらないといけません。
 調べた中で一番シンプルな、簡単そうなこのレシピで……。


 ぐいぐい…… ぎゅっ、ぎゅっ…… ぐっ、ぐっ……

 ぐぎゅるるるる……!  


「んっ、ふっ…! ふうぅ……!」

 おなかの音、急に大きくなってきました。
 ボウルを押える左手、麺棒を持つ右手……ちょっと震えます。
 脚も、腰も……どうしても下半身が…もじもじしてしまいます。生地をこねるのに身体でリズムを取っている訳ではありません。
0358G2022/02/13(日) 21:40:09.07ID:OCe620x6
 ……うんちしたい。ついさっき出したばかりなのに。
 でもせめて、大事な今は……!
 トイレに行きたい気持ちを堪えて、ひたすらクッキー生地を混ぜます。
 意地で生地を仕上げに掛かります。

 それにしても、お菓子作りといったらアニメとか漫画とかCMとか、イメージ図でよく出てくる、チョコとかホイップクリームを「絞り出す」あれ。
 クッキーはそれが無くて良かったです。
 もしもやっていたら多分、どうしても頭に、私の、あれのイメージが……

「あ、あああ…! も… もうだめだこれ……! やっぱり一回止めないと……!!」


 ごろごろ…ぎゅるるる… きゅ……

 とりあえず、ここまで混ぜれば多分大丈夫、という所まで来ました。
 が、便意を感じて数分しか経ってないのに、事態は深刻でした。
 同じような音ですが明らかに、さっきより良くない響きに変わってきました。
 もちろん、お腹に感じる痛みも。
 これはやばい……!
 麺棒をおいて、白い粉とバターまみれの手を一旦洗って…ばたばたと、またトイレに駆け込みます。
 うかつでした。
 ショーツの奥で、もう肛門が開きかけています。
 ぐっと力を入れても、大きなうんちの塊が出かかって……!
 やっぱり慣れないことをしながら、いつもの大量うんちを我慢するのは無理でした。
 
「あ、あああああ…… お菓子作りながら…こんなの駄目なのに…… あ……!」
0359G2022/02/13(日) 21:40:55.43ID:OCe620x6
 ばちゃっ! ぶちゅちゅ… どぼぼぼ……!


 便座に座って1秒経たないうちに、滝です。
 がまんから便意を解放した瞬間、頭がくらっとしてしまいました。
 まだ午前中ですが、朝から何度も出しているので、すごくやわらかいうんちでした。
 変な我慢の仕方をしたせいか、下半身に来る刺激がいつもよりすごくて……また体が震えます。
 便器の底に落ちて、跳ねた水がお尻に掛かって冷たいです。
 また洋便器に茶色のうんちが一杯に溜まっていきます。
 そして、ギリギリアウトでした。
 スキニーと一緒にがばっと降ろしたピンクのショーツ、見るとお尻の所がちょっと茶色です。
 汚しちゃった。履き替えなきゃ……ため息が出てしまいます。

(下着はやっちゃったけど、でも今回も、何とか流れた……)

 少ないと言っても、多分普通の女の子の……えーと……何回分なのかな?
 終わって立ち上がると、洋便器のなか、どっさり存在感を放つ私のうんち。
 レバーをひねると、当然水が流れるんですが……。
 これは無理かな? という感じの、便器からあふれそうな雰囲気のあと、すーっと水位が下がって、便器に飲み込まれていきます。
 いつもなら、部屋で大量に出すときはバケツが便器なんですが、今日は普通にトイレです。
 今はお菓子を作っています。
 流石に、部屋の中でうんちをするわけにはいきません……。
 それに最近あんまり食べてないせいか、出てくる量がおとなしめになりました。
 どうも何か、食欲があんまり……。変です。
 でも普通の女の子みたいに、トイレで出来るのはちょっと嬉しいです。
0360G2022/02/13(日) 21:41:30.64ID:OCe620x6
5:
生地を薄く延ばす。


(クッキー作るのって、多分こんな疲れないよね……本当は)

 短い時間に連続で出すと、お尻が熱いです。これで全部出たかな? 
 再びキッチンに立ちます。
 生地を作るのもですが、うんちで疲れました。
 とにかく下着を替えて、クッキー作り再開。
 ここで、麺棒の本領発揮です。
 それにしてもこの棒、初めて使いますが……私のいつものアレと、どっちが太いかな。
 ……駄目です。
 麺棒を握ってそんなことを考えてはいけません。

(まな板に薄力粉をちょっと…… で、ぐにぐに潰して、棒でごろごろ……)

 ボウルでこねていたクッキー生地は、確かにクッキーの生地らしくなってくれました。
 両手で丸めて、黄色い粘土のようになったそれを、今度はまな板の上に。
 棒をころがし、竪に横に……薄く延ばしていくと、ついにクッキーを作っている感じが出てきました。
 工作の粘土みたい。
 粘土より、むしろ私の……?
 この感触だと、硬い先頭からちょっとだけ奥に行ったあたりのやつ…みた…… だからそんなことを考えてはいけません。
 やむを得ない時、ビニル手袋付けて、手でうんちを片づけることもあるのですが、今そんなことを考えては……

「ちょっと休憩。変なこと考えながら、クッキー作っちゃいけないよ……」

 時計を見ると、開始からもう一時間近く経ってます。
 ひとまず、大事な部分は越えたと思います。手を洗って、粉が少し飛んだスマホも拭いて、ベッドへ。
 どさっと倒れ込むように寝転がりました。
0361G2022/02/13(日) 21:42:01.14ID:OCe620x6
「ふぅ……」

 瞳を閉じて、気持ちを落ち着けます。
 クリスマスに突然あんな恰好で押しかけ、すごい迷惑をかけた、あの人に謝りに行く。
 そのために何かお詫びの品を用意する。
 スーに言われたからではないですが、行くと決めました。そして自分でも出来そうなもので、クッキーを選びました。
 うまくいったら、改めて作って、他の誰もいない日曜日に……。


 ぐぎゅぎゅぎゅ……


「あー、もう! 鬱陶しい! いい加減にしてよ!」

 むくっと起きて、おなかに向かって叫びました。
 これで何回目の便意でしょうか?
 またトイレに行って、うんちをしてこなきゃ……。
 たぶんまた、流しきれるかギリギリくらいの量です。
 一回の量が少ない代わりに、今日は本当に頻繁に出ます。
 これは何でしょうか?
 邪魔してるのでしょうか?
 おなかに文句を言っても、つねっても仕方が無いのですが……。
 でもどんなに邪魔されても、やりきらなければ。
 
(私が何か、頑張ろうとすると大体こうなるよね…… 私の人生って何? うんちするためにあるの?)

 ため息をつきながらトイレに行きました。
 また同じようにうんちをして、お尻を拭き、水を流し……。
 本当に何でしょう。
 まるでこれも、お菓子作りの工程の一つみたいになってしまいました。
 
0362G2022/02/13(日) 21:42:48.71ID:OCe620x6
6:
好きな型で抜きます。

 
 今度こそ最後までやり抜きます。
 これぞクッキー作り。って感じの工程にやっとたどり着きました。
 ハート、星、花、くま、うさぎさん……金属の型に出番が来ました。
 ちゃんと一回洗剤で洗ってあります。
 ぐっ、ぐっと。
 手際よく型で抜いて、大皿に移していきます。
 抜いたあとの、穴だらけの生地はもう一回こねて丸めて、また伸ばし……再び型を抜きます。
 それを3回やって、全部で25個できました。
 ここまで来たら、あともう少しです。


7:
クッキングシートを敷いた鉄板に載せます。
180℃で予熱したオーブンで13分間焼きましょう。


「余熱……? あ、先やっとかないといけないのか……。それにしても、オーブン機能なんて初めて使うなぁ……」

 入学の時に、他の家具やテレビと一緒に買ってもらった電子レンジです。
 今日初めてオーブンとして使います。
 付属のオーブン用の鉄板、邪魔だと思ってましたが処分しないで良かった。
 これが最後の工程です。ここでしくじる訳にはいきません。
 駄目で元々、試作のクッキーのつもりだったのですが、結構苦労してます。うまくいって欲しいです。

「あっ。……とほほ」

 ……と思ってたら、皿から鉄板に移そうとして、いきなりうさぎの耳が折れました。
 本番では気を付けないと。
 そーっと、生のクッキーを一個ずつ、鉄板の上へ。
 危険物を取り扱うように慎重に乗せてる間に、予熱も完了のようです。
 電子レンジにクッキーを乗せた鉄板をセット、13分間、スイッチオン!
 今日の私、本当に頑張ってます。
0363G2022/02/13(日) 21:43:30.26ID:OCe620x6
「やった! これであとは待つだけ! 私やりきった!」

 思わずバンザイしてしまいました。
 人生初、自力クッキーこれで全行程やりきりました! 13分経ったらきっと、おいしいクッキーが出来てるはず!
 今度こそ休憩です。
 もうお昼も近いのでお腹がすいてきましたが……とりあえずもう一回、ベッドで寝たい。
 本当に疲れました。


 ぐううぅ……  
 
 ぎゅ…… くきゅ… くるるる……


「またなの……」

 バンザイの腕が下がってしまいます。
 お腹が私を寝かせてくれません。
 最初のは、胃の方のおなかの虫。そのあとはまた……腸の方からです。

 まず、材料を並べたらうんち。
 材料を混ぜ、こね終わったらうんち。
 できた生地を、薄く延ばしたらうんち。
 オーブンに入れて焼いてる間に、またうんち?

 クッキー作りが一応終わって、ほっとしたから……でしょうか。
 今日は本当に、何回うんち出したらおさまるんでしょう。
 腹が立ってきました。
 でもとにかく、またトイレに入るしかありません。

「あ、あ〜……! もうどうにでもして! んんん……!」
0364G2022/02/13(日) 21:44:16.39ID:OCe620x6
 ぶっ… ぶりゅりゅりゅっ! にちゅちゅっ! べちゃちゃっ!!


 両手をぐっと握って、歯を食いしばって。
 腹立ちまぎれに、便器に腰かけると、私は思い切り踏ん張りました。
 滝と言うより、もう、ロケット?
 また柔らかいのが、すごい勢いで……水が跳ねまくってますが、もうどうでもいいです。
 そして、力いっぱいうんちを気張ると、やっぱりどうしても気持ちいのが、また……腹が立ちます……。

(あ〜…… うんちで疲れる、ほんとに……)

 終わると、がくっと頭が下がります。
 ……その最後のが、一番いっぱい出ました。ほんと、どこに入ってたんでしょう。今さらですが……。
 終わって立ち上がってみると、こんもり、お尻に着くかどうかという高さの山。
 そのいっぱいのうんちから、ほわっと湯気が……。
 これはもう、流すとあふれる量です。
 やっちゃいました。
 あ〜あ。
 仕方なく、柄杓でバケツに一旦小分けにしてから、流しました。
 これも、慣れたものですが。
 私の人生って、本当に…うんちをして、片づける、そのためにあるんでしょうか?
 違うと信じたいですけど。
 けど、やっとトイレが終わって、出てくると……
 甘くて香ばしい、いい匂いがします。

「あっ、すごい! クッキーのいい匂いだこれ! ちゃんとできたんだ……!」

 もう13分が経とうとしていました。
 レンジの前に立つと、どきどきします。
0365G2022/02/13(日) 21:46:59.84ID:OCe620x6
 タイマーが鳴り、そっと扉を開けて見ると、ああ…良かった。
 並べた生地はちゃんときつね色になって、匂いも見た目もOKです。
 しっかりとクッキーが焼き上がっていました。
 できたて熱々のクッキー、邪魔が入っても、自力で作り上げました。
 おいしそうなその香りに感動です。
 取り出して少し冷ますと、さっそく試食。
 ハートのやつを選んで、口に運びます。

「……おいしい。それに、お母さんのクッキーだ…これ……」

 自分で、こんな美味しいクッキーが作れるなんて、驚きです。
 できたてほやほや、幸せを感じるおいしさ。
 そして思い出すのは子どもの頃、時々お母さんが作ってくれたクッキー。
 懐かしい思い出のあの味、同じでした。
 不思議な感じになります。

 これならきっと……

 きっと? 何だろう……。
 今私、何を考えたんでしょうか。
 
 
0366G2022/02/13(日) 21:47:30.08ID:OCe620x6
「変なの。私、あの人を好きなわけでもなんでも無いのに……? なんでこんなこと頑張って、してるんだろうね……」

 クッキーをもう一つ頬張ります。
 なんだか自分で自分が分からなくなってきます。
 ハート型は、何か誤解させちゃうかな、本番では使わないでおこうか、どうしましょうか……。

 でも、このクッキーの懐かしいおいしさは、私に少しの自信をくれました。
 成功です。
 これなら次もきっとうまくいくはず。
 
 麺棒にボウルにまな板に……大量の洗いものは一旦おいて、風が冷たいバルコニーに出ます。
 てすりのすき間から、覗いてみました。
 今日は土曜日、お隣のマンションの建設現場では、大勢の人たちが働いています。
 その中でもあの人は一人、一番長く、日曜も祭日もあそこにいます。
 決めました。
 歩いて2分のあそこに、もう一度行くのは、明日です。
0367G2022/02/13(日) 21:49:05.18ID:OCe620x6
 以上です。
 チョコではありませんが…このクッキーは薫ちゃんのモノのフレーバーを、微粒子レベルで纏っている可能性があります。

 過程を簡単な説明で飛ばして「二人で居酒屋に行ってる話」を書くはずだったんですが、色々無理があったのと、
 その書いていたものが一回消えてしまい意気消沈したのと、様々な要因で続きはこれになりました。

 また、今回の話の前に「どうしていいか分からず悩む薫ちゃんに、スーが背中を押す話」があるんですが、それをあえて抜かしています
 バレンタインに投下する話となったら、チョコでなくともお菓子の話がふさわしいだろうという判断です。
 一回時系列が戻ることになりますが、次回は上記の話を書いていきます。
 
 とにかく時間かかってますが、前に進めます。

 またこの話は、当面ノクターンなどには掲載しません。
 ここを優遇する話もあっていいだろうと思います
 どんなに人が少なくなっても、ここにいるのが自分は落ち着きます
0368名無しさん@ピンキー2022/02/14(月) 18:23:47.74ID:fCCSPeZG
いつも投稿お疲れ様です。
こちらをバレンタインデーに見てちょっと得した気分になれました。
相変わらずの薫ちゃんの排泄風景にプラスして、
乙女な薫ちゃんの奮闘がみれてよかったです。
薫ちゃん成分を受け取ったクッキーが薫ちゃんの想う人に届くといいですね。
0370名無しさん@ピンキー2022/03/04(金) 03:24:52.83ID:vwc9oG9J
アナルの感度が抜群な薫ちゃんがウォシュレット使ったら、快感ですごいことになりそう
0371名無しさん@ピンキー2022/03/31(木) 19:28:49.02ID:sdi+TZ+4
レズもののハードスカおすすめないですか? 過去にあったのだと「南方高校、料理室にて」がお気に入りです
0372名無しさん@ピンキー2022/04/22(金) 01:48:28.81ID:/M9QVWtE
頻尿少女と不能少年っていう小説ご存知の方いらっしゃいませんか……?
0373名無しさん@ピンキー2022/05/05(木) 23:59:58.26ID:Z/K6ZGTV
meltyさんが新作の小説をpixivで上げてますね
活動を再開されるようで嬉しいです
0374G2022/05/08(日) 19:46:31.52ID:8E5cHAiV
 やっつけの簡単なもので本当に恐縮なんですが、GWに何も無しってのはやはり寂しいので
 ちょっと小ネタを投下します

 黄金週間の薫ちゃん
 夏原さん「良さそうなラーメン屋見つけたの。ちょっと遠いけど、行ってみない?」
 薫ちゃん「行く行く!」
 ゼミの同期「今日の飲み会さ、先輩が奢ってくれるって」
 薫ちゃん「え、ほんと? 嬉しい。張り切っちゃうよ私」
 実家の母「今夜は薫が帰ってきたし、良い肉買って、すき焼きにするわ」
 薫ちゃん「やったぁ」
 まもりちゃん「薫帰ってきたんだ。地元のみんなで久しぶりに集まってさ、バーベキューやらない?」
 薫ちゃん「楽しそう! もちろん行くね」
0375G2022/05/08(日) 19:47:46.78ID:8E5cHAiV
 
 そしてあっという間にGW最終日の夜。
 家飲みに誘われて、スーが薫ちゃんの部屋に来た。
 
ス「…もうこんな時間か。日付変わったら連休が終わっちゃうね。すごく早く時間が経ったよ」
薫「ほんとだね〜」
ス「私も留学生仲間と遊びに行ったり、楽しかった」
薫「スーも充実したGWだったみたいね。それにしてもお酒飲みすぎな毎日だったな…お腹が変な感じ」
 
 そのスーは、そこである違和感に気づいた。
 
ス「…ねぇカオル。ひょっとして、そのおなか…しばらくうんちしてない? 大丈夫?」
薫「えっ? あっ… そう言えば…出てない。いつから出てない? とにかく毎日楽しくて…気にしてなかった。やばい。わかんなくなってる…」
 
 
 シンデレラもそう。
 楽しい魔法が解けるのは、深夜零時と相場が決まっている。
 部屋の壁の時計が、頂点を指した、その時。
 
 
薫「う? あっ…こ、これ…お腹が…?」
ス「だ、大丈夫? 何日も溜まっていたの? 危ないんじゃ…」
薫「わたしGWボケしてたみたい。とんでもないのが出そう…やば…いきなり…! あ、あ、あああああ!」
 
 薫は部屋の、トイレ兼用のバスルームに飛び込む。
 バケツは?
 だめ。何個あっても駄目。
 今さら把握した危険度から考えると、バスタブ以外に選択肢は…

「う、うあああっ! い、痛…! く、あ…ああぁっ!」
 
 部屋着のジーンズのショーツを脱ぎ去ってバスタブの縁に。中腰で脱糞開始。
 最初に、ゴツゴツした小さな岩の塊のような便塊が、底に落ちてゴンゴンと音を立てた。山の落石のようだった。
 彼女にしてはとても珍しい、硬い便秘便が大量に。
 
薫「うあぁっ、あー! お尻…熱いぃ…! 止まんない…!」
ス「あ、これは… しばらく駄目なやつ…だね…」
  
   
0376G2022/05/08(日) 19:48:58.62ID:8E5cHAiV
 
 トイレの扉の前で、スーは一人佇む。
 心配や応援の声をかけても多分彼女に届かない。
 山肌の崩れ始めの落石は、本格的な山体崩壊に発展していた。
 いつもと同じ、柔らかな…常識はずれに太い一本糞が薫の肛門から溢れ続ける。
 土石流どころではない。
 何日分なのか本人も忘れてしまった、溜まりに溜まった黄金週間うんこだ。
 タチの悪い、ループ動画のように、延々と…
 
ス「終わったら、一緒に片付けてあげるからね…」
 
スーは仕方なくテーブルに戻って、自分の酒をちびちび呑んで時が経つのを待つ。
ゴールデン充填週間終了と同時に始まった薫の大脱糞は、そう簡単には終わってくれない。深夜25時間を少し回ったころ、トイレの中から呼ぶ声が聞こえた。
 
「ねぇ、スー、助けて……」
「カオルどうしたの? 大丈夫?」
「あのね、うんちバスタブから溢れそうなの…」
「そんなに!?」
 
 脱糞助手として、スーもトイレに入る。
 浴槽になみなみと溜まった薫のうんこを、ひしゃくで隣の洋便器に汲み出し、流し、汲み出し、流し……
 溢れてこないようにひたすら、さながらSLのボイラーに石炭をくべる機関士のように。
 二人ともほとんど無言だった。
 
 やっと薫の脱糞が落ち着いても、バスタブ一杯のうんこはそのまま残っている。
 顔を見合わせ、二人でため息をつくしかなかった。
 疲れ切った二人に、それは簡単にどうにかできるものではない。

「何て言うか、ほんと……ごめん」
「いいよ、お互い様。だからね。いつでも助けるよ私」

 始末は朝までかかった。
 GW明け初日は二人とも、講義を休んでそのまま薫の部屋で、寝て過ごすはめになったのだった。
 
 
0377G2022/05/08(日) 19:50:21.91ID:8E5cHAiV
とても短いですが以上です。
しっかり書き上げたいですが、今の自分の状況はとても混沌としております…
0378名無しさん@ピンキー2022/07/03(日) 08:52:14.30ID:mDJlO3YG
全裸塗糞がコスチュームの魔法少女になって街に現れる魔物と戦闘
毎度観衆の前で魔物の触手やチ○ポで穴中犯され大量嘔吐脱糞その度に撮影拡散
ウンゲロまみれにすることで相手を無力化するもいつもそこで力尽き駆けつけていた自分のファンのスカトロマニア達に朝まで集団レ○プ、あらゆるスカトロプレイを撮影され続ける
変身が解け魔法少女特有の髪色髪型から普段の黒髪地味目の髪型になると更に興奮するファン
ファン達が満足して立ち去るとそのままホームレス達の人間便器として数日使われる場合も
0380名無しさん@ピンキー2022/09/12(月) 01:18:39.30ID:kGYEMfUH
【文春砲】巨人生え抜きスター選手のキャプテン・坂本が女性と生中中絶トラブル→名文コピペLINE流出「おろすならおろすで早い方がいいやろ?」「中出しし放題だもん」「けつのあな確定な!」→Twitterで「けつあな確定」「AF宣言」がトレンド入り★14 [Anonymous★]
ttps://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1662905519/
0381名無しさん@ピンキー2022/11/30(水) 23:58:54.16ID:fZRmLVVm
いよいよ12月か
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