いやぁ皆さんね、日本語ってのはね、頭で考えるもんだと思ってるでしょ?
違うんですよ。
日本語はねぇ、下半身なんですよ。頭で理解してても、下がついてこないとダメなんです。逃げ方にもね、腰の入り方ってもんがある。
昔から言いますわな、三十六計逃げるに如かず。
これね、いきなりズボン下ろして逃げろって話じゃないんですよ?
勝ち目がないと分かったら、スッと腰を引く。これが大人の逃げ方。
将棋だってそう。「参りました」って言う時、あれ、下半身が静かなんですよ。
バタつかない。みっともなくならない。これがね、戦略的撤退。
腰が引けてるんじゃない。ちゃんと引いてる。
それからもう一つ。沈黙は金。
これも下半身の話ですよ。
余計なことを喋るってのはね、チャック開けたまま歩くようなもんです。
黙ってりゃいい。
触らなきゃ、出ない。
出なきゃ、恥もかかない。
ところがですよ。追い詰められると、いるんですよ。
急にこう言い出す人。「ゴキブリ共、殺虫剤でプシュー!」
それね、もう逃げ方じゃない。早漏です。
考える前に出ちゃった。
理屈が尽きた。
証拠もない。
そこで最後に噴射。プシュー!ってね。
勢いだけはいい。でもね、相手は冷めてる。終わってるのは本人だけ。
しかもこういう人に限って、「俺は余裕」「効いてない」って言う。
効いてない人はね、こんなに必死にプシューしません。
静かに去る。
黙って引く。
それができないから、スプレーだけは元気いっぱい。
いやぁ皆さん、殺虫剤は虫に使うもんであって、議論の代わりに使うもんじゃありません。
というわけでね、逃げるなら、賢く。黙るなら、静かに。
それができずに下半身だけが先走った結果。
これを議論界では「負け犬の遠吠え」と呼ぶ。
……と、
わたくしは思うわけでございます。