魔法・超能力などの非現実的能力でエロ創作 [無断転載禁止]©bbspink.com
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魔法・超能力・奇術・超常現象・神通力・超科学・呪い・妖術・不思議アイテムなどといった
非現実的能力を使ってイタズラや陵辱をする、
そういったシチュエーションに萌えるスレです。
イラスト・SSといった創作物の投下は一次・二次を問わず大歓迎。
(姉妹スレ)
魔法・超能力などの非現実的能力でエロ妄想その10 [無断転載禁止]cbbspink.com
http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1557313455/
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvvvv:1000:512:----: EXT was configured さて、即死防止がてら投下します
ネタは、「ラッキースケベに見舞われる呪い」です。 時刻は朝7時半。
文化部棟の最奥、天体観測部とバックギャモン部の部室に挟まれたひっそりと目立たない位置。
薄い木の板でできた安っぽい扉の真ん中、部室名を示すプラスチック製のプレートには、
カラフルな蛍光ペンで書かれた「くろまじゅつぶ♪」という可愛らしい丸文字が躍る。
あまりの世間一般のイメージとの乖離に、それが一目で「黒魔術部」だと理解できる人間は稀ではなかろうか。
「桃井ミサさん! 何ですかこのふざけた予算見積は!」
部室の扉が乱暴に開け放たれ、甲高い怒号が部室内に響き渡った。
A4用紙を右手に握りしめながら、ずかずかと部室に踏み込んできた少年は白瀬歩。
歩は、3月生まれであることを鑑みても同学年の男子に比べて頭一つ分は低いことに加え、
生まれ持っての童顔のために、ともすれば小学生とも間違われることもあるほどだ。
しかし、そのマスコットのような可愛らしい外見とは裏腹に、年上に対しても物怖じしない態度の強さと、その観察眼の鋭さから、
1年生でありながら生徒会の会計監査として抜擢された彼は、学園内でもちょっとした有名人であった。
「えー、白瀬くん、一応女の子の部屋なんだからちゃんとノックくらいしてよねー。」
間延びした返事と共に、床にごろんと寝ころんだままで顔を上げたのは、黒魔術部の部長、桃井ミサ。
そのぼさぼさの髪の毛と、皺の入ったセーラー服は、まるで歩と対照的であった。
「昨日も生徒会室に顔を出すように指示していたのに、無視をするのが悪いのでしょう! そんなことより何ですかこれは!」
ミサのぼやきをにべもなく突っぱね、間髪を入れずに右手に握りしめていた用紙をミサに突き付ける。
「えー? 白瀬くんが出せって言った、来年度の黒魔術部の予算書だよ?」
「内容のことを言っているんです! こんな見積もりが通ると本気で思っているんですか!」
「ふぇ? 何か計算ミスでもあった?」
「それ以前の問題ですっ! こんな小規模で活動実績のない部活に対して、野球部並みの予算など通るわけがないでしょう!」 ばん、と、目の前のテーブルに予算書を叩きつける歩。
通常、目立った実績のない文化部の予算など、ビラ配り等のための印刷費用や消耗品等、合計でもせいぜい数万程度出ればいい方だ。
だが、黒魔術部の予算書に書かれている数字は、その常識をはるかに逸脱するものだった。
海外旅行にでも行くのかと見紛うような交通費。中規模のオフィス一つ分は賄えるであろう備品代。そして十万を超える金額の、詳細不明の雑費。
おまけに当然のように、エビデンスなど一つとして添付されていない。
しかし、当のミサは、面倒くさそうに立ち上がって大きく伸びをしながら、全く悪びれない面持ちで頭をぽりぽりと掻いている。
「おっかしいなー、去年の時はこれで何も言われずに通ったんだけど……」
「そんなわけないでしょう! 万一それが本当だとしても、僕が会計監査に就任した以上、このような不正な会計処理は決して許しませんからね!」
実のところ、このミサの発言があながち嘘ではないことを、歩も分かっていた。
昨年度の予算実績を確認した時は、入力ミスではないかと目を疑ったものだ。
だが黒魔術部の不自然な予算の高さについて前年度の会計監査を問い詰めても、まるで要領を得ない返事で逃げられてしまった。
いや、前会計監査だけではない。この黒魔術部は、部活として認められる最低人数の未達に始まり、活動内容報告会への不参加等、問題点を挙げれば暇(いとま)がない。
にもかかわらず、普段は厳格な生徒会長や副会長も、こと黒魔術部の問題となると、まるで関わることを避けるかのように見て見ぬふり。
一度など、生徒会長から「これ以上あの部活に首を突っ込まない方が良い」と耳打ちされたこともあった。
しかし、曲がったことが決して許せない歩にとって、これは到底見過ごせない問題であった。
「とにかく! 明日の全校集会までに予算を見直すか、予算の必要性を証明できるだけのエビデンスを揃えない限り、黒魔術部の予算は大幅に削らせてもらいますからねっ!」
そう、翌日の全校集会では、年に一度の予算報告会が予定されており、歩はそこで来年度の各部活の予算を発表することになっている。
そんな場でこんなバカげた見積もり通りの数字など通した日には、全校生徒の前で自分の無能を晒すようなものだ。 「いやぁ〜……証明しろと言われても難しいんだけど、呪術の錬成に必要なインスピレーションを維持するために色んなものを買いそろえないといけなくってぇ」
「……それは、まさかこの部室に散らばっているモノのことを言っているのですか?」
歩は、決して整頓が行き届いているとは言えない部室の中を見回す。
スナック菓子の袋。
ファッション雑誌。
携帯ゲーム機。
漫画の単行本。
化粧品。
一つとして、黒魔術に関係のありそうな品物など見当たらない。
というより、これらが全て黒魔術部の部費から賄われているとすれば、横領以外の何物でもない。
「……前言は撤回しましょう。黒魔術部の予算は大幅減ではなく、ゼロが適正のようですね」
「ええ!? ちょっと待ってよー。実際に黒魔術の力も見ていないのにそんな勝手な判断をするのって、ショッケンランヨウって奴じゃないのー?」
「職権に則り、ごく常識的な判断を下したまでです。そもそも、存在すらしない黒魔術など、見るだけ時間の無駄です。
第一、実際に僕が見た上で黒魔術の力を認めなかった場合でも、あなたは決してそれを受け入れないでしょう?」
こういったオカルトの手合いのやり口は分かっている。
どうせ、ごく普通の現象や確率の低い事例を取り上げて強引に黒魔術にこじつけたり、どうとでも解釈できる予言が当たったなどと吹聴し、反証不可能な議論に持ち込む肚(はら)だろう。
そして、こちらがいくら黒魔術と無関係だと主張しても、相手が「これは黒魔術の力だ!」と主張し続ける限り、議論はいつまでも決着がつかないという寸法だ。
だが、桃井ミサの反応は、歩の予想とは少し違っていた。
「ふふ……じゃあ、こういうのはどう? 今日の放課後の時点で、白瀬くんに黒魔術の力を認めさせられなければ、予算は白瀬くんの好きなように削っていいよ。
その代わり、もし認めさせることができたら、予算について、少しで良いから考え直してくれる?」
「……は?」
まるで悪だくみをする子供のように、目を輝かせながら楽しそうな表情を浮かべる少女。一体何を企んでいるのか、歩には全く読み取ることができなかった。
もちろん、ミサの一方的な申し出である以上断ることは簡単だ。だが、彼女の提案する条件をよく考えるほど、歩にとって不利な要素が全く見当たらなかった。 「どうかな? 悪い条件じゃないと思うけど?」
「……本当に、僕が黒魔術の存在を認めなければ、それだけで予算の削減を受け入れるんですね?」
悪い条件どころか、むしろ耳を疑うレベルで良い条件だ。
黒魔術の力が実在するかどうかにかかわらず、歩が認めなければそれだけでこの厄介な部の予算を大幅に削り、その分を他の部活に有効に回すことができるのだ。
それどころか、「予算を好きなように削っていい」とミサから持ち出した以上、仮にゼロまで削ったとしても文句を言われる筋合いはない。
「今日の放課後まで」と期限を明確にしているため、今までのようにのらりくらりと逃げ回られる心配もない。
こうやって部室で押し問答しているよりも、確実かつ迅速に予算を削減する理由が立つ以上、歩にとっても願ったり叶ったりだと言えた。
「……分かりました。それならば、どうぞ納得いくまでその黒魔術の力とやらを僕に証明してください。その代わり放課後にまたここに来ますから、その時に僕が黒魔術の力を認めなければ、約束通り予算は大幅に削減させてもらいます」
「くすくす……いいよ、『約束』ね? それじゃあ早速だけど、ちょっとじっとしててね?」
何が可笑しいのか、ミサは実に楽しそうな笑顔で、自分よりも一回り背の低い歩の頭をそっと撫でるかのように右手を伸ばす。
「なっ……!」
不躾に頭を触れられた歩が本能的に身を強張らせるのと同時に、「ぷつ」と小さな音とともに、歩の髪の毛が一本引き抜かれる感触があった。
慌てて一歩飛び退き、ミサの右手を確認すると、自分のふわふわとした栗色の髪の毛がミサの右手の指に絡まっているのが目に留まる。
ばくばくと跳ねる心臓を抑えながら、きっとミサの顔を睨み付ける歩。
「い、いきなり何をするんですか!」
「ごめんごめん……せっかくだから、分かりやすい形で黒魔術の力を体験してもらおうと思って。ええと、確かこの辺に……あったあった♪」
ばつの悪そうにぺろりと舌を出すミサ。そして、左手でブレザーの内ポケットをまさぐると、懐から小さな藁人形を取り出す。
「早速だけど……『言霊』って分かるかしら? 簡単に言うと、意思を込めて口にした言葉はね、その内容を実現しようとする『力』を持つの。といっても、通常は微々たるものだけどね」
軽口を叩きながら、右手の親指と人差し指で、先ほど引き抜いた歩の髪の毛をくるくると紙縒(こより)にしていくと、手早く藁人形の隙間に差し込んだ。見た目によらず器用なようだ。
「私の呪術はね――簡単に言うと、特定の手順を踏むことによって、言霊の持つ力を大幅に引き上げることができるの。
その手順にもいろいろあるんだけどね……特に効果が高いのが、相手の体の一部をこうやって封じ込めることと……
もう一つは、ふふ……さっきみたいに、自分に対して黒魔術の力を行使しても構わないということを、相手に『約束』させること♪」 歩の髪の毛を仕込んだ藁人形を軽く抱き寄せると、にやり、と思わせぶりに微笑むミサ。その妖しい表情に、歩は背筋がぞくりと凍り付くのを感じた。
「い、言っておくけど、そんな虚仮脅しで屈すると思ったら大間違いですからね!」
恐らくは、口八丁で自分を怖気づかせることで勝負を中止させ、予算の交渉を有利に運ぼうとでも目論んでいるのだろう。
そのような見え透いた手に乗ってたまるものか。
「ふふふ……それじゃあ、虚仮脅しかどうか、実際に効果を体験してもらうことにしましょうか?
といっても、あまり痛い目に遭わせたりするのも可哀相だし……君みたいな思春期の男の子には、こういう呪いの方が効果的かな?
『白瀬君は昼休みまでの間に、気になる女の子の下着をばっちり目撃してしまうよ』。
じゃあ私はそろそろ朝のHRの準備に行くから、お昼休みにでも結果を報告に来てね♪」
唖然としている歩を尻目に、ミサは自分の鞄を拾い上げると、足早に部室を後にした。 朝8時。
白瀬歩は、憤慨しながら校舎の廊下を歩いていた。
ふざけているとしか思えない。一体どんな呪いをかけられるのかと思えば、『女の子の下着を目撃する呪い』だなんて。
はっきり言ってセクハラである。
やはりこんな勝負などに乗らずに、強硬に部費の削減を申し出るべきだったかもしれない。
そんなことを考えながら歩が自分の教室に向かっていると、廊下で見覚えのある後ろ姿が目に入った。
クラスメイトの綾瀬みどり。スレンダーな体型と誰にでも気さくにふるまう社交的な性格の持ち主で、男女問わず人気のある少女だった。
そして、歩もまた例にもれず、彼女に対しては悪からぬ印象を抱いていた。
そんな彼女が、何やら50センチ四方ほどの段ボールを抱えながらふらふらと教室に向かって歩いている。
「綾瀬さん、荷物重そうだけど、手伝おうか?」
「よっと……あ、その声は白瀬くん?」
後ろから歩が声をかけると、どうやら相手も歩の存在に気付いたようだ。
「ありがとね白瀬くん、でも大丈夫だよ。
今日私日直だったから、先生にホームルームで配るプリントを持っていくように頼まれたんだけど、運ぶための入れ物がこんなのしかなくってさ」
「そうなんだ、日直とはいえ、たいへ――」
少し困った笑顔で歩の方を振り返るみどり。
その姿を見て、歩の言葉が止まった。
「まあねー。中身は連絡事項の紙がクラス分入ってるだけだから重さは全然大したことないんだけど、足元とかが見にくくって」
「…………」
屈託のない笑顔を向けるみどりだったが、残念ながら歩の視線はもっと下の場所に釘付けになっていた。
みどりが腰の高さほどに抱えている段ボール箱の、さらにその下。
制服のスカートの裾、その正面が、みどり自身の手と段ボールに挟まれて完全にめくれ上がっていた。 体育の時間以外はスカートの下に隠されている、そのすらりとした両足も。
引き締まったお腹の中心で控えめにその存在を主張する、可愛らしいお臍も。
そして、その二つの間に位置する、みどりの腰を包む布――
パンツすらもが、何にも遮られることなく、歩の視線の先に完全に晒されていた。
柔らかそうな純白の生地に、ちょっと背伸びした大人っぽさを象徴するようなひらひらのフリル。
そして臍の下の位置には、鮮やかな赤色の小さなリボンがワンポイントとしてあしらわれている。
その光景は、まるでみどりの可愛らしさを全力で歩に対してアピールしているかのようだ。
歩はしばし言葉も忘れ、目の前の少女の秘密の領域に魅入られてしまっていた。
「そんなわけだから、白瀬くんは気にしないで先に行ってていいよー。私もすぐにクラスに向かうからさ」
「…………っ!」
その言葉に、思わず現実に引き戻される歩。
みどりは、自分の下半身がどのような状態になっているのか気付くことなく、再び教室の方に向き直った。
このまま彼女が教室に向かってしまった場合、多くのクラスメイト達の目に彼女のパンツが晒されてしまうことは想像に難くない。
そして、男である歩にとっても、それがどれほど彼女にショックを与える出来事であるのかは予想できた。
そのような事態だけは絶対に避けなくては。
歩は矢も楯もたまらず、立ち去ろうとするみどりに声をかけた。
「ちょ、ちょっと待って!」
「? どうしたの?」
みどりが歩の方を振り向くと、再び彼女の可愛らしいパンツが歩の目に否応なく飛び込んでくる。
見てはいけない。そう頭の中で分かってはいても、本能的にその領域に視線が吸い寄せられずにはいられない。 「――! そ、そのっ! ……スカート、巻き込んでる……」
歩は何とか目を逸らそうと意識しながらもちらちらと彼女のスカートの中を見てしまいつつ、精一杯の勇気を出してそれだけ口に出す。
「へ? スカート……? …………きゃああっ!?」
段ボール箱で視界が塞がれていたみどりは歩の指摘を理解するのに暫く時間がかかったが、ようやく自分の下半身の状態を自覚したらしく、慌ててスカートの捲れを直す。
「え、えとっ……もしかして、見えちゃってた?」
「う……うん。その、ごめん……ちょっとだけ……」
「ううんっ、白瀬くんの所為じゃないよ! むしろ、その……こっちこそ、他の人に気付かれる前に指摘してくれて、ありがとね……」
お互いに真っ赤になりながらも、しどろもどろな言葉を交わす。
本当は、『ちょっとだけ』どころではなく、純白の可愛らしいパンツの全景どころかその周辺も含めた全てが歩の記憶に焼き付けられてしまっていたとは、流石に正直に言い出せなかった。
歩は心の中でみどりに再び謝罪した。 「くすくす……ねえ歩くん、黒魔術の効果はどうだった?
私の予告通り、しーっかり目撃できちゃったかな?」
昼休み。
桃井ミサは部室の机の上で足を組んで座ったまま、実に楽しそうな含み笑いを漏らした。
「ふ、ふざけないでください! 黒魔術の効果なんて、あるわけないでしょう!」
「えー、本当に? その割に随分真っ赤になってるんだけど、その様子だと効果抜群だったんじゃないの?」
「っ……!」
「あははっ、やっぱりー。そりゃ、白瀬君も年頃の男の子だもんね♪」
思わず今朝の光景を思い出してしまい、言葉を詰まらせる歩。
確かに、ミサの予告通り、クラスメイトのパンツを目撃してしまったことは紛れもない事実だ。
歩の学校生活を通じても、これほどはっきりと女子の下着を目撃したのは恐らく初めてである。
みどりの反応からして、二人が歩を陥れるために結託していたという線はないだろう。
だが、冷静に考えてみればそれがそのまま黒魔術の実在を証明するものではない。
女子の下着を目撃してしまうこと自体は、普通に学校生活を過ごしていれば起こりうる現象である。
下着を目撃してしまう対象も、「気になる女子」と指定されてはいたものの、歩くらいの年頃であれば、大なり小なり周囲の女子のことは気になってくるものである。
要するに誰にでも当てはまりそうなことを宣言することで、さも予言を的中させたような印象を与える、コールドリーディングと呼ばれる手法の一種。
それが、歩の出した結論であった。 そんな歩の心中を察してか、ミサはにやりと笑って言葉を続けた。
「ま、この程度の内容じゃ証明にならないって言うなら……絶対に言い逃れできないくらい、もっと過激な『呪い』をかけてあげようかな?
もちろん……君がそれを受け入れてくれるなら、だけどね?」
「の、望むところですっ! どんな呪いだろうと、効果なんてあるわけないですから!」
ここで怖気づけば相手の思う壺である。歩は間髪を入れずに机を叩いて反駁した。
「くすくす……その強気が、放課後まで持つといいけどね?
『白瀬くんは、気になる女の子の剥き出しのエッチな部分をしっかりと目撃してしまうよ』。
それじゃあ、私はそろそろ午後の授業に出てくるけど、放課後の結果報告を楽しみにしてるね♪」 とりあえず、本日のところは以上です。
即死判定がどうなっているのかは分かりませんが、>>20くらいまで埋めてくれると助かります。
ちなみに行数制限は32行で、1〜2分開ければ書き込めるようです。 投稿ここまでかな
不幸の手紙と生徒会の人?乙です
とりあえず即死回避でいくらか埋めてみる >>15
投下乙です。黒魔術ネタ待ってました!
放課後、放課後の結果報告聞きたい…… 自分も分かってないけど聞いた話では24時間で>>20まで必要とか板によっても違うらしい まあ、状況が落ち着くまではここでやっていくしかないでしょ
頑なに向こうのスレを伸ばしてここを過疎扱いするレスがあるけど、
ワッチョイありの方に来る気はないみたいだし >>32
役得さんが戻ってくれれば流れも変わるはず
諦めないで頑張りましょう 期待してほしいというわけではないですが、投下用に書いたりはしてます >>34
ご本人なら期待
ダメもとで言いますが
見るからに怪しい荒らしや対立煽りに反応してもう来ない宣言は勘弁頂きたい >>34
ありがたい
まあ、しばらくは落ち着く様子なさそうだし焦らずやりましょう 庭の物置は、通販で買ったエロ本を隠すには最適だった。
僕は小脇に使用済みのブツを抱え、忍び足で物置に入った。
入り口の壁に取り付けた電球のスイッチを入れ、ドアを静かに
閉める。
密かに運び込んでおいたボックスの南京錠と蓋を開け、今回
お世話になったブツを蝶より花より丁重に封緘する。持ち運び
用のパッケージも、そのまま置いて副葬だ。
よく見れば、随分とボックスも埋まってきている。そろそろ
頻度の低いものを心の友たちに横流しすべき時かもしれない。
南京錠の確認をして立ち上がったとき、肘が棚にあった何か
に当たった。バランスを崩したそれが、いくつかの箱を巻き込
んで雪崩打って落下してきた。
放置しても良かったが……これは注目を集める光景だ。
万が一、家族の誰かが物置に来たならば、まずこの落下した
箱を見咎めて片付けるだろう。次は? 妙に新しい、南京錠の
付いた覚えのないボックスを不審がらないか?
多少の面倒があってもリスクは管理せねばならない。僕は結
論し、落としてしまった箱を片付けに掛かった。わざとらしい
ため息ぐらいは許してほしい。 なんだこれ?
屈み込んで、落ちた箱を雑に積み上げていると、あるものが
僕の注意を惹いた。カメラだ。ずいぶんと年季の入った、機械
というよりは絡繰に寄ったデザイン。漆黒の箱みたいな筐体は、
けれどプラスティックのような材質で、スマホのカメラを知る
僕にとっては巨大とも言えるサイズだった。
僕はそのカメラを拾い上げた。落ちた拍子に壊れてなければ
いいけど……いや別に構わないのか。ここにあるってことは価
値のないものだ。最初から壊れているか、壊れていないとして
も今さら誰がこんなものを使って写真を撮るんだ?
僕はカメラを箱の上に乗せ、次を片そうと視線を床に這わせ、
それらを見つけた。
錆びて千切れた鎖と古い古い南京錠。その二つが守っていた
のであろう、今や落ちた際に蓋の開きかけた箱。
元から老朽化していたところへ、今の落下が止めを刺したみ
たいだ。
僕は何となく、深い目的も理由もあるでなく、開きかけた箱
を手に取った。箱の重量と、予想される中身の多さに軽く驚く。
手紙だろうか? いや。カメラがあるって事は写真? どちら
にせよ南京錠と鎖は厳重過ぎやしないか?
蓋を開ける。一枚の写真がまず目に付いた。元気の良さそう
な可愛い少女が、あふれんばかりの笑顔を見せている。それを
見た僕は言葉を失った。 写真の少女は丸裸だった。撮影者の技術だろうか、被写体の
膝上から全身が綺麗に収まり、古い写真でありながら細部まで
ハッキリと鮮明だった。乳首の形から、無毛の割れ目からはみ
出る具まで観察することができる。やや肉の余るお腹は女の子
美を際立たせていたし、何より本人が可愛い。
僕はズボンの中に窮屈さを感じた。すごいエロい写真だ。語
彙が消える。鎖と南京錠の理由がわかった。僕と同じだ。でも
なぜこんな写真がウチの物置に? 父さん。まさか。じゃあ、
爺さん?
写真に写る少女の裸体に僕は魅入られた。モザイクもない、
黒い海苔もない、無修正の少女の姿に。
舐めるように写真を見ているうちに、僕は違和感を覚えた。
多くのエロメディアを見てきたが、この写真はそれらとは何か
が違っている。なんだ。なにが違う。
眉を寄せて考え、やがて答えにたどり着いた。この子に、写
真の子に一切の《媚び》が無いんだ。自分のエロさ、美しさを
撮影者に見せようと、ひけらかそうとする意思が欠けている。
面白味や茶目っ気で裸を撮らせているにとは違う、と僕は妄想
を働かせた。
まさか、他の写真も?
箱の中を漁ると、半分は期待通りだった。残りの半分は僕の
妄想を立証していた。 次から次に出るわ出るわ、丸裸の少女と美女たちの写真。そ
の全てに僕は同じような違和感を抱き続け、写真の束が後半に
なった時に理由が判明した。いや、判明したというか、まだ理
解を超えているのだが……。
残り半分は、普通の写真だった。美少女と美女が被写体なの
は同じだが、みんなきちんと服を着ている。数枚ほど見たあた
りで、僕は閃いて、裸の写真の束とそれらを見比べた。
同じだ。同じ写真だ。服を着ている写真と、着ていない写真
が、それぞれ1組になっているんだ。
僕は写真を観察する。何十人もの美少女たち美女たちの、服
を着た写真。そして、そこからただ服を取り払ったような裸の
写真のセット。彼女たちは、全員が、いい笑顔で写っている。
無垢とさえ言える屈託の無い表情だ。
写真の背景はどれも、この家の庭。屋外だ。あり得るのか?
こんな裸の写真を、いくら塀があるとはいえ、外で撮られてい
るのに。こんな笑顔が? この写真の子なんかは、死んだって
そんな事をしなさそうな美少女だ。なのに、無防備な裸を晒し
ている。こっちの写真の怜悧な女性も、服を脱げなんて言った
が最後な感じなのに。勃った乳首と薄い陰毛をさらけ出したま
ま、柔らかな笑みを浮かべている。
……服を着ている写真。裸の写真。同じ被写体。同じ構図。
まるで、彼女たち自身は、裸だと気づいていないかのような
無防備さ……まさか。
僕はカメラを見た。年季の入った骨董品。機械より絡繰に
寄ったデザインの黒い筐体を手に取り、片付けも忘れて部屋
に戻った。まさか。でも。確かめずにはいられなかった。 酷い動悸を堪えてカメラを構える。嘘だ、夢だ、あるわけが
ないと否定の言葉を並べる一方で、紛れもない期待に胸を高鳴
らせている自分に気付き、居心地悪く眉を眉顰めた。
ファインダーに被写体を収め、恐る恐るシャッターを切る。
何らマジカルな要素を感じさせない無機質な音がして、物理と
科学の僕には理解できない合わせ技でもって、撮影したばかり
の写真が現像されている。
大昔に流行したという骨董品のカメラだ。その場で写真がで
きあがるという当たり前に、当時の人たちは喝采を浴びせたと
聞く。今では技術の発達を示す資料程度の役割しかないし、僕
にとっては、資料にする価値もない時代遅れのカメラでしかな
い……そのはずだった。
遅い。遅い。まだか。早く。早く。遅い。
ようやくカメラの下部スリットが写真を吐き出した。それを
引き抜いて、像が浮かび上がるのを待った。嘘だ、夢だ、ある
わけがないと否定の言葉が頭で踊る。でも、頼むから本当であ
ってくれ、と切実に浅ましく期待していた。
写真に像が浮かび出したとき、僕は喜びに打ち震えた。目が
血走っていたかもしれないし、荒い鼻息は側から見たら気持ち
悪かったに違いないだろう。 写真には、一糸まとわぬ姿で堂々と道を歩くお姉さんの姿が
あった。二階からのアングルだから少しばかり遠いけれど、肌
の白さ、形の良い胸、くびれた腰、モジャモジャしたあそこの
茂みまでバッチリ撮影出来ている。
愛犬との散歩が楽しいのか、輝くように明るい笑顔だ。それ
でいて丸裸という奇妙なギャップに、僕はズボンを強く押し上
げていた。
もちろん、あのお姉さんは服を着ていた。何度か挨拶をした
けれど、どちらかと言えば人見知りをするタイプだった。歳下
の僕にさえ目を合わせられず、おどおど敬語を使っていたのが
印象に残っている。絶対に裸で出歩ける人じゃない。それでも
出来上がった写真では、現実と違って、丸裸で犬を散歩させる
お姉さんが写っている。
僕は写真から目を離せなかった。自分が裸とは夢にも思って
ない顔をしているのに、写真の中の彼女はまるでそういう趣味
の痴女だ。興奮が止まらない。胸に、乳首に、下腹に、あそこ
の毛と割れ目……遠いアングルの小さな被写体が僕の官能を淫
猥さで舐っていた。
もう間違いなかった。嘘じゃない。夢じゃない。本物だ。胸
が張り裂けそうだ。手が、手が震える。この感動ーーそう、感
動を、どう言葉にしたものか。ああ、これは。このカメラは。
このカメラは服を透かして撮影できる、魔法のカメラなんだ。 以上
陸上部撮影編とか水泳部撮影編とか出来そうだけど
ひとまずはカメラを見つけるだけの小話でした >>44
GJ!
魔法のカメラ、良いですね!
服が透ける機能の他にもあったりするのか、
期待しています。 >>44
投下乙
今後の展開いろいろ広げようがあってwktk!! ご新規さんではなさげ?
タイトルの付け方に見覚えあるな 荒らしと避難所のゴタゴタで週末にパタッと止まってしまったな
はた迷惑な 少なくとも荒らしが効いてないアピールする程度には効果あったようで 姉妹スレで投下したネタの続きをこちらで投下させていただきます。
ちょっとスレの仕様分からないのでモタつくかもしれません
前編
https://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1557313455/14-21
→あらすじ
瀕死の重体から奇跡的に生還した僕(雪也)に、誰でもどんな場所からも自由に犯せる能力が身についていた。
しかし、そのことを幼馴染に知られてしまい、良心に従って能力を封じることを決意。
ただ、ムラムラが我慢できない僕を見かねた幼馴染は、一度だけ、という約束で、僕の相手をしてくれることに…… 「あ、天音。どうすればいいのかな」
「どうすればって、なんで私に聞くの。入れる方法は分かってるんでしょ?」
「いや、だって、こういうのする前って、やる準備とかあるんじゃないの? ……ネットで調べられない?」
「何、『離れた場所からエッチする方法』とでも検索しろって?」
僕らは本番を前にして、酷くもたもたとしていた。
なにしろ、僕も天音も、どちらもセックスなんてやったことがない。
しかも、こんなおかしな形のHなんてお手本もないし、なにをどうしたらいいのかさっぱりだ。
それでも、天音の好意に甘んじて、僕は覚悟を決めた。
「本当にいいの? 天音」
「くどい」
「あぁ、そう。じゃぁ、頼みがあるんだけど……」
「ん?」
「……ちょっと、ティッシュ……」
「なに、また鼻血? 興奮しすぎでしょアンタ」
「いや、そうじゃなくて……このままじゃ入院着の中に出しちゃうし」
「あぁ、そっか」
相手を遠くから犯すことが出来るこの能力、これを使ってエッチするとなると、射精は普通にペニスから放たれる。このままはじめては、僕の入院着が大変なことになってしまう。
「別に、ぶちまければいいじゃない。アンタの性処理介護にきたわけじゃないんだけど私」
「そんな、看護師さんになんて言うのさ。こんなタイミングで出したりしたのが見つかったら、天音だって誤解されるよ?」
「あぁ、それは嫌だ……」
「まぁこの場合は誤解とも言わないけど」
「黙れ、窒息するまで口にティッシュ詰めるぞ」
天音は悪態をつきながらも、部屋に備え付けのティッシュを数枚抜いて
「これ当てれば大丈夫? それじゃ、悪いけど服の中に手、入れるよ。……ちょっと汚れるかも」
「別に天音の手、汚くないでしょ」
「私の手のほうが汚れるって話なんだけど」
僕の入院着の中に手を入れ、重ねたティッシュを僕のものにしっかり宛がってくれた。 さすが天音、器用にも、僕のもの自体には全く触れないように入院着の中をまさぐってくる。
ティッシュごしだけど、天音の手が僕のものに触れる……ちょっと申し訳ないな。
「なに硬くしてんの、この変態が!」
「ご、ごめん、天音」
相も変わらず悪態をついてくるけど、天音はあんまり嫌がってるって感じもしない。いや、それは僕の勝手な想像かもしれないけれど。
天音はけっきょく、僕のものには直に触れることなく、僕のペニスにうまくティッシュを宛がって、入院着から手を抜いた。
天音は見るからに嫌そうに手を振るって、部屋に備え付けてあるアルコール消毒に手を伸ばした。
「うえぇ、全く、病院にまで来てこんな世界一汚いものに触れるとは思わなかった。消毒たくさんしとかなきゃ」
「そ、そんな不潔がることないじゃないか……大丈夫なの? 遠隔とはいえ、今からこれ入れるんだけど」
「気持ち悪い言い方するな! 折るぞ!」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃっ!」
天音が僕の股間めがけて拳を振り上げたのをどうにか制止する。冗談でも殴られたら悶死する!
アルコール消毒を入念にしつつ、天音は不思議そうに僕の方を見て
「……ってか、なんかサイズおかしくなかった?」
それからちらっと、入院着の上から僕のそれを目にする。
僕のものは、もうすっかり膨らんでしまって、こうして腰掛けていても入院着ごしに存在がはっきりとわかってしまう。
「どうしたの天音?」
「さっき入って来た感じの時はもっと……そんなに大きかったっけ? ……いや、ちっちゃい頃一緒にお風呂はいったじゃん。アンタ、アレもすんごい小さかった記憶あるんだけど」
「そんな昔の話を! 幼稚園の頃でしょう!?」
天音、やっぱりまともな男性器というモノを初めて見たり触れたりするみたいだ。
まぁ、当たり前か。天音のお父さんはいつも忙しくて夜もいないって聞いてたし。もちろん、男性との不純な交渉だってなかっただろうし。頑なった時の予想外の大きさで驚いているのかな。 天音は、僕のそれに興味を示している様子だった。天音も、あんな言い方をしながらも、幼馴染の僕とするっていうギャップにはまだ戸惑ってるのかもしれない。
「天音、無理だったら止めてもいいよ? なんならその……手でやってくれるだけでも十分だし」
「やだよ! あんなもの二度と触るか! それに……それで満足するわけ?」
「…………」
「だ、だいたい、直接触れられないだけ能力でやってもらったほうがまだマシだから! あんたの馬鹿がうつったらたまんない!」
天音が相変わらずの毒舌を吐くけど、僕には分かる。いつもより早口でお怒りの様子を見ると、恥ずかしがっている。
それに、口ではああ言ってるけど、どうも嫌がっている素振りを見せはしない。これも天音の配慮かな。彼女がどう思っているのか分からない。分からないけど……案外、僕と同じように考えている、気がする。
いよいよ準備ができた。心臓がうるさいくらいに鳴っている。天音だってそうだろう。
「で、私はどうしてればいいの?」
「えっ? うーん……別に、そこに座っててくれれば」
「アンタに見られながらやるの嫌なんだけど……」
「でも、それじゃぁどこでやるの。他の場所にいって、一人でアンアン喘いだりするのは天音も嫌でしょ? トイレにいったって、通りがかった人にトイレの中でオナニーしてると思われちゃうし」
「はぁ? アンタので感じるわけないでしょうが!」
と、強がるものの、やっぱり誰もいない場所でセックスの感覚を受けるのは嫌なようで、天音はしぶしぶ、この場ですることを承諾してくれた。
「それじゃ、いくよ? ほ、ほんとにいいんだよね?」
「さっさとやって」
天音がそっぽを向いた。心なしか、天音の頬が赤くなり、少し呼吸が早い。ほら、やっぱり緊張しているみたいだ。
ごめんね、天音。僕のために。……でも、そんな風にされたら、僕も自制はできない。
痛かったり、嫌な気持ちになるかもしれないけど、ちょっとだけ我慢してね。 「ん、っく……!」
天音が歯を食いしばって俯いた。
「あっ……!」
僕の方が、思わず切ない声をあげてしまった。きつくて柔らかい肉の壁が、僕のものを包み込んでいく。奥に奥に、閉じたところを割り開くように入り込んでいくのを感じた。
「天音、痛くない?」
「なんか変な感じ、あんまり痛くないけど。こ、こんな感じなんだ……」
天音は初めてのエッチの感覚に困惑しているようだった。内臓に棒をいれられるってどんな感じなんだろ。今度はゆっくり慎重に入れたからか、痛いとか、苦しいとかはないみたいだけど。
「で、アンタはどうなの」
「えっ?」
「え、って何よ。アンタいまこの世で一番幸せな瞬間に立ち会ってるっていうのに、感想のひとつもないわけ?」
「う、うん、なんか……すごくあったかい……」
酷く中身のない感想を言ってしまった。でも、実際その言葉しか浮かんでこなかったんだから、仕方がない。
もちろん、他に何も感じていないわけじゃなかった。中の柔らかい肉が、僕のペニスを圧迫してくる。でも、押し返そうとするような感覚や、絞まるような苦しさはない。むしろ、吸い付くというか、中に呑み込まれている感覚。ただ、何より感じたのが、彼女の体温だった。
こ、これが天音の中……天音の体温と脈をこんなに直で感じたのは初めてだ。目の前の天音は、少し口をとがらせているけど、あ、あの彼女の中に、僕のものが……?
息をのんでしまう。今まで天音を女性として意識していたことがあんまりなくって、今も実感がわかない。
「天音の方はどう? お腹の中の、どのへんまで届いてる?」
「……」
天音はつんとした顔で、自分のお腹の、おへその下あたりを軽くたたいて見せた。
口に出したくなかったんだろうけど、そんなジェスチャーをされると、かえって天音の中を意識してしまう。つい、天音のお腹辺りをまじまじと眺めてしまった。ある意味、普通のセックスでは絶対にできない経験だ。 「雪也。な、なんか、さっきよりしんどい……」
「えっ? 痛い?」
「痛くはないんだけど、どんどん大きくなってない?」
天音がもどかしそうな顔をする。膣が内側から押し広げられる感覚を、初めて味わうみたいだ。
実際、天音の言う通りだった。僕は天音のことを意識してはどんどん興奮してきて、勃起が強まっている。
「ぼ、僕も初めてだからよくわかんないんだけど、もう奥に当たってる……よね、これ?」
さっきから、さきっぽがちょっと硬い所にぶつかっている感じがする……
ぐいっと腰を押し上げると、もう行き止まりのような感触。底のようなところを押し上げてしまった。と同時に、天音が顔をしかめた。
「ちょ、ちょっときつい……もっとでかくなるの?」
「うーん、たぶん、もうちょっといけそうな気がする……」
腰を軽く揺すると、天音の膣内の様子が生々しくペニスに伝わってきた。温かくてきついだけじゃなくて、不思議な形をしている
「こ、こんななんだ。なんか、上のほうの壁が、ざらざらっていうか、ブツブツしてる感じ……」
「ばっ、それで擦るな! ってか、実況すんな気持ち悪い!」
「あ、天音がなんか言えって言ったんじゃないか」
天音が股を抑えて赤くなった。まぁ、自分のお腹の中を説明されたら恥ずかしくなるのは当然か。
でも、遠慮できない……僕は、もうちょっと腰を揺すって、奥の硬いところを突くようにこすってみる。
「雪也、そこばっか擦るのやめてくれない?」
「痛かった? っていうか、これってどの部分? なんか、保健の授業あんまり聞いてなくて」
女の子の身体の構造とか、恥ずかしくて授業を真面目に聞けなかった。だからといって天音に聞いてみれば、天音はごまかすように視線をそらしてくる。
まぁ、考えてみたら、天音の口から言わせるなんてなかなかに酷いことしちゃってるなぁ。
「んー、私もよくわかんないけど……じっ、自分で後で調べなよ」
「性器の奥でしょ? なんだっけ、赤ちゃん作るとこの入り口とかそういうのだっけ」
「おまえ口縫い合わせるぞ! も〜! やめろ、あんまゴリゴリすんな! ちょっと痛いだろ!」
「ご、ごめん」
いけない、ちょっと味わいすぎた。
でも、こ、この先に当たっているのが、天音の、赤ちゃんをつくる部屋……すごい、天音の一番大事なとこに触れてる……! 僕は、少し中の様子を探って、もう一度、強く腰を突き上げてみた。
「あっ!」
天音が声を上げる。顔を上げて、少し苦しそうな、切なそうな顔をしている。今のは狙ってやったことだ。天音の一番奥に狙いを定めて、思いっきり押し込むように突き上げた。
先っぽが、硬い所にみっちりと押しあたったのを感じる。
僕はベッドで、天音は椅子で、距離は離れているけれど、しっかりつながってしまった……そんな不思議な気持ちになる。
天音が僕のことを睨んでくるけど、彼女もなんとなく、余裕がなくなってきているみたいだった。
なんか、感じれば感じるほど神秘的だな……
天音ってばいつも勝気っていうか、そういうイメージばっかりだったけど、やっぱりなんだかんだ言ってもやっぱり天音も女の子で、お腹の中も、心も、いろいろフクザツなんだな。
腰を少し強めに揺っていると、天音のお腹のあたりから水音が聞こえてくるようになった。最初はあまり水気のない音だったけれど、今はだいぶん滑りが良くなって、ペニスのほうも摩擦がほとんどなくなって気持ちよさが増してくる。
「ちょっと苦しいんだけど、なんか、さっきよりまた大きくなってない?」
確かに、最初に入れた時にはまだ勃起しかけだったから、大した大きさでもなかったけど、いまは完全に勃起しきっている。
「勃起しきっちゃうとこんな感じだよ」
「そうなんだ。気持ち悪い」
酷いなぁ。でも、そんな天音の悪態も、今は、聞き流せてしまう。
「こんなこと言って天音、怒るかもしれないけどさ」
「何」
「……こんな気持ちいいと思わなかった……ほんと、ずっと入れてたい」
これは本当だった。僕だってオナニーくらいするけど、それとは比べ物にならない気持ちよさだ。
しかも相手が天音だと思うと、余計に興奮してしまう。
セックスをすると誰が相手だろうと必ずこんな感じなのかな。
それにしても、初めての僕でも感じる。なにかこう、すごいいい具合にフィットしてるような感じというか、鍵と鍵穴がぴったりはまったような、そんな感じ。
「あぁ……天音、ごめん……ほんと最高……なんでこんな気持ちいいんだろ……」
「謝るのか褒めるのか、気持ち悪く駄弁るのか、どれかにしてくれない」
天音が引くのは分かるんだけど、童貞卒業したばかりの僕にこの感動は止められなかった。
尤も、天音のほうも、僕を貶すのをやめない一方で、もぞもぞと動いたり唇を噛んだり、落ち着いて等いられない様子だった。 きっと強がってるんだな。もうちょっと、激しくしても大丈夫かな……。
「あっ、あ、雪也、ちょっと、ストップ!」
「ん? どうしたの?」
僕がリズムよくペニスを動かして見せると、天音が辛そうな顔をしている。でも、痛がっているようには見えない。
童貞の僕でも自信を持って言える。彼女はセックスの未知の感覚に戸惑っているんだ。
僕はなんだか彼女に意地悪したくなって、腰を振るのをやめなかった。彼女に負担がかかっていないか、痛くないか、普段の僕なら絶対にそんなことを心配したはずなのに。
「雪也、まって、やめて!」
「痛くはないでしょう?」
「まって、なんか、変な感じ……一回止めてってば!」
「もう根をあげちゃう?」
「ぐ……こ、この、後で覚えてなさいよ……!」
どんどん腰振りを強くしていくと、天音はすっかり赤くなって、身をよじって、お腹を抱えてうずくまってしまった。そんなことをしても無駄だ。天音のお腹の奥から、ぬちゃぬちゃといやらしい音がここまで聞こえてくる。
天音を弄ぶなんて生まれて初めてだ。僕はつい調子に乗ってしまい、天音をもうちょっと強く責めたて始めた。 「失礼しまーす」
「!!!」
突然の第三者の声に、僕らはびっくりして飛び上がる。絶頂までもうすぐだという時に、よりによって看護師さんが入ってきてしまった!
僕はなすすべなくベッドに座ったままで硬直し、天音は慌てて椅子の上でぴっちり姿勢を正す。
まさか、僕らの騒ぎ声を注意しに来た? と心配になったけれど、どうやら看護師さんは、僕のお世話に来てくれたみたいだった
「雪也さん、シーツとか、おしっこのほうは大丈夫です?」
看護師さんの爽やかなサービススマイル。一方の僕は、状況が状況なせいですっかりたどたどしくなってしまう。
「えっ? あ、は、はい! 大丈夫です! あ、あんまり汗かいてないので……入院着とシーツとは後でも……」
こんなに激しく運動をしているのに、汗をかいてないなんてもちろん大嘘だ。今更だけど、こんな身体でセックスなんかして大丈夫なんだろうか。
看護師さんは、僕らをみて相変わらずにこにことしている。よかった、じっくり見られても違和感には気づかれていない。
「あら、そうですか。じゃぁ、またちょっとしたら来ますね。雪也さん、具合は大丈夫ですか? なんだか、顔が赤いですけど?」
「だ、大丈夫です! そ、その……ちょっと、天音と話してただけで……」
あ、だめだ。やっぱり心配されてしまった。まぁ、当然だよね。ベッドに寝ているだけなのに息が上がっているなんて。
僕が戸惑っているところ、天音がとっさに話に割り込んできた。
「ごめんなさい、看護師さん。雪也、私の冗談で笑い疲れちゃったみたいで。うるさかったですか?」
「あら、そうだったんですね、いえいえ、大丈夫ですよ?」
僕が誤魔化し下手なのが分かっている天音、すかさずカバーし、上手い具合に言い訳をしてくれる。
天音、愛想良くにっこりとほほ笑んだり、いかにも女の子らしい仕草をしてみせたり、僕以外に誰かがいるときは大人しくてちゃんとした女の子を演じている。なんとなく腹が立つなぁ。 どうやら天音は、看護師さんとは既に顔見知りみたいだ。
「ふふ、雪也さん、お目覚めになってよかったですね。天音さん、毎日心配していらっしゃってましたもんね」
「え? そうなの?」
それは初耳だ。
「い、いえ!? い、いや、そういうのじゃなくて……」
天音が愛想笑いでごまかそうとする。
でも、聞いてしまった。
そうか、天音、僕が昏睡している間も、心配してきてくれてたんだ。そういえば、当たり前みたいな気がしてぜんぜん気にしてなかったけど、誰よりも早くお見舞いに来てくれたのも天音だ。
お父さんは単身赴任で海外にいるし、お母さんは仕事がうまくいっていなくって、心の調子が悪くて僕に関心を抱いてくれていない。
お見舞いだって、お母さん、僕が手術を終えた日以降は来てくれていないって言うし、今日だってこの場にはいない。
僕は目覚めた時、それを聞かされてもあまりショックを受けなかった。うちではいつものことだったから。でも、その後すぐに天音が来てくれて、知らず知らずのうちに、無意識な寂しさを紛らわせてくれたんだった。
僕はそんなシンプルなことにも気づかずに、呑気な気持ちで、天音の身体に酷いことしちゃったけど……
天音、気づかなかったけど、やっぱり本当に僕のために…… なんて感傷に浸っていると、天音がお怒りの様子が目に入った。天音は、看護師さんに見えない角度で、表情とジェスチャーだけで訴えてくる。
(なに勃起してんだこの変態がッ! てか、1回引き抜けよ!)
(む、無理だよ! いま抜いたら限界が来ちゃう!)
そうだ、僕もぼんやりしている場合じゃなかった。
いま、僕と天音は看護師さんの目の前で、ぴったりとつながりあってしまっている状態。平静ではいられない、確かにこの状況なら抜くのが賢明だ。
でも、それがダメだった。実のところ、僕はもうはちきれそうな状態だった。
今の状態で1擦りしてしまうと、その場で発してしまいかねない。いま出してしまうと、入院着が大変なことになってしまうのは明白だった。そんなことになれば、天音にだって迷惑がかかる。
だめだ、ここは堪えないと。でも、いくら気持ちを反らそうとしても、僕は天音のことを意識してしまい、興奮を抑えることができなかった。
僕のペニスが天音の中で膨らむと、天音がたまらず、座りが悪そうに腰を動かす。
きつくて柔らかい膣肉がぐにぐにと僕のペニスを責める。まずい、気を抜いたら出る!
看護師さんが見てさえいなければ、すぐにでも快感に身を任せてしまいたい。天音の体温が伝わってくる。あつい、天音の膣内……。
「あ、あっ、天音、ちょっと、もう……」
「い、いまはまだダメ!」
思わず互いに声を掛け合ってしまう。
看護師さんが振り返って首をかしげた。肝を冷やしたけど、幸い異常には気づかれなかったようだ。
まさか看護師さんも、ベッドに眠る僕と椅子に腰かける天音がつながりあっているなんて夢にも思わないだろうけど。
看護師さんは呑気にも部屋の模様替えなんか気にしているようだ。
いや、もじもじしている僕らをからかっているのかもしれない。
できることなら看護師さんの誤解を解きたかった。
僕らは恋愛感情の元でモヤモヤしているんじゃない! 爆発寸前の性的快感の元でモヤモヤしているんだ!
(天音、お願いだから、あんまり腰動かさないで……あと締め付けないで! もうだめ!)
(注文が多いっ! アンタこそもうちょっと縮めなさいよ! なにこのデカさ、ほんときついって!)
天音の括約筋を押し広げるペニス。負けじと締めてくる膣。互いに押し合い圧し合いしているうちに、射精感が高まってくる。 天音の中で、僕のほうがいよいよ限界を迎えて、脈を打ち始める。
(雪也待った! だめだめだめ! も、もうちょい耐えられないの!?)
(こっ、堪えてるんだよっ、これでもっ!)
僕らが快感と懸命に格闘している最中も、看護師さんはわざととも思えるほどのんびりと部屋に滞在していたけれど、やがて
「ふふ、お邪魔してごめんなさいね。……大丈夫? 二人とも、お顔が真っ赤よ?」
意地悪っぽく笑いかけてきた。
思わず二人で顔を見合わせしまった。
天音の顔……いつもの強気そうな表情でありながら、頬が紅潮し、蕩けたようにぼんやりとして、せつなそうな顔をしていて……そんなエッチな顔をされたら……
「うっ!」
「ちょ、ん、んーっ……」
天音が顔をしかめる。お腹の中に納まった僕のものが、激しく脈打ち始めてしまった。
僕はとうとう達してしまった。
幸い、看護師さんは最後の言葉のあとで戸を閉めて去っていったおかげで、僕らの痴態は目撃しなかったみたいだけど……。
出してしまった……天音のほうも、顔を赤くして股を抑えていた。天音の中では僕のペニスが射精する感覚が伝わっているはずだ。膣内の締まりがさっきより強い! 「ふーっ……」
思わず射精感に浸ってしまったけれど……まずい、入院着の中に生暖かいものが広がってしまった。
ほとんどは宛がったティッシュに包まれたみたいだけど、かなりの量が出てしまった……このままでは流れ出してしまう。
と、天音がむすっとした表情で、僕の入院着の下をずり下ろした。厚く重ねたティッシュの下はどろどろだ。
これからどうする気かと思ったけど、天音は精液を絡めとったティッシュで、僕の股間辺りを拭き取ってくれた。
「なにこの量」
「だ、だって、ずっと我慢させられて……あ、ありがと、天音……あいぃっ!」
僕が漏らしてしまった精液を拭き取った後、天音はティッシュごしに僕のペニスを掴んでぐいぃとひねり上げる。
「天音、ちょっと、そっちに曲がらない! お、折れるッ!」
「いっそ折れたほうが平和でしょうが!」
お返しとばかりに急所を痛めつけた後で、ようやく僕の入院着を上げてくれた。ティッシュを離すときには目をそらし、僕のものを見ないようにして。そして、手にはしっかり丸めたティッシュを取っており
「これは外のゴミ箱かどっかに捨てとくからね。変な誤解されたら嫌だし」
鞄の中から取り出したコンビニのビニール袋にティッシュを詰め、万一にも漏れ出さないようにしっかりと口を締めて……またビニール袋を取り出し、二重に袋に包んだ。
天音は僕のものを見も触りもしたくないといった様子だったけれど、さすがにティッシュだけでは防げなかったらしい、天音の手には精液がべったりとついてしまった。
天音は新しいティッシュを抜き取って、手を入念に拭き始める。ほ、本当に怒ってるのかな?
「あっち向いて」
「あ、はい……」
僕は背を向けさせられたけど、天音がもぞもぞやっているのを背中越しに感じ取った。どうやら多少なりとも濡れてしまった自分の性器を拭き取っている様子だった。
いや、それだけじゃない。膣内に本当に射精されていないか確かめているようだった。射精される生々しい感覚もあったらしい。
「ご、ごめん……なさい」
僕は思わず謝ってしまった。天音に向けて腰を突き上げていた時の気の強さなんかどっかにいってしまった。
天音は無表情で僕をじっと見つめた。ぷんすかしているよりもよっぽど怖い。
命の危機だ。きっと、死んだほうがマシとおもうほどの苦しみを味わうことになる。僕はもう、覚悟を決めて俯いた。 「雪也、顔を上げて」
死刑執行を前に、恐る恐る顔を上げる。
天音は、いつも通り、僕を小馬鹿にしたような余裕のある顔をしていた。
「で、スッキリしたの?」
「え?」
「どうなの。スッキリしたかって聞いてんの」
「え、あ、うん……」
思わず適当に答えてしまったけれど、改めて思い返して、いままで流れるように感じていたいろいろな感情が、僕の中でぐちゃぐちゃに混ざりはじめる。
改めて天音に問われて、気が動転する。天音と、天音とセックスした……。
スッキリしたかと言われれば、その通りだ。あんなに気持ちよかったのは、生まれて初めてだった。
今の天音はいつもどおり飄々としているけれど、あの時の、天音の切なそうな顔……僕が彼女をそうしてしまった。一瞬でも、主導権を握って彼女を犯してしまった。
天音に対してマウントをとって満足できたなんていう意味では決してない。むしろ、その点は申し訳なさがある。でも、今は天音の好意にただ感謝したかった。
「天音、ありがとう。もう、大丈夫だよ」
「そ。よかった」
天音の言葉はそっけなかった。でも知っている、あんまり見慣れないけれど、天音の照れ隠しだ。
幼馴染でいつも尻に敷いていた僕にあんなことをされて、天音はいまどう思っているだろう。少なくとも、いまの素振りを見るに、心の中で怒っている様子はない。
天音も僕と同じように、僕のことをはじめて異性と実感して、心の整理はついていないんじゃないかな。 天音はふんっと鼻を鳴らして、バッグの中身を片付け始めてしまった。
「あ、あれ、天音、もう帰っちゃうの?」
「アンタは気づいてないと思うけど、本当は面会時間過ぎちゃってるから。それで看護師さん来たんだけど?」
あ、そうだったのか。もう夜更け、考えてみれば天音だってここに泊まるわけにもいかないし、帰らなきゃだ。
看護まで伸ばしてもらって、看護師さんにも悪いことしちゃったな。
「夜くらい一人で過ごしなさいよ。この甘えん坊」
「ごめん、天音。ありがとう。来てくれて嬉しかったよ」
「そりゃそうでしょう」
なんだか、上手に言葉がまとまらない。本当は、天音にもっといろいろ言いたいことや、言わなきゃいけないことがあるはずなのに。
まぁ、そういうのがこういう場面で上手に言えないってことも、もちろん天音にはお見通しなんだろうけど。
「アンタ、スマホは使えるの?」
「え? ……あれ、そういえばどこやったかな」
「アンタの荷物の中にあるはずだけど、ご両親にも連絡とかどうするの」
「あぁ、あ、えっと……」
「……手、まだ使えないんでしょ。私からしておく。あと、学校の授業については、ノートはとっておいてあげるから。来週末のテストは退院後に落ち着いたら補修だって」
「うん……えぇっ、入院中も勉強か、なんだか気が滅入るなぁ」
「入院中はヒマになるでしょ。見てなさい、私の授業ノートがありがたく思えるから。まぁ、指動くようになるまでは一週間かかるらしいし、ノートも満足にみられないだろうけど、まぁ、なんかしてなさい。
私もヒマがあってその気になったら、ちょいちょい会いに来てあげるから感謝しなさいよ」
天音がてきぱきと段取りをしてくれるお陰で、入院中の僕は難しいことを考えなくて済みそうだった。これもまた、申し訳ない話だけど。
それと同時に、天音がいつも通りの会話をしてくれることで、気の動転も収まって来た。
天音が話すべきことをぺらぺらと話してくれた間、僕は生返事気味に天音の言葉に頷いていた。まぁ、実際些細な話ではあったと思う。天音は話の最後に、僕にぐっと顔を近づけて
「いい、雪也。ボーっとするのは勝手だけど、ここからの話はちゃんと聞いてよね」
「あ、うん」
「……その能力のこと」
「え?」
さすが天音。僕なんかよりずっとしっかりしている。
性交の余韻で混乱したり、ぼけっとして満足ちゃってる僕とは違って、冷静になって後のことまできっちり考えてくれている。 天音は椅子に腰かけ、冷静に、息をついて、僕の能力の今後について提案してきた。
「……どうしても我慢できなくなったら……まぁ、スマホ使えないんだし、連絡しろっていうのも無理か。あ、あんまり急にはやめてよね。寝てる時間と授業中もダメ! それから、乱暴にしないで、そっとやって」
「え? な、なに言って……それって」
急にそんなことを言われて、最初は何を言っているのかわからなかった。
でも、すぐに理解した。
抑えられなくなったら、天音がカバーしてくれる、っていう提案だ。
「天音……」
「あと、出したモノの処理はさすがに面倒見切れないから、看護師さんに夢精しましたスミマセンとか適当に言ってよ」
「そんな、いくらなんでも……」
僕が困っているのを気にもせず、一方的にこれからの方針を取り決めてくる。
といっても、要約すると……つ、つまり? 我慢できなくなったら自由にやってもいいよ、って?
僕がぽかんとしていると、天音は僕を睨み
「万が一にも間違いを犯しそうになったら、って話してんの! やったら、あとで貸しは返してもらうからね」
一応ポーズとしてか、拳を握りしめて見せて、脅迫してきた。
けど……。
天音、それは違うよ。一回だけって言ったじゃないか。僕は意志が弱いし、天音のいうコトに逆らえない。でも、一番大事な約束を破るほど、ダメな人間じゃない。
「ありがと、天音。その気遣いだけで十分だよ。心配しないで、もう、やらないから」
自然と顔が綻んでしまった。今の僕、どんな顔をしてるだろう。間抜けな顔かな。
天音はやれやれといった様子で首を振った。
「信用できなさすぎる」
「天音、本当だよ。……分かるでしょう」
天音はいつもみたいに、僕のことを信用できず、僕をからかおうとしたみたいだ。
でも、僕が笑って見せれば、彼女は分かってくれた。
僕はもう、本当に、大丈夫だってこと。
「雪也」
天音がにやっと笑いかける。ちょっとは僕のこと、見直してくれたかな。
天音は鞄を肩にかけ、僕に背を向けて部屋を後にしていく。ただ、部屋の扉をくぐるときに、背を向けたままで手を振って
「早く良くなりなさいよ。二人分もノートとるの面倒なんだから」
いつも通りの毒舌を吐いて、それから、静かに扉を閉めていった。 病院は寝静まる時間。廊下の明かりも薄明かりになった。
看護師さんがあとで来てくれることになってるけど、もうみんな寝静まる時間だ。
僕は力なく、ベッドに仰向けになっていた。
不思議と、この恐ろしくも素晴らしい力を利用する気にならない。
そんなことは些細なことだ、それよりも、僕はさっきまでのことが忘れられなかった。
天音と、あの天音とセックスしてしまった。いつも一緒にいて、意地悪で、暴力的で、でも本当は優しい、僕のことを特別に思ってくれる天音と。もう、恥ずかしくて嬉しくて、自由に寝返りがうてたら悶えて転げまわりたいくらいだった。
こんな能力は僕の手には余る。天音が客観的かつ常識的な視点で僕を止めてくれたおかげで、もしかしたら僕は「能力者になってしまったが故の悲痛な未来」を回避できたのかもしれない。
「天音、ありがとう……」 ーーーーーーーーー
後編終わりです。お粗末様でした。
行数制限と連投制限で読みづらくなってしまいました、スミマセン! 毎日同じワッチョイ付きで約得さんのノクターン貼ってるのは粘着なのか 午後1時55分。
6時間目は体育の授業だ。
他の男子よりも一足先に体操服に着替え終わった歩は、少し早めに校庭に出て体育館へと向かっていた。
5時間目の最中は桃井ミサから受けた予言の内容がまさか現実に起きやしないかと気が気でなかったのだが、結局変わったことなど何も起きないまま1時間が過ぎた。
当然のことだ。下着程度ならばまだしも、その下に隠されている部分を目撃することなど日常的な学園生活を送っている限りでは起こるはずがない。
やはり、ミサの黒魔術など単なるインチキだったのだ。
そんなことを考えながら校舎沿いに歩きながら、ぴったりとカーテンが閉ざされた教室の前を通りかかった時に、事件は起こった。
「きゃー! やだ、蜂が!」
「早く、誰か追い出して!」
突然、教室の中から、どたばたと逃げ惑うような音と共に、女子の悲鳴が響き渡る。歩は思わず足を止め、悲鳴が上がった方に視線を向けた。
「嘘っ、こっち飛んできたっ!」
「窓開けて、窓っ!」
不思議なことに聞こえてくる悲鳴は女子ばかりのものだ。男女別の授業なのだろうか?
そういえば、この部屋は何の教室だっただろうか。歩は、記憶している校舎の見取り図と自分の位置関係を照らし合わせる。
そうだ、思い出した。
――女子更衣室だ。
その結論に達したのと同じタイミングで、目の前のカーテンと窓が大きく開け放たれた。
「――あ」
歩の目に飛び込んできた、その光景は。
更衣室の窓を全開にするために大きく腕を広げている、綾瀬みどりの姿。 恐らくちょうどブラウスを脱いでいるタイミングだったのだろう。下半身には制服のスカートを纏っているものの、上半身はブラジャー1枚だ。
すらりとしたみどりの上半身を包み込むように、今朝がた目撃したショーツとお揃いのデザインの純白のフリル付きのブラジャーが、完全に歩の前に晒されていた。
そして、窓の外を見下ろしたみどりと、目が合う。
「〜〜〜っ!」
一瞬の、気まずい沈黙。
それも当然のことだろう。何せ、一度ならず二度までも、クラスの男子に自分の下着をまざまざと見られてしまったのだから。
だが、その時間は長く続かなかった。
「みどり、そっち飛んで行った!」
綾瀬の背後からは、恐らくこの騒動の原因であろう大きめのスズメバチが羽音を立てながら、開け放たれた窓に向けて猛進していた。
「えっ嘘……きゃぁっ!」
本能的に蜂から逃れようと反応してしまったのだろう、窓から大きく身を乗り出してしまったみどりがぐらりとバランスを崩す。
まずい。このままではみどりが下着姿で校庭に投げ出され、晒し者になってしまう。
瞬時にそう判断した歩が駆け寄る。同時に、女子更衣室の中からも声が聞こえた。
「みどり、危ないっ!」
恐らく歩と同じことを危惧したのだろう。クラスの女子のうち一人が、窓から落ちそうなみどりを助けようと背後から手を伸ばしていた。
だが、咄嗟に掴んだ場所が悪かった。
クラスメイトが掴んだのは、みどりのブラジャーのストラップ。
これにより、ミドリのブラジャーは後ろに強く引っ張られる結果となった。 ぷつ、と、ブラジャーの二つのカップの間で何かが外れるような音が響く。恐らくフロントホックという奴だろう。
「あっ……!」
一種の走馬灯のようなものだろうか。
歩の目の前の光景が、まるでスローモーションのようにゆっくりと流れていく。
窓から飛び去って行く蜂から逃れるような体勢で、バランスを崩して歩に向かって倒れ込んでくるみどり。
これから自分に降りかかる災難を察知してだろうか、その頬は桜色に染まり、目尻には涙をうっすらと浮かべている。
みどりの程よく育った胸部を包む純白のブラジャー、その正面のホックが外れ、左右のカップが外側に引っ張られていく。
大きく腕を広げた体勢のみどりには、残念ながら自分から離れ行く二つのカップの動きを止める術などありはしなかった。
見てはいけない、そう理性では理解しているものの、男としての本能によってその部分から目をそらすことなど不可能であった。
結果、当然の帰結として、歩の眼前に、ブラジャーの下に隠されていた領域が完全に露わになる。
まるで大きなマシュマロのように白くて柔らかそうな二つの膨らみも。
そして、膨らみの頂点に鎮座する、淡いピンク色の小さな突起も。
それは、少年にとって、知識としては頭に入っているものの、実物として目の当たりにするのは初めての光景であった。
みどりが歩に向かって倒れ込むにつれ、歩の視界の中でみどりの体が占める範囲が大きくなっていく。
激しい動きによる慣性の法則のため、二つの膨らみはプリンのようにふるふると揺れ、その弾力を如何なく主張していた。
その双丘はやがて歩の視界の全範囲を占領し――
歩の顔面に、柔らかな二つの感触が押し付けられた。 「ご、ごめんね白瀬くん……その、苦しい思い、させちゃって……!」
「う、ううん綾瀬さん。こっちこそごめん、その、み、見ちゃって……」
結局、歩に非がないことが明らかだったことから、今回の件は互いに謝罪するだけで手打ちとなった。
とはいえ、同級生の女子の胸をしっかりと目撃し、あまつさえその感触まで味わってしまったという事実に、歩は居た堪れないほどの背徳感に焦がれていた。
まさか、自分が黒魔術を受け入れると宣言したせいで、みどりがこんな目に……?
そのような考えがふと過ぎってしまうのを、歩は必死に振り払った。
どこかの本で読んだ話だが、人間というものは本能的に「理由のない不幸」というものを否定したがる傾向にあるらしく
何らかの災害に巻き込まれてしまった時、その不幸が起きた「理由」を与えられると飛びつきやすくなるそうだ。
そういった心の弱みに付け込んで何の効果もない高価な壺などを買わせるというのが、霊感商法などでお馴染みのパターンだ。
その手に乗ってなるものか。
今の事故だって、蜂が更衣室に迷い込むことも、自分がそのタイミングで更衣室の前を通りかかることも、別段不思議な現象でも何でもない。
残るは6時間目、体育の時間だけだ。
これ以上のハプニングなど、決して起こしてなるものか。
ようやく気持ち(と、下半身に生じた生理的な反応)が落ち着いてきた歩は決意を新たに、体育館へと歩みを進めた。 午後2時25分。
本日の体育は、男女とも体育館内でバレーボールだ。
といっても、コートは男女別に分かれているため、試合中にチームメイトの女子と接触してしまうような危険性は基本的にない。
そして、綾瀬みどりの入っている女子チームは歩の背後のコートで試合をしているため、先ほどと違って何かの『事故』が起きても自分が目撃する心配はない。
その安心感からか、歩はいつしか黒魔術のことなど忘れ、自分たちの試合に集中していた。
試合は相手チームのリードでマッチポイント。
要するに、あと1点落とせば歩のチームが負ける状況だ。
歩のポジションはライト。ここは何としても相手の攻撃を止め、試合の流れを取り戻さなければ。
だがここで思わぬハプニングが起きた。
相手チームのサーブを受け止めようとしたセンターが、レシーブミスによってボールを大きく後ろに逸らしてしまったのだ。
まずい、このままボールがコート外に落下すればゲームセットだ。
歩は、ボールの軌道を予想して、落下地点めがけて走り込む。
恐らく、全力で跳べば何とか届くだろう。咄嗟にそう判断した歩は大きく両手を上に伸ばし、後ろ向きに倒れ込むようにバックジャンプした。
自分は倒れてもいい、とにかくボールを掴むことを考えるんだ。
必死に手を伸ばすと両手の指先が何か丸いものに触れた。
――よし、届いた!
絶対に落とすまいと、歩は指先に触れた物体をしっかりと掴む。
だが、指から伝わってきた感触は、予想していたボールのそれとは幾分異なっていた。
何か、布のような柔らかさと、かすかな温もり。
同時に、視界の端にちらつく、紺色と純白の色合い。
だが今の歩に、その正体のことを考える余裕も、手を離す余裕もなかった。
歩に出来ることはたった一つ、その物体をしっかりと掴んだまま、仰向けに倒れる事だけ。 どさ。
「いたたた……ん?」
体育館の床にしたたかに背中を打ち付けた歩がゆっくりと目を開ける。
だが、そこには見慣れた体育館の天井ではなく、理解できない光景が広がっていた。
大きな白い桃、そして、うっすらと生えた栗色の茂み。
その茂みの奥には、わずかにだがサーモンピンクの裂け目が覗いていた。
おかしい。自分は夢でも見ているのだろうか?
不思議に思った歩が視線を動かして辺りを見回す。
まず目に入ったのは、目を丸くしてこちらを見ているクラスメイト達の表情。
そして、体育館の隅をてんてんと転がる、自分が受け取り損ねたと思われるバレーボール。
――あれ? それじゃあ、僕が今掴んでいるこれは……?
不思議に思って自分の両手に目を遣る。
そこにしっかりと握られていたのは、学校指定の体操服のハーフパンツ。
そして、どこかで見た記憶がある、フリルのついた純白の布。 さらに視線を伸ばすと、その布を通じて、2本のすらりとした足が伸びている。
健康的な細いふくらはぎ、小さな膝、そして柔らかそうな太もも。
さらにその先には――
「あ……」
自分が先ほど見てしまった物体の正体に思い至り、慌てて目を逸らした歩の目が最後に捕えた光景は。
「ぃっ……!」
頬を真っ赤に染めて涙ぐんだ綾瀬みどりの表情。
「いやあああああ!」
そして、自分の顔面に向けて振り下ろされる、体育館シューズの靴底だった。 午後3時30分。
「くくくっ……いやあ白瀬くん、風の噂に聞いたけど、今日は本当に災難だったねー」
桃井ミサは、可笑しくて仕方がないといった様子で、耳まで真っ赤になった少年を見下ろして笑った。
「――それとも、君くらいの年頃の男の子にとってはむしろ『幸運』と言うべきかな?」
「ふっ、ふざけないでください! 笑いごとで済むような話じゃないんですよ!」
目に涙を浮かべて抗議する歩。
結局体育館での騒動は、白瀬の普段の素行が良かったこともあり、単なる事故と言うことで不問とされた。
だが事故とはいえ、クラスメイトの女子に辱めを与えてしまったのは事実なのだ。
恐らく当分の間、綾瀬みどりと今までのように接することは不可能であろう。
「ふふ、ごめんごめん――ところでこれだけの目に遭えば強情な君でも、私の黒魔術の力を認める気になってくれたかな?」
「〜〜〜〜っ!」
にやり、とミサが意地の悪い微笑みを浮かべると、歩は思わず言葉を詰まらせる。
確かに今日一日に遭遇したハプニングが単なる偶然では済まされないことは、嫌というほど身に染みて理解させられた。
だが、あれだけ否定した黒魔術の存在を認めることは、歩にとって自らの過ちを認める事であると同時に、ミサの非常識としか言いようがない予算案を呑むことを意味する。
そんなことは、会計監査としてのプライドが許せるものでは到底なかった。
「……言ったはずです。黒魔術など存在しません。今日の出来事だって、単なる自分自身の気の緩みによるミスで、呪いとは一切関係ありません」
逡巡の末、歩はミサの目を睨み返してきっぱりと宣言した。
そう、約束は「放課後までに歩が黒魔術を認めなければ、黒魔術部の予算を好きに削っていい」というものだ。
もはや黒魔術が実在するかどうかなど関係ない。ここで歩が黒魔術の存在を否定さえしてしまえば、それだけでこの部の予算をゼロまで削減できるのだ。
念のため、始業前に交わした約束の内容も録音してある。いくらミサがゴネようが、これを突き付ければあらゆる反論を封殺できる。 ――だが、予想外にもミサの反応はあっさりしたものであった。
「ふふ、それは残念。じゃあ約束通りに、黒魔術部の予算の削減については白瀬くんに一任するね」
「……反論、しないんですか?」
「だって、最初からそういう約束だったでしょう?
くすくす――でも、白瀬くんがこれだけはっきりと黒魔術の存在を否定してくれて、本当に良かった♪」
「……『良かった』?」
予想外の言葉に、ぴくりと歩の眉が動く。
何故だかわからないが、自分がとんでもない過ちをしてしまったのではないかという嫌な予感が胸を去来する。
その予感を裏付けるように、ミサは心から楽しそうに言葉を紡ぐ。
「ふふ、だって、もしも明日の予算報告会で――あ、あくまで『もしも』の話だよ?
もしも、予算の発表中に急に白瀬くんの下半身が大きくテントを張っちゃったり……全校生徒が見てる前でズボンやパンツが脱げ落ちちゃったりする『事故』に見舞われちゃったりした場合でも、
『黒魔術なんて存在しない』以上、『単なる自分自身の気の緩みによるミス』で、『呪いとは一切関係ない』んでしょ?」
「なっ――!?」
いつの間にか、ミサの右手には今朝と同じ藁人形が握られている。藁人形を口に近づけて囁きかけるかのようなその表情は、まるで小さな獲物を甚振(いたぶ)る獣のようであった。
「くすくす……というわけで、明日の生徒総会を楽しみにしてるね、白瀬会計監査。
あーあ、そういえば新しいパソコンを部室に設置したいから、10万くらい予算増えないかなー♪」
明らかに歩に聞こえるような声で独り言を呟きながら部室を後にするミサ。彼女が暗に歩を脅していることは明白であった。
――翌日の予算報告会で、黒魔術部の予算がミサの希望通りに増額されたか、
あるいは強硬に削減を実施した結果、歩の身に『事故』が降りかかる結果になったか。
それは、皆さんの想像にお任せする。 以上です。
主人公には美味しい目に遭うだけでなく、ちょっとだけ痛い目に遭ってもらいました。バランス。 乙! 待ってた! まさか続きほんとに書いていただけるとは!! 役得さん(仮)消しちゃったじゃんか、元々投下の予定あったかどうか分からないけど
もし本人なら申し訳ないがやはりこっちに投下して欲しい
なりすましの可能性も無くはないが垢作ったってどうせ粘着に荒らされるだけなんだし 佐倉唯は子供の頃から、自分が一番の注目を浴びていないと気が済まない性分だった。
そして、その目的を達成するためならば手段を選ばない人間でもあった。
学芸会のヒロイン役に投票で選ばれるため、クラスの男子全員を個別に呼び出して一人一人に「君に、私のドレス姿を見せてあげたいな……」と囁きかけたこともあった。
体育祭の徒競走では、陸上部の女子のスニーカーの靴紐に、こっそりと切れ込みを入れたこともあった。
『友達が勝手に応募した』という名目で出場した文化祭のミスコンテストでは、優勝候補ともっぱらの評判だった女子の衣装を、日光に当たると透けてしまう素材に摩り替え、大恥をかかせたこともあった。
唯に目をつけられた人物は、誰もが不幸な事故に見舞われるか、あるいは匿名の脅迫を受けて辞退を余儀なくされる。
もちろん、周囲の中には薄々そのことに感付き、眉を顰める者もいたが、誰もが自らの身に災難が降りかかることを恐れ、表立って非難する者は現れなかった。
皆が唯の存在を畏怖し、彼女の前に立ち塞がることを避けた結果、唯はあらゆる栄光をほしいままに手にすることができた。
自分こそが常に周囲の注目を独占し、誰もが自分のことを褒め称える。いつしか唯は、それを当然のものとして受け入れるようになっていた。
――だからこそ、「奇術の国からやってきた」などと称する金髪碧眼の転校生がクラスメイトからの注目を浴びていたのが、唯にとっては非常に面白くなかった。 「ねえ、今のもう一回見せて!」
「すげー、本当にピンポン玉が消えた!」
「まるで魔法みたい!」
海外から転入してきた美少女が、プロも顔負けの奇術を目の前で披露してくれるとの噂は、クラスどころか学年をまたいで学園中に広がっているようだった。
転校生の席の周囲は、転校初日という要素を考慮しても異常と言っていいほどの人だかりだ。
そしてその中心では、小柄な金髪の少女が周囲の喝采に応えるように恭しくお辞儀をしていた。
「ミナサンに喜んで頂いて光栄デス。では最後にもう一つダケ……」
「――あら、転校早々、随分と人気者のようね、エリザベスさん?」
観客たちの中から唯の冷たい声が響くと、まるで磁石が反発するかのように、唯の周囲の生徒たちが道を開けた。
先ほどまでの喧騒が嘘のように、一瞬にして水を打ったように静まり返るギャラリーたち。
その中心に佇む唯の姿を目の当たりにしても、エリザベスと呼ばれた少女は少しも臆する様子もなく、にこやかな笑顔で返事をした。
「ありがとうございます。私のことは、リズと呼んで下さればOKネ。エエト――」
「佐倉唯よ。ユイと呼んでくれて構わないわ。よろしくね、リズ」
上っ面だけの微笑みを浮かべながら、唯は握手を求めるように右手を差し出した。
リズもそれに応じるように、一瞬遅れて唯の差し出した手に向けて右手の掌を合わせる。
――かかった。
唯の右手には、リズからは見えないように画鋲が仕込んである。
悪いが、転校初日だからと言って容赦はしない。このクラスで私より目立つということが、何を意味するのか身をもって教えてやろう。
にやりと口角を挙げた唯は、差し出されたリズの手を思い切り握りしめると―― パンッ!
「きゃあっ!?」
突然、握りしめたはずのリズの手が破裂音と共に爆発し、唯は思わず悲鳴を上げて尻餅をついた。
「くすくす……ソーリィ、ちょっとした冗談ネ。驚かせてしまいましたか?」
楽しそうに微笑むリズは、制服の右袖をひらひらさせると、そこから小さな白い指を覗かせた。
どうやら、右手そっくりの風船か何かを予め仕込んでおき、唯に握らせたのだろう。
「思ったより可愛い反応なのデスね。それにしても……ハテ、本当は握手した瞬間に右手が外れるマジックの予定でしたのに、何故突然破裂してしまったのデショう?」
不思議そうに小首を傾げるリズは、まるで唯のことをおちょくっているかのようだ。
周囲で不安そうに見守っていた生徒たちも、唯が一杯食わされる姿を見て思わず喝采していた。
「ふふ、ミナサン、ありがとうございます。デハ、あいさつ代わりの余興はこれくらいにして――
実は来週、この学校のミナサンへのお披露目として、校長先生に掛け合ってステージを用意して頂きました。
本格的な奇術は、そこでゼヒ楽しんで頂ければ嬉しいネ」
笑顔で一礼をするリズ。周囲の生徒たちも、マジックショーを見られると聞いて興奮が隠し切れない様子だ。
「ただ一つだけ問題がアリまして――実は、ミナサンの中から一人、私の奇術に協力して頂けるアシスタントが必要なのデス」
「アシスタント? それって私でもいいの?」
「俺もやってみたい!」
アシスタントとしてショーの舞台に立てる。その言葉に、クラスメイト達の中から数名の立候補の声が上がる。
「ふふ、ミナサンのお気持ちはありがたいデスが……実はもう先ほどアシスタントは決めてしまいました」 その言葉とともに、クラスメイト達の中で遠巻きに眺めていた一人の少女に手を伸ばし――
「――あら、ありがとうねリズ、私を選んでくれて」
――横から不意に伸びてきた手によって、がっしりと手首を掴まれた。
そう、先ほどリズのマジックによって醜態を晒された、佐倉唯だ。
思わぬ出来事に、リズは少し困惑の表情を浮かべる。
「オヤ? 申し訳アリマセン、私はこちらの子の方を選んだのデスが――」
「そうだったの? でもごめんなさいね、実はこの子ステージ恐怖症で、人前に出る時には私が代理で出場することになってるの。
……そうよね、河野さん?」
「え!? う、うん……」
唯が冷ややかな声で尋ねると、河野と呼ばれた少女はびくりと肩を震わせて小さく頷いた。
「ンー……そのような事情があるとは知りませんデシタ。では別の方に代わりにお願いを……」
「それがねリズ、どうやらみんな、自分がアシスタントとしてステージに上がるよりも、私に出て欲しいらしいの。本当に困っちゃうわ……ね、みんな」 唯がクラスを見渡す。クラスメイト達は目を付けられるのを恐れるように距離を取り、ゆっくりと頷いた。
「――というわけで、よろしくね、リズ。それとも私がアシスタントだと何か不都合でもあるのかしら?」
リズは小動物のように怯え切ったクラスメイト達の様子を見遣る。この調子では、誰かにアシスタントをお願いしても断られるだけだろう。
しばし思い悩んだ末、少女は小さく肩をすくめた。
「……それでは、仕方ありませんネ。唯、ヨロシクお願いします」
「ふふ、こちらこそよろしくね、リズ」
唯は心からの笑顔を見せた。
――私より目立とうとするこの生意気な女を、全校生徒の前で辱めてやる。
そんな邪な期待を膨らませながら、唯はマジックショーの日を心待ちにするのだった。 とりあえずここまで。
続きは週末辺りに。
多分全3回くらいになります。 ところで延々とURL張り付けるこれ荒らしでいいんだよね? ここのローカルルールとかじゃないのよね? そんなわけのわからないルールはないから安心してNGして そして、マジックショー当日。
煌びやかに飾り付けられた体育館はショーを見ようと押し寄せた生徒たちで賑わっていた。
「ミナサン、本日はお集まり頂き誠にありがとうございマス! お礼に、ミナサンに素晴らしい時間をお届けすることをお約束いたしまショウ!」
もっともらしい口上を述べながらタキシード姿に身を包んだリズがステージに向かって恭しく一礼すると、館内に拍手が巻き起こる。
そしてリズは右手を掲げ、隣に並ぶもう一人の少女を紹介する。
「続いて……本日の私のステージにご協力イタダク勇気あるアシスタントを紹介いたします!
サクラ・ユイさんです!」
制服姿の唯がリズの隣で観客席に向かって小さく一礼した。だが、もちろん素直に協力するつもりなど毛頭ない。
今日のステージに向けて何度かリハーサルを行っていたため、ショーの段取りは完全に分かっている。
とはいえ、最初からショーをぶち壊しにしてしまったのではつまらない。
途中まではアシスタントに徹したうえで、一番盛り上がるシーンで大恥をかいてもらう。その計画も既に整っていた。
最初のうちはつつがなくマジックショーが進行していった。
簡単なカードマジックから、ボールやフープを使ったマジック、テーブルを浮遊させるマジックなど、ステージマジックとして非常にポピュラーなものだ。
観客たちはステージ上で起こる不思議な現象に驚いたり、リズの軽快なトークに笑ったりしながら、時間はあっという間に過ぎていった。
やがてショーが進むにつれ、大掛かりな道具などが使われるマジックに移行する。
マジックボックスを使ったジグザグ──ちなみに、三段に重ねた箱の中にアシスタントを入れ、段をずらしたり剣で貫いたりするマジックのことだ──が終わると、観客の間で盛大な拍手が起こる。
ギャラリーたちの反応に満足そうな笑顔を浮かべ、リズは次の演目に向けた準備に入る。シルクハットを右手に持ち、左手をシルクハットの中に突っ込む。
リズが手をシルクハットの中から引き抜いたとき、その中からはきらびやかな銀色のセパレート衣装が握られていた。
さらに舞台下手の袖の方から、人間一人が入れそうな白いプラスチックのボックスが運び込まれる。 「サテ──ソレデハ、次の演目の前にお色直しに入りたいと思います。私のアシスタントにはこのボックスの中に入って……」
「ちょっと待って、リズ──どうせだったらその衣装は、リズが着た方が似合うんじゃないかしら?」
「──ハイ?」
流れるような調子で説明するリズを、横から遮ったのは唯だった。
予定ではこのボックスの中に入り、ステージ衣装に着替えるのはアシスタントである唯の役割だ。もちろんただ着替えるだけではマジックにならない。
唯が制服を脱ぎ捨ててステージ衣装に着替えている最中にリズがこっそりとボックスに近づき、観客席側の壁を思いっきり開けてしまうのだ。
もちろん観客としてはあられもない唯の姿を期待するだろうが、扉を開けると唯の姿は消え失せており、着替え終わった状態でステージ端から現れるというのが筋書きだ。
きょとんとした反応のリズに対して唯は当然のように畳み掛ける。
「あら……だって、そんなにセクシーな衣装ですもの。外国人モデルみたいなリズが着てくれた方がみなさんも喜ぶんじゃないかしら。
──そうでしょ、みんな?」
唯がギャラリーの方を向き直ると観客席前の方から拍手が起こり、徐々に伝播するように体育館全体に広がっていく。予め唯が一部の生徒たちに対し、このタイミングで拍手をするように示し合わせていたのだ。
唯は観客席に届かないようにリズに囁きかける。
「くすくす……ほらね? 大丈夫よ、私がやるはずだった通りにすれば問題ないでしょ?」
「ンー……仕方アリマセンね、ユイがそこまで言うなら……」
頑なに拒否をしてショーが失敗に終わるよりはマシだと踏んだのだろう。リズは小さくかぶりを振り、ステージ衣装を持って観客席に向き直る。
「コホン。では、私は今からこの中で着替えさせて頂きマスが──クレグレも、覗こうとしたりしないでクダサイね?」
ステージ上での突然の筋書きの変更にも慣れているのだろう。リズはまるで初めからシナリオに組み込まれていたかのように軽い足取りでステージ中央に配置されたボックスに向かい、舞台下手側に配置された扉を開ける。
そして観客席の方を振り返って悪戯っぽくウインクすると、軽い足取りでボックスの中へと入った。 パタン。
ボックスの扉が閉じるとステージ上が薄暗くなり、エキゾチックなBGMが流れ始める。
そして、カチリ、とスイッチを操作する音とともに観客席からどよめきが上がる。
ボックス前面の壁面に、リズのシルエットが映し出されたのだ。本人がボックスの中にちゃんと居ることを観客に分からせるための演出だろう。
中に入ったリズは、ボックスの上縁に先ほどのステージ衣装を引っ掛けた。
そして自らのタキシードのボタンに手をかけ、ぷちぷちと外していく。
ざわ、と観客が一気に色めき立つ。まさか、本当にボックスの中でステージ衣装に着替えるのだろうか。
その様子を見ながら唯はひっそりとほくそ笑む。当然、このマジックには仕掛けがある。
実はボックスの中にはハーフミラーが設置されており、ステージ衣装に着替えるスペースはハーフミラーの裏側にあるのだ。
観客たちはハーフミラーを透過したリズのシルエットを見ているに過ぎない。
唯が観客席側の壁を開けると同時にステージ上の照明が点灯し、観客からはあたかもボックスの中で着替えていたリズが消えたかのように見える、というわけだ。
文字に起こすと複雑だが、コインが消える貯金箱と似たような原理である。
だが、もちろん唯には筋書き通り進めるつもりなど毛頭なかった。
実は前日のうちに体育館に忍び込み、ボックスの中のハーフミラーをただのガラス板と入れ替えておいたのだ。
当然ボックスの壁を開けると、ガラスの向こうで着替えているリズの姿が丸見えになってしまうという寸法だ。
まさかそのような細工が仕掛けられているなど考えもしていないのだろう。既にタキシードを脱ぎ捨てたリズのシルエットは、下に着ていたシャツのボタンを外していく。
観客に見せることを意識したその艶めかしい動きは、着替えと言うよりもストリップでもしているのかのようだ。 ひょい、とボックスから外に投げ捨てると、観客から思わずため息が漏れる。次はいよいよ下半身だ。スラックスのボタンを外すと、足を交互に引き抜いていく。ほっそりとした脚線が観客たちに露わになる。
ごくり、と観客たちが喉を鳴らす。シルエットしか見ることができないが、ボックスの中ではリズが下着姿になっているのだ。否応なくその姿を想像してしまうのも無理はない。
だが、これで終わりではないことを唯は分かっていた。際どいデザインのステージ衣装は下着も脱がないと着られない。
唯がボックスの壁を開くのは、最後の一枚を脱いだ後だ。そう、リズには全校生徒が見ている前で全裸を晒してもらう。
リズのシルエットは焦らすようにゆっくりと両手を背中に回すと、ぷち、とブラジャーのホックを外した。そして、肩からするするとストラップを抜いていき、左手で軽く胸を押さえながら右手の親指と人差し指でブラジャーを摘まんで体から離す。
ぱさり、とボックスから放り投げられたブラジャーがステージに落下する。真っ赤でセクシーなデザインに観客たちの目は釘付けだ。
まさか、本当にリズがあの中でトップレスに? そのような期待に応えるかのように、箱に映ったシルエットは胸を抑えていた腕を下ろす。
柔らかそうな膨らみと、その頂点にわずかながらはっきりと見える、小さな突起。男子たちはもちろん、女子までもが思わず声を出してしまいそうになるのを慌てて押し殺した。
いや、流石に学校のショーでそこまでするはずはない。でももしかしたら。そのような期待が入り混じり、観客たちは興奮に鼓動を速めながら、リズの姿を見逃すまいと目を皿のようにしていた。
残るは最後の1枚。全校生徒たちが固唾を飲んで見守る中、リズは腰に手を当て、するすると下ろしていった。 いよいよだ。佐倉唯はリズのシルエットが最後の一枚に手をかけて脱いでいく姿を見守っていた。これを脱ぎ終わったタイミングで壁を開ければ、リズの一糸まとわぬ姿が観客たちの前に晒される。
下着が徐々に降ろされていくとともにスレンダーな下半身のシルエットが露わになっていく。観客の期待も最高潮に達しているのか、誰一人として瞬きすらせずにいた。
満を持してボックスを開けようと手を伸ばしかけた唯だったが、そこで奇妙な違和感に気付く。
するすると降ろされていく下着の下から現れる、リズの太腿。その輪郭があまりにも細すぎるのだ。幅にして10センチもない。
リズの下着が膝、そして踵と降ろされていくにつれ、観客たちもその異様な光景に気付き、ざわめき始める。そして、するりと下着がつま先から抜かれた時、その正体が明らかになった。
リズの下半身に、肉がついていない。大腿骨に脛骨、そして足根骨。まるで人体模型のように、骸骨になった下半身がボックスに映っていた。
続いてリズのシルエットは、既に脱ぐものが残っていないはずの上半身もまるでTシャツでも脱ぐかのように脱ぎ始めた。肋骨や鎖骨、頭蓋骨が次々と露わになっていき、最終的にはシルエットは完全な骸骨となっていた。
骨だけになったリズは、そこでようやく観客席の方を向くと、「いやーん」とでも言うように両手で胸と腰を隠すような仕草をする。そのコミカルな動きに、観客席からどっと笑いが起こった。
想像を超えた光景にしばらく呆然としていた唯だったが、ここでようやく事態を把握した。自分の企みがバレていたのだ。
「こ、このっ……舐めやがって!」
思わず汚い言葉を口走りながら観客側の壁を開ける。だが予想に反し、ボックスの中は正真正銘の空っぽだった。
「う、嘘でしょ! どこに行ったのよ!」
ボックスから消えた以上、どこかしらにトリックがあるはずだ。唯は思わずボックスの中に足を踏み入れる。だが、それが失敗だった。
ぱたん、と唯の背後で壁が閉じ、唯を中に閉じ込めてしまったのだ。 その頃、観客席にいる生徒たちはステージ上の演出に驚いていた。何せ着替えていたはずのリズが箱の中から消えており、代わりに唯が閉じ込められてしまったからだ。
「ちょっと、出しなさいよ!」
箱には唯のシルエットが写っており、一生懸命箱の壁を叩いたり、抜け道を探している様子が分かる。
不意に舞台下手側の袖がスポットライトで照らされ、タキシード姿のリズが現れた。リズはやれやれとばかりに小さく首を振り、ステッキを手に握りしめてふくれっ面をする。
「マッタク……人の着替えているところを開けようとするなんて、失礼なアシスタントですネ。これは……『お仕置き』が必要でしょうか?」
リズがステッキを釣り竿のように構えると、観客席からどよめきが上がる。ステージの後ろのスクリーンに、ステッキの代わりに釣り竿を構えたリズの影が映ったのだ。
「よいしょ、っと」
リズがステッキをボックスめがけて振ると、釣り針のついた糸の影がボックスめがけて飛んでいく。まるで魚釣りでも始まるかのようだ。
「サテ……箱の中から、一体何が釣れるでしょうカ?」
キリキリとリールを巻き取るような仕草を交えつつ、釣り針の影をうまい具合に唯のシルエットに重ねるリズ。そして、頃合いを見計らって釣り竿を勢いよく持ち上げると、観客たちは目を丸くした。
唯が身に着けていたはずのセーラー服の上着が、まるで釣りあげられた魚のようにボックスの上から飛び出してきたのだ。
当の唯は、全くそれに気づいている様子はない。
「ふふっ、思わぬ大物がゲットできましたネ♪」
リズは同じようにステッキを振り、ひょいひょいと魚釣りの真似事を続ける。その度に一枚ずつ唯の服がボックスから飛び出し、観客たちから大きな歓声が上がる。
ブラウス、スカート、そしてスリップと、一枚ずつ唯の衣服が減るにつれ、口にこそ出さないもののギャラリーの期待も高まっていく。
そして、最後に黒いブラジャーが箱から飛び出してステージにふぁさりと落ちると、これからの展開に期待する観客たちの興奮は最高潮に達していた。
「サテ……いい加減狭い箱の中に閉じ込めておくのも可哀相デスし……そろそろ、ミナサンの前に出して差し上げまショウか?」
リズはボックスに近づき、唯の胸の高さの辺りでステッキを水平に構えると、ぱちりと指を鳴らした。 「この、出しなさいってば!」
唯は、相変わらず箱の中で悪戦苦闘していた。
入ってきた壁は押しても引いてもびくともしない。脱出する方法がないかと床や壁などを探ってみるが、すきま一つ見つからなかった。
「くっ、いい加減に……うわっ!?」
箱に体当たりでもしようかと勢いをつけてぶつかろうとしたところで、突然今までぴくりとも動かなかった観客席側の壁がかちりと音を立てて開く。
「わっ、とっ、と……」
勢い余ってステージ上に飛び出す唯。だが幸いにも持ち前のバランス感覚によって、すんでのことで転ぶことは回避した。
そして、目の前に佇んでいる少女をきっと睨み付ける。
「くっ……リズ!」
「オヤ、お早いお帰りですね、ユイ。ところで箱の中で、大事なものを失くしたりシマセンでしたか?」
リズは全くひるむ様子もなく、唯に向かってステッキを水平に掲げたままわざとらしく目を丸くしている。
いや、リズだけではない。観客たちも、信じられないものを見るような表情でステージ上の唯の姿を凝視していた。
だが、そんなことはもはやどうでもよかった。これだけ虚仮にされて黙っていられるほど唯はお人よしではないのだ。こんな下らないショーなどぶち壊しにしてやる。
「ふざけないでよね! こんなもの、こうしてやるっ!」
唯は、自分の胸の目の前でゆらゆらしているステッキをむしり取るように奪い取ると、観客席の方に全力で放り投げる。
客席の方からは、思わぬ出来事に息を呑むような音と、何故か喉を鳴らすような音が聞こえた。 「オッオゥ……そんなことをしてしまって、後悔しても知りマセンよ?」
「あら、残念だったわね? 後悔どころか、とても胸がスッキリしていい気持ちよ」
脅しているかのようなリズに対して、胸を張って余裕の面持ちで答える唯。
これでマジックショーはお終いだ。舞台の上でリズの裸を晒せなかったのは残念だが、自分がこの学園を支配している限りチャンスはいくらでもある。私に生意気な口を利けなくなるまで、徹底的に孤立させてやる。
そんなことを内心で目論む唯に対して、リズは何故か顔を真っ赤にしながら掌で目を覆うような仕草をする。
「アーハァ……確かにとても胸がスッキリしているのは存じていマシタが、まさかそれで『いい気持ち』になるタイプの人だとは……」
「何を訳の分からないことを……え?」
ふと唯は、自分の上半身の違和感に気付いた。確かに唯の胸にはこの上ない解放感が広がっていた。それも、異常なほどに。
辺りを見回すと、リズと観客たちの目線が自分の上半身に集まっている。
まさか、そんなはずは……。
恐る恐る自分の体を見下ろした唯は、自分が黒のショーツ以外何も身に着けていないことに気が付いた。
「あ、あ……」
唯のたわわに実った二つの膨らみも、その頂点に色づく濃いめの突起も。
体育館のステージ上で、全校生徒たちの前にまるで自ら見せつけているかのように完全に晒されていた。
「いやああああ!」 ──トップレス姿を全校生徒に晒してしまったことで、唯の学園での立場は崩壊した。
今まで唯によって危害を加えられた生徒たちも唯のことを恐れる必要がなくなり、唯の周囲は笑顔を取り戻した。
かつての栄光を完全に失った唯だったが、それでも自分をこんな目に遭わせたリズに対する復讐を諦めることはしなかった。
だが、どれだけリズに危害を加えようとしたり、人前での奇術を失敗させようと画策しても、その度に返り討ちに遭い、ギャラリーたちの前に恥ずかしい姿を晒す羽目になるのだった──。
(終わり) 終わりです。
前スレで書いてた、「いけすかないライバル女がマジシャンの女の子に大変な目に遭わされるネタ」でした。
アシスタントの性格をある程度掘り下げつつ、寸止めにならない感じで。 諸君 私はエロ漫画が好きだ
諸君 私はエロ漫画が好きだ
諸君 私はエロ漫画が大好きだ
純愛モノが好きだ
陵辱モノが好きだ
学園モノが好きだ
女教師モノが好きだ
義姉妹モノが好きだ
母娘モノが好きだ
外人モノが好きだ
おばショタモノが好きだ
露出モノが好きだ
公園で 路上で
教室で 草原で
家屋で ホテルで
電車で トイレで
温泉で 部室で
この地上で行われる ありとあらゆるエロ行為が大好きだ 男子生徒を集めた教室での乱交で 汗と共に汁を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く風に飛ばされた下着が となりの男子高校生によりドロドロなった時など心がおどる
おっさんのおったてる剛直が 女子高生を貫通するのが好きだ
悲鳴を上げて ハイエースから飛び出してきたOLを草むらに押し倒した時など胸がすくような気持ちだった
銃先をそろえた汁男優が 企画もの女優の全身を蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の童貞が 既にフニャッたナニを 何度も何度も入れようとしている様など感動すら覚える
被虐趣味のくっころ女騎士を街灯上に吊るし上げていく様などはもうたまらない 泣き叫ぶ女兵士達が キングの降り下ろした手の平とともに、金切り声を上げるゴブリンに ばたばたと蹂躙されるのも最高だ
哀れな貧村の女抵抗者達が、雑多な武器で健気にも立ち上がってきたのを、ご都合魔法が 武器と衣類のみ木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える
ゲイビデオの撮影と知らず男優のアルバイトを申し込み滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守ってくれるはずだった監督が手のひらを返し 野獣先輩に犯されていく様は とてもとても悲しいものだ
ナンパもので出演料に押し切られて撮影されるのが好きだ
野外もの撮影中に官憲に追いまわされ 害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ
諸君 私はエロ漫画を 女にとって地獄の様なエロ漫画を望んでいる
諸君 私に付き従う訳じゃないお台場戦士諸君
君達は一体 何を望んでいる?
更なるエロ漫画を望むか?
情け容赦のない 糞の様な妄想を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様な成人同人を望むか? エロ漫画が大好きだ
あらゆるエロ漫画が最高だ
君たちは何が好き? 更新来ないけどまた体調でも崩したんだろうか
超能力少女楽しみにしてたんだが セックスしなきゃ出られない部屋は、ここの範疇なのだろうか? >>408
面白そうね
非現実能力によるものだったら良いのではないでしょうか
神様降臨お願いします 『今日の運勢第1位は、おとめ座のアナタ! ありとあらゆるラッキーなイベントに遭遇して、周りのみんなにアナタの隠れた魅力をたっぷりと知ってもらう大チャンス!』
「……なーんてこと、朝の占い番組で言ってたのよ! これってすごく楽しみじゃない!?」
「はいはい。ほんと、ミズキったらいい歳して占い好きなんだから……」
トモミがやれやれと言わんばかりにため息を吐いた。
「あーっ、その口調、さては信じてないでしょ! 言っておくけどね、あの番組って物凄く的中率高いんだから!」
トモミとは家が近いこともあって、通学途中のバスの中でこうやって他愛もない話で盛り上がるのが私たちの毎朝の日課だ。
「あのね……全国にどれくらいおとめ座がいると思ってるのよ。全員に同じ運勢が当てはまるわけないでしょ?」
「ふふん、もしかしてトモミ、自分が最下位のかに座だったからって嫉妬してるの? あーあ、今からどんなラッキーな出来事が起きるのか楽しみだなー!
ねえねえ、私の隠れた魅力をたっぷりみんなに知ってもらえるらしいけど、私の魅力って何だと思う?」
「んー……? そりゃ、決まってるでしょ。もしかして自覚ないの?」
「え、何、なに!?」
目を輝かせて訪ねる私に、トモミは黙って私の顔の下を指差した。
「へ? どこを指差して……」
その先を追うように目線を下げた私は、瞬時にトモミの言わんとしていることを理解した。
86センチ、Fカップ。
中学に入ってから、周囲に比べてあまりにも大きくて周りからの視線が恥ずかしかったため、それ以来ずっと小さ目のブラジャーで抑えつけてきた、私のコンプレックスである。
幸いと言うべきか、高校からは中学までの知り合いの多くとは別の進学先になったため、今やこの胸の本来のポテンシャルを知るのはトモミくらいである。 「そのブラジャーの下に隠されたミズキの魅力を知ったら、多分みんな喜ぶんじゃない?」
「ちょっと、トモミってば、そういう事を……きゃあ!」
バスが黄信号の交差点を急いで右折したため、おしゃべりに夢中になっていた私は大きく体勢を崩してしまった。
ぐにゃり。
「いたた、すみませ……へ?」
サラリーマンらしき男の人に正面からぶつかってしまい、謝ろうと顔を上げたところで、相手の人が気まずそうに真っ赤になっているのに気付く。
「あっ……!」
それもそのはず。完全に体を密着させるような体勢で体重をかけてしまったため、私は自分の胸を全力で目の前の人に押し付けてしまっていたのだ。
「ご、ごめんなさい!」
慌てて体を離して謝る。恐らく、私の胸の感触はこのサラリーマンに完全に伝わってしまっていたことだろう。
だが、しっかりとバランスを立て直すよりも前に、今度はバスが大きく左折して、私は反対側へと再び倒れてしまう。
「きゃぁっ!?」
むぎゅ。今度は、小学校高学年くらいの男の子の顔面を私の胸に埋めるようにして倒れ込んでしまう。
「わわわっ……ご、ごめんね……! すぐ離れるから!」
再び謝って体勢を直そうとするが何度やっても結果は同じ。
急カーブ。急停車。急発進。急な坂道。どうやら、今日のバスの運転手はかなり運転が荒い人のようだ。
その度に私の体は前後左右に投げ出され、小さな男の子からおじさんに至るまで、多くの男の人の胸、背中、顔面といった場所にたっぷりと私の胸を押し付けてしまう。 「ちょっと、どうなってるのよー!」
『次は〜○×高校前〜』
もう何度目になるか分からない、大学生くらいのお兄さんの腕に胸を押し付けた状態から起き上がろうとしていると、不意に私が下りる停車駅を告げる車内アナウンスが耳に入った。
早く、降車ボタンを押さないと。このバスから降りれば、この恥ずかしいハプニングの嵐から逃れることができるのだ。
そう思って私がボタンに腕を伸ばして押した直後、がくりとした慣性が私を襲う。
停車駅を通過しそうになったバスが慌てて急ブレーキをかけたのだ。
「きゃぁぁっ!」
勢いよく投げ出された私は、ちょうど私と同じように降りようとしていた、クラスメイトの男子の方にぶつかりそうになる。
「お、お願い、止めてー!」
大声で叫びながら飛んでくる私の姿に気付き、私の体を受け止めようと両手を私の方に突き出したのが目に入る。
そして、私はそのまま勢い余って男子生徒の方に倒れ込み……
むぎゅぅぅ。
ちょうど相手の男子が目の前に突き出した両手に、自ら両胸を押し付けるような形で倒れ込んでしまった。 「あううぅ……恥ずかしかった……」
「よしよし……災難だったね、ミズキ」
真っ赤になった私はトモミに慰めてもらいながら教室に向かう。
おかしい。今日はラッキーデーのはずなのに、どうしてこんなハプニングに見舞われてしまうのか。
いや、まだ今日という日は始まったばかりだ。きっとこれから、バスでの不運を帳消しにするだけのラッキーが待ち構えているはずだ。
そう自分に言い聞かせながら教室に入って荷物を置いた後に、ふと気づいた。
そういえば、今日は私が日直だった。ホームルームが始まる前に、職員室に日誌を取りに行かないと。
ちなみにうちの学校では、日直には出席番号順に男女1名ずつが指名される。今日の私のペアである佐藤君も既に席に座っていたため、日直の仕事を伝えるために佐藤君の席に向かう。
「佐藤君、今日日直だよ。職員室に日誌取りに行こう」
「あ、ごめんすぐ行k……あ……」
私の方を振り向いた佐藤君の返事が途中で止まり、まるで心ここにあらずといった面持ちで私の顔を見つめていた。
いや、私の顔じゃない。その少し下だ。
「? 佐藤君、どうした……の……」
その視線を追った私は、すぐに彼の反応の理由に気付いた。
私のブラウスのボタン、その上から3つ目までが完全に外れ、胸元が丸見えになっていたのだ。
おまけに椅子に座っている佐藤君に話しかけるために前かがみになっていたため、私のブラウスの中の空間、具体的には白のブラジャーを完全に見せつけるような姿勢になっていた。 「きゃっ!? い、いつの間に……ご、ごめんね!」
「あ、うん……その、こっちこそ……!」
お互いに謝り、急いでブラウスのボタンを元通りに締める。恐らく、先ほどのバスで何度も男の人に胸を押し付けてしまったせいで外れてしまったのだろう。
「あ、えっと……日誌、取りに行こうか!」
「う、うん……」
ギクシャクした雰囲気に耐え兼ねて、私は職員室に向かう提案をする。
さっさとやるべき仕事を終えて、一人きりになりたかった。
職員室に入った私は、担任の先生の席に向かい、声をかける。
「失礼します。当番の日誌、取りに来ました」
「ああ、沢渡か、早いな。それじゃ、この日誌、を……」
日誌を取り出して私の方を振り向いた先生の表情が固まる。
──あれ? この反応、ついさっきも見たような……
恐る恐る胸元に視線を降ろした私は愕然とした。
一度締めたはずの胸元のボタンが、何故か上から4つ目まで外れており、完全に胸元を見せつけるような格好になってしまっているではないか!
「え……や、やだ、なんで!? さっき締めたはずなのにっ」
「──コ、コホン。沢渡、常日頃から身だしなみには注意するように気をつけなさい」
慌ててブラウスのボタンを確認すると、さっきは慌てていて気付かなかったが、ボタンをはめる穴が完全に広がって締める力が弱まっていた。バスの中で強い力がかかったせいだろう。
これでは一度ボタンを締めても、気を付けないと簡単に外れてしまう。
「は、はい! 失礼しました!」
私は真っ赤になって謝りながら、胸元を隠して逃げるように職員室を後にした。 「あー……そりゃ、私でも逃げ出したくなるわ……」
「はぁ……恥ずかしくて、死にたい」
ホームルーム終了後。完全にへこんでしまった私はトモミ相手に愚痴をこぼしていた。
「そ、そんな気にすることないって! 大体さ、普段からミズキはガード硬すぎなのよ! ちょっとくらい隙を見せた方がちょうどいいって!」
「……本当に?」
「うんうん! ほら、いつまでもそうやってうなだれてないで、背筋伸ばしてちゃんとしなさいよ!」
ばん、と私を元気づけようとしたトモミが私の背中を叩いた瞬間。
ぷちん。
私の背中で、何かが弾けるような音がした。
たゆん、と、今まできつく締めつけられていた私の胸がブラウスの中で解放される感覚が広がる。
「あっ……」
トモミが気まずそうな表情で固まっていた。 「……ホック、留め金のところが完全に壊れてた。直すのも無理そう……」
「えっと、ごめんねミズキ……今度の休日、お昼奢るから!」
申し訳なさそうに頭を下げるトモミ。本人に悪気がなかっただけに、怒っても仕方がない。
恐らく無理に小さめのサイズを着けていたせいで限界を迎えたのだろう。
もはや使い物にならなくなったブラジャーは、私の鞄の奥にねじ込まれている。
即ち、今の私は正真正銘のノーブラだ。
「うぅ……今日は一日これで過ごすしかないなんて……トモミ、えっと、目立ってないよね……?」
「だ、大丈夫だよ! 多分!」
慌ててトモミがフォローするが、恐らく単なる気休めだろう。
明らかに普段より二回りほど大きくなっている私の胸に、周囲(特に男子)の視線が突き刺さっているのが見なくても分かる。
だが、嘆いても一日これで乗り越えるしかない事態は変わらない。私にできることは、これ以上恥ずかしいハプニングに見舞われないように気を付けるだけだ。
1時間目は、数学の時間だ。
「……つまり、この式を逆フーリエ変換して得られる斉次積分方程式に関して、まずは特解を求めるわけだが……よし、今日は10日だから出席番号10番の沢渡、解いてみろ」
「……はい」
正直、日付が私の出席番号と同じだった時点で嫌な予感はしていた。
幸いにも数学は苦手ではないので、問題自体は解ける。だが、正直今の私の状態を考えると、前に出て問題を解くだけでも目立つ行為だった。
黒板の方に向かう時点で、両側の机からちらちらと投げかけられる視線を感じ、ごくりと唾を呑む音が聞こえてくる。
だが黒板に向かってしまえば男子から見えるのは私の背中だけだ。私は黒板にチョークを走らせ、問題を解いていく。 「うん、正解だ。じゃあ沢渡、戻っていいぞ」
「うぅ……はい……」
行きよりも帰りの方が難関だ。何せ、私の席はかなり後ろの方なので、男子の大勢に対して正面を向けながらながら戻ることになる。
とにかく、目立たないようにしよう。私はできる限りさりげなく、胸を腕で隠すようにしながら歩みを進める。
だが、上半身にばかり注意していたせいで、下半身の警戒がおろそかになっていた。
数歩も進まないうちに床に置かれていた鞄に足を取られ、私は大きくつんのめるように前に倒れてしまった。
「うわわっ! いたた……」
「大丈夫か沢渡、足元には気を付けろよ」
「大丈夫ですっ!」
痛みはあるが、そんなことを気にしている場合ではない。
これ以上目立つ前に、さっさと席に戻らなければ。私は起き上がるために、両手を床について体を起こした。
「うおおおっ……!」
身体を水平に起こすと同時に、男子たちのどよめきが耳に入る。このパターンは、まさか……。
慌てて視線を胸元に落とす。
「あ……きゃぁっ!」
そう。転んだ拍子にまたもやブラウスのボタンが外れ、私はノーブラの状態で大きくあいた胸元を男子たちに向けていたのだ。
重力によって私の両胸が引っ張られた影響で、より一層深い谷間は強調され、男子のポジションによってはその奥にある臍まで見えてしまっていたことだろう。
「し、失礼しました!」
私は大慌てて胸を抑えながら立ち上がり、誰とも目を合わせないようにしながら小走りで自席まで戻った。 とりあえず、本日はここまでになります。
続きは日を改めて。
なお>>475にタイトルを入れ忘れましたが「ラッキー(スケベ)な一日 7」です。 4時間目は体育の時間だ。
本当は何かと理由を付けて休みたいけれど、そういうわけにもいかない。実のところ出席日数がギリギリなのだ。単位を落としたせいで留年などにもなったら目も当てられない。
ちなみに今日の内容は男女合同でのバスケットボールだ。よりによって、なんでこんなに動きの激しい球技なのか。
ゲームが始まる前から、既に敵味方問わず多くの視線をちくちくと感じる。
恐らく私の胸が揺れるところを目に焼き付けようと期待しているのだろうが、そんなものに応えてたまるか。できる限り動かないようにしようと決意を固めていると、体育の担当教師の怒号が飛んできた。
「お前ら! 体育の授業だからって試合の手を抜くんじゃないぞ! 先に言っておくが、ゲーム中に1点も取れなかった奴は欠席扱いにするからな! それでは、試合開始!」
……試合開始前に、私の決意はあっさりと潰えてしまった。だが、要するに1点でも取ればいいのだ。多少激しい動きをしてでも、とっととゴールを決めてしまおう。
「トモミ、パス渡して!」
「う、うん!」
味方からのパスを受け取ってゴールに向かって走ろうとするが、そううまい具合に事が進むはずもない。あっという間に男子のうちの一人にマークされてしまった。
「くっ……! ちょっと邪魔よ! 通しなさい!」
ボールをドリブルしながらなんとか隙を見つけて抜くチャンスを伺っていると、なんだか相手の男子の様子がおかしいことに気付いた。
視線の先が、ボールを見ていない。
ぼよん、ぼよん。ぼよん、ぼよん。
それもそのはず。彼の視線は、ドリブルの度にボールよりも激しく上下にバウンドする、私の両胸に釘付けになっていた。
「……っ! み、見るなぁ!」
やけになって、正面突破しようと強引に突っ込む私に対して、目の前の男子はようやく我に返ったかのように手を伸ばす。だが、焦って正面突破しようとしたことが災いし、私は体育館の床に足を滑らせてしまう。
「きゃぁっ!?」
そのまま、もんどり打ちながら、正面の男子を巻き込むように倒れてしまった。 「あいたたた……ごめん、大丈……ん?」
「あ、あああ……」
なんとか体を起こそうとするが男子と絡み合ってしまいうまく動けない。
私の下敷きになってしまった男子に声を掛けようとするが、何か反応がおかしい。何やら顔を真っ赤にして口をパクパクさせている。
やがて、妙な感触が私の上半身に広がっていることに気付いた。下を見ると、男子が伸ばした腕がどういう具合か、絡み合って転んだ際に私の体操服の裾から中に突っ込んでしまっていたようだ。そして、その腕の先、男子の右手は……
「〜〜〜〜〜っ!?」
ふにふに、ふにふに。
そう。彼の右手が、完全に私の体操服の下から、私の胸を直に触って完全に揉んでいるような状態になってしまっていた。
「いやあああああっ!」
平手打ちの音が体育館に響き渡った。
それから、体育の授業が終わるまでの40分間。
何とか1点だけでも取ろうとラフプレイを繰り返す私はその度に男子と折り重なるように倒れ込んでしまい、敵チームどころか味方の男子にまで何度も胸を揉まれたり、顔面に押し付けてしまう結果になるのだった。 帰りのHRの間、私はもう完全に消え去りたい気持ちでいっぱいだった。
体育が終わった後も、ハプニングは収まることを知らなかったのだ。
ある時はボタンを開け放した状態で前かがみの姿勢で男子に話しかけてしまい、ブラウスの隙間から乳首まで見られてしまったり。
ある時は水道を勢いよく捻りすぎて水が思い切り胸にかかってしまい、ノーブラの胸がスケスケになってしまったり。
またある時はブラウスの中に毛虫が入ってしまい、慌てて取り出そうとした拍子に勢い余ってブラウスの前を大きくはだけ、教室の真ん中でおっぱいをさらけ出してしまったり。
「えーと……おつかれさまミズキ、おごっていくから帰りにスタバでも……」
「行かないっ!」
トモミの誘いを突っぱね、とっとと日直の仕事を終わらせると(ちなみに先生に日誌を返却するときにもブラウスの隙間からおっぱいを見られてしまった)、私は一目散に家路へと急ぐ。とにかく、家に辿りつきさえしてしまえばこの羞恥から解放されるのだ。
だが、その帰り道すら一筋縄ではいかなかった。
バスの運転手は行きよりも荒々しい運転で、カーブや信号の度に周囲の男の人に生のおっぱいを触らせたり、ブラウスが大きくめくれて目の保養をしてしまう羽目になった。
たまりかねてバスから降りたら降りたで、突き出した木の枝やら釘やらにブラウスが引っかかってめくれるわ、突風にあおられて完全に前がはだけるわ、ピンポイントに私の上にだけにわか雨が降り注ぐわ。それも、大勢の男の人が目の前にいるタイミングに限ってだ。
家に辿りつくころには、私は既に3桁には達するであろう男の人の前で恥ずかしいハプニングに見舞われる結果となっていた。 「ただいまっ!」
私はマンションの2階にある自分の家の扉を開けると家の中に転がり込み、しっかりと鍵とチェーンをかけた。もう今日は何があっても外になど出るものか。
「ただいま」と声をかけたが別に家に誰かが待っているわけではない。両親とも今日は遅くまで仕事があるのだ。
とりあえず、晩御飯は家にあるものでこしらえて、両親が帰ってくるまで大人しくしていよう。
そう考えてふと窓の外に視線を向け、洗濯物が干しっぱなしであることに気付いた。
しまった、今日は夕方から強風の予報だった。取り込まないと、物干し竿ごと洗濯物が飛ばされてしまうかもしれない。
ベランダは大通りに面しているとはいえ、洗濯物を取り込むくらいなら1分もあれば終わる仕事だ。気を付ければ見られる心配はないだろう。私はベランダの窓を開けて手早く取り込み始める。
「よし、あとちょっと……!」
最後の1枚を取り込んだ後、念のため物干し竿も飛ばされないようにしまっておこうとして持ち上げた、その刹那。
急な突風によって、私の体が物干し竿ごと煽られてしまう。ふわりと、足元から床の感覚がなくなる。
「うわっ、っと、っと……!」
バランスを崩した私は、ベランダの柵を乗り越えるような体勢になってりまう。
やばい。下手にこのまま掴んでいると、物干し竿ごと体が持っていかれてベランダから落下する。
咄嗟にそう判断した私は慌てて手を離したのだが、吹き荒れる突風は一向に収まらない。
「たーすーけーてー!」
ベランダから落ちそうな体勢のまま必死で叫んでいると、すぽり、と私のブラウスの袖から何か棒のようなものが背中を抜けて入り込む感覚。
続いて、背中の方でがしゃんという音がして、がっしりと私の体重が支えられる感覚があった。
「た、助かった……って、え?」
突風も収まり、ようやく落ち着いて周囲の状況も把握できるようになった私は、自分の置かれている状況を理解した。
何の弾みか、物干し竿が私のブラウスの左右の裾を突き抜けるように貫通しており、それがベランダの柵に引っかかっていた。
結果として私は、ベランダの柵から大通りに向けて磔にされたような状態になっていたのだ。 そして、私の悲鳴を聞いて、近所の人たちがわらわらと駆けつける。
マンションの2階のベランダに磔にされている私を見て、誰もが驚いているようだ。とりあえずブラウスが脱げなかったのは不幸中の幸いかもしれない。
そんな中、いち早く叫んだのはこのマンションの自治会長を務めているおばさんだ。
「大丈夫かい、ミズキちゃん! 待ってな、今倉庫からはしごを取りに行ってくるから暴れないでじっとしているんだよ!」
「は、はい!」
そして、周囲にいる男の人たちに向かって叫ぶ。
「あんたたち! もしミズキちゃんが落下したら支えるのは男の役割だからね! 私が戻ってくるまでちゃんと見てないと、ただじゃおかないからね!」
そう言い残して倉庫に向かって走っていくおばさん。残されたのは磔にされた私と、大勢の野次馬だけとなった。
ちなみに、このマンションにおいて自治会長のおばさんはその絶大な発言力によって恐れられている存在だ。
「ちゃんと見ていないとただじゃおかない」とまで釘を刺されている以上、私を放置してその場を離れたりすればどのような目に遭わされるか分からない。
何となく気まずい沈黙が流れる。
「え、えーと……ミズキちゃん、管理人室でマスターキーを借りれば、玄関から上がって助けられるかな?」
「いえ……帰ってきたときに、中からチェーンをかけてしまったので……」
「そうか……怖いかもしれないけど、暴れると落ちるかもしれないからじっとしてるんだよ」
「は、はい……」
近所のおじさんと会話をしていると、ぷつ、ぷつ、と私のブラウスの方から小さな音が聞こえてきた。
まさか、と私は自分の体を見下ろして愕然とした。物干し竿によって私のブラウスが左右に引っ張られて、下から2つ目までのボタンが外れてしまっているではないか!
今や私のブラウスの左右を留めているものは、残った5つのボタンだけ。だが、それらも左右に引っ張られることで徐々に緩んできており、もはや限界が近いことは明白だった。
「ダ、ダメっ、止まってぇっ!」
もちろん、叫んだところで止まることなどあるはずもない。無情にもさらにぷつ、ぷつと音が響き渡り、ブラウスの下半分は完全にはだけてしまった。私のお腹はもう丸見えだ。
何とかしないと、と頭を巡らせるが、そもそもこの状態では指一本動かせない。下手に暴れてもかえってボタンが余計に外れるだけだろう。 私のブラウスが陥ろうとしている危機に、周りにいるギャラリーも気付いたようだ。
多くの視線が、私の剥き出しになったお腹と、その上の残されたボタンに注がれる。
彼らが何を期待しているかは、火を見るより明らかだった。
「やだっ、見ないでよっ!」
「そんなこと言われても、会長にしっかり見てろって言われたのに、目を離したらあとで何をされるか……」
しどろもどろになりながら困ったようにちらちらと見てくるおじさん。
そんなやりとりを交わしている間にも、ブラウスのボタンは一つ、また一つと、今度は上から限界を迎えて外れていく。
「うおお……!」
ギャラリーの中から期待に満ちたどよめきが聞こえてくる。残されたボタンは第3ボタンのみ。
もはや私のブラウスはほとんどその本来の役割を果たしていない。下側は左右に引っ張られることで大きく広がり、私のお臍から下乳までをたっぷりと曝け出してしまっている。もちろんノーブラであることまで丸分かりだ。
そう言う意味では、上半分はまだましだ。第2ボタンまで外れているために私の鎖骨と胸の谷間は見えてしまっているものの、かろうじて残った最後のボタンによって、秘密の双丘が曝け出される最後の一線は守られていた。
だが、それももはや長くないことは明白であった。
「あ……ああ……やめて、ダメ、お願い……」
多くの人たちが見守る目の前で、ぐぐぐ、と最後の第3ボタンに力がかかり、ゆっくりとだが確実に、その合わせが緩んできていた。
Fカップの胸はわずかに残ったブラウスを内側からぎゅうぎゅうと押し広げ、今にも開放されることを待ち望んでいるかのようだ。
しっかりと立ち上がった乳首も、薄手のブラウスの生地を通じてその存在を全力で主張していた。
そして、多くのギャラリーが今か今かと固唾を飲んで見守る中、最後の瞬間は訪れた。 ぐぐぐ……ばつん!
「いやあああああっ!」
大きな音を響かせながら最後のボタンがはじけ飛び、私の想いなど裏切るかのようにブラウスの生地が左右に遠慮なく大きく広がる。
同時に、今まできつく押し込まれていた二つの柔らかい物体が、まるでお待たせしたギャラリーへのお詫びだとでも言わんばかりに、ぷるんと大きく弾ける。
二つの大きなおわん型のカップも、その頂点に色づく小さ目のピンク色も。
今まで誰にも秘密にしてきた私のコンプレックスの全てが、ご近所さん全員に見せつけるかのように晒されていた。
「うわぁ……」
「すげえ……」
「ミズキちゃん、こんなに大きかったんだ……」
恐らく無意識なのだろう。多くの男の人から、感嘆とも賞賛とも分からない感想が独り言のように発せられる。
よく挨拶するおじさんも、昔遊んでくれた大学生のお兄さんも、近所の公園で遊んでいるところを見かける小学生の男の子も、毎日顔を合わせるクラスの男子も、全然知らない男の人も。
近所の男の人全員が、私の剥き出しになったおっぱいに目が釘付けになっていた。 「う、あああ……お願い、見ないで……目をつぶって……」
「で……でも、落ちないように、ちゃんと見ないと……ちゃんと……」
使命感からか、それとも自分への言い訳なのか。男の人たちはぼんやりとした表情のまま、まるで心ここにあらずといった口調で機械的に呟く。
恥ずかしい。隠したい。
だが、どれだけそう願っても、私の願いをかなえる術はない。頼みの綱である私の両腕は、物干し竿によってしっかりと固定され、指一本たりとも動かすことができないのだ。
そして、私の想いとは裏腹に、私の分身であるはずの両胸はまるで視線を浴びていることを喜ぶかのように大きく膨らみ、二つの先端もぴんと立ち上がっていく。
「あ、あああ……やだ、やだぁ……」
もはや私にできることは、おばさんができるだけ早く梯子を持って戻ってきてくれることを祈るだけであった。
──結局、梯子を探すのに時間がかかってしまったおばさんが戻ってくるまでの30分の間、私の二つの胸はたっぷりとご近所の男の人たち全員の視線を浴びることになってしまった。
そして、朝の占い番組の通り、男の人たちにとってラッキーなイベントによって隠れた魅力をたっぷりと知られてしまった私が、二度とその番組を見なくなったことは言うまでもない。
(おしまい) 以上になります。
こういうハプニングを巻き起こすオカルトもの、好き。 ラッキーすけべ対象の女の子視点かー
かわいそうでいいね! ラッキー(スケベ)な一日、なろうの方は4話から加筆されてるね まだ冒頭ですけど久しぶりに書いてみた。
魔法による露出ものです。 見慣れた城下町がこんなにも違う景色に見えたのは初めてだった。
ヒューマン、ドワーフに獣人、オークやラミアと町を歩く人々になんの違いは無い。違うとすれば。
「どうしたのリュー君?」
義理の母ソーラは何事も無いかのように柔らかく微笑み、血の繋がらない息子の頭を抱き寄せて撫でた。それもまたいつものことだ。
「あ、あの……母様」
見れば誰とて二人が義理の親子だと分かるだろう。
日光龍ハウソーラから戴いたその名に相応しい金髪は、まさに陽光を受けきらきらと輝き、耳は長く尖っている。
対してリュートは東方の日出国出身の実母から受け継いだ、この辺りでは珍しい鴉の濡れ羽の様な黒髪に、丸い耳。
森エルフ(厳密にはハーフエルフだが)の淑女と、東方の血を引くヒューマンの少年。血が繋がっているようにはとても見えない。
だが、現在は誰もがそれを指摘……いや、認識することが出来ないのだ。
「ふふ、もっと近くに来て……ね? 他の人の邪魔になっちゃうわよ」
より強く抱き寄せられ、リュートの顔はソーラの豊満な乳肉にぶつかった。その衝撃で、まるでなんの邪魔も無いかの如く白い双峰は波打って激しく揺れる。
「あら、ふふふ……まだ触ってないのに元気ねぇリュー君」
いや違う、邪魔も何も本当に何も無いのだ。リュートの顔より大きな爆乳を覆う物が……ソーラが太陽の様な笑みの中に滲ませた淫らな視線の先、年齢と体格に不相応に勃起した若い肉棒にも。
「だ、だって……恥ずかしい……です」
整った顔を紅潮させ、掠れそうな声で少年は母親にしがみつく。子供の頃から慣れ親しんだ道を、よく見知った人々の前を親子揃って生まれたままの姿で立ち尽くしているのだから無理もない。
「大丈夫よ、母さん……お祖母様の魔法だもの。王室の魔導士だって見破れないわ」
「そう……です?」
歴史に名を残す大魔導士である義理の祖母の掛けた魔法により、現在リュートとソーラは周りの誰にも見えない。正しくは認識されても気にも止めない状態らしい。
「百年前のね、まだ混沌の勢力と戦争していた頃はこの魔法で向こうの要塞に忍び込んで捕虜の皆を助けたのよ。ね? 効果は折り紙付きでしょ」
惜し気もなくその魅力的過ぎる裸身を晒す義母もまた、絵画や詩人の語るサーガの題材にしばしば選ばれる聖女にして聖騎士だ。家族となる前から憧れていた騎士譚の英雄の言うことだから納得したい、したいのだが。
「頭で分かってても……風も……光も……ひゃうっ!」
その白く長い指にいきなり亀頭を撫でられ、思わず女の子みたいな声が出た。
「ふーん、リュー君てばお外で裸になってこんなに気持ちよくなっちゃったのね……」
珍しく少し意地の悪い笑みを浮かべた義母に真正面から見つめられる。何かとても悪いことをしているような気がして(実際騎士として露出は犯罪だと思うが)自分の意思とは裏腹に肉棒に血が集まるのを感じる。
「だ、だって母様の身体を……こんな外で見るのなんて初めてで……綺麗で……イヤらしくて……」
幾度となく、血が繋がらないとはいえ家族で交わってきたにも関わらず、初な少女の様に心臓が脈打っている。
「うふふ、可愛い……」
美しく、天使の顔をした肉食獣の如く唇を求められ、どちらともなく舌を絡め始める二人。周囲から聞こえる日常の音さえスパイスになり、甘く柔らかい爆乳に身体を包まれて。
リュートは人生初めての屋外での射精を、母にぶつけたのだった。 1レスに収まる短さだったとは
続きは早めに書きたいと思います 捕らえられた女戦士達が魔王城の劣悪な環境で縛られて孕まされ続けるゴブリンの苗床
vs
捕らえられた女スパイ達が宇宙船で内臓だけを取り出され培養液の中で脳をスキャンされる宇宙海賊の治安維持 「すいません母様」
噴水の冷たい水を掬って母にぶっかけてしまった白濁を洗い流して行く。町の中央にある公園は広く、住民達の憩いの場になっている。
つまりこちらを見ない視線や声をその身で受けることとなり、大量に射精したにもかかわらずリュートの逸物はまったく萎える気配はない。
「うふふ、外でのピュッピュは気持ちよかった?」
ソーラは慈愛に満ちた表情で息子の亀頭をまだ指で撫でている。いくら見られないとはいえこんなにも堂々としてられるものだ。
「それにぃ、別に謝らなくていいのよ? ママはリュー君のミルクをかけられて嬉しかったし。リュー君もママにオチ○チン擦るの好きでしょ?」
「そりゃ……嫌いじゃないですけど」
血が繋がらなかろうが自慢の母親だ、ずっと綺麗でいてほしい。シミ一つ無い真っ白い肌。それこそ新鮮なミルクを馴染ませたと言われれば信じてしまえそうな。
けれど自分の手で、自分が吐き出した欲望で穢したくなるのも事実で。それを全部認められない程度にはまだ若く、魔法によって常に綺麗噴水から新たな水を掬おうとして。
「ああ、これはこれはソーラ様」
「本日もご機嫌麗しゅう」
「っ!?」
突然掛けられた声にビクリとする。肺から空気が全部無くなって、汗が止まらなくなる。
「な、なんで……」
リュートはまだしもソーラはこの国で、いや大陸で知らない者はいないほどの有名人。それが屋外で裸身を晒して息子の肉棒を愛撫しているなんて見られたら。
「リュー君……」
最悪の想像が脳を支配していくが。
「大丈夫よ、ほら」
頬にキスをしてくれたソーラが指の先にいるドワーフの夫婦が見ているのはソーラ……の後ろだった。
「いつも思うんだけど、なんで私なのに噴水に使われてるのかしら? 水はどちらかというと母さんなのになぁ」 「え? あ……」
そういえばここは『聖女ソーラの像』のある公園だった。後ろを見れば精巧に造られた母親の持つ水瓶から水を止めどなく流れている。
よく考えればここに『母親』に祈りを捧げる人がいるのなんて当然のことだった。どうやら思った以上に頭が茹だっているらしい。
「びっくりした」
いや、それはそれとして真正面から裸を見られているという事実は消えないし。敬虔な祈りを思い切り侮辱しているのも事実なのだが。
「あー、あの時の二人ね。うふふ、昔は小さな男の子と女の子だったのに、髭なんて生やしちゃって」
当の聖女(全裸)は慣れたもので、ごく自然に手を振っていた。やっていることはともかく、やはり大物な人だ。
「んー、ねえリュー君」
「どうしました母様?」
ぞくりと、熱い鉄の棒をねじ込まれたような『寒気』がリュートを襲う。一撃で致命打をもらう軽戦士を生業にしている身だ、嫌な予感は結構当たる。
そしていい加減リュートも分かっている。聖女と呼ばれた義母が決して清純なだけでも無いとも……その内に淫乱な本性が潜んでいることも。
「『ここ』にもミルク来ちゃったかも?」
予想通りに驚くべきことに、聖なる淫笑を浮かべたソーラは脚を大きく広げたのだった。当然、体毛の薄いエルフ故に一切の守りの無い無毛の秘所も白日の元に曝されてしまう。
「ソーラ様、ありがたやありがたや」
「おお、ソーラ様だ」
「ちゃんとソーラ様にご挨拶するのよ」
「ぁう……」
分かっている。彼らが見ているのは、彼らが拝んでいるのは後ろの像だ。義祖母の魔法に綻びがあるなんてあり得ない。
「んっ……ふふふ」
開きかけている二枚貝から薄い色の秘肉や陰核が覗き、ひくひくと蠢いているのが見える。
とろとろと透明なジュースが滲んでいるのが分かる。
「どうしようか、リュー君?」
見られている、感じている。リュート以外に……。
家族全員と関係を持っている自分が持つべきでは無いとは分かっている。分かっているが、この独占欲は止められない。母親に煽られているとは理解していても進撃するしかない。
「ぼ、僕が綺麗にします……僕が触ります……だから!」
はたしてその手にどれだけ水を掬えていたか分からない。ただ少しでも早く義母の一番深い場所を隠したかった。甘くて堕落しそうな肢体に触れたかった。
「母様、どんどん濡れてきますよ……」
「じゃあ、もっと『洗って』……ね?」
自分が一番この大好きな義母を感じさせられるのだと証明したかった。
指が一本、二本と秘肉の内に侵入し膣壁に絡め取られていく。
「母様、母様!」 「リュー君、いいわよ……リュー君」
甘い。ソーラに触れる度、交わる度に思う。身体全てに味覚が出来た様に錯覚してしまう。
淫部を愛撫する指にも、触れ合う胴にも、むっちりした太ももが絡む足も、美しい指にしごかれる肉棒全てが義母のミルクの様な、砂糖の様な、マシュマロの様な甘さを感じている。
それが麻薬の如く、媚薬の如くリュートを一匹の性獣へと堕としていく。
「あっ……んっ……」
外というシチュエーションがそうさせるのか、普段はもっと余裕のある態度を取るのに今日はやけに積極的だ。息子の指を少しでも強く感じようと自ら腰を振っている。
そのため、大質量の爆乳がぶ……るんっと揺れ続けている。ぶるんではなく、あまりの質量に一拍遅れて白いミルクプリンが波打つのだ。
(乳首が凄い動き……しゃぶりたいなぁ)
色も形も味も熟知している、淫らな軌跡を描くピンク色を唇で捕まえようとした瞬間、母親と目が合った。
「リュー君……あっ……おっぱい欲しいの?」
「はい、母様の……んっ……おっぱいも綺麗にしたいです」
母親のミルクを吸いながらそろそろ限界な白濁を吐き出すのも良さそうだと思ったから、愛撫の速度を落とさずに返答する。
「そうなんだ……ごめんね、そろそろできなくなりそうだから……こっちが先ね」
「ふぇ? んんっ!」
言うが早いか、華奢な身体を目で追っていた乳肉に包まれて再び唇を重ねていた。
「んむっ……むむ……くちゅんー」
今まで一方的に貪られたことは幾度もあったが、こんなにも求められたのは初めてだ。舌がお互いの口内を蹂躙していく感覚。
初めての本当のキスの最中でも、指の動きは止まらない。皆に拝まれる中義理の母子は互いを絶頂に導いていく。 (もう……見られなくても、見てもらおう。母様を気持ちよくしてるのは僕だって……)
愛撫にクリトリスを弾く動きを交えながら、少年は清々しく暗い欲望に思いを馳せる。が。
「ぷはぁ……ごめんねリュー君、ママ我慢出来ない……先にわがまましちゃうね」
「はぅ……え? それって?」
瞬間脳裏に浮かんだのはディープキスの直前の言葉だ。我が家には家訓としてリュートとキスが出来なくなるタイミングがある。
それは。
「リュー君のミルク、ママも飲みたいの……」
認識とほぼ同時にリュートの天地は逆転した。
どれだけおっとりしていようが、どれだけ淫らだろうがソーラは神官『戦士』だ。リュート程度の重さは軽々と扱える。
「ちょっ、母様!?」
言葉とどっちが早かったか、リュートの肉槍が暖かくて濡れた穴に……つまりソーラの口の中に納まった。
「んあっ!」
「ちゅっ……じゅるっ! じゅっちゅっじゅっ!」
単純に咥えられただけで気持ちいいのに、唇も舌も喉もリュートのことを愛しすぎている。
「母様……もう!」
上下逆に柔らかい肢体に抱き締められながら、元々大して高く無かった限界をリュートは迎えた。
「あっ……んんんっ! 母様ぁ、吸わないで……今、射精してるから吸わないでぇ!」
「ぐちゅっ……ちゅっちゅるじゅる!」
理性も恥も外聞も全て精液となったかのように、義母の口に際限無く吸われていく……性欲旺盛で三人の美女を日常的に相手にしているとはいえ若く幼いリュートに耐えられるわけもなく。
無意識的に止めなかった愛撫によってソーラを絶頂させたところで、リュートの意識は落ちた……いや昇天したのだった。
最愛の母に抱かれながら。 イリュージョン! …笑
漫画キャラ「私、笑顔を取り戻したわ…!」
男「俺も、お前の裸をみて笑ってるよ…!
しこってな…!!」
はっ…!ひげもじゃの作者は我に返ったかのように思った。
なぜこんな卑猥な文章をおおっぴろげに出しているのか…!
大人のような女が 説き伏せるように語ってくる
「でももう遅いの…記述してしまったでしょ?これがあなたの内面…敵のだれかに引きだされたね…そしてその相手はこの場にいない
これは、あなた自身の責任だわ…」
男は慌てて答えた
「ちがう…ちがうんだ 派遣の仕事でおかしな奴に会って、彼らが記憶となり、いないときも語りかけてくるんだ…」
女は淡々と答えを続ける
「彼らはあなたの答えに拒絶とそれによる優越感を満たすわ…例え問答が成立しないものでもね 社会に答えはないのと同じだと言ってね… 言ったでしょ、人は環境によって成立する。あなたは優位な部分社会にいたことで、失敗を避け続けられたのよ。掟や、規則や前の集団のただしさを堅持できる強さはあなたにない。それはあなた自身の思考ではなかったのよ。 集団に合わせ、追随する…今回の団体で、他人に左右
されただけだったのが答えなのよ。しかも南海か失敗させられて、薄々敵と分かる相手よ。あなたは谷の方へ落ち込むとわかっていて 自らの意志で駆け足でいったわ…」
彼は絶句し 彼らの思想で
コンクリートに埋め込まれたようだった
何のことを言っているのか わからなかったが…
登場人物、、架空の人物
ちがうだろ あなた自身の想定…
男がそうささやいていた… カシウスのペニスをもつ男優A
ロンギヌスの槍を持つ、男優B
そのりょうほうが口とあそこに混じるとき、
アディショナルが始まる 次の飲食店は遠いな… あ、店員さん綺麗ね
カメラ止めて! でかいふたりのおっさんとジャニーズ風の、似てない男 あっ…
…魔法じゃねーのに 興奮して書き込みに行く、電話する状態にされてるおかしさだな このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。
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